※この作品はR-18です。

東方被嗜虐   作:Apfelbaum

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結局1日1投稿が果たせませんでした
その分いつもより2倍のサイズで投稿してますのでお許し下さい
意図的に2倍にしたというよりはなってしまったという方が正しいのですが

初めての戦闘描写です
かっこ良く書けてるかな



-あらすじ-
神奈子に言われた集合場所を目指す神と巫女
諏訪子が何か企んでいるようで不安で仕方ない数人であった


諏訪大戦勃発、そして決着

「なあ、何か企んでるよな」

「大丈夫だって、数人に損はないよ」

「やっぱ企んでんだな?!」

「ちょっと準備が足りないかもしれないけど、何とかなるさ」

 

やっぱり企んでいやがった。

ただ何の話か分からない。

何の話か分からないが…。

とてつもなく嫌な予感がする、それだけしか分からない。

 

「ほら」

「なんでお姫様抱っこなんだ」

「巫女なんだから仕方がないさ」

 

諏訪子に抱きかかえられて飛び上がる。

あっと言う間に体は地面から離れ、山へと向かっていく。

ジェットコースターは苦手なのだが、あまり恐怖は感じない。

気付けばもう山頂を飛び越していて、あとは降るだけだ。

眼下に広がるのは俺が走ってきた平原だが、様子が違う。

諏訪子の元で働くようになってから早半年。

麓の青々としていた草原もいつの間にか秋の色に染まっていて、ここに転移されて直ぐの時を思い出して懐かしんでしまった。

どんな名前だか分からないトンボらしき虫が飛んでいる絵はとてものどかで、まさかここが神々の戦場となるなんて想像も付かない。

広大な秋の平原に見惚れていたら上から声を掛けられた。

 

「取り敢えず、降ろすよ」

「快適な空の旅だったよ」

「それは何よりだが、今言われてもねぇ」

「ん?、…あ」

 

恐る恐る前を見ると八坂神奈子が立っていた。

明るい紫色の髪に、注連縄を背負って、赤と白の服に焦げ茶のロングスカートの八坂神奈子だ。

仁王立ちしてこちらをギロリと睨んでいる。

まずい、やらかした。

お姫様抱っこのまま、ぼーっとしていたようだ。

ファーストインプレッションが台無しだ。

なんとか、なんとか誤魔化さないと。

 

「き、今日は、お日柄も良く」

「あ?」

「……か、かな、ああいや、八坂様、胸のか、鏡はどうされたのですか?」

「は?、鏡?」

「いや、真澄の鏡ですよ」

「どうして数がそれ知ってんだい」

 

隣に立つ諏訪子からも睨まれる。

最悪だ。

ボロボロだ。

あとで絶対聞かれる。

ど、どうしよう。

 

「ま、まぁとにかくだ」

「話は纏まったのか?洩矢神」

「ん?、ああ、しっかり結論は出てるよ」

「聞かせてもらおう」

「我が国諏訪は、八坂神と共に歩むことに決めた」

「共にって、同盟でも組むのか?、いや、組むのですか?、諏訪子様」

「数はちょっと黙ってな」

「どういうつもりだ洩矢神」

「私の国は鉄を作り出す技術がある、それは知ってるね?」

「ああ」

「だが、それだけなんだ。鉄があっても民が少ないんだ。攻められた時、押し返す力はあってもそこから復興しきるまでに時間がかかる。だったら、そうなる前に何処かと手を組んでおいたほうがいいと思ってね」

「…降伏するという判断ではないのだな?」

「あんたが私より強かったら下に付くさ」

「軍神に祟り神程度が勝つ気でいるのか」

「祟り神が軍神程度に負けるとでも思っているのか」

 

…とてつもなく空気が重い。

それも例えとかではなく本当に呼吸がしにくいのだ。

今まさに俺の目の前で、神と神が本気でぶつかり合おうとしている。

幻想郷の弾幕ルールが適用されない、全力の戦いだ。

坤を創造する程度の能力を持つ洩矢諏訪子と、乾を創造する程度の能力を持つ八坂神奈子。

どうなるのだろう。

見たい。

見てみたい。

 

「少し離れてな、数」

 

そう諏訪子は言うと数キロ先まで飛んでいく。

それに合わせて神奈子も飛んでいった。

…始まる。

諏訪大戦が、始まる。

 

 

 

神奈子は空に浮き、諏訪子は大地を踏みしめる。

諏訪子が両手を地面に押し当てると、蛙を模した無数の土像が諏訪子の後方にせり上がる。

神奈子が指を鳴らすと今まで晴れていた空は急に濁り始め、神奈子を中心に渦を巻き出していく。

ゴロゴロと雷が空に走り、強烈な雹が暴風を伴って降り出す。

それは全て諏訪子に、そして作り上げられた蛙に向けられる。

蛙が徐々に削られていく中、

 

「打ち出せッ‼︎」

 

諏訪子の声と共に蛙の口が開き、何かが射出された。

よく見れば、打ち出されたのは鉄の輪だ。

まるでチャクラムのような鋭い輪が神奈子を切り刻もうとするのを遮ったのは、天から落ちた無数の御柱。

その御柱が全ての鉄の輪を食い止めたようだ。

 

「返すぞ」

 

神奈子が右手を薙ぎ払うように振り抜くと、鉄の輪が食い込んだ御柱が浮き上がり、横向きになって回転し始める。

数えれば、8本の御柱が高速回転しながら諏訪子を狙っている。

その内の1本がヒュンと飛んで行く。

諏訪子はそれをジャンプして避けるがそこに2本目、3本目の御柱が飛ばされた。

両手を上に振り抜けば、諏訪子の目の前に厚さが10メートルはある鉄の壁が突如にしてせり上がり、轟音と共に御柱を防いだ。

そのまま壁に飛び登った直ぐに真上から降ってきた御柱を横に飛び降りる形で回避するが、それを予測していたように残りの御柱全てが諏訪子に向けて打ち出された。

避けきれなかったのだろう。

土煙から吹っ飛ばされた諏訪子は何度も地面をバウンドしながら、大きく転がっていく。

 

「…ふっ」

 

神奈子は笑っていた。

所詮祟り神などこの程度かと、嘲笑うかのように雹の勢いは落ち着いてきた。

 

「舐めやがって」

 

諏訪子が地面を叩くと、神奈子を囲むように四方に厚い土壁が立ち上がる。

空に逃げようとする神奈子の上に、諏訪子の帽子がフワフワと浮いていてそこから土の拳が、それも御柱と同じくらいの大きさの土拳が神奈子を土壁の中へと叩き落とした。

 

「お返しだよ」

 

諏訪子が両手に拳を作り、空を殴る。

その動きに連動して神奈子を土壁から突き出る土拳が殴り付ける。

殴られた神奈子は反対の土壁に叩きつけられるがそれもつかの間、叩きつけられた土壁から土拳が飛び出て、神奈子を殴り飛ばす。

まるでスーパーボールのように狭く囲まれた中をハネ続ける神奈子の身体はボロボロになっていく。

 

「終わりだ」

 

空を殴る動作を止めて、大きく両拳を振り上げる諏訪子。

一瞬壁を跳ねるのが止まった神奈子は不思議に思ったが直後、体が四方から飛び出る土拳に押し潰されていた。

 

「…げ、がぁ」

「はぁ、はぁ、そらぁッ」

 

押し潰した体を下から土拳が突き上げ、神奈子の体は宙を舞う。

諏訪子は一連の攻撃に大きく疲労したようで肩で息をしている。

ふうっと息を吐くと地面に胡座をかいた。

 

「…頑丈だねぇ」

「伊達に軍神を名乗ってはいないさ」

 

突き飛ばされていたはずの神奈子は、出現させた御柱の上でよろよろと立っていた。

右肩はひしゃげていて二の腕から先はまるで関節が増えたかのようにグニャグニャで、左足も同様にあらぬ方向を向いていた。

今や片足で立つのがやっとのようだ。

 

「お前にも同じ痛みを与えてやる」

「…勘弁してほしいね」

 

神奈子はそう言い終えると左手を上げた。

先ほどまで止みかけていた雹混じりの暴風がまた強くなる。

まるで竜巻のように強くなり、諏訪子の体を宙に浮かせていく。

慌てて降りようとするがどうしようも出来ない。

土壁を出現させようと手を振り上げようとした手に痛みが走る。

見れば赤い線が入っている。

諏訪子の周りを舞う雹が彼女を襲っているのだ。

鋭い雹は諏訪子の体を切り刻み、大きな雹はまるで金鎚のように体に打ち付ける。

しかもその竜巻はそれだけではない。

雹に混じって御柱も諏訪子に先端を向けて舞っている。

ズドムと鈍い音を立てて、1本の御柱が諏訪子の腹部に突き刺さった。

ごほぇっと嗚咽が出るのも一瞬。

それを皮切りに、無数の御柱が諏訪子に突き刺さっていく。

腹部に、背中に、右足に左足、額に後頭部、ありとあらゆる部分に余さず打ち付けられる御柱。

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ、ふざ、巫山戯るんじゃないよぉぉぉッ!!!」

 

なおも御柱が諏訪子の身を襲う中、どうにか手を鳴らした。

これで決着をつけるつもりのようだ。

地面が揺れる。

その揺れは数キロ離れる数の足元にまで及ぶ。

揺れの中心は神奈子だ。

しかし神奈子はそれ意識を取られること無く、ただひたすらに諏訪子に御柱をぶつけることだけに集中する。

神奈子もこれで終わらせるようだった。

 

「焼けでぇぇッ、がっ、あぐッ、な゛ぐなれぇぇぇぇえ゛ッッ!!!」

 

神奈子の足元がゴボリと音を鳴らす。

草木が焼ける匂いがする。

下を見れば綺麗な平原は跡形もなくなり、そこにあるのは何と真っ赤に煮立つマグマだ。

ボゴボゴと煮立つマグマは徐々に大きく揺れていく。

吹き上がるマグマ。

諏訪子の力を振り絞った攻撃はマグマを操ること。

それが坤を創造する程度の能力を持つ諏訪子にとって最後の手段だった。

しかし神奈子も負けてはいない。

荒れ狂う竜巻はより威力を増し、ありとあらゆるものを巻き込み諏訪子にぶつけていく。

しかもその頭上には巨大な暗雲。

目に見えるほどに帯電したそれは諏訪子と決着をつけるために今か今かと雷を落とす時を待つ。

 

一際大きい溶岩泡がパチンとハジけたその時だった。

諏訪子の振り下ろした手と神奈子の振り下ろした手。

同時だった。

神奈子は爆発するように吹き出したマグマに飲み込まれ、諏訪子は大きな雷に貫かれた。

落ちていく諏訪子の体。

神奈子はマグマの中から何とか脱出するために、御柱を自分に当て吹き飛ばさせる。

吹き飛ばさせた先は諏訪子の真横だった。

大の字になって倒れる諏訪子とうつ伏せになって倒れる神奈子。

…勝者はどちらか。

 

「…強いねぇ」

「お前も大概だな」

「私はお前に下ることにするよ、八坂神」

「そうか、ではこれからは神奈子と呼べ」

「私は諏訪子でいいよ」

 

真っ黒に焦げた神奈子と右手右足がもげ、残った手と足の骨は粉々に粉砕されてしまった諏訪子。

凄絶な絵面であるのに、両者の口からはクックックッと笑い声が聞こえる。

乾を創造する程度の能力を持つ神と坤を創造する程度の能力を持つ神の戦いは、ここに決着した。

諏訪大戦は八坂神奈子の勝利で終わったのだ。

 

 

 

「あいてて、数人、もっと丁寧に運んでおくれよ」

「そうだぞ数人、私達は怪我人なんだ」

「…元気そうじゃないか」

 

2人を布団に丁寧に運ぶ。

あの戦いは、SF映画も真っ青なド派手な戦いは神奈子の勝利で終わった。

とんでもない戦いだった。

軍神である神奈子はともかく、諏訪子ってあんなに強いのか。

ブチ切れた時のあの気迫は恐ろしかった。

辺り一面を溶岩に変えてしまった時などちょっと漏らしてしまったくらいだ。

俺はこんな神を堕とそうとしていたのか…。

いくら何でもハードルが高すぎる。

レベル1でラスボスに挑むようなものだ。

もう少し大人しくしておいたほうがいいかもしれない。

いずれは堕とす。

だが今はまだ無理だ。

急過ぎる。

それに諏訪子でさえもいっぱいいっぱいなのに八坂神奈子が来てしまった。

いや、厳しすぎる。

どうして俺の目の前には風神録の2大ボスが並んでいるんだ。

ぶつぶつ愚痴を垂れていると諏訪子からおかゆを作って欲しいと言われた。

大人しく振る舞おうと決めた手前だ。

ああ、任せとけといい子ぶって台所へ向かう。

…そうだ、村のみんなにも結果を伝えに行かなければ。

 

 

 

「あいつは何者なんだ諏訪子」

「ん~とねぇ、いじめ甲斐のある可愛い可愛い巫女さ」

「数人は男だろう」

「その方が愉しめるんだ」

「…業が深いな」

「今度真澄の鏡について何故知っていたか尋問するから一緒にどう?」

「いいのか?」

「ぜひ来なよ」

 

「絶対愉しいから」




どうでしょうか
エロを書いているよりも戦闘描写書いている方が捗っていたような気がしますが、
多分本当に気のせいだと思います

恐らく今日の21日の投稿はこれで終わりになります
22、23日は更新がないと思ってもらって大丈夫です
更新を待たれている方にはすみませんが宜しくお願いします
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