-あらすじ-
色んな事を忘れてセックスに興じる数人
しかしそれを快く思わない存在が
八意永琳の研究室のさらに奥。声帯認証と網膜認証の2つでようやく開けられる水色のドアの先に、永琳自ら作った調度品だけで誂えた私室がある。八畳一間のこじんまりとした部屋には、最大限くつろげるように考えられて置かれたふかふかの椅子やガラスの机などがあり、まるで高級スイートホテルの一室のようである。
「ねぇ~え~りん~」
永琳しか入れないはずの部屋に猫撫で声を上げるのは輝夜。
強引に押し掛けた輝夜は、何か永琳を説得しようと試みていた。
しかし永琳は何を言われるのか分かっているようで、輝夜の発言を聞き流しながら椅子に座って数人の身体について纏めたレポートを読み直している。取り付く島もないようだ。
「ねぇ、えーりん」
「駄目です」
「まだ何も言ってないじゃない」
「駄目ですよ」
諦めた輝夜は不貞腐れながら近くにあったイージーチェアにどすんと座った。永琳自ら開発したこの淡い水色の椅子は使用者に安らかな休息を体験させる優れものだが、そんなことは彼女にとってどうでもいいことだ。
「けち。…永琳だって暇でしょ?」
「暇ではありません。研究に忙しいのです」
「ムラムラするでしょ?」
「しません」
「絶対嘘よ」
「ホントです」
(そんなわけないじゃないの。あの依姫ですら映像媒体を持ち出すようになったっていうのに)
数人が長い睡眠につかされてから300年、輝夜は結局一切身体に触れることが出来なかった。完全なカプセルに入れられてしまったからには流石に為す術もなく、しかも数人の生命の危機とも言われれば 我慢せざるを得なかったのだが。
300年、日数で換算すれば約107000日。更に時間で考えれば約260万時間。その間、膨らみ続ける性欲を押さえ込み続けるのは地獄と言って良かった。
どれだけオナニーしようが却ってムラムラするだけで、数人の逆レイプ映像をオカズにしようものなら発散どころか頭がおかしくなるほど発情してしまう有様だ。
輝夜は自分のみならず、依姫や豊姫すらもそんな苦しみを味わう中、映像媒体に映し出される数人が快感を貪るように享受していることに腹が立って仕方がなかった。
そういうわけで数人にお仕置きするべく、また溜まりに溜まった性欲を発散するべく永琳に相談しようと思っていたのだ。
「はっきり言って限界よ、色々と」
鬱憤が溜まりすぎてどうしようもない輝夜だっだが、永琳はそれすら見越していたようで懐から瓶に入った錠剤を取り出した。握りこぶしほどのサイズのそれはカランカランと綺麗な音を立てて、輝夜に手渡される。
「何これ」
「性欲を瞬時に解消させ、脳内をクリアに出来る薬。名付けて爽賢錠よ」
「そ、そうけんじょう?」
永琳は薬の効能を誇らしげに語る。
「ええ。随分と前に擬似ペニスバンドを装着したことがあったでしょう。その薬はね、私たちが射精した後に起きたあの現象を引き起こすことが出来るの。男性でしかあの感覚は味わえないから研究も大変だったけどね、性能はその分素晴らしいわよ」
まさか150年近く完成に掛かると思っていなかったわ、とドヤる永琳を前に輝夜は頭痛を感じていた。相変わらず私の教育係はどこかおかしい。どうやらこの“爽賢錠”は賢者タイムを射精をすっ飛ばして発動させられる薬のようだ。
(というかこんな薬作ったってことは永琳もムラムラしてたってことよね?)
輝夜は月の賢者の着眼点に呆れると同時に、自分たちと同じように性欲におかしくなってしまった1人なのだと安心した。マッドサイエンティストとは言え、ちゃんと人間らしい部分もあるのだ。
「飲んでみると良いわよ。頭に掛かったモヤが綺麗さっぱり無くなるわ」
性能を自慢気に語った永琳は再びレポートに顔を向けた。この薬さえあれば輝夜を大人しくさせられるだろうと確信していたからである。実際自分が発情した時はこの薬で全て押さえ込んできたのだから間違い無い、と。
(ま、まぁ飲んでみる価値はあるのかしら…?)
フタを開けて一粒取り出した輝夜は、その錠剤を胡散臭げに見つめると意を決して飲み込んだ。ほんのりミントの味がして、喉奥からスーッとした清涼な風が吹き通る。まるで氷塊をまるごと飲み込んだような肌寒さが胃を中心に身体に広がっていくと、それも一瞬。本当に身体を蝕んでいた強烈な性欲が吹き飛んでしまったのだ。むしろ溜め込んだ性欲が一気に消え去ったことで得体のしれない虚無感すら感じる。
(さ、流石は薬師永琳、ね…。全くムラムラしないどころか、エロいことに対して嫌悪感すら湧いてくる。随分と久し振りに味わう賢者タイムだわ)
「どう?、落ち着いたでしょう」
効果は本当に抜群であった。
が、しかし…。
「ねぇ、永琳。これ凄い効くのは分かるんだけど、ちょっと気分が悪いわ……」
「…まぁ、強引に人間の3大欲求を解消させるのだし、当然と言えば当然よ。私も正直に言うと未だに慣れないわ」
爽賢錠は強引に欲を解消させる一種の精神薬だ。無論、悪影響が出る薬剤など永琳が作るはずはなく、副作用などあるはずはないのだが…。
オナニーも運動による欲の消化すらも何もせずにいきなりスッキリするのは感覚的に気持ちが悪かった。一連の動作から体験できるはずの爽快感、達成感を薬剤を飲むだけで得られるのは奇妙でしかない。
輝夜はこの薬もただのその場凌ぎにしかならないわね、と醒めた頭で考えていた。
「ねぇ、永琳。やっぱり…」
やはりこの状況、この施設内にいる全員に及んだこの鬱屈とした空気を晴らすにはこの案しかないと考える輝夜だったが。
「駄目。それは駄目なのよ」
先読みする永琳に止められてしまう。
永琳は輝夜が何を訴えたいか痛い程分かっている。
(私だって本当はそうしたいのよ)
数人が迷いの竹林に連れて行かれてようやく半年が経った。しかし永琳は次数人がこちらに来るのはまだ先になると予想している。
何故ならば、300年の間我慢してきたのは自分たちだけではないからだ。諏訪子や神奈子も自分たちと同じように疼きを我慢しているのだ。妖怪たちに嬲られる数人の次は、飢えた2柱と1匹に嬲られる数人を観察することになる。
依姫や豊姫までも記録媒体を試聴室から持ち出すようになったのも、姫様が色々と限界なのも永琳は気付いていた。しかしその3人よりも永琳は強く発情していたのだ。
鼻を抜けて肺いっぱいに嗅ぎたくなるあの性臭をもう一度嗅ぎたい。まるでスライムのようにプルプルと揺れる濃厚な精液を再びお腹いっぱい飲み干したい。
数人の放出する精液を美味そうに飲み干す妖怪の姿を見るたびに喉が、子宮が熱く嫉妬する。
毎日数人の痴態を観察するのは自殺行為であると分かっているのだが、せめて映像だけでもと無意識に身体が試聴室へと向かうようになってしまった。
そして永琳はまるで映画をポップコーンを食べながら見るように、爽賢錠を貪りながら見るようになった。
それでも最後の一線、輝夜が考えている計画に乗ることが出来ないのは月の賢者であることを未だ忘れず、そして輝夜や依姫たちが月でも非常に重要な立場にいるからであった。
地上に降りるのだけは、させられない。
「永琳が止めるのも分かるわ。…今回は引いてあげるけど、次ここに来る時はもしかしたら私だけじゃないかもしれないわよ」
「次も姫様だけなのを祈ってるわ」
輝夜は心底残念そうに言うと部屋から立ち去っていく。
永琳は寂しそうに揺れる黒髪を横目で見ながら、爽賢錠を一粒飲み込んだ。
(永琳もあんな薬を開発するくらい限界なのかしらね)
輝夜は自室に帰ってくるなり、畳に身を投げた。畳にうつ伏せになったままピクリとも動かないが、しばらくするとそのまま右に左にゴロンゴロンと転がり始めた。
「ひぃぃ~、まぁぁ~」
数人と過ごしたあの刺激的な日々を思い出すと、尚更今の何も無い日々が一層退屈に思えてしまう。もうとにかく1日1日が長く感じられて暇で暇でしょうがない。
そんな私を見かねてか永琳は月の賢者の集いに参加させたりするが、やはり退屈なのは変わらなかった。
また時折他の豪族たちからお見合いの誘いや直接プロポーズなどを受けたりするが、数人という存在がいる以上受けるつもりなど全く無い。
(数人ともうそういうことしちゃってるもの。今更他の男となんて一緒になれないわよ)
自分が周りよりも性に貪欲というか積極的であるのは自覚している。しかし数人と出来ないからと言って、他の男を探すような尻軽な女ではないのだ。
そういう訳だから出来ることなら数人にはずっと月にいてもらいたいけれど、諏訪子という存在がいる以上そういう訳にはいかない。それに本人はまだ知らないがもう1児の父なのだ。人と神の混成児であるからか、300年経った今でもまだ受精卵のままらしいけど、いざ生まれてしまえば数人はその子に付きっ切りになってしまうだろう。
「どうにかして数人に近づく必要があるし、何かしら強い接点を作る必要があるわねぇ…」
畳の上を転がって、壁に到着すると反対側へとゆっくり転がっていく。服をだらしなく肌蹴させながら輝夜は今後どうするのが最善が考え始める。
(1番の理想は月陣営の誰かが妊娠すること。でも永琳曰く、あの妊娠は真に奇跡と言えるレベルらしいからそれには期待出来ない)
結婚という手も考えるがそれにも期待は出来そうにない。というのもあれだけ色んな女性に嬲られている癖して、そういう甘い雰囲気が苦手そうだからである。可能性としては月兎の中でも鈴仙が挙げられるが、鈴仙と喋っている時の数人はたまに小恥ずかしそうにしているのが見られる。そういう時は決まって鈴仙が数人の手を握ったりとアプローチを試みているからなのだが、多分あいつは鈴仙を女友達として見てしまっているからなのだと思う。
(どうしたものかしらね)
いっそ自分が結婚してしまおうか。月の姫と結婚してしまえば立場上あいつはこっちに縛られることになる。
でも結婚という女にとっての1大イベントを謀略に使ってしまうのは如何なものだろう。
「うーん、まぁまた今度考えましょう、か」
輝夜は思考を放り投げると、片手を自然な手つきで股へと伸ばした。
いつの間にか服は薄着一枚になっており、服の上から女陰部を軽く押してやるとジュワリと愛液が染みだす。
薄い下着の上から指を割れ目にそって軽く押しながら何度も滑らせる。
「んっ、はぁ、ぁ」
部屋に篭ってすることと言えば読書だったり、勉学だったりと色々あるが、快感に頭を委ねられる自慰行為が1番好きだった。
一気に絶頂へと向かう激しい自慰ではなく、緩やかに時間をかけながらする方が程よく時間も潰れる。
数人とやった様々な行為を思い出しながら、服の上から自分を焦らすように大陰唇を何度も擦り上げた。
(さみしいわ、数人。また一緒に気持よくなりたいの)
輝夜の艶のある黒髪はまるで扇のように畳に広がっている。
数人が着ていた巫女装束に似た白の薄着は胸元が大きく肌蹴て、桜色のポッチが見えている。
湿った女性器を押し滑らせながら、空いた手で控えめな胸を優しく揉む。
身体がじんわりと火照ってくるのを感じながら、下着の上から主張している陰核をクリクリと捏ねる。
「あぁっ、ふぁっ」
輝夜の頭の中では自分が遂に数人と添い遂げる妄想で自慰に及んでいた。
雲一つない満月だけが夜空を照らす下、一軒家の縁側で私は数人と淡く抱きしめ合う。
数人は私に覆い被さって甘い言葉を囁いて、耳を蕩かしてくれる。
身体の重みを心地よく感じながら、数人の首元に何度もキスをする。
「んっ、はぁ、はぁ」
私の身体の上をまるで筆の毛先で撫でるように指が這う。
乳輪周りを人差し指が何度も円を書く。
「かずとぉ、乳首がとても切ないわ」
期待と興奮で充血した豆を親指と人差し指で啄まれるとそれだけで痺れる快感に喘いでしまう。
転がすような手つき、少し押し潰すような手つき、数人の巧みな乳首責めに私は涎を垂らして喘ぐ。
より強い快感が欲しくなって腰をくねらせると、あいつはクスリと笑って私の股ぐらに手を伸ばすのだ。
彼の手がちょんと陰核に触れた途端、私は軽くイッてしまう。
「もっと、もっとさわって?」
下着を付けているというのに、それが意味ないほどに濡れそぼった女性器をヌチヌチとわざと音を立てて触る。
陰唇を押し開くと布の上から私の秘肉を指でつついた。
そして濡れた指を私に見せつけながらゆっくりと舌で舐るのだ。
遂に下着をずらされてしまうと、むわっとした雌の薫りが広がって恥ずかしくなってしまって、顔を彼から背けようとする。
生意気なあいつはそれを許さず、咄嗟に舌を私の口に挿し込んで逃げられないように私の舌に絡めた。
遠慮なしに注がれる唾液を飲んでしまうと、まるで麻痺毒を飲まされてしまったかのように身体は痺れて動かなくなってしまう。
「ん、あむ、ちゅっ」
私の下腹部にあいつの熱くて硬いものが押し当てられる。
そのままズリズリとマーキングするように何度も擦り付けてくる。
熱がそのまま子宮に伝わって、初めてなのに彼のモノが欲しくなって疼いてしまう。
「来て、ねぇ、お願い、挿れて…」
彼に言わされてしまった私はそう懇願すると、恥ずかしさを隠すためにこちらから唇を合わせた。
優しく閉じた唇同士を上下に押し当てながら、ゆっくりずらしていく。
処女を失うことへの緊張をキスでほぐされると、自然と股から力が抜けていく。
そうすると彼の焼けるような熱が私の入り口に押し当てられる。
ズキンズキンと疼くような痛みを我慢すると、彼の肉棒がゆっくりと侵入してくる。
ああ、遂に私は数人に処女を捧げてしまった。
この痛みが、肉を裂き開かれることで感じる処女喪失の痛みが、そう私に教えてくる。
「私の中は、ぁっ、き、気持ち良いかしら、ぁ」
子宮口に彼の亀頭がキスをすると、私の身体は勝手に悦び震えてしまう。
鈍い痛みの中に感じる微かな快感が、まるで静かな水面に一滴落ちて波紋を作るように身体中に広がっていく。
「じ、じゆうに、うごいて…ぇ」
ヌチュヌチュ、と彼は優しく顔を顰めながら腰を振る。
既にイキそうなのを我慢しながら懸命に腰を振ってくれるのだ。
彼の首に私の腕を巻き付けて啄むようにキスをする。
遠慮無く私の奥に射精していいのよ。
孕むかどうか分からないけれど、孕むまで何度でも受け入れてあげるわ。
子宮口と鈴口が何度もキスをして、離れる度に私の膣内は逃すまいと収縮する。
いつの間にか痛みは感じることがなくなり、代わりに甘い快感を指先までいっぱいに感じる。
ポカポカするような温かさを彼の身体から感じると段々と身体の奥から大きな絶頂の波が来ているのが分かった。
「あんっ、はぁん、きて、私ももうイキそうなのっ、なか、中に出してぇっ」
パンッパンッ、という弾ける音が小気味いい。
まるでコアラのように彼の身体に抱きついて、一緒にイケるように必死に我慢する。
肉棒が私の初めての膣内をより柔らかくなるように耕していく。
子宮を小突いてちゃんと妊娠できるように押し迫ってくる。
頭の中でチカチカと白い火花が散りだして、限界が近くなってくると、いきなり彼が私を床に押し付けて乱暴なキスをしてきた。
そしてその瞬間、思いっきり子宮に肉棒が突き刺さると容赦なく精液を注ぎ込んできたのだ。
視界はグルンと裏返り、声も出せないまま射精で押し上げられ続ける絶頂感にひたすら打ちひしがれる。
子宮に熱くてずっしり重い精液が注がると女の悦びが更に大きくなって絶頂は止まらない。
暴れる手を数人はしっかり抱きしめて、確実に私を孕ませようとぴったりと密着してくる。
(あぁぁっ、イクっ、またイックゥゥッ!)
彼は射精を終えて私の身体から離れるが、私は快感に身体を支配され指一本すら動かすことが出来ない。
私を見下ろす数人は照れくさそうに頭を掻いた。
まだ股間の肉棒はヤりたり無さそうに大きく勃起しているのだ。
「まだ…、するの、ね?、いいわ、きてぇ」
微かな声でそう誘うと、彼は再び私に覆い被さった……………。
「んはぁぁっ、いっく、いくっ、イクゥゥゥっ!!、……………はぁっ、はぁっ、はぁっ」
膣に指を出し入れしながら何度も果てた輝夜は朦朧とした意識の中、多分あいつから私を襲ってくれることはないんだろうな、と考えていた。
(そう言えばこのタイミングであの薬飲んだらどうなるのかしら?)
思い立った輝夜は瓶から一粒取り出して飲み込んだ。
肌寒くなるような寒さで意識はシャキッとし、爽やかな晴々しい気分になる。
「オナニーの後なら効果もより出るし、あんまり気分も悪くならないわね」
爽賢錠の正しい使い方を発見した輝夜は、身支度を整えるとこの事を報告しに再び永琳の研究室へと向かうのだった。
第三人称視点で書き出すようになったら、今度はキャラ視点で書くのが難しくなりました
丁度いいバランスを全く保てないのが辛いです