※この作品はR-18です。

東方被嗜虐   作:Apfelbaum

77 / 92
第69話です

活動報告に上げていた日にちから過ぎてしまいました
申し訳ないです

-あらすじ-
青娥の体験談に布都は信憑性がないと突っぱねる
そんな彼女に青娥はじゃぁ見せてやると啖呵を切って…


※青娥の計画 その1

「入るわよ~」

 

 少し間延びした声は青娥の声だ。

 布都が振り返ると、昨晩とは違って能力を使わずに部屋に入ってくる彼女の姿が目に映った。

 そして彼女の背中から恥ずかしそうに顔を俯かせる数人がこそりと現れる。

 青娥から事の話を聞かされているのだろう、既に頬が少し赤い。

 

(ん…、服装がいつもと違うな)

 

 布都は数人の服が、用意したものではないことに早くも気付く。

 

(神子様が用意したものと違うということは……、洩矢神のものか)

 

 白衣の袖に赤糸の飾りが無い。数人は諏訪子から渡された、何も飾られていないシンプルな白衣と赤袴を身に纏っていた。

 女性らしい顔付き、身長の低さ、しおらしい態度、そして妙に似合う巫女服。

 布都の観察眼をもってしても、女性と言われてしまえば信じてしまいかねない。

 

(屠自古なんかよりよっぽどおなごらしい…)

 

 布都は乱暴口調な同僚を思い浮かべて心の中で笑った。

 

「時間通りじゃな」

 

 布都は机の上の物を片付けると、改めて青娥の方へと身体を向き直す。

 青娥がゆっくりと腰を下ろすと、それに追従するように数人が彼女の隣に座った。

 その際、彼は座ってからもぞもぞと足を動かし、彼女の左腕にピタリと身体を寄せたのだ。

 俯いたままの数人の様子から布都は、もう既に青娥の手練手管によって堕とされてしまったのだな、と理解した。

 

「…まぁよい。ホレ」

 

 しかしそんなことはどうでもよかった。むしろトラブルメーカー気味な青娥の意識が数人にだけ向くようなら有り難い話なのだ。

 布都はそう考えながら、机の下に用意しておいた大き目の器を2人の前に差し出した。

 特に何も塗られていないそれは木材で出来ており、形状がどんぶりに近く、深みがある。

 拳2つがすんなりと入るサイズのそれを青娥は右手で取ると、布都の意図を直ぐに察した。

 青娥は数人を横目で見ながら、彼の視線の先に器を差し出した。

 

「数人ちゃん」

「…っ」

 

 ピクリ。

 

 数人の身体がビクッと震える。

 青娥はただ普通に数人の名前を読んだだけだ。にも関わらず、彼の口からは微かに湿った吐息が漏れ出していた。

 彼は青娥の手に持たれた器だけを見ている。

 

「こんなの簡単よね?」

「……は、はぃ…」

(布都ちゃんに見せてあげなさいな)

(青娥の声がくすぐったい…、うぅ、も、もう勃起するぅ…)

 

 青娥の囁くような声が数人の耳朶に染み入る。

 それがスイッチとなって、彼の股間に血液が集まりだす。熱を帯び始めた股間は布都の視線の先で山を作り上げた。

 彼も布都の考えを読み、そして青娥の言わんとする事を察したのだ。

 

「随分と従順だな、青娥」

「うふふ、可愛いでしょう?」

 

 青娥は猫を撫でるように、数人の顎下を優しく撫でる。

 数人は目を細めた。

 

(ん、くすぐったい)

 

 あの3日間、数人は青娥にひたすら甘く蕩けるような絶頂を味合わされた。

 今まで諏訪子や輝夜、そしててゐたちがやってこなかった甘やかしを青娥はたっぷりと数人の身体に染み込ませたのだ。

 後ろから抱き締め、優しい言葉だけを紡ぎ、数人の呼吸に合わせて射精を促す。そしてイク度に震える身体を蕩ける接吻で宥め、落ち着かせると再び絶頂へと導いた。射精絶頂の快楽は、青娥の声、体臭、体温、そして性技によって何倍にも膨れ上がり、数人の脳を揺さぶりに揺さぶった。

 ただ優しく、甘い快感だけを味わうのはこれが初めてだったのだ。

 少年嗜好の彼女にとって、そんな数人の耐性を見抜くなど、壁に穴を開けることよりも容易なこと。

 サディストを装う生意気な少年の仮面を、青娥はゆっくりと剥がした。

 その結果がこれだった。

 

「それじゃぁ、服を脱ぎ脱ぎしましょうね」

「…はぃ……」

 

 青娥のまるで幼子に言うような喋り方にも数人は大人しく従う。

 緋袴を締める紐がシュルリと解かれると、白衣がたわんで彼の胸元が大きく広がった。そして数人が立ち上がると、解かれた緋袴はそのまま床に落ち、たわんだ白衣の割れ目から大きく反り上がった男根が現れる。落ちた緋袴を青娥が抜き取ると、数人は袖から両手を抜いて白衣も脱ぎ、一糸まとわぬ姿になった。再び正座すると、両手を膝の上に置き、自分の男根をまるで正面の布都に見せ付けるかのように股を開く。

 羞恥の感情は彼の全身へと回り、体全体がうっすらと赤くなっている。

 生命力の氾濫によって一回り大きくなってしまった男根はしっかりと空を突き、ピクリピクリと震えていた。

 

(見た目にそぐわん太さと長さじゃな、それに…)

 

 布都はすんすんと鼻を鳴らす。

 鼻に香るのは濃厚な雄の香りだ。数人が衣類を脱いで全裸になった途端、部屋に漂い始めたこの香りは今まで交わってきたどの男よりも強い。

 過去の体験が霞む程の性の脈動を数人から感じることに布都は驚いていた。

 

 スン、スン。

 

 布都は再び鼻を鳴らす。

 この匂いの発生源をしっかりと見つめながら、無意識に匂いを肺に溜め込んだ。

 

(ふふ、布都ちゃんたら鼻をヒクヒクさせちゃって…、分かるわよぉ、この匂いすっごいもの)

 

 房中術を得意とする彼女が早くも呑まれかけている。

 自分もあの時はそうだったと、再び匂いを嗅いだことで思い返した青娥は昨日の意趣返しが出来たように感じて嬉しくなった。

 

「じゃぁ数人ちゃん、シコシコしましょう?」

「はぃ…」

(うぅ、布都の前なのに…、恥ずかしいのに…)

 

 青娥の声に従うのがとても気持ちが良い。

 数人は右手を男根の根本に添えて、ゆっくりと上下に動かした。

 

 シュリ、シュリ、シュリ。

 

 幾度も往復させるうちに臍下の奥からじんわりと熱を帯びた快感が湧き上がってくる。

 手の動きに合わせて仮性気味の皮が一緒に亀頭近くまで伸び、肉の括れまで広がった。

 快感が溢れて、我慢汁が鈴口から滲み出すと、香る雄臭はより濃さを増し、2人の女性の鼻をツンと突いた。

 

(うぅ、気持ちいい、気持ちいいっ)

 

 青娥は隣で器を男根の先に添えているだけで、布都はそんな2人の様子を見ているだけ。

 自分だけが全裸で、自分だけが浅ましく自慰行為に耽っている。

 その倒錯的事実がいっそう興奮を煽った。

 

「はぁっ、はぁっ!、ぁっ、あぁっ!」

(なんじゃこの匂いは…、きつい、すえた酷い匂い、こんな濃い匂いなど嗅いだことがないぞ…)

 

 数人の嬌声が徐々に大きくなる。

 青娥は喘ぐ数人を可愛らしく左手で掻き抱きながら、布都の様子を見てクスリと笑った。

 布都の顔は赤ピンクに染まっていて、本人は気付いていないのだろうか、やたら鼻を鳴らして匂いを堪能している。

 

(鼻奥がぴりぴりする…、匂いを嗅げば嗅ぐほど頭がクラクラして…、に、逃げなくては…)

 

 布都は自分が発情していることにようやく気付く。そしてそれが最早収まりつかないところに来てしまっているのだとも。

 この原因が部屋に充満し、そして更に濃くなっていく淫臭であると判断したものの、どういう訳か自分の足は膝を折りたたんだまま動かせない。

 彼がもし精液を解き放ってしまったら更に匂いは強くなるだろう。

 その時自分は媚臭に耐えることは出来るだろうか。

 

(うふふ、布都ちゃん最近ヤッてなかったものね。それも相まってすっごい効いてるわぁ)

 

 数人の我慢汁も精液も発する匂いは一層強くなり、そしてそれは女性の芯を切なく燻らせる効能を宿した。

 そうなったのは過剰な生命力を発散させるべく、他人を発情させることで射精を間接的に促そうという働きがあったからだ。

 自慰行為だけで力の排出を行うには余りに時間がかかるから、他人を発情させて放出の手伝いをさせる。合理的とも言えるその仕組みも過剰過ぎる生命力を調整する為に生まれた。

 精力増強の理由を知らない数人が、この仕組みに気付くはずがなかった。

 3日間ずっとこの匂いを嗅ぎ続けた青娥は耐性を多少なりと身に着けたが、それは中毒症状のようなもので、決して匂いに慣れた訳ではない。

 数人の自慰行為を真隣で見ている青娥は時折切なげに腰をくゆらせるが、布都はその比ではなかった。

 

(うぅぅっ、し、したいっ、とても性交がしたいっ。何故じゃ、何故なんじゃ…、どうして我のここはこんなにも切ない…)

 

 布都の呼吸は荒くなり、左手は完全に彼女の股ぐらに押し込まれている。

 異様なほどに唾液が湧くのに、それを飲んでも喉は渇いたまま。臍の下にある子袋は性感を求めて強く収縮を繰り返した。

 

「はぁっ、はぁっ、くぅ、な、なぜ…、……ひぃぁぅっ!!」

 

 無意識の内に左手が股をまさぐってしまうと、服の下で大きく膨れ上がっていたのだろう、皮の向けた陰核を強く擦ってしまう。

 頭の中で光が明滅するような快感を感じつつも、そのまま自慰行為で果ててもこの渇望感は満たせないという確信があった。

 

(せい、えき…)

 

 布都はその4文字を脳裏に浮かべた瞬間、ハッとした。

 こんな体験などしたことがないのだ。

 今まで媚薬や媚香を使って練習した経験はあったが、それでもここまで強く作用したことは一度も無かった。それが“あの”数人から発生した性臭で起きてしまったと言うなら、どう考えてもおかしい。

 人畜無害でおどおどした“あの”少年にこんな能力などあるはずがない。

 強い発情の中、まるで錆びた歯車を回すように鈍る思考能力をもって今の状況について分析すると、昨晩青娥が何を言いたかったのか、という部分についてある1つの推論が出来上がる。

 

(こんな、のは、絶対に、有り得ない。術であっても、ここまで強く作用するなど、青娥ですら無理なはず。ともすれば……、まさか…)

 

 短いようで彼女にとっては長い思考の間も、手はずっと股ぐらに押し込まれたまま。

 彼女の手は滲む愛液でぐっしょりと濡れてしまっていた。 

 

「数人ちゃん?、まさか我慢汁だけでいっぱいにしようなんて思っていないでしょう?」

「青娥?、……ぁっ、あぁぁっ、やっ、あぁ!」

 

 興奮しきっている布都を横目に、青娥は数人の右耳をいやらしく舐め上げる。

 頬と同じくらいに赤くなった耳を舐りながら、左手を数人の首に回すと、そのまま乳首をこね始めた。片手だけで小さいながらも固く勃起した乳首を器用に摘むと、数人の喘ぎ声に艶が増した。

 人差し指と親指に摘まれた乳首は優しく押し潰され、扱き立てられる。

 

(乳首ぃ、んぁっ、ぁぁっ、やっ、あっ、きもち、良いっ)

「あぁっ、あんっ、あはっ、はっ、はっ、ぁ!」

 

 それほど開発されていない乳首は青娥の指技によってもどかしい快感を感じ始める。

 絶頂へと押し上げることはないが、常に身体を火照らせる甘殺しのような快楽が数人の右胸から身体全体に広がっていく。

 いよいよ射精への我慢が出来なくなってきた数人は、羞恥心を心の片隅に追いやって不乱に男根を扱き立てた。

 

 ニチュッ、ニチュッ、ニチュニチュニチュニチュッ。

 

 淫靡な音が部屋に響き渡る。

 男根の根本に力強い生命力の奔流を感じ取った数人が1回目の射精に向けて腰を浮かせた時だった。

 

「せ、青娥よ」

「あら、なあに布都ちゃん」

 

 顔を真っ赤にした布都が青娥に話し掛けた。

 焦燥にも似た表情を青娥に向けるのは初めてのことだ。

 

「もう、分かった。数人は人ではない、のであろ?、……はぁっ、それに、色々とおかしいのも、分かった。それを我に教えたいが為に、はぁ、見せたかったのだな?」

 

 押し込まれた手首が微かに震えている。

 彼女も限界を迎えていた。

 

「駄目よ。逃げるなんて許さないわよ?、……言ったでしょう。貴方の考えを変えるって」

「それは、んっ、そうだが。…いや、しかしな」

 

 このままでは青娥の計画通りに流れていく。

 その事が布都にはどうも許せない。人を振り回すだけ振り回して、それを彼女は影響のないところで嗤って見るのだ。

 実際のところは青娥は既に数人の性臭の虜になっているわけだが、それに気付いていない布都は自分だけがこうなったと勘違いして苛立ってしょうがなかった。

 しかしこの感情も性への渇欲が鈍らせてしまう。

 偶にはいいのではないか。このまま青娥の言う通り乱れてみるのも悪く無いかもしれない。

 悪魔の囁き地味た思考が彼女の脳内を支配する。

 

「布都ちゃんの溜め込んでる鬱憤。数人ちゃんで発散したいと思わない…?、それこそ“とっても気持ちよく”発散できるのよ。……、んれろぉ」

 

 青娥はそう言い放つと、摘んだ乳首を先程よりも強めに捏ねながら、数人の左耳に舌先を挿し込んだ。

 興奮の果てに耳すら性感を感じる数人は、ねっちょりとした感触を耳朶に感じた瞬間、遂に精を解き放った。

 

「あぁぁあぁっ、はぁぅっ!!!、イクっ、青娥ぁっ、イクぅ!!、イキますぅっ!!!」

「……ぁっ」

 

 ビュゥグッ、ビュッ、ビュッ、ビュビュッ!!!

 

 青娥と布都が問答している間に数人は果ててしまった。

 いやらしくテカる男根から生命力が強く迸り、アーチを描いて器の中に入っていく。

 ビチャビチャと下品な音を立てて、木製の器に白濁液が溜まっていく。

 

(な、なんて勢いで、……、はひぃっ!!)

 

 我慢汁の匂いだけで布都は強く発情した。喉が常に渇くような、身体を掻き抱きたくなるようなもどかしさが彼女の心を苛んだ。

 しかしそれでも心の中にある矜持が、よもや数人でこうなってしまうなど許せない、と必死に無駄な抵抗をしていた。

 

(お、牡のぉ、の、濃厚過ぎる、に、匂い、が、ぁぁ…)

 

 その抵抗が今音を立てて崩壊した。

 白濁色の体液が放つおぞましい程の性臭は我慢汁と比較にならない。

 鼻で呼吸すればその香りが脳幹を刺激し、口で息を吸えば肺に淫気が溜まっていく。

 

「ぃ、……ぃくっ、…ぁひっ」

 

 彼女の左手は動いていない。

 昂ぶりに昂ぶってしまった興奮が絶頂を呼び起こした。それは自慰で感じる絶頂よりもとても小さなものだったが、数人の精液の匂いでアクメした、という事実がどういう訳か渇望感を少しだけ和らげた。

 口から涎が一筋垂れていたことに気付いた布都は右手でそれをゆっくりと拭く。

 彼女の視線はすっかり数人の剛直に釘付けになっていた。

 射精したばかりだというのに衰えを一切見せない滾ったそれは、尿管に残った精液をゆっくりと床に垂らしている。

 

「ん、あむっ、はぅっ、ぁむ、ちゅるぅちゅっ、んぁむ」

「んふふ、あむっ、ちゅっ、ちゅぅ、ちゅるっ、ちゅちゅっ」

 

 呆けたように剛直を見続けていた布都の耳に、水音が聞こえてきた。

 何の音かと視線を上げると、射精絶頂の余韻で蕩けている数人が青娥と舌を交わらせている。

 数人がおずおずと震える舌を差し出すと、青娥は労るような舌使いで絡め取った。

 どこか安心した顔で接吻を楽しむ数人に対し、青娥もまた目を細めて楽しんでいる。

 その時、ほんの一瞬だったが青娥が布都に視線を向けた。

 

 クス…。

 

 彼女は布都を見て、笑った。

 

(はぁ?)

 

 布都の思考が一瞬で冷えていく。

 身体の中心は湿った熱を持ったまま、脳内だけがスゥッと静かになった。

 青娥は布都を挑発したのだ。

 私に苛ついたのなら、私から数人を奪ってみせろと、そう目で挑発したのだ。

 

「ん、ぁむ、ちゅっ、ちゅっ、せーが、もっほ、ちゅむちゅむ」

「いいわよぉ、ちゅっ、可愛い数人ちゃん、ちゅっ、ちゅっ」

(な、舐めたことを……!!)

 

 このまま挑発に乗れば見事に青娥の策にハマる。それは当然分かっている。

 しかし彼女の挑発は自分の性技までを馬鹿にしたような気がしてならなかった。

 面倒と感じてはいたものの、それでも男と交わり続けて得たこの房中術を笑われた気がしてならなかった。

 

(青娥め…、人をコケにするのもいい加減にしろ…。私の本気を見せてやる)

 

 身体が発情しても尚、どうしても青娥に一矢報いたい布都は、この考えに至ってしまうことがドツボにはまることだと理解しているが、ここまで来てしまった以上受けて立つ他ないと考えた。

 彼女はすっくと立ち上がる。

 切なさを訴える股ぐらから愛液がにちゃりと糸を引いた。その嫌な感覚を頭の片隅に押し遣りながら、数人の後ろへと回った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本当は2話にわたる予定は無かったんですけどね……
ってこの後書きも何回目のことやら

あらすじを立てて、大体8000字で収めるぞ
なんて考えて書き始めたら結局1万字超えそうになるという
…不思議だなぁ

最近「伯爵家女中伝 著・天川風水」の1巻を読みました
世界観が良いのと、メイドではなく女中という表現なところが気に入りました
皆様も是非
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