ちなみに彼の苦手項目3種は私と同じです
まぁそうでないと流石にスカトロは書けないので…
物語の始まり
「ふふふ、この展開はエロくていいなぁ。ああ、やっぱり気の強い女はこうでなきゃなぁ。俺もこうやって堕としてヒィヒィ言わせたい」
彼はそう独り言ちる。
薄暗い部屋の中、彼は1冊の薄い本を手にしながらいつもの妄想に耽っていく。
その中身はあらゆる女性を様々な方法で辱めていくというもので、特に東方Projectという作品に出てくるキャラクターで妄想するのがお気に入りなのだ。
東方Project、今や知らないという人の方が珍しい程に大きくなった同人ゲームである。
出てくるキャラクターはほとんどが女性で、多種多様。
500年という年月を生きながら容姿は幼女と変わりない吸血鬼。
数億歳という超膨大な年月を生きる不老不死の女医。
妖怪、人、神、全ては同じと唱える女僧侶に白黒はっきり付ける地獄の閻魔。
どのキャラクターにも魅力があり、どのキャラクターも愛される。
それが東方Projectである。
その人気も相まって今や「同人作品」から発展に発展をしまくった「同人作品」がところ狭しと店に並ぶ。
例えばゲーム。
例えばグッズ。
元々はシューティングゲームであったのに、今では格闘ゲームにロールプレイングゲーム、
カードゲームに音楽ゲームへの出張と出ずっぱりで、
グッズの方も缶バッチにシール、クリアファイルにぬいぐるみにフィギュアに…と大忙し。
それに同人作品というのは一般向けのみではない。
成人向けという、ムフフな商品も作られている。
その1つが彼が今手にしている「薄い本」である。
…最早多くは語るまい。
ただ1つ、言えること。
それは、中身が「女僧侶が1人の男に辱められ、堕ちる」というあらすじのもの、というだけ。
彼のお気に入りの1冊である。
「気の強い女はアナルが弱い…格言だな」
この男子はまごうごとなき変態である。
彼の名は、
ド変態、という部分を除けば大体平均的な男子学生で、自称ドS。
ド変態という不名誉な称号も彼を表すには少し足りない。
というのも、この変態にとって苦手なジャンルは、「スカトロ」、「近親相姦(母親)」、
「過度なリョナ」の3つだけだからである。
裏を返せばそれ以外は基本何でもイケる、ということ。
「男の娘」、「ふたなり」、「腹ボテ」、「浣腸」、「アヘ顔」、「NTR」、「状態変化」、
何でも食べる。
あまりに訳分からんもの以外は全部食べてしまうのだ。
そんな彼の自慢は自分の巨砲のことらしいが、長さはどう計っても日本人の平均のそれと変わらない。
硬くて太くて粘り強い、とは本人の談。
またドSの前に、自称、という言葉が付くのも理由があり、
数人の友人たちが判断するには数人はドMで、よく当たると評判のSM判断テストでも結果は純度100%のM判定。
そこを本人は頑なにドSを言い張るのだから、自称と付いてしまうのだ。
また数人の自慢する所と彼の周りの人間が認める所とで大きく違いがある。
彼の周りからしてみれば、アイツの顔こそがアイツにとっての唯一の自慢になる、とのこと。
しかし数人の顔はイケメンではない。
イケメンではないが、女顔ではある。
それもとても可愛い女顔。
本人はどうも嫌だそうだが、周りからしてみれば
「その顔のお陰で中身の禍々しさが初見の人には伝わらない」
「ファーストインプレッションだけは絶大」
「黙れば可愛い」
と女子からも男子からも顔だけは評判がいい。
「いつか俺も精液濡れにしてアヘらせてやりたいな、特に八坂神奈子とか映えそうだ。それに八雲紫や風見幽香もいい」
本人が聞いていたら憤死ものだが、そもそも本人がフィクションの作品の登場人物なのだ。
聞いているはずもない。
…はずもないのだが。
「永琳に輝夜、レミリアに咲夜、魔理沙に霊夢、いいなぁエロいなぁ」
「そうだな」
数人しか居ない筈の部屋に相槌が打たれた。
「…えっ」
その声は低く部屋中に響く。
しかしどうも外に漏れ出ている様子はない。
声の主は愉快そうに俺に語りかける。
「どうした」
「だ、誰」
「誰だろうな」
「お、お化け、なのか」
「お化けではないなぁ」
クックックと楽しそうだ。
実に楽しそうで結構だが、こちらとしてはいきなり喋りかけられて驚いている。
ぶっちゃけ心臓が痛い。
しかしコイツは俺の様子は気にしていないようだ。
「それよりもだ。もし彼女たちと出会えたのなら、本当に彼女たちを物にする気か?」
この声の主は何を言っているのだろうか。
まさか実際に会えるとでも言いたいのか。
「………」
「さっきの言葉は嘘か」
嘘じゃない。
本気も本気、大マジだ。
喋りかけられて驚いているところに、素っ頓狂なこと言われて唖然としているだけだ。
でも、彼女たちに本当に会えるなら。
「…いや、堕としたい。堕として、アヘらせて、精液でドロッドロにして、私はあなたの雌奴隷ですって言わせたい!!」
「そうか、そうか。それは楽しみだ」
嗤う声。
何が楽しみなのか。
意味が分からない。
とは言え、正体不明の相手に啖呵を切ってしまった。
何か起こるのか。
突然、混乱している数人の足元に大きな穴が開く。
声を上げるまもなく落ちる数人。
瞬く間に彼の自室はもぬけの殻となってしまった。
残るは声とお気に入りの薄い本だけ。
「そうだ、言い忘れていた。もし、一瞬でもその意志を諦めたら…。その時は罰を与えよう」
クックックと嗤う声は薄い本に描かれた彼女の口から聞こえたような気がした。
どうでしょうか
お楽しみ頂けたでしょうか
基本的に週一での更新になると思います
とは言っても不定期更新になります
3日、4日おき、遅くても週一には投稿します
宜しくお願い致します