快楽主義者《ヘドニスト》の輪舞曲《ロンド》 作:ポップマン
え?
今なんておっしゃいました、最上さん?
俺を使う?
俺を救う、じゃなくて?
しかも
黒髪ストレートの清楚チックな風貌のこの人からそんな言葉が飛び出すのか、と俺は疑問に思った。
そして俺は気付いた。この人も危険人物なのだと。
逃げ出したい。いや、逃げ出さねば。
「逃げるな」
スパンッ。
「アヒイッ」
射精したばかりで敏感になった俺にまだビンタするとは、あんたは悪魔か!
そして園羅は俺の学生服を掴むと、最上さんに言った。
「こいつを使うのはいいけど、何をするの?」
おい!もう俺"こいつ"呼ばわりかよ!
俺の心の叫びを無視して2人のやりとりは続く。
「ええ。香川さんをもう1回わたしがイかせたら、わたしの勝ちでどうです?」
園羅はケラケラと笑った。
「それじゃあんたに有利すぎるわ。こいつ、あと5回はイけるわよ」
勝手に決めんなよ!そんなにできねえわ!もう限界だから!
俺の心の叫びを(当然ながら)無視して最上さんが答える。
「ただし、わたしはさっきあなたが香川さんに触れた回数以下で香川さんをイかせます」
「え?」
俺も同感だ。どゆこと?
「わたしの能力は園羅さんと同じ触れることで発動するタイプです。さっき数えていましたが、園羅さんが香川さんにビンタしたのは8回、わたしがそれ以下の回数で香川さんをイかせたらわたしの勝ちでどうですか?」
なるほど。
って違うわ!何でそれに俺の了承をとらないの!?
「へえ。面白そうね」
面白そうね、じゃねえよ!
それじゃあ、と言って最上さんは俺に近づく。
やめて!香川のライフ(性的な意味で)はもうゼロよ!!
俺の心の叫びを(悲しいことに)無視して、最上さんは俺の尻の上に屈み込む。
俺は無駄と知りつつも、最上さんに肩ごしに頼み込んだ。
「頼みます、最上さん。何でもお礼しますから、ここは見逃してください」
最上さんはニッコリと微笑むと言った。
「大丈夫です。痛くしませんから」
おいいぃぃぃ!!
それもう不穏なことする前提じゃん!
最上さんは俺の尻のちょうど穴の上に手を置いた。嫌な予感しかしない。
園羅が声をかける。
「あんたが終わったら、わたしも同じ条件でヤっていいのよね?」
まだヤる気なのかよ!
「無理ですよ」
え?
「わたしが触るのは1回だけですから」
いや、ちょいちょいちょーい!
と言おうとして、俺は固まった。自分の体の変異に気付いたから。その違和感は下半身からだ。
さっきまでスースーするのは尻だった。
今は
俺の穴が
「ハグゥゥゥ」
声にならない呻き声をあげる。
抵抗しようと、踏ん張ろうとどうしようもない。毎朝トイレでしか拡がらなかったマイワンダフルホールは既にだらしなく拡張されていた。
「これが私の能力
俺はその未体験の感覚に本能的に恐怖を覚える。最上さんが
「ヤメ、ヤメヤメヤメ!」
床に伏せて必死に叫ぶ。
「ヤメ?何をですか?」
俺は見えないが、きっと最上さんは天使のようなゲス顔をしていることだろう。
「いや、あの、さすがに挿入はしないでください!」
フフという笑い声。
「挿入?どこにですか?」
俺は黙る。そりゃそうだ。周囲には初対面のクラスメイトですよ?そんなことできますか?
しかし、言わなければ、ヤられる。確実に。
俺は心を決めた。
「俺の…ケツの穴です」
「違うでしょう?」
最上さんは楽しそうに言う。
「ケツマ〇コでしょう?」
あっ、コノヒトヤバイヒトダッタ。
「間違えた罰です。覚悟してください」
「ヒイィィ」
口から無意識に情けない声があがる。
しかし、耐えなくては!なんだかよく分からないけどここで流されちゃいけない気がする!
ジュプウッ。
「アッアッアアァァー」
悲鳴をあげる。何故なら最上さんの指(おそらく3本)は
そしてチョッピリ…ほんのチョッピリ…気持ちよかったから。
そのまま最上さんは、ジュプジュプと指をかき混ぜる。
「アッアッアッ」
我慢できない俺を笑うやつは代わりに最上さんに指突っ込まれてかき混ぜられろ!
しかもなんだか汁っぽい音がするのは気のせいか?
ジュプジュップジュップ。
「アッアッアアァッ」
ジュップジュプッジュップ
「アアッアッアァッ」
うん、気のせいじゃないね。
「フフ、淫水が出るのもわたしの能力の一つですよ?」
淫水なんて単語日常で初めて聞いたわ!
「それじゃフィニッシュといきますか」
えいっ、と言って最上さんは指を
「アアアアァァァッッッッ」
体に電流が流れたかのような感覚。ムスコから精液を垂れ流していることすら意識せず、俺は絶頂に達した。不本意にも。
こうして俺はなんと入学初日にして初体験をしてしまった。
おそらく負け組だと思う。
フフ、というと最上さんは指から糸を引きながら俺の尻から指を抜く。
「わたしの勝ちですね?」
「………ッ!」
園羅は絶句し、荷物をひっつかむと教室を出ていった。潔いというか負けず嫌いというか。
そして俺も必死にズボンをズリ上げるとパンツの中がビチョビチョなのも構わず、死ぬ気で彼女の後を追った。
「ちょい待て!」
帰ろうとする園羅に叫ぶ。
「お前が勝手に賭けて勝手に負けるのはいい!だが、一言俺に謝ってから帰れ!」
頼むから謝ってくれ!じゃないと俺のプライドは保てねーんだよぉぉ!
しかし園羅はゴミを見る目で俺を見る。
「ハァ?何で?」
何でじゃねーだろーがよぉぉ!
園羅はつかつかと俺の前にくると、右手を高々と上げる。そのまま降り下ろし…
「ストップ!」
園羅は不意をつかれて急停止する。
俺と園羅が油の切れたロボットのような動きで横を向くと、そこには担任の水島先生がニコニコしながら立っていた。
能力バトルでありがちな、「後出しした方が勝つ法則」は健在です。