由比ヶ浜結衣「こんにちはヒッキー!八幡やっはろー!」比企谷八幡「お、おぅ(こいつ、同じ内容言ってやがるけど可愛いから許す)」 作:雄也
1.
ところで、身体を洗う順番というのを意識したことはあるだろうか。
恐らくは大半の人が意識して洗っていないし、その順番に深い意味はないはずなのだ。
そう、深い意味はない。
深い意味なんか、ない。
たが、それでも。
「あのさ、聞き辛いんだけどさ………」
じゃあ聞くなよ、俺もお前も傷つかなくて済むのに。
しかし結衣の性格上、聞かないわけにいかないだろう。状況も状況なわけだしな。
「なんで、胸から洗うの…………?」
…………なんでって、そりゃあね。
2.
なんだかんだで結衣の身体を洗い終える。
既に発散したおかげなのか、湧き上がる欲情をなんとか組み伏せて無事に何も起こらずに洗い終えた。
は?つまらない?
これだから童t…すいませんごめんなさい調子のりましたほんとすいません読むのやめないでー。
そんなに毎回発情してたら俺の精力やら耐力とか体力などが持ちません。
俺の愚息は臨戦態勢にならないようなんとか押さえつけてるだけだし、後は結衣に体洗って貰えば終わり。
いや待てそれが一番難しいんじゃ………?
よし、自分のことは自分で洗おう。
「結衣、俺は自分で洗うから大丈夫」
そう心に深く刻み、結衣を振り返りざまに言うが、
「え……なんで………………………?」
あからさまに落胆した様子。
そう思ってくれるのはありがたいんだけど、流石に……
全精神力を振り絞っても勝てなさそうだし。
いや、だってね?
そりゃあ細くて白い首元とかくびれて綺麗な腰とかはともかく、その何も隠れてない凶悪な胸が…艶めかしすぎて意識せざるをえない………。
それも今は色素の違う部分まで見えているわけで。
「結衣、おねがいだからー」
「うん、わかった!」
「ほんとか?」
「背中だけ流すね!」
「なんでそうなる」
「見えなきゃ大丈夫でしょ?」
これには沈黙した。
確かに、言われてみればその通りだ。
その通りなんだけど……。
「背中だけでも、流させて………ね?」
こう言われて断れる男はいない。断ったらそいつは男ではないか無機物のどちからだろう。
だから仕方がなく頷くしかなかった。
2.
わしゃわしゃわしゃー
手にしたボディソープつきタオルを泡立てて、必死に背中を洗ってくる。
確かに、姿が見えない分視覚的には助かる。
しかし、見えないということはそれを理解するために余計に考えてしまう。
結果、妄想の極地へと誘われる。
今、結衣がどんな表情で洗っているのか。
結衣が何を思って洗っているのか。
考えればいくらでも思い浮かび、妄想が広がる。
だが、勿論そんなことは口にできるはずもなく、ただ好きな女の子に背中を洗われるということがさながら地獄の時間のようだった。
シチュエーションは天国だが。
「ねぇ、ヒッキー」
なんの前触れもなく声をかけてくる結衣。
どうかしたのか、と問う前に
ーーーーぽにょん。
と、確かな柔らかみをもった二つの桃が背中に押し付けられた。
悲鳴を上げなかったのはせめてもの意地だ。
共学に固まっていると、結衣が背中から離す。
一体どういうことか問いただそうとした時には、
ーガチャン
既に風呂のドアは閉められていた。
そして、曇った窓ガラスに
「部屋で待ってるね」
と、書き残されていた。
この時、ローションのボトルは結衣が部屋に持って行っていたことに気づくのは少し後のことだ。
続く。
2話連続投稿です
第12話が、R-18となっております。