※この作品はR-18です。

由比ヶ浜結衣「こんにちはヒッキー!八幡やっはろー!」比企谷八幡「お、おぅ(こいつ、同じ内容言ってやがるけど可愛いから許す)」   作:雄也

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特別章
初詣


1.

1月1日、初詣。

この寒い季節、犬は外をかけ馳け廻るが猫は炬燵で丸くなっている。

それは、人間にも同じことだ。

『ピンポーン』

「はいはーい♪」

インターホンが鳴った時には既に玄関の方へ駆け出していっていた。

ほんと、その能力はなんなの?

「こまちちゃん、やっはろー!」

「結衣さん、あ、結衣お義姉さんやっはろー!」

「こ、こまちちゃん!?まだ早いよ〜」

「結婚することは前提なんですね〜」

「それ、はぁ…うぅぅ〜〜〜」

ちょっと、小町ちゃん?俺がいないところで勝手に恥ずかしい会話をしないでね?いや、そんな会話自体するなよ。

「ささ、寒いので早く入ってください!」

「お邪魔しま〜す」

「結衣さん、違いますよ?」

「あれ、間違えちゃった?」

「そりゃあ間違えてますよ、ここは『ただいま〜』っていう場面ですよ!」

「な、なんでそうな…!?」

「小町としたことが勘違いしてしまいましたー!結衣さんとお兄ちゃんは家を出て幸せな家庭を築いて一軒家で慎ましく暮らすから『ただいま〜』じゃなかったんだ!」

「小町ちゃ〜〜ん!」

まだリビングに入ってきてないのに結衣の絶叫が木霊した。

小町が以前、「くぅあぁぁぁっ〜〜!結衣さんかぁ〜〜〜〜!結衣さん確かに犬っぽいし可愛いし料理は下手だけど健気だしー(略)ー甘えてくる時はそれはもうー(略)ーそれでいて女の子らしさはあるしー(略)ーさらにー(略)ーそしてー(略)ーー(略)ーー(略)ーー(略)ーだからね!」

と小町が嬉しそうにしていてその後脳内作戦会議とか称して思い切り口に出して喋ってたし。

祝ってもらえるのはいいんだけど、何か下心があるような気もするんだよな………。

「お兄ちゃん、奥さんが帰ってきたよ!」

リビングの扉を開けて小町がとんでもないことを言う。

だが、

「こ、小町ちゃん!」

「小町、それは違う」

「「え?」」

「この場合は『花嫁』と言うべきだ」

「お、おおおおおおおおおお兄ちゃんが遂に!あの捻くれてて性根も目も体も腐っててバカっぽくてグズでマヌケでごく稀に頼りになるけど基本的に性能低いポケベルみたいな存在なお兄ちゃんがやっとデレた!」

「おい待て、俺のこと罵倒しすぎじゃないのん?」

「褒めたよちゃんと!一回だけ」

「いやいや、比率おかしいからね?」

「だって自分の兄とシラフで話せる妹なんていないよ!」

「なんだよその酔った父親と年頃の息子みたいな例えは」

「お兄ちゃん何言ってるの?」

「10秒前のお前に言ってくれ…」

疲れる兄妹の会話をしていると、横でゆでダコになっている結衣が視界に入る。

今日、初めて見る結衣は着物姿で着飾られていてものすごく大人っぽく見えた。実際にはもうすぐ成人だから大人なのだろうが、色っぽい感じがする。

取り敢えず空気を戻す。

「結衣、今日はどうしたんだ?」

炬燵に入りながら訊く。

「花嫁さん…はうぅ………」

「結衣〜、戻ってこい」

「えへへぇ……あ、あのね!ヒッキーが嫌じゃなかったら、初詣に行きたいな……って」

「嫌だ」

「即答!?」

だって寒いじゃん

行きたくねぇよ

「お兄ちゃん、行かないと部屋のコレク…」

「結衣、今すぐ行こう!」

弾丸もかくやという速度で炬燵から出て結衣の前まで出る。

恐らく結衣と小町には瞬間移動よように見えただろうが、実際には動体視力とー(略)ー。

そんなわけで早速初詣へGO

 

2.

やってきたのは地元の神社。

歩いて十分かかるところだ。

「わぁ、人が多いね」

境内には露店も出ていてそれなりの盛況だった。

絶対、俺1人だったら来ない。

でも、今年は。

この子が居てくれるからここに来れる。………小町のせいでもあるのだが。

そのとき、隣に佇む結衣が俺の左手を握ってくる。

「離れないように…ね?ダメ?」

「そ、そうだな」

そして、境内を進んで行く。

りんご飴を買ったり、綿あめを食べたりと、初詣なんだかお祭りなんだかよく分からないことになってしまう。

そういや、浴衣と着物って何が違うんだ…?

やがて本堂までたどり着き、お賽銭。

「ヒッキー、ここ、縁結びのご利益あるんだって」

「へぇ……そうだったんだ」

初めての情報に驚く。

「…だから、ヒッキーと会えたのかな……?」

嬉しいことを言ってくれる結衣。

でも、ごめん。

「結衣、俺、ここ来るの七年ぶりなんだが………」

「え……もしかしてさ」

「俺も同じこと考えた………」

「ヒッキーがぼっちだった理由って、これ?」

初詣で、とてつもない事実が判明した。

 

3.

結衣と一緒に駅まで向かう。

初詣の帰りなのか、同じような人がいるので着物でも別に目立たない。

他愛のない会話をしていたら、駅まで着いてしまった。

「来年も…来ようね」

別れ際、寂しそうにそれでいて期待するようにお願いする結衣。

「あぁ、もちろん」

彼女に微笑み、お互いの熱が感じられるだけの軽いキスを交わした。

 

 

初詣編{完}




今回は元日なので、初詣編です!
今年も一年、宜しくお願いします!


次回の投稿は金曜日です!
お楽しみに!
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