「でけぇ! これが竜船か…」
白いスーツを着たタツミが竜船を見上げて歓声をあげる。 これは確かにデカいな。
スピアさんとチョウリさんをナイトレイドで保護し、革命軍の本部にまで護衛する前に俺達には新たな任務が入った。 三獣士が狙うであろう残りの文官の保護だ。 場合によってはそのままナイトレイドのアジトにまで連れ帰り、チョウリさん達と一緒に革命軍のアジトにまで案内する予定だ。
俺、タツミ、兄貴は竜船に来る方の文官を、 アカメとラバはもう一人の村の視察を行っている文官の方へ向かった。
竜船の内部に入ると早速目的のターゲットをみつけた。 黒服のボディーガードに囲まれた初老の男性、彼が今回の護衛対象だ。
「これだけ厳重ならさすがに無理だろな」
タツミが素直に感想を漏らすと、
ドカッと頭を叩かれる、が 後ろには誰もいない。
「?」
タツミが目を白黒させていると、
「俺が透明化なんて奥の手持ってんだ。 どんな奴がいてもおかしくねぇーだろ?」
虚空から突如インクルシオを身に纏った兄貴が現れた。 インクルシオの奥の手透明化。火力は無い分、暗殺を生業とするナイトレイドにはうってつけの帝具だ。
「おっと、インクルシオの透明化が切れそうだ。 一回休んでくる。お前達は護衛を頼んだぞ。」
素早く船内に戻っていく兄貴。 そろそろ奴らがくる頃だ。
♪~♪♪~♪~♪♪♪~
思った矢先、辺りに透き通るような笛の音色が響き渡る。 軍楽夢想スクリーム これのせいで船の大概の人間は無力化されてしまう。 俺が隠し持っていたナイフで慌てて足を切ると、鋭い痛みと共に血が流れ出す。 兄貴もやっていた痛みで誤魔化す作戦だ。
「何だ、まだ起きてるやつがいたのか? ついてねぇな、寝てりゃ死なずにすんだのによ」
大斧を肩に担いだ大男が現れた。
「お前らが三獣士か!?」
「なんだ? そちらさんは本物のナイトレイドか?」
いうと、タツミにひとふりの剣を投げつける。俺? 俺は既にメダジャリバーを構えてる。
「使えよ。 俺は強ぇやつと戦ってタンマリ経験値が欲しいんだよ!」
大男…ダイダラは斧を二つに分けると片方を思いっきり投擲する。 タツミか間一髪避けるも斧は軌道を修正し、背後からタツミを狙う。
「戻ってくるならこのまま当ててやる!!」
ダイダラに向かって走り出すタツミ。あ、そのままじゃあ…
ゴスッ
「いってぇぇ」
「相手が自信満々に構えてるだろ! 大方あれが相手の必勝形態のはずだ。 そこに突っ込んでいくとか馬鹿なのか!?」
横から回り込んでいた兄貴に思い切り殴りつけられる。
「おお、こいつはタンマリ経験値持ってそうだぜ!!」斧を両手に構えて走り出すダイダラ。 さらに兄貴の左右からリヴァとニャウも突撃する。
「見とけよ、タツミ、セイジ」
インクルシオを装備した兄貴は左右から来たニャウとリヴァを一撃でぶっ飛ばし、ノインテーターでダイダラを真っ二つに切り裂いた。
「「す、すげーぜ兄貴、俺達に出来ないことを平然とやってのける、そこに痺れるあこがれるー!!」」
「お前達実は余裕か…?」
呆れ顔の兄貴はほっておいて、
来た!!
「その強さ、その帝具、 まさかブラートか?」
「お久しぶりです、リヴァ将軍」
かつての上司と部下が向かい合う船上の戦場。
帝具使い同士が戦えば、必ずどちらかは死ぬ。 そんな戦いが始まろうとしていた。
午後に続きを投稿します…………たぶん。