嘘っつーか追加で書いたエロ話を挿入したので二話連続エロなしではなくなったのだ。
それはそれとして、最終話とその前ではエロがなくなるけどね。更にその前はエロ漬けなので許してくれ。
前半の大きな山場、ナリタ攻防戦も無事終えられた。山崩れでアニメ通りの効果を発揮できたことにより、俺の戦術眼がルルーシュと同レベルにあることが証明されたのも嬉しい。
絶対催眠を使えばあの状況でもコーネリアを捕らえることはできたがしなかった。ジェレミアのこともそうだが、局所的な視点ではなく大きな流れを見なければならない。まあ大きな流れというのは原作知識通りだと楽ってことなんだけどね。
戦勝に沸く黒の騎士団。そこにNAC――キョウト――から連絡がくるのはすぐだ。それに奴のこともな。まあそっちは準備を終えているからいつ来ても大丈夫なんだけどな。
そうやってのんきに構えていたらニュースで報道された。
現場騒然! ○×△□空港で大事件!!
そんな見出しで始まったニュースはとある空港での事件を伝えてきた。どうやら空港で刃物を振り回した男が警察官に射殺されたとのこと。……よっしゃあ!!!!
「なっ――!!」
朝食の席で同席していたC.C.が反応した。そりゃあ反応もするだろうな。映し出された容疑者で被害者のその男は自分がよく知る相手なんだから。
「刃物を振り回して射殺、か。物騒だな」
しれっとそんなことを言ってみる。
「――!? まさか、ルルーシュ貴様」
「なんだ? C.C.? この事件がどうかしたのか」
鉄壁のポーカーフェイスで答えてやる。いかにも俺は関係ありませんよーという顔で。だけど疑われるだろうなぁそりゃ。ただでさえ俺は何もかも知っていて怪しいと思われているんだから。
え? 何を言っているのかわからない? 種明かしをすると、射殺された男というのはあのマオだったんだよ。やつがナリタ攻防戦の前後にエリア11にやってくるのは知っていたのだ。であれば簡単に対策できるということよ。
具体的には、まず奴の「オーストラリアで家を買った」という言葉。半径500mにいる人間の心の声を強制的に聞けてしまう奴が買った家だ。当然周りには人家などない場所に買ったのだろう。であるならば、普段はそこで生活していることは疑いようのないことだ。
次に、オーストラリアからエリア11への飛行機で、一番搭乗時間が短いルートを検索する。強制的に心の声が聞けてしまう奴のことだ。当然飛行機という密閉空間での時間は、一番短いルートを選択するに決まっている。
そうしたら後は簡単だ。そのエリア11の到着する空港に行って警備員や常駐している警察官、空港の職員などに絶対催眠でマオという人物、顔や全身の絵(事前に用意)を見せてその男が現れたらカメラのない場所に連行するよう暗示をかけたのだ。銃を持った警官には心臓を狙って銃撃を行ってもらい、倒れ込んだらとどめのヘッドショットもお願いしておいた。そして事後の場に刃物を置いてもらえば、ことは終了というわけだよワトソン君。
絶対催眠にかけられた職員達の心にはマオだとか姿形は浮かばない。マオの名前や姿を確認して初めて命令が効果を発揮する。だから心を読むマオでも対応できない。特にマオはスザクやカレンのように身体能力が優れていたり格闘技を習っている訳じゃない。三人くらいの人に取り囲まれて連行されただけでもうアウトだ。
さて、それじゃ学校はお休みして、事件を取り扱っている警察署に行きましょうかね。担当刑事などに不自然な点を見逃してくれるよう催眠をかけなくては。あ、検察他色んな人に催眠をかけなくちゃな。やれやれ大仕事だぞ。
§
マオ関連の事件終了のお知らせ。さて、学生らしく学校へでも行きますかね。
「会長、例の書類」
「ああそれ、各学年、クラスごとに仕分けしといて」
久しぶりに顔を出した生徒会室。ミレイは元気なようだな。
「はいはい、相変わらずですね」
書類を持って外に出るとシャーリーが追いかけてきた。
「ルル! その書類の中に、私の手紙混じってない!?」
「え? ああ、悪い」
「…………ルル!」
シャーリーから一緒にコンサートに行くよう誘われてしまった。まだ彼女の父親について安否を確認してないんだよな。上手くいけば犠牲にはなっていないはずだが……。まあとりあえずOKしておいた。遅れるかもしれないが必ず行くと言っておく。
さてうってかわって黒の騎士団だ。予想通りキョウトから手紙が届いた。幹部達は喜びに沸いている。
「認められれば資金援助もしてもらえる。俺達の苦しい財政も何とかなるだろう」
「財政? 私の組んだ予算通りなら問題なかったはずだが?」
「そ、それは……」
「お、俺のせいじゃねぇぞ。もう俺達は大組織なんだ。人間が増えりゃ予定外の……」
どうやら玉城が新入り達を遊びに連れて行って経費で落としたらしい。こりゃ駄目だな。
「ふぅ。とりあえず、会計は扇が仕切ってくれ……玉城、信用して欲しければ相応の成果を見せろ」
「お前が言うか! 仲間に顔も見せねぇお前が信用なんて言えるのかよ!」
その話題がきたか。カレンがフォローしてくれるが幹部達の表情は優れない。やっぱ心の奥まで信頼はされてねぇなぁ。
「……カレン、ありがとう。だが、その件だが、いずれ時がくれば幹部達には顔を見せるつもりだ。その時がくるまでもう少し待って欲しい」
「…………」
「ゼロ、俺は……」
不安そうな顔をするなよ、扇。とはいえだ、その時が分水嶺だな。
§
電話か。
「俺だ。ちょうどよかった。もしかしたら行けないかもしれない。その時は悪いが一人で行ってくれないか? 埋め合わせは必ずするから」
……原作と違い、シャーリーの声は震えていなかったし、彼女の方で用事ができた様子も無い。どうやら父親は大丈夫だったらしいな。
キョウト行き。原作と違いC.C.ではなく咲世子にゼロの仮面を被ってもらっている。
「あ、ここ。富士鉱山」
「ってことは、この下にサクラダイトが! 戦争の発端にもなった」
「こんなところにまで力が及ぶなんて、やっぱりキョウトは凄い!」
やれやれ、騎士団の連中は舞い上がっているな。キョウトと言ってもそこにいるのはただの人なのだ。恐れることなど何もない。
「醜かろう。かつての日本の象徴がブリタニア帝国に支配されているこの風景は。――顔を見せぬ非礼を詫びよう。が、ゼロ。それはそなたも同じこと」
仕切りの向こうから声が聞こえた。
「儂は見極めねばならぬ。おぬしが何者なのかを。その素顔、見せてもらうぞ」
ナイトメア、無頼がその物騒な銃口をこちらに向けてきた。脅迫、か。
「お待ち下さい! ゼロは私達に勝利をもたらしてくれました。それを……!!」
フォローカレン。ホントに信頼されているなぁ。
「黙るのだ。扇という者よ。おぬしがゼロの仮面を外せ!」
扇がゼロに近寄って行く。やはり完璧な信頼、いや盲信かな、は得られていなかったようだ。
「すまないゼロ。だが俺達も知りたいんだ。信じさせてくれ」
仮面が取られ、咲世子の姿が露わになる。
「君は! 確かこの間入ったばかりの団員じゃないか!」
「まことか?」
「その通りでございます。キョウトの代表・桐原泰三様」
さすが咲世子、肝が据わっているなぁ。
「!? 御前の名を知る者は!!」
桐原の護衛が銃を抜く。そこに俺は自分が乗ったナイトメア・無頼を突っ込ませた。勿論他の無頼を牽制した上で。
「ぬるいな! それに、やり方も考え方も古い! だからあなた方は勝てないのだ!!」
コックピットから出てゼロとしての姿を現す。
「ゼロ……」
「い、いつの間に」
事前に絶対催眠を使って、だよ。
「桐原泰三。日本のサクラダイト採掘業務を一手に担う桐原産業創設者にして枢木政権の陰の立役者。しかし、敗戦後は身を翻し帝国の積極的協力者となる。通称売国奴の桐原。しかしてその実態は、全国のレジスタンスを束ねる、キョウト六家の重鎮。面従腹背か、安いな」
「貴様! 御前のお気持ちを!」
「やめい!」
「ふふ、貴方のお察しの通り、私は、日本人ではない!!」
「「「え!?」」」
「マジかよ。そりゃ顔見せられねぇはずだぜ」
無頼のアサルトライフル発射装置を有線のコードで持ちながら桐原に近付く。
「日本人でないおぬしが何故戦う。何が望みだ!」
「ブリタニアの崩壊を! 皇帝の死を!」
本当はブリタニアを潰しちゃうと逆にマズイんだけどね。今はそう答えておく。
「そのようなこと、できると言い切れるのか? おぬしに」
「できる。私にはそれをなさねばならない理由がある! ……貴方が相手で良かった」
俺は今まで封印していた仮面を取り素顔を晒す。
「むぉう!」
「お久しぶりです。桐原公」
「やはり、八年前あの家で人質として預かったおぬしか」
「はい、当時は何かとお世話になりました」
「八年前の種が実を咲かすか。ハッハッハッ――扇よ。この者は偽りなきブリタニアの敵じゃ。顔をさらせぬのも納得がいった。儂が保証しよう。ゼロについて行け」
「ありがとうございます」
これでキョウトから全面的なバックアップが得られる。
「行くか? 修羅の道を」
「それが我が道ならば」
極上の女を得るためならば、どんなことだってやってみせるさ!
§
キョウトから帰った俺は、コンサートを見にきていた。やはりナリタの巻き添えは食らわなかったようだな。良かった。100%偽善なんだがそれでもやはり嬉しい。しかしそうするとシャーリーとはキスしないんだよな。……まあいっか。俺の女性経験って偏っているから普通のデートとかどうしたらいいかわからないしなぁ。
「今日は誘ってくれてありがとう。シャーリー」
「ううん。そんなことないよ。私だって楽しかったし」
マオを殺すことに成功したから、シャーリーにゼロが俺だとバレる心配もない。これで当面の問題は片付いたな。後はC.C.からの疑惑の目をそらすこと、か。
ちなみに、シャーリーを俺のモノにしていないのに特に理由はない。正直シャーリーってそこまで好きでも嫌いでもないんだよね。タイプじゃないというか。ヴィレッタやC.C.のように気が強ければ、無理矢理従えることに情熱を燃やせる。逆にタイプの女性であるミレイとは恋人関係にあるし……メイドである咲世子さんは従ってくれるし……。わざわざ手間暇かけてシャーリーと恋仲にならなくてもいいかなぁ、と。お前何様だよと言われそうだがこれが俺のシャーリーに対する態度だ。告白されたら……その時考えよう。まあ俺の想定通りならその前に彼女達とは別れることになるだろうが。
§
シャーリーの父親が犠牲にならなかったからといって、民間人に犠牲がでなかったからといって、俺は浮かれるわけにはいかない。今回はたまたま、アニメでそうなることがわかっていたから対処できただけだ。今後の行動では民間人にも犠牲がでるだろう。特に、あの場面では自らそうするつもりだし……。どこまで犠牲を少なくできるか。それは俺がゼロとして行動する以上ついてまわるのだ。
「日本解放戦線の片瀬少将か……」
ディートハルトが情報提供してくれた。扇はまごついたことを言っているが、俺は断固として行動する。
「ブリタニア軍を叩き、日本解放戦線の人員を吸収する!」
原作ではランスロット、スザクに追い込まれていた場面だ。事前にスザクには暗示を擦り込んである。次の作戦では全力の八割程度の力で任務に当たれと。卑怯? 姑息? 言わば言え。暗示をかける機会があって、追い詰められることがわかっていて自分のカードを切らないなんて甘いことはできない。
今回は港が戦闘の舞台だ。行動の範囲もせばめられている。ミスはできないぞ……!
「ゼロ、動かないのかゼロ!」
焦れた扇が切迫した声で言ってくる。日本解放戦線を助けたいんだろうな。
「思っていたよりもコーネリアの動きが速い。このままでは救おうとした日本解放戦線と共倒れになる。今は待機だ。それしかない」
適当なことをいいつつ流体サクラダイトを爆発させる機会をうかがう。……今だ!
ゴオオオオオオオオ!!!
派手な音を立てて日本解放戦線のメンバーが乗る船が爆破された。
「さすがだな日本解放戦線。いよいよとなって自決するとは!」
しれっとそんなことを言ってみる。外道の極みだなこりゃ。流体サクラダイトの爆発は凄まじいものだった。
「パイロットが乗り込む前にナイトメアを海に叩き落とせ!」
と言っていたらコーネリアのグロースターを見つけた。彼女を前にして戦いが始まるかと思ったらランスロットが出てきやがったぁぁああ!
「枢木スザク!」
カレンがランスロットに向かった。助かった、なんて思っている場合じゃない。俺ではコーネリアには勝てない。ここは引く!
「カレン、気をつけろ!」
引くにしてもあからさまに引いたらコーネリアとスザクの二人がカレンに向かってしまう。ある程度コーネリアを引きつけないと……!
「どうしたコーネリア、ゼロは、私はここだぞ!」
「ゼロォォオオオ!!」
よし、釣れた。後は俺がどうにかこうにかコーネリアを振り切るだけだ。できる限り味方の方に誘導しないと。
ガツッ
くそ、スラッシュハーケンを右肩に食らっちまった! に、逃げろ逃げろ! き、機体が損傷してっ……!
「撤退命令だ。扇、充分な打撃は与えた。ここは撤退するぞ!」
勇ましいことを言った割に、情けなく撤退するようだがこれしかない。
「引け! 引けー!」
なんだかいつも引いてばかりだなぁ。計画通りとはいえ流石に気が滅入ってきたぜ。……しっかりしろ、自分! 切り替え、切り替えが大事なんだ。リーダーたるもの組織の先頭に立って頭を切り換えねば! 転身! 転身! 退却にあらず! くそぅ! いつか必ず犯してやるからなコーネリア!
「いずれ時がくれば幹部達には顔を見せるつもりだ」