あ、ありのまま、今起こったことを話すぜ。「ランキングを見ていたと思ったら俺の作品が一位になっていた」な、何を言っているのかわからねーと思うが、俺も、何をされたのかわからなかった。頭がどうにかなりそうだっった。絶対催眠だとかギアスだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……。
「ユーフェミア副総督に会いたいって?」
「そうなのよ。ニーナったら河口湖の件以来あの人に夢中で。助けられたーって」
やれやれ。一途な思い程やっかいなものはないな。まあ後で俺が粉々にぶち壊すんだけどな。先に謝っておこう。ニーナ、すまん。君の幸せは幻想のようにぶち壊される運命だ。
しかし、ユフィか。そろそろ騎士の件が話に上がるころだな。と、なると藤堂が捕まるのももうすぐか。ストーリーの流れ的にこの辺りはマオ一色だからな。それが終わったら藤堂救出とスザクの騎士就任。そして神根島か。あの島に行けば二番目にやっかいな案件が片付く。
いや、あの島に行けるのかどうか、それは審判の結果次第……か。
「ルルーシュ、私ま~たお見合い。今度は逃げられないかも」
「……いざとなったら俺の名前を出してもらっても構いませんよ。全ての責任は俺がとりますから……とはいえ、貴方はそれをしないでしょうがね」
「……そうね。それは私もしないかな」
ミレイの性格ならそうだろうな。
「まあ、そうでしょうね。だけど安心していいですよ。今回の相手は一風変わった人です。婚約が結ばれたとしても上手くいくことはないでしょう」
「何? 何か知ってるの?」
「ちょっとした予言です。まあ気休め程度に考えてみて下さい」
俺の計画通りなら、ミレイは後一年もしないうちにブリタニア本国に戻ることになる。だがその時見合い相手のロイド・アスプルンドはエリア11に……日本に残ることになるだろうから婚約は破棄されるだろうな。そしてその後は……。俺とミレイはどうなるかな。原作のミレイのその後を考えると、この世界でもそうなる可能性が高い。彼女は自由人だからな。誰も彼女を縛ることなどできない。
§
黒の騎士団の組織作りは順調だ。ブリタニア人のディートハルトが予想以上に有能だった。紅蓮弐式の慣熟訓練も進んでいる。トウキョウ租界での絶対催眠もはかどっている。ブラックリベリオンまでの準備が進んでいる。後は中華連邦との連携……これは腹心の咲世子を向かわせる予定だ。インド軍区とキョウトとの調整も済んだのでラクシャータももうすぐ加わってくれる。
ラクシャータか……微妙にタイプなんだよな。でも犯してもヘラヘラしているイメージしか浮かばない。へこませようとしてもへこむタイプではないだろうからな。頑張って絶対催眠を使ってもちょっとしたセフレ程度の関係しか築ける自信がない。
「ルルーシュ、マオのことは……」
「ふぅ、オーケイ。C.C.。認めよう。彼を殺したのは俺だよ。絶対催眠を使ってな」
C.C.からの追求は結局かわせなかった。彼女が本来嫌がっている俺との情事まで使って聞きだしてくるとはな。ハイソウデス、タダイマ賢者タイムチュウデス。
「やはり……」
「奴を放っておけば俺がゼロだということがばれるからな。それも驚くほど簡単に。心を読む能力……やっかいなんてもんじゃない」
「だから先手を打って殺した……理屈はわかる、がどうして奴の存在を知った? それにあの空港に来るというのもどうやって予想できた?」
「殺したことは認めよう。だがそれを話すことはできない。……そうだな。例えば俺がお前にその額のコード……不老不死の証しを宿す前の人生を聞いたとしよう。お前は答えるか? ただの人であった頃の自分、前のコード保持者から能力をもらった後の人生、そしてコードを受け取った入れ替わりの時のこと……」
「…………」
「な、聞かれても答えられないことというのはあるだろう? 俺にもそれがあるというだけの話さ。だからマオのことも知っていたし、他の色々のことも知っている。だか話すことはできない」
マオを殺したのは俺がゼロということがバレる以上に、俺が転生人であるとかこの世界がアニメとして作られたということを明かすわけにはいかなかった、というのもある。
マオがこないからスザクの父親殺しも俺にバレない。そのことでスザクが俺をゼロとして疑うこともない。マオを殺せてほっとしている自分がいたことに気づいてちょっとへこんだ。そりゃ俺はエロのことならどんな外道にもなる覚悟でいたが、人を殺してほっとするなんて俺も行き着く先に行き着いた感がある。
休憩中に扇から連絡が入った。
「……わかった、引き受けよう」
予想通り藤堂が囚われの身になった。救出に出向く必要がある。いよいよクライマックスだな。原作ではスザクをナナリーの騎士にしようとして失敗していた場面だ。
§
四聖剣、藤堂の部下四人を迎えて藤堂鏡志朗を救出する為の準備中なう。ラクシャータ博士がようやく到着した。褐色の肌が綺麗だな。是非白いモノをぶっかけたいところだ。
「キョウト土産よ」
「あの、本当にこんなので連動性上がるんですか?」
ようやくカレンにパイロットスーツが渡った。いいコスチュームだなぁ。是非バックスタイルで犯したい。……ゲスな思考ばかりですまん。
さて襲撃だ。四聖剣は月下という新型に乗っている。すごい運動性だな。これほどとは思っていなかった。俺は藤堂が捕らわれているであろう留置場の壁側に到着した。さて、藤堂は……と。
「奪われる前に始末しろとの上からの命令でね……何か言い残すことはあるか?」
「一度は捨てた命だ。惜しくはない」
「ならばその捨てた命、私が貰おう!」
華々しく俺登場! いや実際は壁を破壊して結構えぐいことになっているけどね。
「藤堂鏡志朗、七年前の戦争で唯一ブリタニアに土を付けた男。会いたかったよ」
「お前も私に奇跡を望むのか……」
うんざりした様子の藤堂さん。八年ぶりの再会だが、変わっていないな。
「アレは奇跡などではない。情報収集を密に行った戦術的成功だ。だからお前が欲しい」
「もういい……私は」
「甘えるな! お前は責任を取らなければならない」
せ、責任をとってよね! とか言うと別の意味みたいだな。
「エリア11の抵抗運動が他のエリアに比べて激しいのは、日本が余力を残したまま降伏したからだ。厳島の奇跡という夢の続きを見せないままに」
「私の、せいだと?」
「そうだ。人々が奇跡という夢を抱いている。あがき、もがけ、藤堂。みっともなくあがいて戦い抜くのだ。奇跡という名前がボロボロになるまでな」
「そうしてこそ初めて日本は敗戦を受け入れられると?」
「希望を抱いている民衆にこそ、それが必要だ。もっとも、私はそれを正夢にしてしまうだろうがな!」
藤堂が笑った。どうやら説得できたようだ。
爆発する監獄、走るナイトメア。……ようやくここまでの破壊活動を行えるようになったか。
「中佐!」
「お帰りなさい藤堂さん」
無頼のコックピットから出た藤堂が彼専用の月下に乗る。よし、これで……。
シュガッ。
来たか、ランスロット!! この映像はリアルタイムでTVに流れている。化けの皮を剥がしてやるよ!
「全機、距離をとれ! 奴、ランスロットの動きには一定の癖がある。最初のアタックは正面から。フェイントをかけることは絶対にない。躱されたら、次の攻撃を防ぐ為、すぐに移動する。移動データを読み込め!」
よし、予想通り!
「そう、その場合は後方に距離をとる、座標はそこだ! これでチェックだ!」
藤堂の月下が放った三段突きからの切り上げで、コックピットが剥き出しになった。――枢木スザク!
「スザクくん、なのか」
藤堂には情報を渡していないので驚いているな。だが黒の騎士団、カレン達には既に周知の事実だ。動揺はない。藤堂とスザクは何か会話をしながら斬り合っている。四聖剣の同時攻撃もハーケンブーストで対処された。だが……もう。
「これ以上は援軍が来る! 白兜、ランスロットにこだわるな。スモークを展開しつつ逃走だっ!」
……今頃ユーフェミアがスザクを騎士とすることを発表している頃か。俺達はまーた逃走だよ。だがそれもこれまでだ。次からは見ていろよ!
ずっと原作通り逃走や敗走が多かったですが、次からちゃんと原作乖離しますので、ご辛抱下さい。