さて、少しだけ余録を語ろう。俺の親友にして催眠相手にして部下となったあの男のことだ。
§
「あぁぁぁん! いいっ、凄くいいですっ! ゼロのおちんぽっ!」
「…………ゆ、ふぃ…………」
俺が今見せているのはユフィとの腹ボテセックスの様子だ。そろそろ腹の大きさが目立ってきたな頃の映像か……。ゼロの正体について、異母弟のルルーシュだということをバラす前か。スザクにはユフィの処女喪失から堕ちていくまでの映像をリピートで見せ続けている。心を折る為だ。
既にブリタニア内部の反抗勢力は全て鎮圧し終えた。スザクの役目もこれで終わりだ。
「ゼロ……もうやめてくれ……」
「さて、我が宿敵枢木スザクよ。これからの話をしようか。私が特殊な催眠術の使い手だということはもう知っているだろう?」
俺はスザクの哀願を切って捨てると、自分の話を優先した。
「…………」
「その力をもって、私は君にこう命じるつもりだ。今から九年前の終戦直後まで、精神を戻せ。九年間の記憶を消去しろ、とな」
「――!!」
「フフフ、君のしたことは全て無駄だった。ブリタニアを内部から改革するつもりが、日本で新たに生まれた抵抗勢力によって、新たな日本が建国されてしまったのだから」
一応TVとかも見せているので情勢はわかっているはずだ。
「その君の無駄な努力に免じてこれまでの記憶を全部消去させ、あの夏の日、終戦直後の子供時代まで記憶を戻させる。そして野に放つつもりだ。せいぜい『終戦したと思ったらいつの間にかブリタニアを撤退させて新日本が樹立されていた』という混乱と消えた記憶による消失感を抱いて、子供の精神をもって日本で暮らすがいいさ」
これが俺の計画にあったスザクの処遇。彼には
「ふ、ふざ、ふざけるな! そんなこと! 認められるか!」
「フフフ、だがこうして騎士になり恋仲になった女性の最低な姿も忘れることができるのだぞ? 嬉しいのではないかな?」
これ以上ないほどに身勝手なことを言う俺。
「それでも! それでも全てをなかったことになんてできるか! そんなのもう死ぬより酷いことじゃないか!」
ああ、だからね。
「こう言っているんだよ。『死ぬよりも辛い目に遭わせてやる』と」
「ふざけるなああああ!!」
あ-、なんか見たことあると思ったら、これあれだわ。原作のブラックリベリオンが失敗し皇帝シャルルに記憶操作のギアスをかけられたルルーシュに似ているんだ。人間の尊厳を奪うところとかそっくり。
「ククク……それではお待ちかね、催眠暗示の時間だ。覚悟はいいか?」
しかし俺はスザクの願いや頼み、希望なんて叶えてやるつもりはない。せいぜい地獄で這い回っていろ。俺の敵!
「枢木スザクに命じる――!!」
「やぁめろおおおおおおおおおお!!!!」
――そして、枢木スザクは死んだ。精神を子供に戻され、ある意味では死亡したのだ。絶対催眠による催眠暗示。覆す術はない。彼はこれから先、一生、消えた九年間の記憶に苛まれながら生きるのだ。新しく建国された合衆国日本で……。