※この作品はR-18です。

もんむすくえすと 覇龍伝   作:エクスドラゴン

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頑張って次話書きました。


第14話 いたずら娘をこらしめろ

ルカ side

 

 

 

ルカ「この洞穴か?」

 

 

ただの洞穴に見えるが、拠点としては悪くない。だが、周囲に全く見張りとかが見当たらない。

 

 

アリス「この中に本当にドラゴンなどいるのか?どうもそんな気配は・・・」

 

 

アリスはくんくんと鼻を鳴らし、そして溜め息を吐いた。

 

 

アリス「なるほど、そういう事か。」

 

 

ルカ「どうしたんだ、アリス?」

 

 

アリス「余はここで待っている。適当に済ませてとっとと帰って来い。」

 

 

ルカ・龍牙「?」

 

 

アリスは何か分かったような感じだったが、まあいいや。

 

 

ルカ「よし、行くぞ!」

 

 

龍牙「ああ。」

 

 

アリスをその場に残し、僕と龍牙は洞窟に踏み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中は意外に広く、アジトにしては全く人影が無い。ここは本当に盗賊団の本拠地なのだろうか?

 

 

????「ふふっ、来たわね。このあたしが相手をしてあげるわ!」

 

 

????「くくく、覚悟しろ。」

 

 

ルカ「だ、誰だ!?」

 

 

僕が呼びかけると、二体のモンスターが現れた。ひとりは下半身が蛇の姿をしたモンスター、ラミアだ。もう一人は小さな蝙蝠をしたがえ、マントを着たモンスター、恐らくヴァンパイアだろう。

 

 

プチラミア「あたしが四天王の一人、『水のラミア』よ!」

 

 

ヴァンパイアガール「我は、闇の貴族にして魔の眷族。そして四天王の一人、『風のヴァンパイア』。」

 

 

龍牙「お前等がラミアに、ヴァンパイアか?さっきのゴブリンといいガキばっかだな。」

 

 

確かにそう思う。この二人も小さくて可愛い。

 

 

プチラミア「ふふっ、私に巻き付かれて苦悶に喘ぐのはどっちかしら?」

 

 

ヴァンパイアガール「今宵の餌食はお前等のようだな。」

 

 

龍牙「はぁ~、そういうことか。アリスが溜め息吐いてた理由が分かったわ。」

 

 

ルカ「うん、そうだね。(汗)」

 

 

覚悟を決めてここに来たのに、これじゃあ拍子抜けだ。

 

 

プチラミア「な、なにガックリした顔してるのよ!私に巻き付かれてもそんな顔できるの!?」

 

 

そう言ってプチラミアは僕の体に巻き付こうとしてきた。簡単に避けれるが、あえて巻き付かれた。龍牙がやってたみたいに、ちょっとだけ遊んであげようかな。

 

 

龍牙「さてと、じゃあ俺の相手はお前だな。ヴァンパイアのお嬢さん。」

 

 

ヴァンパイアガール「ゆくぞ、貴様の精気を一滴残らず吸い尽くしてくれる!」

 

 

それぞれ二人のプチ達を退けるため、戦闘?を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プチラミア「ほぉら、締め付けてあげる。」

 

 

ルカ「・・・。」

 

 

巻き付き攻撃は全く苦痛ではなかった。くにゅくにゅと頑張って締め上げようとしているが、力がまるで足りておらず、締め付けには程遠い。むしろマッサージみたいで気持ちいい。

 

 

プチラミア「ほらほら、私に巻き付かれて苦悶の声を漏らしなさいよ。」

 

 

うーん、どうしよう。わざとらしく苦しそうにしてもすぐにバレそうな感じがするからなぁ。

申し訳ないけど、ここは解かせてもらおう。

 

 

ルカ「よいしょ、っと。」

 

 

僕はプチラミアの体を抱き上げ、体から離した。するとしゅるしゅると尻尾が解けた。

正直にいうと、このプチラミアはかなり弱い。

 

 

プチラミア「・・・。」

 

 

ルカ「・・・。」

 

 

プチラミアと視線が合う。すると、プチラミアの目からじわっと涙が溢れ出した。

 

 

プチラミア「ふぇーん!なんでうまくいかないのー!?」

 

 

ルカ「いや、そんなこと言われても・・・」

 

 

僕はプチラミアを下ろしてあげる。すると、しゅるしゅると素早く地面を這いながら離れていった。

 

 

ヴァンパイア「びえぇぇぇーん!!」

 

 

同じタイミングでヴァンパイアが泣きながら、どこかへ走り去って行った。走ってきた方向を見ると、龍牙が苦笑しながらヴァンパイアのことを見ていた。

 

 

プチラミア「ふぇーん!覚えてなさーい!」

 

 

捨て台詞を残して、プチラミアはヴァンパイアと同じ方向に逃げて行った。

 

 

ルカ「えっと、何があったの?」

 

 

龍牙「ちょっと脅かしてやろうと思ったが、思い切り泣かれた。」

 

 

あの泣きようは相当だった。本当に龍牙は何をしたのだろう?

 

 

龍牙「実はだな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍牙 side

 

 

 

ヴァンパイアガール「くらうがいい。」

 

 

ヴァンパイアガールが無数の蝙蝠に変化し、一斉に襲い掛かってきた。

 

 

龍牙「うおっ。」

 

 

咄嗟に身を屈めて避ける。当たっても大したことじゃなさそうだがな。

 

 

龍牙「流石はヴァンパイアなだけはある。」

 

 

ヴァンパイアガール「くくくっ、まだ終わりではないぞ。」

 

 

龍牙「んっ?」

 

 

突然背後から声が聞こえてきた。背中に違和感を感じたと思ったら、ヴァンパイアガールが背中によじ登っていた。ほう、さっきの蝙蝠の攻撃は目くらましか。

 

 

ヴァンパイアガール「では、貴様の血を頂くとするか。・・・あむっ。」

 

 

龍牙「あいでででっ。」

 

 

小さな口を開け、カプリっと首元に噛みついた。牙はまだ尖っていないが、痛みは確かにある。なんかちゅうちゅうという音が聞こえてきている。

 

 

ヴァンパイアガール「ふふふっ、美味な血だ。」

 

 

龍牙「ああ、そうかい。」

 

 

とりあえずされるがままにしておくか。と思っていたら、急にヴァンパイアガールは吸血を止めた。

 

 

龍牙「なんだ、もう終わりか?」

 

 

ヴァンパイアガール「もう、お腹一杯。けぷっ。」

 

 

どうやら向こうの攻撃は終わりのようだ。正直あとは適当に言いつくろって終わりにしたいが、もう盗みをやめてもらうようにしないとここに来た意味が無い。ちょっと脅かしてやろうかな。

 

 

龍牙「さてと、次は俺の番だな。」

 

 

ヴァンパイアガール「ふぇ?」

 

 

龍牙「さっき俺の血を吸っただろ。だから次は俺の番ってわけだ。」

 

 

ヴァンパイアガール「なんだ?お前も血を吸ったりするのか?」

 

 

龍牙「いや、俺じゃない。」

 

 

俺は刃の無い剣を抜いて、相手に見せつける。

 

 

龍牙「この剣がな、お前の血が欲しくて欲しくて堪らないらしんだ。」

 

 

極力怖い感じを出すために、わざとらしい笑みを浮かべる。こういう時の笑みはさらに恐怖を与えると聞いたことがある。

 

 

ヴァンパイアガール「ひぃっ!!」

 

 

ヴァンパイアガールは驚き、後ずさった。効果は抜群だな。

 

 

龍牙「ちょっとでいいんだ。吸わせてくれよ。」

 

 

ヴァンパイアガール「・・・。」

 

 

まあこの辺でいいだろ。後はもう町で盗みを働かないって約束でもこじつければ・・・

 

 

ヴァンパイアガール「びえぇぇぇーん!!」

 

 

龍牙「えっ?」

 

 

突然ヴァンパイアガールは泣きながら、その場からダッシュで逃げ出した。

 

 

龍牙「お、おい。ちょっと待て。ほんの冗談・・・」

 

 

俺の声は聞こえておらず、そのままどこかに行ってしまった。

 

 

龍牙「ちょっとやり過ぎたか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルカ side

 

 

 

龍牙「という事があったわけだ。」

 

 

ルカ「あはは、確かにちょっとやり過ぎたね。(汗)」

 

 

僕でもそんなこと言われたら、絶対怯えるよ。

 

 

ルカ「最後の相手はドラゴンか。」

 

 

龍牙「まあ、今までの流れから見てどんな相手かは想像できるがな。」

 

 

うん、僕も同じことを考えていたよ。どうせ次の相手も・・・

 

 

????「わはは、よくここまで来たな。」

 

 

ルカ「・・・やっぱり。」

 

 

現れたのは、ちんまりとした可愛いドラゴンだ。

 

 

ドラゴンパピー「がおー!!」

 

 

どうやらこちらを威嚇しているようだが、怖がるどころかむしろ微笑ましく思う。

 

 

ドラゴンパピー「あたしは四天王最後の一人、『火のドラゴン』!よくぞここまで辿り着いたな、すごいぞ勇者、そして勇者の連れよ。」

 

 

ルカ「お前を倒せば、盗賊団は壊滅って訳だな。」

 

 

龍牙「そういうことだな。ルカ、頼んだ。」

 

 

龍牙は隅で座り込んだ。僕も早く終わらせて休もう。アリスも五月蠅そうだし。

 

 

ドラゴンパピー「がおー!」

 

 

ドラゴンパピーは口からぽわっと炎を吐き出した。

 

 

ルカ「うわっ、あつっ!」

 

 

龍牙「ほう、炎を吐けるのか。ドラゴンなだけはある。」

 

 

流石は最後の四天王なだけはある。僕はエンジェルハイロウを抜き、ドラゴンパピーの頭に振り下ろした。

 

 

ルカ「やあっ。」

 

 

<ゴツンッ>

 

 

ドラゴンパピー「うがっ!」

 

 

ルカ「か、硬い。」

 

 

意外な防御力に僕の攻撃はほとんど通用していなかった。

 

 

ドラゴンパピー「う、うう・・・」

 

 

とは言え痛かったのだろう、ドラゴンパピーは涙目になって頭を押さえている。だが他の四天王とは違い、涙を振り払って襲い掛かって来た。

 

 

ドラゴンパピー「う、うがー!」

 

 

ルカ「うわっ!」

 

 

ドラゴンパピーが飛びかかってきて、頭をガジガジと噛んできた。

 

 

ルカ「痛い痛い。」

 

 

龍牙「うわっ、頭はキツイぞ。」

 

 

僕は両手で払いのけ、なんとか引き剥がした。地面にころんと転がって、すぐに立ち上がった。

 

 

ルカ「子供相手に使いたくはなかったけど、しょうがないか。」

 

 

僕は剣を構え、アリスから教えてもらった魔剣・首狩りを繰り出した。

 

 

ルカ「行くぞ!魔剣・首狩り!」

 

 

僕が技を繰り出すと同時に、ドラゴンパピーも鋭い爪で攻撃してきた。

 

 

ドラゴンパピー「うがー!」

 

 

ルカ「うぉぉぉぉ!」

 

 

一気に駆け抜け、そして互いの攻撃が交差した。

 

 

<ザシュッ>

 

 

ルカ「くっ!?」

 

 

ドラゴンパピーの爪が肩に触れ、切り裂かれる。

 

 

ドラゴンパピー「うがぁ!?」

 

 

魔剣・首狩りをまともに受けたドラゴンパピーは後ろに吹き飛ばされる。

 

 

ドラゴンパピー「うがが・・・う、う・・・」

 

 

ドラゴンパピーは懸命に涙を堪えた。だが反撃の気力は無さそうだ。

 

 

ルカ「ふぅ。」

 

 

僕は静かに剣をしまい、先程受けた肩の傷を見る。傷自体は浅く、出血もあまりない。

 

 

龍牙「大丈夫か?」

 

 

龍牙が駆け寄って来て、心配してくれる。今回はちょっと無茶したから、龍牙のことは言えないな。

 

 

ルカ「うん、平気。」

 

 

アリス「やれやれ、ニセ勇者とちびドラゴンの戦いは終わったか。」

 

 

龍牙「いきなりだな。まあ間違っていないが。」

 

 

うん、分かってる。本当のことだし、否定はしない。

 

 

ルカ「あれ、そいつらは。」

 

 

アリスがその背に連れていたのは・・・

 

 

ヴァンパイアガール「ぐすっ。」

 

 

プチラミア「ぐすん。」

 

 

ゴブリン娘「ひぐっ・・・えぐえぐ・・・」

 

 

どうやら三人ともアリスにこっぴどく叱られたようだ。本当は僕からも何か言わないといけないが、反省してるようだし、良しとしよう。

 

 

ルカ「ところで他の団員とかはいないのか?」

 

 

ドラゴンパピー「いないのだ・・・」

 

 

ヴァンパイアガール「全部で四人だけ・・・」

 

 

龍牙「おいおい、随分小規模な盗賊団だな。」

 

 

ずずっと鼻を啜りながら魔物少女たちは答える。これで盗賊団は全部ということか。

 

 

ルカ「とりあえず、どうしようアリス?」

 

 

アリス「余に聞くな。盗賊団を壊滅させたのは貴様だから、こいつらを売るなり殺すなり犯すなり食うなり好きにしろ。」

 

 

龍牙「おおっと、ルカ。まさかの三番目・・・」

 

 

ルカ「犯らないって!?」

 

 

犯したら魔姦の禁に思い切り触れちゃうよ。

 

 

ドラゴンパピー「そんなの・・・やだぞ。うわーん。」

 

 

ヴァンパイアガール「ひぐっ、うぇぇぇん!」

 

 

プチラミア「うぇーん、うぇーん。」

 

 

ゴブリン娘「わーん、わーん。」

 

 

アリス「ルカ、早く犯してもらいたくて泣き喚いているぞ。」

 

 

ルカ「いや、絶対違うでしょ!?」

 

 

アリスまで何を言い出すんだよ。

 

 

ルカ「とりあえず、イリアスベルクの人達に謝りにいこう。一杯迷惑を掛けたんだから・・・分かった?」

 

 

ドラゴンパピー「謝るぞ・・・ぐずっ。」

 

 

泣きながら四人は頷いた。

 

 

龍牙「でもよ、こいつらを許さないって言ってリンチとかになったらどうするんだ?」

 

 

プチ全員「リ、リンチ。」

 

 

プチ全員の顔が真っ青になる。

 

 

ルカ「もう、そういう冗談は言ったらだめだよ。」

 

 

龍牙「わ、悪い。」

 

 

ルカ「大丈夫、絶対にそんなことはさせないよ。」

 

 

イリアスベルクにはアミラみたいな魔物も普通に馴染んでるから、風当たりはそうきつくないかもしれない。

こうして僕とアリスは、泣きじゃくる四人を引き連れてイリアスベルクに戻った。

 

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