毎度更新出来ず申し訳ありません。
ルカ Side
????「ルカ・・・勇者ルカ。」
ルカ「う・・・ん」
どこからか僕を呼ぶ声がする。ここは・・・
イリアス「魔王を討つのです、ルカ。」
ルカ「は、はい。」
イリアス「いいですね、魔王を討つのですよ。」
ルカ「イ、イリアス様!?」
龍牙「相変わらずの跳ね起きっぷりだな。」
アリス「全くだ。」
目を覚ます僕を迎えたのは柔らかな朝の光と龍牙、アリスの呆れたと言わんばかりの台詞だった。
イリアス様に啓示を与えてもらい起き抜けに祈る。アリスからジジ臭いと言われたが気にしないでおこう。
龍牙「なんか暑くないかここ?」
ルカ「確かに暑いね。」
アリス「この辺りは熱帯の魔物が出現するからせいぜい気をつける事だ。」
龍牙「熱帯の?」
ルカ「魔物?」
どのような魔物かを聞こうとした矢先・・・魔物が現れた。巨大な花の中心に二人の女性と蔓がくっついた姿の魔物だ。
ラフレシア娘A「ちょうど受粉時期だから丁度いいわ。」
ラフレシア娘B「あんた達の子種を私のめしべに受粉させてよ。」
龍牙「精液で受粉する花なんて聞いた事ねえぞ。(汗)」
ラフレシア娘A「受粉といってもあんた達はただ射精してるだけでいいのよ。」
ルカ「イリアス様の教えに背く行為なんてできる訳無い。」
龍牙「そういうことだ。悪いが少しばかり黙っていてもらうぜ。」
僕達は剣を抜いて立ち向かう。良い機会だ、昨日の技を試させてもらおう。
ラフレシア娘B「ほらほらっ。」
ラフレシア娘は無数の触手の伸ばし、僕達に襲いかかる。躱せるものはステップで回避し、回避が難しいものは剣を振って撃ち落とす。
ルカ「今だ!!」
雷鳴のように踏み込み、鋭い突きを相手に見舞う。僕の動きに反応出来なかったラフレシア娘はまともに受けた。
ラフレシア娘A「くっ、早い。」
龍牙「こっちも忘れてもらっちゃ困るな。」
背後に回り込んでいた龍牙も同じく雷鳴突きを繰り出す。背後からの奇襲に相当ダメージを負ったはずだ。
ラフレシア娘B「あうっ。」
ラフレシア娘A「調子に・・・乗らないで。」
龍牙「させるかよ。」
再び触手を出したラフレシア娘の攻撃を龍牙が剣で全て叩き落した。
龍牙「止めを刺せ。」
ルカ「うん。」
思い切り踏み込みラフレシア娘に連続で斬りかかる。
ラフレシア娘A「そんな・・・」
ラフレシア娘B「私・・・が」
力を失ったラフレシア娘は大きなラフレシアそのものになった。
龍牙「よし、片付いた。」
ルカ「今日も快調だ。」
アリス「手こずりはしなかったが、もう少し早く片付かんのか?」
龍牙「今のところはこれが限界かな。」
時に苦戦することなく勝利した僕達は足を進めた。
龍牙「ところでさっきの花は食わなかったのか?」
アリス「な、何を言う。余が同胞を喰らうわけあるまい!ただ花弁を少しばかり味見を・・・」
ルカ「味見の地点で立派な共食いだからね。」
相変わらずのアリスだった。
ルカ「この道を抜けたらイリアスポートが目前だ。」
龍牙「結構歩いたからな。そろそろ着いて欲しいな。」
アリス「気をつけろ。また魔物が来たぞ。」
龍牙「くそっ、あと少しだってのに。」
ルカ「ローパーだ。」
こいつは人間を触手で締め上げて射精させてから捕食するという厄介な魔物だ。
ローパー娘「久しぶりの御馳走ね。おいしそう。」
龍牙「速攻で決めないとマズイかもな。」
そう。今の僕らは疲弊している。そんな状態で拘束攻撃なんて喰らったらおしまいだ。
龍牙「先手必勝!!」
ルカ「せあっ!!」
僕達は左右に分かれて雷鳴突きをローパー娘に放つ。初撃に有効な技なので使わない手は無い。
ローパー娘「うっ。」
二人の雷鳴突きが決まりローパー娘が怯んだ。よし効いているぞ。
龍牙「一気に決めるぞ。」
ルカ「分かった。」
二人で駆け出し、勝負を決めようとした。
ローパー娘「ふふっ、甘いわね。」
ローパー娘が地面から触手を繰り出して攻撃してきた。
龍牙「しまった!?」
ルカ「うわあぁぁ。」
急な攻撃に反応出来なかった僕達は触手に絡みつかれ拘束されてしまった。
ローパー娘「捕まえたわ。このままじっくり弱らせて食べてあげる。」
龍牙「ぐっ、離せ!!」
ルカ「ううっ、ヌルヌルする。」
全力でもがくが触手の粘液によって滑ってしまい、抜け出すことが出来ない。
ローパー娘「暴れちゃダメ。」
ローパー娘が拘束する力を更に強めてきた。
ルカ「万事休すか。」
龍牙「諦めるな、ルカ。」
諦めが頭の隅に出来たその時、龍牙が言った。
龍牙「一か八かだ。魔力を使って抜け出すぞ。」
ルカ「で、でもまだ制御がうまく出来ないよ。」
龍牙「何もせずに死ぬよりはマシだろ。やるぞ。」
龍牙はそう言って集中を始めた。確かにこのまま無様に死ぬのは僕だって嫌だ。
ルカ「はぁぁぁ。」
ローパー娘「何をする気か知らないけど、止めさせてもらうわ。」
僕達の行動を止めようとローパー娘の力が更に強められる。
ルカ「うっ、ぐっ。」
それでも僕らは集中を続けた。アリスが昨日教えてくれた方法を思い出しながら。
アリス『いいかお前達。まずは余が与えた魔力の感覚を思い出せ。それが出来たら、周りにある魔力を感じ取ってみろ。』
僕と龍牙はアリスから感じた魔力の感覚を思い出すため、意識を集中させる。・・・この感じか。
アリス『今感じている魔力を自分の体に流し込むようなイメージをしろ。焦らず、ゆっくりだ。』
一度深呼吸をして気持ちを整える。そして言われた通りにイメージをしてみる。
龍牙「ぐっ。」
ルカ「うっ。」
この、体が重い感じ・・・アリスから魔力を渡された時と同じだ。龍牙の方も同じように感じているのだろう。
アリス『次は難しいぞ。体に取り入れた魔力をどこでもいいから一か所に集中させてみろ。本来なら体全体に纏わせて身体能力を上げたいところだが、今はいいだろう。』
ルカ「はあぁぁぁ!!」
龍牙「うおぉぉぉ!!」
意識を全て右腕に集中させる。すると締め付けられて右腕に靄のようなものに包まれた。
ローパー娘「なに、これ。何で人間が魔力を・・・」
流石のローパー娘も焦り始めていた。この力で振りほどいてやる。
ルカ「せやっ。」
龍牙「らあっ。」
ローパー娘「きゃっ。」
全力で右腕を振りかぶり、ローパー娘に攻撃した。ローパー娘は危険を察知したのか、すぐに触手を解き攻撃を辛うじて躱す。
龍牙「はぁはぁ。よし、脱出成功。」
ルカ「あ、危なかった。」
まだ戦いは終わってはいないが、抜け出せたことに一先ず安堵する。
ローパー娘「何だか嫌な予感がするわ。ここは引いた方がいいわね。」
そう言ってローパー娘は撤退してくれた。正直あのまま続けていたらどうなっていたか。
龍牙「今回はヤバかったな。」
ルカ「本当だよ。はぁ、疲れた。」
後少しで食べられていたかもしれないので、寒気がする。
アリス「何とか魔力を使って退けたようだな。」
龍牙「ああ。アリスが魔力について教えてくれたおかげだ。」
ルカ「ありがとう、アリス。」
アリス「・・・ふん、礼には及ばん。貴様等があっさりやられる所を見ても面白くないしな。」
何故か目を反らしながら言うアリス。今回は本当に助かった。
龍牙「一つ質問だが、俺達が喰われそうになってもアリスは見てるだけなのか?」
アリス「不愉快だが、そうするしかあるまい。個人の事情で人間に肩入れしてるのを知られたくないのでな。」
ルカ「不愉快には思っているのか。」
アリス「あんな奴に喰われるくらいなら余が喰っておけば・・・と考えてしまうだろうな。」
龍牙「おいおい。」
それはともかく、もうすぐイリアスポートだ。また魔物に会う前に急いで行こう。
龍牙「イリアスポートって港町なんだろ。海鮮の料理が食えるかもな。」
アリス「それは楽しみだ。くくくっ。」
呆れつつも、普通の食べ物で満足しているのだからよしとしよう。