※この作品はR-18です。

もんむすくえすと 覇龍伝   作:エクスドラゴン

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続けると言っておきながら1年も放置という失態を晒すエクスドラゴンです
新型コロナの話題が出始めて約1年。早く元通りの生活に戻りたいと思う毎日です



第26話 鈴を求めて3

ルカ Side

 

 

 

蜘蛛の魔物を倒し子狐を解放した後、更に奥へと進む。道中でアリスが先程のことに

ついて話し出した。

 

 

アリス「貴様等は余計なことが好きなのだな」

 

 

龍牙「どうした、突然?」

 

 

アリス「先程の蜘蛛娘のことだ。貴様等は子狐を助けようとして蜘蛛娘を封印したが、奴も食事をしなけれな生きていけない」

 

 

龍牙「・・・蜘蛛娘はただ弱肉強食の掟を遂行しただけ、それを俺達が邪魔をした。

そう言いたいんだな」

 

 

アリス「理解はしているようだな」

 

 

ルカ「分かってるよ、でも・・・」

 

 

さっきの子狐は殆ど知り合ってもいなかったけど、目の前で食べられてしまうのを

見るのが嫌だった。いや、これも僕のワガママだ。

 

 

アリス「まあ理解しているならいい。弱き者が虐げられているのを見れば

迷い無く救う。それが人間というものの美徳なのかもな」

 

 

ルカ「えっ?」

 

 

アリスから意外な言葉が出たので驚いた

 

 

アリス「やり方はあまり賢いとは言えんが、己の愚行を悪びれもせずに行う

輩よりはマシだ」

 

 

龍牙「そりゃそうだ。で、ルカ。お前はさっきみたいなことに出くわしても、

弱者を守るか?」

 

 

ルカ「さっきみたいな事がまた起きても、僕は弱い方の味方になるよ」

 

 

アリス「ならばその信念を貫き通してみせるのだな」

 

 

龍牙「因みにさっきの蜘蛛娘の立場がアリスだと仮定して、食事を邪魔しようとする

奴がいたらどうする?」

 

 

アリス「殺す」

 

 

ルカ「怖っ!?」

 

 

龍牙「無茶苦茶じゃねぇか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルカ「大分奥まで来たと思うけど、最深部はまだかな?」

 

 

龍牙「意外とすぐだったりしてな・・・んっ?」

 

 

ふと前方を見ると、結構大きめの宝箱が小部屋のど真ん中に置かれていた。

体を折り畳めば人間一人は入れそうなくらいだ

 

 

ルカ「これ絶対怪しいよね?」

 

 

アリス「無警戒で開ける奴など、余程の自信家かただのバカだ」

 

 

龍牙「だが中身は気になるんだよな」

 

 

宝箱と言ったら冒険者なら開けたくなるし、中身が冒険の役に立つ物の

可能性だってある。けどアリスの言う通り無警戒で開けるのは非常に危険だ。

さっき通った道に仕掛けられた罠(既に破壊されていたが)が仕掛けられていても

おかしくはない。

 

 

ルカ「うーん・・・」

 

 

僕が取った行動は・・・

 

 

①思い切って開ける

 

②小石を投げて様子を見る

 

③無視

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

①ルート

 

 

 

ルカ「ここは思い切って開けるよ。冒険者なら危険は付き物だし」

 

 

龍牙「鍵が掛かってたらどうする?」

 

 

ルカ「その時は流石に諦めるよ。鍵を探す時間も無いし」

 

 

ということで僕は宝箱を思い切って開けた。さて、中身は何かな・・・

 

 

ミミック娘「ばぁー!!」

 

 

<バタンッ!!>

 

 

一瞬宝箱の縁に牙が見えて、黒髪の女のモンスターが出た気がしたが気のせいだろう。

幻覚を見た僕と龍牙は勢い良く箱を閉めた。閉める途中に中から

『ギャッ!!』って悲鳴が聞こえたけど幻聴だね

 

 

ルカ・龍牙「中身なんて無かった」

 

 

アリス「無理矢理過ぎるぞ」

 

 

宝箱の存在を全力で無かったことにした僕達は先へと進んで行った

 

 

ミミック娘「ひ、ひどい・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②ルート

 

 

 

ルカ「落ちてる小石をぶつけて様子を見よう」

 

 

もし罠だったら衝撃で作動する可能性がある。それを確かめるために足下にある

小石を投げて宝箱に当てる

 

 

<コンッ>

 

 

龍牙「・・・特に反応が無いな」

 

 

ルカ「衝撃が弱かったのかな?」

 

 

投げた力が弱すぎて罠が作動しなかったこともあるので、今度はちょっと強めに

小石をぶつけてみた

 

 

<ゴンッ>

 

 

龍牙「・・・もう大丈夫じゃないか?」

 

 

ルカ「あ、後一回だけ」

 

 

アリス「何でもいいが、さっさと終わらせろ」

 

 

しょうがないだろ。ここで爆発とか矢に刺されたとかで死ぬのは嫌だから

念には念を。

僕は振りかぶって小石を勢い良くぶつけた

 

 

<ガンッ>

 

 

ルカ「・・・よし開けてみよう」

 

 

大丈夫と判断した僕は宝箱を開けて・・・

 

 

ミミック娘「さっきから五月蠅いのよあんたら!!」

 

 

ルカ・龍牙「どわあぁぁぁ!?」

 

 

怒りの形相のミミック娘が飛び出してきた。僕達が驚くのも束の間、為す術も無く宝箱の中に引きづり込まれる。

飛び出してきてから引きづり込まれるまでの時間・・・僅か数秒のことだった。

逃げようと必死にもがくが、宝箱の中の粘液が体に纏わりついて抵抗がままならない。

そのまま飲み込まれていく。飲まれて・・・いく

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イリアス様の(ありがたい?)反省会

 

 

イリアス「何をしているのですか、あなた達は?」

(ゴミ虫を見るような目で見降ろしている)

 

 

ルカ「ごめんなさい」

 

 

龍牙「何で俺まで?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③ルート

 

 

 

ルカ「中身は気になるけど、今は先を急がなきゃ」

 

 

龍牙「まあ帰り道にでも開ければいいだろ」

 

 

無視することを決めた僕達は宝箱の横を通り過ぎようとして・・・

 

 

ミミック娘「無視しないでよ!!」

 

 

ルカ「うわあっ!?」

 

 

突然飛び出したミミック娘に驚いて尻餅をついてしまった。無視したことに

怒って飛び出すミミック娘ってどうなんだろ?

 

 

龍牙「要はただの構ってちゃんか」

 

 

ミミック娘「言うな!!」

 

 

ミミック娘が宝箱から溢れ出ている粘液をまき散らして来たので、僕達は粘液に当たらないように右に左に回避する。回避の硬直を狙って僕を丸呑みにしようと

覆いかぶさるように襲い掛かって来たが、動きは遅かったので危なげなく回避する

 

 

龍牙「ガラ空きだぜ」

 

 

反対側に回り込んだ龍牙がミミック娘の攻撃が外れた直後を狙って攻撃を加える。しかし後一歩の所でミミック娘が宝箱に籠り、龍牙の攻撃を防いだ

 

 

龍牙「ちっ、硬いなこの宝箱」

 

 

ルカ「出てくるまで待つしかないのかな?」

 

 

そう思った直後に、宝箱の隙間から粘液を飛ばしてきたのでそれを回避する。

すると、粘液が付着した地面から『シューッ』という音と共に煙が上がった

 

 

龍牙「まさか、消化液か?」

 

 

ミミック娘「そうよ。獲物を絡めて捕らえる粘液と相手を溶かす粘液を使い分けることが出来る。おまけに私の粘液が尽きることは無いわ」

 

 

ルカ「そんなの反則じゃないか」

 

 

龍牙「だがここで手間取ってる場合じゃないぞ。先に行った奴が鈴を手に入れられたら面倒だ」

 

 

ルカ「でもどうするの?」

 

 

龍牙「出てこないなら、引きずり出すまでだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍牙 Side

 

 

 

俺はルカに簡潔な作戦の説明をした。ルカはその作戦に了承し、準備に入った

 

 

ミミック娘「作戦会議は終わったかしら?」

 

 

龍牙「ああ、丁度終わったぜ」

 

 

言い終わると同時にミミック娘に斬りかかった。当然、ミミック娘は攻撃を防ぐために宝箱の中に閉じこもって攻撃をかわす

 

 

龍牙「ルカ、今だ!!先に行け!!」

 

 

ルカに号令を出し、ミミック娘の横を通り過ぎてルカは駆け出した

 

 

ミミック娘「仲間を先に行かせて時間稼ぎってところかしら?」

 

 

龍牙「そんな所だ。俺達はこの先に用事があるから、あいつが戻って来るまで

足止めだ」

 

 

ミミック娘「そう。ならそれまでに貴方を食べちゃわないと、ふふっ」

 

 

龍牙「?」

 

 

笑い声が聞こえた気がしたので何かしらの攻撃を仕掛けてくると思い、警戒を強める。だが、敵が放った攻撃は自分が想像していたものを越えていた

 

 

ミミック娘「ばあっ!!」

 

 

箱からミミック娘が飛び出て来たと同時に、大量の粘液が津波となって押し寄せて来た

 

 

龍牙「ちっ!?」

 

 

粘液による攻撃が来ると思っていたが、その量が異常だった。どう考えても宝箱に収まる量を越えている。

ここは洞窟の通路のため左右にも上にも逃げ場はなく、後方へ飛んでも粘液は押し寄せてくる。つまり、逃げ場は無いため粘液の津波を喰らうしかなかった

 

 

ミミック娘「あははっ、捕まえたわ。さて、早速頂こうかしら?」

 

 

逃れようにも粘液が想像以上に絡みついて殆ど身動きが取れない。さっき戦った蜘蛛娘は糸を炎で焼き切ることは出来たが、粘液相手ではそれは出来ない

 

 

龍牙「くそっ」

 

 

せめてもの足掻きで動ける腕でアダマンソードを振りかぶって敵に投げつける

 

 

ミミック娘「あら、まだ抵抗するのね?」

 

 

危なげなくミミック娘は箱に閉じこもってアダマンソードを防ぐ。

もう一つの剣を投げつけても結果は同じだろう

 

 

ミミック娘「大丈夫よ、痛くなんて無いから。溶かされながら食べられるのはとっても気持ち良い事なのよ。他の冒険者達もそうだったから」

 

 

宝箱の中の粘液が地面に落ちた瞬間、地面から煙が上がる。宝箱の中で拘束用の

粘ついた物から酸性の物に切り替わったらしい

 

 

龍牙「溶かされることの何処が気持ち良いんだか・・・」

 

 

まともに酸を被ったことが無いから分からないが、人が酸を受けた場合は皮膚が

焼け爛れて酷い事になるらしいのでミミック娘の言う気持ち良いが全く想像出来ない

 

 

ミミック娘「・・・何だか熱いわね」

 

 

熱い。小さくだがミミック娘は確かに言った。動き回っていれば確かに暑くなる

だろうが、ミミック娘に至っては殆ど動いていない。にも関わらず熱いと言った・・・その理由をミミック娘は直後に分かることになる

 

 

ミミック娘「熱いっ!?まさか、箱が燃えてるの?」

 

 

堪らずミミック娘は箱から飛び出し、自身が入っている箱を確認する。

予想通り、箱の後ろ側から煙が上がっていた

 

 

龍牙「ルカ、もういいぞ」

 

 

ルカ「うん」

 

 

ミミック娘「・・・まさか、あの時の子が戻って来てた?」

 

 

そうミミック娘の言う通り、ルカは通路の奥へ向かったわけでは無い。

ある程度距離を取ってからミミック娘に気付かれないように近づいていき、

ルカが出した火の魔法で箱を燃やしてミミック娘を炙り出すためだ。

勿論焼け死なないように調整はするが、そもそもここまで来るのに連続で戦闘を

行っており体力が俺もルカもあまり無いため、精々マッチかライターくらいの

大きさの火しか出せない

 

 

ルカ「やああっ!!」

 

 

ミミック娘が戸惑っている間にルカはエンジェルハイロウでミミック娘を攻撃する。

まともに喰らったミミック娘は『ひ、ひどい』と言い残して小さな玩具箱と化した

 

 

アリス「随分とえげつない事を考えるものだ」

 

 

龍牙「正々堂々と戦っていたら俺等は確実に喰われてたぜ。実際強かったし」

 

 

箱は頑丈過ぎて攻撃が通らない、粘液による拘束は一度捕まったら脱出は不可能、

おまけに俺達はガス欠寸前。

こんな状況で勝てたのはミミック娘が油断してくれていたという運も絡んできている

 

 

龍牙「(運に頼らずに勝てるようにしないとな)」

 

 

アリス「どうした?さっさと行くぞ」

 

 

龍牙「ああ」

 

 

残る体力を振り絞って俺達は最奥へと急いだ

 

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