ではどうぞ。
龍牙 side
スライム娘を撃退し、少年の元に向かった。だが、戦闘は少年の勝利という形で終わっていた。
ルカ「あっ、さっきの人。大丈夫ですか?もう一体の魔物は?」
龍牙「あいつなら痛めつけて撃退した。とどめは面倒だから刺してない。」
ルカ「えっ!?魔物を追い払ったんですか?」
この少年はすごく驚いている。大した敵ではなかったが。
ルカ「あの・・・あなたがハヤマリュウガさんですか?」
龍牙「んっ?何で俺の名前を知っている。」
ルカ「えっと、それは。」
ルカ side(回想)
旅立ちの日の前日、僕は夢かどうかは分からないところでイリアス様にありがたいお言葉を頂いた。
イリアス「行きなさい、ルカ。私はいつでもあなたのことを見守っています。」
僕はイリアス様の言葉で意気込みを入れた時、イリアス様が僕に言った。
イリアス「ああそれから、勝手で申し訳ないですがあなたの村に異世界の人間を一人転送しました。名前は覇山龍牙と言います。あなたに危害を加えるようなことはしないと思いますので、心配なく。」
ルカ「えっ、異世界?」
イリアス「特徴は黒髪に赤いコートを身に着けてます。仲良くしてあげて下さいね。」
ルカ「イ、イリアス様・・・」
僕はイリアス様にその事について聞こうとしたが、僕の意識はだんだんと薄れていった。
龍牙 side
龍牙:そういう事か。
イリアスから俺の事を聞いたのは予想外だったが、かと言って何か不都合になる事はない。
ルカ「少し遅れましたが、僕はルカっていいます。よろしく。」
ルカという少年が握手を求め、手を差し出す。俺はその手を握り握手に応じた。
龍牙「ああ、こちらこそな。あと、敬語は慣れてないからやめてくれ。」
ルカ「わかった、龍牙。」
龍牙「とりあえず、村に戻るか。魔物も追っ払ったし。」
俺達は村に戻るため、来た道を歩く。途中でこの世界に来た経緯を聞かれたり、逆にルカについて聞いたりした。魔物と共存したいなんてすごい夢の持ち主だな。
ルカ「本当に異世界から来たんだね。恰好も見慣れないし。」
龍牙「まあ最初は驚きはしたが、性格のせいかあまりそういうのは深く考えないな。」
ルカ「その潔さはすごいと思う。ああ、そういえば・・・」
<ドゴォォォォン>
龍牙「な、なんだ?」
(突然爆発音に近い音が響き渡った。)
ルカ「かなり近いよ。・・・何があったんだ?」
龍牙「とりあえず行くぞ。また魔物だったら面倒だ。」
俺達は音源まで駆け出した。
木々の間を抜け、奥に入った。そこには・・・可憐な女性が意識を無くして倒れていた。よく見てみると下半身が蛇で肌の色も人の物ではなかった。
ルカ「魔物だ。一体何があったんだろ。」
龍牙「息は・・・ちゃんとしてるな。」
周りを見ると、薙ぎ倒された木に凹んだ地面。恐らく空から落ちて来たのだろう。
ルカ「ど、どうしよう。このままにしておくのも。」
ルカは魔物と共存する世界を夢見てるからな。その魔物を生きてるとはいえ見捨てたくないんだな。けど、イリアス神殿でやる洗礼の儀式の時間が迫ってるぞ。
ルカ「あ、あの。」
妖魔「・・・んっ。」
龍牙「目が覚めたようだな。」
妖魔は俺達の顔をまじまじと見て、ゆっくり体を起こした。
妖魔「・・・ここは?」
ルカ「えっ?」
妖魔「ここがどこかと訊いている。」
おいおい、いきなり無礼だな。(汗)
ルカ「えっと、ここはイリアスヴィルの近くだけど。」
ルカは素直に答えた。まあ、ここで下手な嘘を言ってもしょうがないし。
妖魔「そんなところまで飛ばされたか。あの女、なんという馬鹿力だ。」
ルカ・龍牙「女?」
妖魔「で、貴様らは何者だ?」
矢継ぎ早に次の質問をされる。ホントに無礼な妖魔だ。
ルカ「勇者見習いのルカだけど。イリアスヴィル出身の。」
龍牙「葉山龍牙だ。」
ルカはまた素直に答え、俺は簡単に返した。俺の場合、出身は別世界だからな。
妖魔「勇者見習い・・・という事は洗礼を受けてない身か。道理で美味そうな匂いがする訳だ。そっちの黒髪の男も同じ匂いがするな。」
何だ、この悪寒は?俺の生体反応が別の方向で危険と言っている。
ルカ「そ、そうだ。神殿に洗礼に行かないと。」
龍牙「まあ、たいした怪我はないようだし。それじゃあこれで・・・」
妖魔「待て。」
妖魔が呼び止めると共に大蛇の尻尾に巻き付かれて動けなくなってしまった。まだ何かあるんか?
妖魔「事情は分かった。今日はイリアスの降誕日、洗礼を受けようとしていた訳か。」
ルカ「そうだよ。だから離してくれないか?」
ルカはジタバタしながら言った。暫く解放されそうにないので、これからの事を考えているとルカが妖魔と言い争いをしていた。
妖魔「貴様は世の中というものを知らん歳でもあるまい。人間と魔物が手を取り合う?人間はいつから寝言をいうようになった?」
ルカ「でも、僕は・・・」
妖魔「なるほど、理解した。未熟が故の幼稚な使命感といったところか。ふっ、もう行っていいぞ。未熟者の坊や。」
ルカを馬鹿にしきったような顔で妖魔は胴の尾を解き、解放する。
ルカ「お、お前なんかに何が分かる!このバーカ!!」
ルカはそう言ってその場からダッシュで離れていった。おいおい、言っちゃ悪いがそういうのが子供っぽいぞ。
龍牙「・・・。」
妖魔「・・・。」
何か妖魔がこっちをじっと見ている。このまま黙っていてもしょうがないので、俺は気になったことを聞いてみた。
龍牙「アンタは・・・何者なんだ?ただの魔物という訳じゃなさそうだが。」
妖魔「ほぅ、ただの人間である貴様にしてはいい勘を持っているな。」
そう。この妖魔からは異常な威圧感が感じられた。昔から喧嘩や剣術をやってるせいか、こういうのには敏感になっていた。
龍牙「立ち話もなんだから村に・・・あー、でもその姿はヤバイな。魔物が出たばかりで村はまだ混乱してると思うし。
妖魔「見つからなければいいだけだ。さっさと行くぞ。」
龍牙「おい、ちょっと待てよ。」
俺はさっさと行ってしまう妖魔を追いかけた。
UAが1000を超えていて少し驚いている自分がいます。
ではまた。