インフィニット・ストラトス〜月を愛する操縦者の日常〜 作:ユークレース
そして、特撮ネタも
そして、シャルロットに関して少し変更がございます
ゴポゴポと音を立て、シュバルツェア・レーゲンから黒い液体が溢れ出す
その液体がシュバルツェア・レーゲンごとラウラを包み込み、その姿形を変えていく
「えー……何これ……」
樹は乾いた笑いを浮かべ
「ど、どうしよう⁉︎これどうしたらいいの⁉︎」
デュノアはテンパり
「こいつだけは……堕とす‼︎」
もはや別人になってしまっている一夏
樹は一瞬、白式の装甲がサイコフレームなのでは無いかと思ったとか
「落ち着け織斑、デュノアは生徒の避難誘導を手伝ってやってくれ。ピットまでは俺が運ぶ、どうせ織斑は話を聞かないしな」
樹は呆れた顔で一夏を見ていた
「わ、分かった……でも、月森君は?」
「あいつ一人じゃ勝てねえだろ。ありゃ織斑先生のコピーだ。親父に教えられたな…確か、VTシステム……とか言ったか。それだろ、多分」
VTシステム
正式名称ヴァルキリートレースシステム
第一回モンド・グロッソ優勝者である織斑千冬のコピーを作ろうとしたシステムだ
現在では開発、研究が禁止されている
「だ、ダメだよ!危険すぎるよ!僕も戦う!」
デュノアは立ち上がるが、脳震盪の影響か足元が覚束ない
「ほれ見ろ、フラフラじゃねえか。危ねえから下がってろ、足手まといだ」
樹はデュノアを支え、米俵を担ぐ様にして運ぶ
「こういう時にはお姫様抱っこじゃないの⁉︎」
「ん?そっちの方が良いのか、男装しているお姫様?」
樹は意地悪そうに笑みを浮かべるが、樹の顔の横にはデュノアのお尻しかなかった
「ち、違うよ!」
「それとも、織斑に運んでもらいたかったか?」
「それは……違うかな……織斑君は僕の正体に気づいてないし」
「えー……あいつなら、風呂場で出くわすラッキースケベやりそうなのに」
「僕が頼んでお風呂の時間を決めたからね……その間は絶対に入らないってルールを決めたから」
思ったよりもバレないように警戒していたようで、樹は感心した
「へー、一応警戒はしてたのな」
「うん。バレると危険だから……」
ピットに着くと、樹はデュノアを降ろした
「んじゃ、行ってくるわ。頼んだぞ、デュノア」
「シャルロット」
「あ?」
「シャルロット・デュノア、僕の本名。これからは、シャルロットって呼んでよ」
「……え?嫌だし」
樹、バッサリである
「そこは分かったって言ってよ!」
「いや、俺はお前のこと助けはしたけど信頼してねえし。ぶっちゃけ、今の所敵だしな。男装までしてスパイしに来てるんだし」
「うっ……そ、そうだけど……」
「でも…お前は俺のクラスメートだ。絶対に傷つけさせはしない」
「へ?」
先ほどの厳しい言葉から変わり、突然の守る宣言
シャルロットは理由が分からなかった
「僕は敵なんでしょ?どうして傷つけさせはしない…なんて言うのさ」
「んー、手が届くから……だな」
「手が届くから?」
「そ、俺はそれなりに強い自信はある。だけど、手が届かなきゃ何も出来ないんだよ。だからこそ、手が届くところでは出来ることをやりたいんだ。昔、手が届くのに何もしなくて…大事なものを失った事があるからな。二度とあんな想いはしたくないんだ」
「……」
シャルロットは、樹のその言葉を黙って聞いていた
「お前が何抱えてるのかは知らねえが、俺の手が届く場所にいる限りは絶対に助けてやる。だから、今はお前の出来る事をやってくれ」
樹は時々こういう事を言う
普段が不真面目で面倒くさがりだが、誰よりも他人を守ろうとしている
普段を知っている人ほど、ギャップを感じ、樹の知らないところでフラグが立っていく
が、やっぱり普段が不真面目なので知らないところで立ったフラグを知らないところで折っていく
これが月森樹という人間である
所謂、残念
「う、うん……」
シャルロットはラファールを解除し、客席に向かうべくピットを出る
「い、樹‼︎」
「あ"?名前で呼んで良いって言ってないんだけど?」
「ご、ごめん……でも、急がないと一夏が……」
一夏がやられる事を心配しているシャルロット
だがしかし
「え、俺はそれ期待して話ししてたんだけど」
「えー……じゃあさっきの守るってのは……」
「あ?あれは本心だ。絶対に傷つけさせはしない。ただ、あいつの場合、勇敢さと無謀の違いを身を以て知るべきなんだよ。じゃないと、あいつはずっとあのままだ。この間、一応叱咤したけど…多分まだ理解しきれてねえ。お、やられそうだな。そろそろ行くわ」
「う、うん……頑張ってね」
樹は楽しそうに飛び出していく
その背中を見ながらシャルロットは
「絶対に守る……か。カッコつけすぎだよ、樹は……」
ほんの少し、頬を染め避難誘導に向かうのだった
一方その頃
「はぁ……はぁ……」
一夏は千冬のコピーとも言える存在に、手も足も出なかった
「俺は……お前を認めない!それは…千冬姉の技だ‼︎お前が使ってんじゃねえええええ‼︎」
一夏は再び斬り込むが、ラウラに削られたシールドエネルギーが多かったため、白式が解除される
「しまっ……‼︎」
千冬もどきは雪片のようなものを構え、一夏を迎え撃とうとする
「くっ……」
が、千冬もどきが五色の光に撃ち抜かれ、態勢を崩した
「えっ?」
一夏は地面に降り、光が来た方向を見る
そこには、輝夜を纏った樹と、五色の球が浮かんでいた
「下がってろ身の程知らず」
樹は一夏を掴み、アリーナの端に置いた
「うるせえ‼︎あいつは俺が倒さなきゃならないんだ‼︎」
「織斑先生のコピーだから…か?」
樹は千冬もどきから目を離さず、球から放たれる光で撃ち抜いていく
それも、手足だけを狙って
「そうだ!だから俺が…「うるせえ‼︎」っ⁉︎」
樹は珍しく、怒りを露わにする
「お前まだ分かんねえのか‼︎こいつはお前がどうこう出来る相手じゃねえ‼︎姉のコピーをされてムカつくのは分かるがよ、それで死んだら意味がねえだろうが‼︎」
「っ‼︎月森……」
「それに…アレには俺の妹が取り込まれている……戦う理由は俺にもあるんだよ」
「……」
「ここは俺に…任せちゃくれねえか?」
樹が珍しく、一夏に頼みごとをする
一瞬だけ一夏を見た、樹の目は真剣だった
「……分かった…月森、あいつを絶対に倒してくれ‼︎」
「…言われなくてもやるさ。大事な妹だからな」
樹の周りを赤、黄、青、白、黒の五色の球が周回する
「
五色の球からレーザーが放たれる
そのレーザーは千冬もどきの黒い物を消しとばし、中に取り込まれているラウラを発掘していく
「ラウラ‼︎」
樹は近づいて輝夜から右手を引き抜き、ラウラに手を伸ばす
「……お兄…様…?」
「俺の手を掴め、ラウラ‼︎」
「お兄…様‼︎」
ラウラは必死に手を伸ばす
本体を奪われまいと黒い物がラウラにまとわりつくが、龍の頸の球の光がそれを許さない
まるで天から降る裁きの光の様に、黒い物を消しとばしていく
「ラウラ‼︎」
樹はラウラの手を掴み、引きずり出す
「お兄様……‼︎」
ラウラは樹の胸に顔を埋める
「怖かったんです……弱い事が…弱かったら、お兄様に嫌われるんじゃ無いかって…せっかくお兄様に任されたのに……負けてしまって……そして力を求めて……あんな事に……」
ラウラは泣いていた
子供の様になきじゃくっていた
「そんな事で嫌わねえよ。お前は俺の妹だ。そんな事で嫌うはずが無いだろ」
「お兄…様……ありがとう…ございます」
本体を失っても尚、動こうとする千冬もどき
樹は龍の頸の球を前に持ってきて、十字形に並べた
「このカラーリングで光線放てたら……やりたくなるだろ」
五色の球が強く輝き、極太のレーザーが放たれる
「天地轟鳴 スーパーアニマルハート‼︎」
某百獣戦隊の必殺技を叫ぶ
邪悪を滅ぼす聖なる光
それが千冬もどきを消しとばした
「邪気……退散‼︎」
後に残ったのは、操縦者を失い、金属の塊となったシュバルツェア・レーゲンだけだった
「さーて、後始末は任せて帰るか」
樹はラウラを肩に乗せ、一夏を担ぐ
「月森……」
一夏が樹に声をかける
「あ?」
「ありがとうな」
「うるせえ、舌噛むぞ
「ん?おい月森、今一夏って」
「呼んでねえ」
「いいや、絶対今呼んだね」
「呼んでねえっての‼︎」
一夏と樹が言い合う
その時の樹は、とても楽しそうなのであった
さて、ほんの少しシャルにフラグが立ち、ほんの少しだけ一夏に柔らかくなった樹
スーパーアニマルハート
ガオレンジャーをこの間まで見てたのでやりたくなりました
龍の頸の球は五色の球だと書かれていたので、レーザービットにしました
こいつは射角自由のレーザービットです
残るは蓬莱の球の枝
こいつの設定も出来てます
樹のハーレムには誰が加わるのか…
あ、千冬は入りませんよ?
主に樹のストレスが半端ないので
それでは、また次回