※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトス〜月を愛する操縦者の日常〜   作:ユークレース

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お久しぶりです
今回は福音戦PART1
サブタイトルでどうなるかはお察しですが…どうぞ


第二十夜 撃墜

箒が樹を追って出る少し前

 

「さーて、福音は何処かね〜って、うぷっ……音速飛行慣れてねえから酔った…ISの体調制御システムどこ行った……」

 

樹は少し体調を崩しながら福音を探していた

 

「この辺で多分昭和の少女漫画見たいに出会う筈なんだが……」

 

樹が周辺を警戒していると、アラームが鳴った

機体接近の合図だ

 

「おー、来た来た」

 

樹は破壊される事を警戒し、燕の子安貝を展開する

そして、樹を見つけた福音が動きを止める

 

「かっこいいねえ、全身装甲(フルスキン)。ま、輝夜の方が良いけどな!」

 

樹が瞬時加速を利用して一気に近づく

だが、相手はそれを読んでいたかのように上に動き距離を保つ

 

「やーっぱそう簡単にはスイッチは使えそうに無いな……羽くらい切り落とすか……」

 

鋒を福音に向ける

 

「はぁぁぁあ‼︎」

 

幾度と無く接近し、攻撃を試みる樹

だがしかし、相手は無理な駆動が出来る上に出力も高い

それ故に近接武器が届かない

かと言って龍の頸の球を使おうものなら、広域殲滅兵器、銀の鈴(シルバー・ベル)で全て破壊されるだろう

さらに、シルバー・ベルは光学兵器のため防ぐ手段は火鼠の皮衣しか無い

仏の御石の鉢では身を隠す事がせいぜいだろう

実弾耐性はあっても光学兵器は通用する

某社長の

コジマは……マズい…

と同じ理論だ

 

「あれ?これ詰んでね?」

 

珍しく樹が冷や汗をかく

 

「不具合あるかもしれねーけど……使うしか無いよな……」

 

子安貝を右手に持ち、左手を開ける

 

「来い……蓬莱の玉の枝」

 

左手に展開されたのは7色の玉が付いた枝だった

 

「よっ」

 

樹が枝を振ると、玉の一つが光り、一瞬樹の姿が揺らぐ

が、直ぐに元に戻る

 

「よし、やってやるか!」

 

枝を収納し、スイッチを片手に持つ

 

「おおおお!」

 

樹が近づきスイッチを押そうとする

その時、樹は背後から切りつけられた

突然の衝撃で、樹はスイッチを落としてしまった

 

「なっ、後ろ…⁉︎」

 

そして、樹を斬りつけた者はスイッチを取り、樹の前に来る

 

「おいおいおい、それは何の冗談だ?篠ノ之」

 

樹を襲ったのは箒だった

 

「私がこいつを止めて……私の方が貴様より強い事を証明する!」

 

「お前…何言って……」

 

「一夏は……貴様を頼ろうとしていた!剣術を貴様から学ぼうとしていた!私との特訓をサボってな!」

 

「……逆恨みじゃね、それ」

 

「うるさい‼︎私が貴様より強い事を一夏に見せつければ、一夏は私の元に戻ってくるはずだ‼︎」

 

そう言う箒の目に光が宿っていなかった

 

「(拝啓束さん、貴女の妹さんが大変な事になっています。病んでます。正直怖いです‼︎)」

 

樹は福音を警戒しながらそんな事を考えていた

福音はと言うと急に増えた敵を観察しているのか、動きを止めていた

 

「んな事言ってもな……それは織斑の勝手だろ?俺が恨まれる理由にはならなく無いか?」

 

「うるさい!貴様に分かるはずも無い!私のこの気持ちを‼︎」

 

「(うっわぁ……)」

 

樹がドン引きしていると、観察が終わったのか福音が翼を開く

 

「やっべえ‼︎」

 

樹は箒に火鼠の皮衣を被せ、福音と箒の間に割って入る

 

「なっ⁉︎」

 

「そのスイッチは守れよ!」

 

樹はシルバー・ベルをその身に受け、箒を…スイッチをかばう

 

「くっ……流石に無理か…」

 

次第に輝夜の装甲が壊れていく

ボロボロと装甲が崩れ、墜落し海に落ちる

 

「そんな……」

 

箒は呆然としていた

樹が自分を庇ったこと、そして樹が落とされた事

そして、ロックオンのアラームが鳴る

 

「ひっ……!」

 

目の前にある恐怖

絶対に勝て無いであろう相手

それが箒を怯えさせる

 

「く、来るな……来るなぁぁぁぁあ!」

 

箒は皮衣をとスイッチを持って逃げる

福音に背を向け、一目散に逃げる

福音はそれを追わず、また飛び去った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜作戦本部〜

 

箒が逃げ、樹が撃墜された少し後

 

「そんな……」

 

モニターでISの反応を確認していた真耶が声を震わせていた

 

「どうした山田先生」

 

千冬が真耶に駆け寄る

 

「……月森君の生体反応と…輝夜の反応が消滅しました……」

 

その言葉に部屋にいた全員が言葉を失った

 

「う……そ……」

 

鈴はその場に立ち尽くし

 

「そん……な…」

 

シャルロットは泣き崩れ

 

「お兄様が……⁉︎」

 

ラウラは信じられ無いといった様子だった

 

「ありえませんわ!月森さんが撃墜されるなんて…!」

 

「そうだ!月森が……樹がそう簡単に撃墜されるわけ無いだろ‼︎何かの間違いだ!」

 

一夏もセシリアもそんなはずは無い、と首を振る

自分たちの中で最も実力のある樹が撃墜されたという事実を受け入れられ無いのだ

 

だが、真耶は首を振る

 

「じゃあ…箒は⁉︎箒はどうしたんだ!」

 

樹の元へ飛んで行った箒

もしかしたら…という考えが一夏に浮かんでしまった

だが、それの考えは直ぐに払われる

 

「っ‼︎浜辺に…篠ノ之さんの反応があります!」

 

真耶の言葉に、一夏は部屋を飛び出した

 

「きーくん……きっと…無事だよね?」

 

束は妹の無事を確認するよりも、樹の心配をするのであった

 

そしてそれから数分後、箒が司令室に運び込まれた

 

その手に、スイッチと火鼠の皮衣を持って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何があったのか説明しろ、篠ノ之」

 

千冬は腕を組み、箒に顛末を聞いていた

そこには専用機持ち全員と束が揃っていた

 

「……あんたのせいじゃないのよ…」

 

事情を聴き終えた鈴は今にも箒に掴みかかりそうだった

それを、ラウラとシャルロットが制している

 

「落ち着いてくれお義姉さま、こいつを殴りたいのは私達も同じだ」

 

「だけど、今篠ノ之さんに怒りをぶつけたところでどうにもならないよ」

 

箒は膝を抱え

 

「私は……私は悪くない…あいつが勝手に私を庇ったんだ……」

 

そう呟いていた

それを聞いて動いたのは鈴でも、シャルロットでもラウラでも無い

 

「ふざけんな‼︎」

 

箒を怒鳴りつけたのは一夏だった

 

「一…夏……?」

 

「あいつが庇わなきゃお前も死んでたんだぞ‼︎頼んでもないだって?ふざけた事言ってんじゃねえぞ!それに、樹の邪魔をしたのは箒だろ‼︎」

 

「ち、ちが……私はただ…福音を……」

 

「違わない‼︎樹一人なら…きっと勝ってた!」

 

一夏の目には涙が溜まっていた

樹は認めていなかったが、一夏は樹を親友だと思っていた

そして、その親友が死んだ

その怒りと、自分が何も出来なかった無力さが一夏の中で渦巻いていた

 

「いっくん、もう良いよ……」

 

「束……さん…」

 

「とりあえず、箒ちゃんがこのスイッチを持ち帰ったから……まだ、なんとかなると思う……」

 

束がスイッチを一夏に見せる

 

「だったら……俺が行く」

 

一夏は束からスイッチを受け取った

 

「まだダメだ織斑」

 

だか、千冬がそれを止める

 

「何でだよ千冬姉‼︎」

 

「月森が撃墜された以上、貴様が行ったところで無駄だ。同じ末路を辿るだけだろう」

 

「そうかも知れねえけど……それでも、このままだったら樹が無駄死にじやないか‼︎」

 

「待って織斑君……織斑先生…まだ、ってどう言う事ですか?」

 

シャルロットのその言葉に千冬は少し笑みを浮かべた

 

「現在、月森の捜索を行っている。私も奴がそう簡単に死ぬとは考えていない……何処かで生きているだろう」

 

千冬は天井を見て、一つ息をつき

 

「現在、福音の速度が著しく低下している。そのため、もう一度接近するチャンスが出来た。次の接近は一時間後、それまで待機せよ……その次がラストチャンスだ!」

 

千冬がそう言うと、一夏達の表情が変わった

が、しかし

 

「私は……行けない…」

 

箒だけは違った

 

「私は…もう乗らない…!」

 

箒はその場に塞ぎ込んでしまった

 

「箒ちゃん……」

 

束は箒に声をかけられなかった……

 

そして、その様子を天井裏から見る影が一つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(やべえ……今更、壊されたのは蓬莱の玉の枝で作ったデコイでした☆なんて言って出て行ける空気じゃねえ……‼︎)」

 

手に

実は生きてた樹君

と書いたプラカードを持った樹だった

 

「(てか、織斑先生絶対目があったよね⁉︎)」

 

この後どうしよう……と考える樹なのであった




はい、何やってんだ樹‼︎
そして箒ファンの方々
本当にすみません……最初からこうする予定だったんです

そして蓬莱の玉の枝の説明ですが、次回に回します

もう一度
箒ファンの方々…本当にすみませんでした
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