※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトス〜月を愛する操縦者の日常〜   作:ユークレース

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てなわけで、樹君の悪ふざけ第二弾

こんな事してどーなっても知らねーぞ


第二十一夜 幽霊?

「(あー、みんなそろそろ行くみたいだな……)」

 

結局、樹は出ることが出来ずに1時間経ってしまった

 

「それでは、総員……福音を撃破せよ!」

 

一夏達は覚悟を決めた顔で部屋を出て行った

真耶もモニターを見ていつでも通信可能な状態になっている

 

「すまない山田先生、私は少し出てくる。直ぐに戻る」

 

「分かりました」

 

そう言って千冬は部屋を出た

 

「どこ行くんだろ、織斑先生……」

 

それを見ていた樹が呟くと、自分の隣から声がした

 

「貴様はここで何をやっているんだ月森」

 

「アィェェェェエ‼︎ナンデ⁉︎織斑先生ナンデ⁉︎」

 

部屋を出たはずの千冬が樹の側に居たのだった

 

「貴様、死んだはずでは?」

 

「いやー、それ勘違いなんですよね……」

 

「勘違い?」

 

樹は何故こうなったのかの理由を話し始めた

 

「いやね?俺が使った兵装、蓬莱の球の枝はデコイを生み出す兵装なんです。それも、超高度な奴です。あらゆるレーダーを騙して、兵装もデコイの方に転送します。ついでに表情も変化します」

 

ちなみに、表情が変化する技術に以前鈴が付けた猫耳が動くシステムが応用されているのは秘密である

 

「ふむ……続けろ」

 

「んで、枝に付いてる球一つ一つがISのコアに似たもので拡張領域搭載してて、そこにデコイ収納してるんです。そのデコイを使う時に本体である輝夜にはステルス機能が働くんです。視覚、熱、音波などなど各種レーダーに引っかからない優れもの……だったんですが…デコイが壊れた後もそのステルスが解除されなくて……篠ノ之は逃げちゃうし、福音は目標を見失ったから飛び去って追いつけないし…仕方なく帰って来たらなんか死んだって言われてたから……即興でこのプラカード用意してここで待機して…ドッキリしようと思ったら…どシリアスな空気で出るに出られずこんな状況に……」

 

樹は頭を抱えていた

 

「馬鹿者……どれだけ心配したと思っているんだ」

 

「お、一応心配してくれたんですね」

 

樹がケラケラと笑っていたら千冬に目潰しされたのだった

 

「っ……づぁっ!」

 

大きな声が出せない上に暴れる事も出来ないため悶え苦しむ事しか出来ないのだった

 

「ふん、生徒を心配するのは当然だ……それで、どうするつもりだ?」

 

「あー、当然行きますよ?でも、しばらくは織斑達に任せようかなー…と。一応俺は何回か命掛けの実戦経験してます……だけど、ラウラ以外の連中にはそれが少ない…代表候補生ですし、いい機会かなー…と思いまして」

 

「だが、それで一人でも死んだら意味が無いぞ」

 

「そうさせないために俺も行くんですよ。あいつらが行って…20分後くらいが妥当でしょう」

 

「なら、貴様も準備しておくんだな。くれぐれも見つかるな、大騒ぎになる」

 

「へーい……」

 

千冬と樹は解散し、樹は浜辺に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜浜辺〜

 

樹が最短ルートで浜辺に着くと一夏達がISを展開していた

何やら呟いている様なのでコアネットワークから切断してハイパーセンサーを起動させて内容を聞いていた

 

「俺は…強くならなきゃな……樹の代わりに守れるように…いや、違う。樹の代わりじゃない…俺が俺として守れるようになるんだ……見ててくれ樹。俺はお前みたいに強くなる!」

 

一夏はこれからの覚悟を決め

 

「私、正直もう少し月森さんにご教授願いたい事がありました……ビットの操作……悔しいですが私よりも素晴らしい物でした…それほどの方が亡くなったのは大いなる損失ですわ……」

 

セシリアはライバルが死んだ事を嘆き

 

「樹……もっと話したかった…でも、もう無理なのよね……私、まだ樹の所に行け無いけど……絶対に樹の仇は討つから……」

 

鈴は自らの想いを呟き

 

「僕……想いをやっと樹に伝えられたのにな…帰って来たら…樹のお墓にいっぱい話さなくちゃね……」

 

シャルロットは帰って来た時の事を考え

 

「お兄様の仇……私の家族を奪った罪……償ってもらうぞ!」

 

ゆ"る"ざん"

と言いたげにラウラは言っていた

 

が、それらが全て雨の日のF1のレーシングタイヤの如く空回りしている事を誰一人知ら無い

樹はと言えば

 

「(なんかもう本当すみません‼︎ウチの親父の整備ミスでこんな空気にしてしまいまして!)」

 

罪悪感で胃を痛めるのであった

 

「行くぞみんな」

 

一夏の言葉で全員が飛び立った

それを見た樹は浜辺に出て

 

「頑張れよ、みんな」

 

と呟いた

 

勿論、全員カメラでそれを捉えたのだが……

 

「(樹…の幻か……絶対勝ってくるからな……)」

 

と言った感じで誰一人として樹本人だとは気づかなかったのであった

 

「さーて、次は篠ノ之をどーにかせにゃな……」

 

そして、樹は浜辺に流れ着いたワカメを見つけた

 

「あんな事されたし……ちょっとくらい脅かしてもいいよね」

 

樹はそのワカメを洗い、箒が居る部屋に向かったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜箒の部屋〜

 

「……」

 

箒は部屋の隅で膝を抱えていた

 

「私は……どうしたら…」

 

そして箒は

ヒタ…ヒタ……と誰かが歩く音を聞く

 

「誰か帰ってきたのか……」

 

だが、不自然だ

足音からすると裸足

ここでは皆スリッパを履いているのでこんな音はしないはずだ

 

「誰だ……?」

 

ヒタ……ヒタ……

その音は箒の部屋の前で止まる

そして、扉を開け部屋に入って来る

 

「……」

 

そして部屋に入って来たのは……

 

「月…森……?」

 

全身が濡れ、海藻が身体に纏わり付いた樹だった

そして、箒の姿を見た樹は

 

「(これ……脅かす気が失せるな…ったく、少し尻叩いてやるか……)」

 

なんだかんだで追い討ちが掛けられない人間なのであった

 

樹はゆらりと近づき

 

「なんで……あんな事したんだ…?」

 

樹の声は弱々しく掠れさせて声をかける

 

「お前のせいで……お前の…せいでぇ……」

 

恨みの篭った声で箒に近づく

 

「く、くるな……来るな!」

 

箒からすれば霊になって蘇ったと思えたのだろう

顔を青くし、怯えている

 

「お前…何故欲した?その力を……紅椿を……」

 

樹は動きを止め、箒に尋ねる

 

「それは……一夏と共に戦うため……」

 

「なら何故……俺より強くある必要がある?」

 

「えっ……?」

 

「何故弱くてはダメなんだ?」

 

「弱くては……一夏の側に立つ権利が無いから……」

 

「弱いまま強くなってはいけないのか……?」

 

「弱いまま……強く?」

 

「それをお前の強さにしてはダメなのか?誰かと共に立ち強くなる……自分だけでは弱くても誰かとなら強くなれる……それは強さではないのか?」

 

樹は演技を忘れ、箒に言葉を届ける

 

「それが……強さ?」

 

「強さの基準は人それぞれだ……もしそれを弱いと言う奴が居れば…打ちのめせ、反逆しろ……誰かとなら誰よりも強い……それで良いんじゃないか?」

 

「……っ!」

 

箒の目に少し光が宿る

 

「(ガラじゃないから……上手く言えねえな……)今お前のやる事は塞ぎこむ事か?」

 

「違う……」

 

箒の目の光が強くなる

 

「なら、何だ?」

 

「一夏と共に立ち、一夏の側で……強くなる事だ‼︎」

 

「なら……行け」

 

樹は道を開ける

 

「行ってとっとと追いつけ」

 

「ああ‼︎」

 

箒は立ち上がり、部屋を出て行った

 

「よし、バレない内に逃げよ」

 

樹はそれを見届け、窓から部屋を出た

 

「(それにしても……月森の霊は見た目が怖かった……幽霊は本当に居るのだな……)」

 

箒の心に軽くトラウマを植え付けた事を樹は知らない……




樹君は箒が気に入らない癖に凹んでたらその方が腹立つ人間です
なので励ましたんですが……アレで動く箒ェ……

そして樹の悪ふざけ第二弾は幽霊ごっこでした

それでは、また次回
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