※この作品はR-18です。

インフィニット・ストラトス〜月を愛する操縦者の日常〜   作:ユークレース

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お気に入りがいつの間にか100件を突破していた……
これからも頑張っていきますので、どうぞ御付き合いお願いします

そして、今回新しい兵装が出ます


第六夜 交戦

〜ピット〜

 

「呼び出しくらったが……なんなんだ…」

 

キョロキョロと辺りを見るが、誰もいない

樹が不思議に思っていると、突然アリーナから爆音が響いた

普通ならば試合だからと考えるだろう

そう、普通なら……

 

「なんだ…この警戒音……」

 

アリーナ全体にアラームが響き、事の異常さを伝えていた

 

「さっきの爆発音……まさか…‼︎」

 

樹はアリーナを見た

 

「なんだ……あれ……」

 

樹は、一夏と鈴が謎の黒い人型に襲われているのを目撃した

 

「送り主はこれを見せたかった……って事か?ふざけやがって……やるぞ、"輝夜"‼︎」

樹もISを展開し、アリーナへと飛び出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜アリーナ〜

 

「はぁ…はぁ……なんなんだよあれ…!」

 

「ちょっと…洒落にならないわね…」

 

一夏と鈴のISは先程の戦いで既にシールドエネルギーの大部分を消費しており、特に一夏に至ってはあと2、3回攻撃を受けると底を尽くような状態であった

 

「鈴…逃げろ!」

 

一夏は雪片二型を構え、黒いISに向かう

 

「はぁ⁉︎何言ってんのよ!あんたの方がボロボロなのよ?」

 

「それでも、俺は誰かを守るって決めたんだ!」

 

「……そう」

 

謎の黒いISは両腕が3つの銃口を持つビームライフルになっているのか、ピンク色に発光している

そして、背中に巨大な砲台を二門背負っている

 

「俺が……みんなを守るんだ!うぉぉぉぉお‼︎」

 

一夏が雪片を構え、黒いISに向かって行った

一夏が動くのを待っていたかのように黒いISは腕を一夏に向けた

 

「しまっ……‼︎」

 

そして、一夏はピンク色の光に飲み込まれてしまった

 

「一夏⁉︎」

 

鈴はビームが直撃した一夏を心配し、彼の名を叫んだ

だが、それも無駄に終わる

 

「そんな事言ってもよ、力が無きゃ何も出来んでしょ」

 

白式を赤いマント……火鼠の皮衣が覆い、一夏にはダメージが無いのだから

 

「樹……あんたどうして…客席に居たんじゃ…」

 

「ん、アレが来る直前にピットに来たんだよ。そしたらこんな事になってな…ま、アレは俺に任せとけ。ほら、退けよカッコつけ。邪魔だ」

 

「がっ⁉︎」

 

樹は一夏を蹴り飛ばし、壁まで吹き飛ばした

 

「鈴はあのカッコつけ運んで隠れといてくれ。ボロボロの奴気にしながら戦う余裕ねえし」

 

「え…う、うん……分かった」

 

鈴は樹の指示通り、一夏を抱え樹のそばまで来て、樹の頬にキスをした

 

「り、鈴⁉︎いきなり何を…」

 

「絶対に勝てるおまじない……だから、ちゃんと無事に帰って来てよ……」

 

ボロボロだったとはいえ、二人掛かりで手も足も出なかった相手

それに一人で立ち向かおうとしている恋人を、鈴はただ見守り、勝つことを願うことしか出来ない

それが悔しい、歯がゆいのだ

 

「分かった……安心して待ってろ」

 

樹はそれを読み取ったのか、優しく微笑むと火鼠の皮衣を羽織り、黒いISに対峙した

 

「こっから先は通行止めだ。あいつらには手を出させないぜ、メールの主さんよ」

 

白とオレンジの二色の日本刀、燕の子安貝を呼び出し、構える

 

「(なんだあの背中のでっかいの……ゾルダのギガキャノンか?)」

 

樹は相手を見て、兵装を予測する

 

「(両腕はビーム兵器…だったら火鼠の皮衣で十分だが……背中のが実弾兵器だったら…不味いな、威力がわからない以上斬る訳にもいかない……だとしたら、アレしかないか……ヤバくなったら使おう)」

 

黒いISが腕を向け、エネルギーを溜める

 

『prrr……』

 

ピンク色の光が樹目掛けて放たれる

 

「無駄なんだけどね……」

 

が、樹が皮衣で身体を包み、その光を霧散させる

 

「って、ヤバくね?」

 

その直後、黒いISの背中の砲台が火を噴き、砲弾が樹を襲った

 

「ぐっ……がぁぁぁあ‼︎」

 

機動力を重視し、防御を皮衣に依存してる分本体の装甲は薄い

それ故に、樹への衝撃も大きい

 

「っつ……やっべえな、こりゃ…早めに使うか……」

 

樹の目の前に光が漂い始める

 

「来い……仏の御石の鉢…‼︎」

 

樹の前に、灰色で直径5m程の円形のシールドビットが現れる

 

「ふぅ……これがそうか…親父がインストールしたもんだから形状がろくに分からなかったが……盾の兵装か」

 

『pr?……prrrr!』

 

新しく現れた兵装に興味を示したのか、脅威を感じたのか、黒いISは背中のキャノン砲で御石の鉢を撃った

が、微動だにしない。それどころかチリ一つ付いていないのだ

 

「仏の御石の鉢ってのはな、輝夜姫の物語に出てくる道具で、絶対に砕けない石で出来た鉢らしいんだ。そして、これはそれを再現したもの…つまり、そんな攻撃じゃ砕けないんだよ」

 

その言葉の意味が理解出来てないようで、黒いISは無駄に砲撃を続けている

樹は御石の鉢でその全てを受け止めていく

 

「こいつ、無人機だな……気配がない…だったら、一気に決めるか」

 

樹が子安貝を構え、黒いISに斬りかかろうとしたとき、ピットの方から声がした

 

「月森ぃぃい‼︎そんな奴に負けんじゃねぇぇぇぇえ‼︎」

 

それは、気絶していたはずの一夏のものだった。本人からしたら声援のつもりだったのだろう、だがしかし、今はそれが邪魔になる

黒いISはピットの方にも砲台を向け、両方を攻撃しようとしたのだ

 

「あんの馬鹿タレ……余計な事をしやがって…‼︎」

 

自分か、一夏か

そんな事は決まっている

一夏を攻撃されては、鈴にまで被害が及ぶ

樹が一夏の方に御石の鉢を飛ばそうとすると、鉢が4つに分かれ、その内の2つが一夏の方へ、もう半分が樹の前に来た

 

「そういえば……仏の御石の鉢はもともと4つの石が合わさったものなんだっけか……こりゃ良い!」

 

黒いISが放ったキャノン砲はそれぞれ阻まれ、一夏にも、樹にも、被害は0だった

 

「これで決める!」

 

黒いISの懐に潜り、相手の正中線に沿って子安貝で切り上げる

 

「月森流…新月‼︎」

 

続いて、左の踵を使った後ろ回し蹴り

 

「月森流…上弦!」

 

左脚のスラスターを吹かして勢いを殺し、今度は右の後ろ回し蹴りを入れる

 

「月森流…下限!」

 

そして、再び子安貝で相手の動体目掛けて振り抜く

円形に振った刀身の軌跡は、空に浮かぶ月を彷彿とさせる

 

「月森流…満月!」

 

怒涛の四連撃

頭部を潰され、と動体を十字に切り裂かれた黒いISは至る所をスパークさせ、膝をついた

 

「これが…月森流奥義…卯月…やっと出来たぁ……」

 

生身では出来なかった月森流の奥義の一つ、4つの月を相手に決める技、卯月

ISのスラスターの補助があってやっと出来た技だ

 

『prrr……geaaaaa!』

 

黒いISはコアを残し、爆発四散したのだった

 

「ふう……なんとかなったか…」

 

樹はピットに戻り、ISを解除した

 

「月森!」

 

「樹‼︎」

 

帰ってきた樹に、一夏と鈴が駆け寄った

そして、一夏が視界に入った瞬間

 

「月森流…上弦‼︎」

 

一夏のこめかみ目掛けて上弦を放った

 

「樹⁉︎ちょ、何を…」

 

「なん…で…⁉︎」

 

その一撃で一夏の意識は刈り取られ、再び気絶する事となった

 

「お前の所為で無駄にシールドビットを操作しなくちゃいけなくなったからだよ。あー…身体への負担が半端ねえ……」

 

樹はフラフラと蹌踉めくと、鈴がそれを支えた

 

「ほら、外で千冬さんが待ってるわよ。事情聴取と、許可なしにISを起動させた事に対する御説教があるそうよ」

 

「げっ、マジかよ……」

 

「御説教なら私も一緒に受けるから、ほら行くわよ」

 

鈴は樹に肩を貸して、ゆっくりと外に出た

 

気絶した一夏を放置して

尚、一夏が目覚めたのは黒いISのパーツの回収と、アリーナの損傷具合を確かめに来た教師がやってきた時だったそうな




今回出たのは仏の御石の鉢
そして、名前を伏せていた燕の子安貝ですね

光学兵器対策の火鼠の皮衣、実弾兵器対策の仏の御石の鉢
扱いが難しい分強力です
こんな物を作れる樹の父は一体……

では、また次回
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