お気に入り50越えありがとうございます。
あと初めて評価も頂けました。最低値でしたけど、感想も頂けて嬉しかったです。
私は今、とあるアパートの一室で暮らしている。というか飼われている? というのも、ここの住人である男と出会って、吸精を少しずつ行うことで殺さずに何日かヤっては寝て、淫魔的に言えば食っちゃ寝状態で過ごしているのだ。
この部屋の主の名はユウト、現在進行形でメイド服の私の膝に擦りついている。
「あ゛~~、サキュバスたんの匂いたまんねー」
「はいはい、次は何するの?」
股に顔を突っ込んで深呼吸している彼は、私がサキュバスだということを知っている。無論、もう永くは持たないことも知っているし、それを受け入れていた。それが殺さずに生かしている理由でもあった。
どうしてバレているのかを説明すると、出会った日に遡る――――
――――――
――――
――
その日、私は特にあてもなくふらついていた。質が高いとは言えないものの、連日の吸精を行ったあとの満腹感は私から積極性を奪い、それに逆らうこともなく気ままに街を歩いていたのだ。
ヒトの多い駅前や繁華街を離れ、閑静な住宅街をぷらぷらと進んでいく。うーん、淫魔にとってセックスは食事と同時に娯楽でもあるけれど、それに満足しちゃうとやることなくなっちゃうわよね。
何をしようかと思案するも何も思いつかずに空を見上げていたところに、声がかけられた。
「すいませんっ、あの、ちょっといいですか!?」
「なあにぃ?」
必死さが滲む声に振り返ると、だるんとだれたジャージを着た大学生くらいの男。顔は可もなく不可もなく。しかし体つきは運動が得意そうには見えないくらいにふくよかなものだ。
私はやる気もないのでキャラ作りもせずに胡乱気に問いかける。男は息を整えてから私を真っ直ぐに見つめると、腰を直角ほどにまげてお辞儀をしてきた。
「お、お願いがあるんです!」
「だから、なーに?」
一目惚れかしら? 私はお突き合いなら断らないけど、お付き合いはご遠慮願いたいわね。頭を下げたままもじもじしている器用な男に今一度問い返すと、彼は今までにない「お願い」を申し出てくるのだった。
「コスプレしてくれませんか!!」
「……へ?」
思わず言葉に詰まってしまった。コスプレ、コスチュームプレイ。その存在は知っているし、仮にターゲットの男がそれを望むのなら喜んで着るだろう。しかしまさかそっちをメインにお願いされるとは思ってもいなかった。
んー、でも、コスプレかあ。正直セックスのマンネリ化を防ぐ術としてしか認識していなかったからちょっと面白そうよね。よし、乗った!
「良いわよ♪」
「えっ、マジ? マジですかっ!」
彼自身も断られると思っていたのか、首肯した私に掴みかからんばかりの勢いで確認してくる。コスプレを一通り楽しんだら、着ながら吸うのも一興かしら。
「じゃあ、うち、こっちなんで!」
はいはーい、と軽い口調で興奮冷めやらぬ男に続く。というか見た目は向こうが年上なのに、あっちが敬語で私がため口なんてちょっと面白いわね。
数分も歩かずに到着したのは、ボロいとは言わないけどそこそこ年代を感じさせるアパートだった。あんまり大きな声を出すのは不味いかしら?
階段を登りながら話を聞くと、彼はここを通りかかった私に一目惚れ(恋ではなくコスプレが似合いそうとのことで)して思わず声をかけてしまったらしい。それはまた、お目が高いと言うか運が悪いと言うか。一人上京してきたはいいけれど、大学で友達もできずに半引きこもりと化しているとか。これから連れ込む女の子に言う説明じゃないと思うんだけど。
「散らかってるけど、どうぞ」
お邪魔しまーすと入ると、あまり広いとは言えない部屋がコスプレ衣装やらフィギュアで溢れていた。整頓はされていたので足の踏み場はちゃんとあるけれど、初めて見る光景に二の足を踏んでいた。
「や、やっぱり引いちゃうかな」
「んー、そんなことはないけど」
気恥ずかしそうに後頭部を掻く彼にそう告げると、嬉しそうな顔をしてくれた。私は滅多なことじゃドン引いたりしないしね。軽く自己紹介し合って、彼の目的であるコスプレの衣装がどれかを尋ねる。
「これなんだけどさ、魔法少女ミミィちゃんの衣装。手作りのものがオークションに出てて、すっごい出来が良かったから買っちゃったんだけど、自分で着るわけにもいかないし、宝の持ち腐れだなって後悔してたところに美咲ちゃんが通りかかって」
鼻息荒く説明するユウトくん。話半分に聞きながら衣装に目を通すと、確かに手作りとは思えない出来の服だ。ピンクを基調として、肩やスカートがふわふわのレースで膨らんでいて可愛らしさが前面に押し出されている。ふむ、確かに私に似合いそう。背丈もちょうど良さそうだし。
「これを着れば良いのよね?」
「あっ、うん、うん! じゃあ僕は――ってどぇええ!?」
着替え終わるまでトイレかどこかで待っていようとか言いだそうとしたユウトくんの前でおもむろに制服を脱ぎだす私。別に見られても問題ないし、ぶっちゃけて言えば襲われても全く問題ない。むしろ推奨。
「ん。貸して?」
「あっ、あ、はい」
下着姿になった私にしどろもどろになりながら衣装を差し出してくる。それを受け取って、ファスナーなどが見当たらないので上から被るように袖を通していく。ソックスも脱いで、揃いのものに履きかえる。うーん、常用の物じゃないから着心地はいまいちね。着終ってからくるりと回ってユウトくんに感想を聞いてみる。
「どうかしら」
「おお……おおおお! すごい似合ってるよ! うん、可愛い、写真いいかな!?」
「いいわよー。あ、ミミィちゃんだっけ? それのポーズとか知らないんだけど」
感嘆の声を上げてカメラを取り出し準備をしているユウトくんに聞いてみると、パソコンをカタカタっと操作して私と同じ格好をした女の子のイラストを表示させた。ふんふん、ハート型に開いた胸元に、手でハートを作っておけばいいのね。
「こんな感じ?」
「ああー! 良い、良いよ!」
デジカメのフラッシュが何度も焚かれて、私のコスプレ姿が記録されていく。ふふ、結構悪くない気分ね。他の衣装もあるのかしら。
「良かったら、他に何かあればリクエストに答えるけど」
「マジかあああっ! ありがとう美咲ちゃん、ありがとう!」
めっちゃ喜んでくれてるわね。まあ気分も良いし、できる限り付き合ってあげますか。かるーくフェロモンを飛ばしておけば、いずれ理性が壊れて襲い掛かってきてくれるだろうし。
* * *
その後、予想通りに辛抱たまらなくなったユウトくんは私に襲い掛かり、肉体を貪り、私は精気を貪った。そして想像通り童貞だったけれども、質はそこまで高いものでもなかった。別に気にしてはいないが。が、想定外のコトが起こったのはこの後のことだった。
「ぐおお、この体力を吸い取られるような感覚……まさか美咲ちゃんはサキュバスだとでも言うのか……」
「はぇあ!?」
半分冗談だったのだろうけど、正体を言い当てられた私はこの上なく狼狽してしまうのだった。我ながら情けないわね。でも今までは自分から正体を明かしていたから、向こうから言い当てるのに驚いちゃったのよ。
「え、マジ……」
「ああうん、マジ……」
一周回って二人冷静になってしまう。もう隠す意味もないかと羽と尻尾を見せて本物である証拠を確認させてみた。どういう反応をするのかしら。
「すっ……っげぇー! 本物だ! 本物の人外娘、サキュバス娘だあああ!」
「ふぇ、う、うん……」
めちゃくちゃ喜ばれた。一応みょんみょんして本心を探っても、心の中で同じようなことを叫んでいた。それと同時に、この世にはモンスター娘とかいうニッチな需要があることを知った。はぁーん、そういうのもあるのねえ。
「なになになに、サキュバスってどうなってんの? 何ができるの?」
「ちょ、落ち着きなさいよ……。何とか言ってもね。うーんなんて言えばいいのか」
ふんすふんすと目を輝かせているユウトくん、ああもう呼び捨てで良いわよねこんなの。ユウトは私にいろいろなことを聞いてきた。空を飛べるのか、身体の作りはどうなっているのか、魔法を使えるのか、さまざまな質問に順に答えていく。
「っはー。え、変身できるの? じゃ、じゃあこれ! このイラストと同じ感じになれる!?」
「んー、これね、ちょっと待ってね」
見せられたパソコンの画面には今の私よりも巨乳ですらりとした肢体の、人間離れした美貌の美女のイラストがあった。まあこれくらいなら簡単かな。
「んー、こんなところかしら」
「…………」
「ん? ちょっと、どうしたの?」
「いや、目までは真似なくていいかな……」
「え?」
言われて姿見の鏡をのぞき込むと、そこにはイラストを「丸々」現実化した私の姿。顔も二次元をそのままトレースしたからか、なんというか……。端的に言って気持ち悪かった。ヒーローヒロインショーに出てくるキャラクターの着ぐるみをリアルに近づけた感じと言えばいいのかしら。
「うわあ、イラストをトレースするとこうなっちゃうのね……。んー、自分でイメージし直さないとダメか」
「お、良い感じになった!」
「ふふん、どうよ」
今度こそはと変身を終え、姿を確認すると希望通りのキャラが現実に飛び出してきたような美女。ユウトは満足そうに頷いて、私の手を取った。
「美咲ちゃん、良かったらウチ住まない? サキュバスだってことは誰にも言わないし、精気も提供するから!」
「あなた私の媚薬摂取したから一週間もしたら死ぬわよ?」
「えっ」
居住を提案するユウトに現実を見せつける。フェロモンも吸わせたし、吸精もしたから一週間どころか四日持つか、ってところかしらね。
突き付けられた現実を、ユウトはしばし考え込んでから受け入れたらしい。
「じゃあ俺が死ぬまでで良いから! 精気を吸わせる代わりに色んなプレイをさせてくれ!」
おおう、欲望に忠実な男ね。まあ判断力も鈍っているのだろうけど。それを許諾した後のユウトの行動は早かった。バイトを辞め、貯金を下ろして精力増強に効く食べ物だとかを集めたり、やりたいプレイが描かれたイラストやら動画やらを集めたり。私はそれを眺めながら自らの力の使い方に新しい道が見えたことに目を細めていた。
――――――
――――
――
という訳で。今もユウトに膝枕をしながら次なるプレイを尋ねているのだ。
「んじゃ次これ、これしよ」
「なになに、『授乳手コキ』?」
「サキュバスたん、もちろん母乳も出せるよね?」
「出せなくはないけどさぁ……」
煽るような言葉にムッとする。見せられた画像には巨乳の女性が授乳しながら手で扱くという、言ったままのシチュエーションが描かれていた。
「似たような液体ってだけだし、そういうの飲むとさらに寿命縮むわよ?」
如何に魔力を抑えたとて、私の体液はヒトにとって強力な媚薬であり毒だ。出会ってから二日、少しずつとはいえ吸精した彼の魂は残り僅かである。しかしユウトは力強く拳を握ると、そんなことは関係ねぇ! と叫ぶのだった。
「これができれば死んでもいいって思ってる奴しかやってないんだ! だから頼む!」
「分かった、分かったから」
もうお互いにくだけた口調で話し合う。あまりうるさくするとお隣さんが怒鳴り込んでくるので注意だ。メイド服の膝の上でユウトが嬉しそうな顔をする。魔力で編んだ服の胸部分だけを消して豊満な双丘を露わにして口元へ差し出した。
「はむ、むぐ、……んめぇ」
「良かったわね。さ、おちんちん出して?」
乳首にしゃぶりつくユウトの頭を撫でながら股間に手を伸ばす。ジーンズを履いた下半身は片手で開けるには少し硬いので自分で開けさせることにした。
小さな金属音の後に、怒張した肉棒が露わになる。特別大きいとは言えないけれど、別にサイズはもう気にならないので優しく撫でてあげた。
「よしよし、おちんちんも元気いっぱいね♡」
「んふー、んむー」
ちゅうちゅうと胸に吸い付きながら恍惚とした表情を浮かべているユウト。体液を変換し母乳にして、少しずつ胸の先から分泌させると、それを迷うことなく味わい、飲み下していく。寿命が縮むとは言ったものの、精力増強の効果はしっかりとあるので、飲む度にユウトの肉棒がびくびくとさらに膨張していく。優しく撫で、指で刺激を与え、竿を扱く。
気持ちよさそうなユウトの様子に、私も気分が昂ぶって手業が捗る。肉棒の先からはカウパーが涎のように垂れていて、潤滑油の役割を存分に果たしていた。やがて脈動が大きくなり始め、遠く無い絶頂の瞬間を知らせてくれた。
「ふふ、出ちゃいそう? 良いわよ、好きな時に出してね♡」
「んんぉおおっ!」
首を伸ばして頬にキスをすると、それが決壊のきっかけになったようだ。ぶしゅ、ぶしゅ、と大きな音を立てて私の手のひらに精液が吐き出されていく。片手では受け取れ切れない液体がユウトの下腹部に垂れてしまう。
「ん、んく……ふは、おいし♡」
「あ゛ー、きもぢよがったぁ……」
手に溜まった精液を味わう下で、ぐでんと力を抜いて私の膝に沈み込むユウト。んもう、まだ残ってるんだから。
「ほら、綺麗にしてあげるから降りなさい」
「はぁーい」
気の抜けた返事をして布団に降りる。私は膝を立てて、未だ露わになっているユウトのペニスに口を近づけた。出したての精液はまだ温かさを残して芳醇な香りを醸し出していた。
まずは垂れてしまったものを舌で舐めとり、続けて亀頭部分に付着しているモノも丹念に掃除していく。
「んふ、おいし、んちゅ……」
わざと水音を立てて舐めてあげると、また興奮してくれたのか出した直後にも関わらずユウトのおちんちんはみるみるうちに硬さを取り戻していった。性欲に従順なことだけはあるわね。
「おふぅ……このまま次いくか」
「ん、次はどうする?」
大きくなったモノに頬ずりしながら彼の希望を問うと、ううむと唸ったユウトはピンと人差指を立てて答えた。
「よし、次はロリっ子でいこう! サキュたん幼女になれる!?」
「任せなさいな」
次なる要望はロリっ子だった。ユウトは私に色々な可能性を見せてくれる。身体を変化させられることは最初から分かっていたことだけれど、やろうともしなかったプレイを次々と提案してくるのだ。それに応えることで私も自分の可能性を広げることができる。まあ触手の化け物になれと言われた時は流石に断ったけど。美の結晶たる私はできるできない以前に、そういったモノになるのは気が乗らないのである。
「ふう、こんな感じ?」
「あごめん、もうちょい年齢上で」
「あら、そう……」
魔力で編んでいたメイド服を還元し、肉体年齢五歳くらい? の体型になって確認をとると、もう少し上を所望された。実際にやろうとしたら入らないだろうし、そういうものかな。次は十歳弱くらい、ヒトによっては妊娠が可能な年代に変身してみせた。
「おー、良い感じ。小学校高学年くらい?」
「たぶんそのくらいかしら」
「ちょ、ちょっとお兄ちゃんって言ってみて」
「……おにぃちゃん♡」
「くっはぁ!」
年相応の、といっても淫魔による可愛らしさの究極であるスウィートボイスで呼んでみると、ユウトは鼻血も出ていないのに鼻を抑えてのけ反った。
「美咲」の時よりも背が小さくなった分、ユウトの平均値くらいの肉棒も巨大に見える。おー、なんだか犯罪的だわ……。
「じゃあそうだな……、まずはフェラからお願いします」
「はぁい、おにぃちゃん♡」
「ぁふん」
アホみたいな声を出しているユウトを無視して巨大(に見える)肉棒を口に含もうとして、
「んぅ、おくちに入らない……」
十歳弱とは言ったが、幼女には媚薬を摂取したユウトのペニスはやはり大きかったらしい。口を大きく変化させれば無理やり含むこともできるけど、不自然な光景になりそうね。
どうしたものかと肉棒を睨みつけていると、ユウトが無駄に爽やかな笑みを浮かべていた。
「ナイス演技……ぐふっ」
「あのね……」
ただ入らなかっただけなのに、ユウトはそれを好意的に受け取っていたらしい。まあ喜んでくれていたならいいんだけどさ。私は咥えることを諦めて小さな舌を使っておちんちんに愛撫をしていくことにした。
「んちゅ、ちゅ、……きもちぃ?」
「……最高っ」
ふふん、そうでしょうとも。咥えられないなら無いで、淫魔の私にはテクが残っているのだ。小さな口と舌で刺激を与え、これまた小さく縮んだ手も艶めかしく動かして手淫する。目の前に広がる犯罪的な行為に、ユウトの興奮も加速度的に上昇しているのが分かる。この変態ロリコン野郎めっ(褒め言葉)。
「こんな小さな子に興奮するなんて、へんたいさんなんだから……」
「あー、もっと罵ってくれぇ……」
「あはは、おにぃちゃんのへんたい、ばかっ、だいすき♡」
「おっほぉ……」
わざとらしくたどたどしい言葉遣いで言葉責めをすると、ユウトの肉棒はびくんびくんと歓喜に震えていた。ほんとにどうしようもない変態さんね♡
また手に出させてもいいけど、次はやっぱり膣かな。そう決めた私はむくりと身体を起こしてユウトに跨っていく。彼も止めることなく、期待の眼差しで私を見つめていた。
「ふふ、おにぃちゃんの変態おちんぽ、入れちゃうね♡」
「お願いしますっ!」
本当に欲望に忠実なんだから。嬉しそうな返事を受けて幼い膣に男の象徴を迎え入れていく。もちろんそのままでは入りきらないので、未成熟なキツさを残してギリギリまで広げておいた。処女膜を分かりやすく作り、ぶちぶちと突き破る感触を味わわせてあげる。
「くふぅ……キッツいぃ……♡」
「うおぉ、幼女としちゃってるよ俺……」
全部を飲み込むようにもできたけど、あえて浅く作った膣でユウトのおちんちんを受け止めた。自分のお腹に手を着いて必死に男を咥えこむ幼女の姿は大層気に入ってもらえたようだ。動いていいかと聞かれたので笑顔で頷いた。
「すげぇ、犯罪すぎるこれ!」
「んぎゅ♡ ぐうっ、おく、ごりごりってしてるぅ……♡」
「あ、そうだ、ねえねえ、耳をエルフっぽくできる?」
「はぁ、んぅ、こう……?」
突かれながらもユウトの要望に従って耳の形を変え伸ばしてみた。エルフとは言ってもこれだけしか変わらないのよね。簡単だしちゃちゃっと変化。
「……」
「……ねえ」
「うん、耳伸びただけだわ」
「もうっ」
せっかく要望に応えたというのに反応はイマイチだった。まあ耳伸びただけだからしょうがないけど。アホらしくなって膣を広げてユウトのペニスを全部飲み込んでやった。このっ、もう脳みそ溶けかかってんじゃないの?
「えいっ、このっ♡ どうだぁ♡」
「ああああ、気持ちいい~……!」
腰をぐりぐりと押し付けて膣で絞り上げる。幼女の見た目も相まって、視覚からも触覚からも責め立てると、ユウトの限界はすぐに訪れた。せっかく耳も変化させたのでぴこぴこと動かして見せたら、多少は効果があったらしい。私の肉体の年相応のくびれを掴むと、奥まで突きこんで射精する。
「幼女エルフに中出し……っ!」
「んん、はぁ、美味しい……」
最初の頃に比べると少なくなってしまった精液を子宮で飲み込んで、幼女の姿のままユウトの上にしなだれかかる。すっかり薄くなってしまった胸だけど、きめの細かさや肌触りの良さは失われていない。優しく頭を撫でられ、その動きに合わせて耳をまたぴこぴこと動かすと、やっぱりこれも悪くないな、と彼は笑って言った。
「はあ、はあ……。そろそろ、打ち止めかもなぁ」
「ん。気付いてたの?」
私を撫でながらぽつりと漏らした言葉に、遠まわしに肯定する。もうユウトの生気は残り僅かだ。このまま吸精をやめたとしても、もう一日も持たないだろう。そんな現実を知ってなお、ユウトは笑っていた。
「最後はどんなプレイにしようかなぁ」
「あは、呆れた。本当に性欲の権化ね、あなたは」
くすくすと笑うと、ユウトは真面目な顔になって話し出した。
「一人で上京して、大学生活も上手くいかなくって、鬱になりかけてたんだよな。なんで生きてんだろうって思ってさ。そのくせアニメはしっかり観るし、一日中パソコンにひっついてたりしたんだけど」
自重気味に語るユウトに無言で抱き付きながら続きを促す。彼は私の目を見つめると、またぽそりぽそりと続けた。
「そんな時にサキュたん……「美咲」だっけか。見かけた時は衝撃が走ったね。大学とバイト以外で久しぶりに外に出て夢中で追いかけたよ。今思えば、その時点で死んでもいいって思ってたのかもな。だから断られてもいいから話しかけようと思ったんだ」
「そう。……それで、満足できたの?」
「もち! 多分俺は最高に幸せな死に方する男だね」
ふふ、そこまで言われたら、淫魔冥利に尽きるわね。別にユウトの生き様には興味はないけれど、私に新しい可能性を見せてくれた彼には一応感謝の念もある。だからといってどうにか延命しようとか思わないし方法もないのだけれど。
「じゃあ最後は、どんなのがしたい?」
「そうだなあ……。そういえばサキュたんは本来どういう姿をしてたんだ?」
言われて、生まれたままの私の姿を自身も知らないことに気が付いた。気付いたら街にいて、すぐに「美咲」をトレースしたから自分がどんな姿をしていたかは確認していなかったのよね。
「言われてみたら私も知らないわね。ちょっとやってみましょうか」
「ん、よいしょっと」
ユウトの上からどいて身体にめぐる魔力に集中していく。彼も壁に寄りかかって私の様子を伺っている。私は体を変化させていた魔力を全て遮断して、「美咲」すらも抑え込んで本来の形を取り戻していった。
「おお……」
「ふむ、これが『私』かぁ」
姿見の鏡に映っていたのは、浅黒い肌に黒く長い髪、悪魔の羽と尻尾。加えて、側頭部からは茶色い角が前方に向かって伸びている。顔の造形は美咲のまま、エルフ程ではないけど尖った耳の下からひっかくような形の刺青? が目の下まで刻まれていた。その目は白目部分が真っ黒に染まり、瞳孔が金色に光っている。うーんなんというか、「エロ悪魔」って感じ。ユウトが使っていたイラスト検索用のサイトで調べたら似たようなイラストが出てきそう。
「どうかしら」
「めっちゃ可愛い。というかエロい」
最高の褒め言葉ね。でもいきなりコレが目の前に現れたら、普通のヒトはびっくりして逃げ出しそうだわ。ユウトの言葉に気を良くしつつも、冷静に分析する私。やっぱり擬態はこれからも必要そう。
「よし決めた。最後のセックスはその姿でしてくれっ!」
「りょーかい♡」
決心したユウトに翼をはためかせて答える。ふふ、最後の最期まで楽しみましょう。
「あでも飯だけ食わせて。腹減ったから」
「……。はいはい、悔いの無いようにね」
「食いだけにってか!」
「はっ倒すわよアンタぁ……」
性欲だけでなく、どこまでも自分の欲に忠実な男だわ。全く。
私はヒトの食事には興味が無いので、ユウトが貯金をはたいて買った高級食材を美味しそうに平らげるのを布団の上で眺めていた。うーん、この世には食ザーとかいう文化? 趣向? があるみたいだけど、淫魔な私にとっては高級ソースをペットフードにかけるようなものなのよね。まあ、それで興奮してくれるんならやるんだけどさ。
なあなあ、とユウトが食事をしながら声をかけてくる。今更だけど、最初のおどおどした雰囲気はどこへ行ったのかしらね。最初からそんな性格なら大学でも上手くやれていたでしょうに。
「精力とか精気って、食事とかじゃ補給できないの?」
「無理ね」
がつがつと、いわゆる「精のつく食べ物」を食べながらそんなことを聞いてきた。それをバッサリ切り捨て、精力について説明してあげる。
「精力っていうのは生気、つまり生命力であり、魂のこと。それを吸い上げるっていうのは、……そうね、分かりやすくユウトがやってたゲームで例えると、最大HPが減っていくみたいな感じかしら」
「はあー、なるほどね」
「それを性行為で、精気として吸うのが私たち淫魔ってことね」
「せいせい言いすぎて漢字の違いが分かりにくいなオイ」
口の減らない……。ため息をついて食事を続けるユウトに補足してあげた。
「だから寝ても食べても減り続けた上限以上に回復しないし、というか言ってしまえば媚薬効果のあるフェロモンを吸引した時点で、遠からず脳が溶けて死ぬのよ」
「ああ、そういえば脳がどうとか言ってたっけか」
「ええ。まああなたは結構持ったほうじゃない? 私はもう少し早く死ぬと思ってたし」
「エロパワーだな、エロパワー」
「だからそれを吸ってるんだってば」
他愛のない会話の内にも食事は進み、ついにユウトの決死の時がやってきた。
と思ったら次はシャワーを浴びてくるらしい。もう、延命のつもりかしら?
「いい加減覚悟を決めなさいよ」
咎めるような視線で睨みつけると、ユウトはすっかりやつれた顔でけらけらと笑った。
「いやいや、最期なんだから完璧に準備したいんだよ。まずは身体を清めないとな」
「文字通り悪魔に魂を売っておいて、清めるも何もないでしょうに……」
呆れながらもユウトをせまい浴場へ送り出す。男の要望はできるだけ叶えてあげないといけないしね。待つ時間、手持無沙汰な私は布団の皴を伸ばして整えたり、枕にペンでデカデカと「YES」と書いたりして暇をつぶした。
ようやくあがった彼は髪を乾かしワックスで整え始めた。「完璧な準備」の一環かしら。裸だからあんまり決まってないけど。
「よし、お待たせ」
「本当に待ちくたびれたわよ」
「ごめんごめん、それでさ、サキュたんに最後のお願いがあるんだけど」
「はいはい、ここまで来たんだから何でも言ってごらんなさい」
布団の上に何故か正座で座るユウトに、ひらひらと手を振って見せる。この際何でも言いなさいよ、もう。若干開き直った私に、ユウトは真剣な眼差しで要望を口にした。
「俺が死ぬまでの間でいい、彼女になってください!」
「はぁ?」
「いや、童貞は卒業できたけど、彼女も作らず死ぬのはなんか悔しいっていうかさ」
素っ頓狂な声をあげてしまった私にユウトがへどもどしながら弁解する。いや、まあ良いんだけどさ。それこそ今更すぎない? 普通の彼氏彼女がする以上のコトしといてさ。
「もう、分かったわよ。じゃあユウト、あなたが死ぬまで私はあなたの彼女よ」
「よっしゃぁ! あ、なんて呼べばいいのかな」
「名前なんてないし……、サキュバスって呼ばれるのが一番しっくり来てたけど、好きに呼んでいいわよ?」
「んー、美咲でいいかと思ったけど、せっかくサキュたんが素の姿になってくれたんだし、サキュバスで良いか」
私はヒトでなく、淫魔であり、サキュバスだ。だから名前も必要と思わないし、その存在をどこまで突き詰めても私はサキュバスでしかないし、「美咲」という名も擬態のためのモノであって私ではないのだ。
だからだろうか。「サキュバス」という名称、種族名と言っていい記号で呼ばれるのが一番しっくりくる。そう考えれば、彼は初めて私の名を呼んだ人間なのかもしれないわね。
「じゃあそれで」
「うん、よし、しようか」
「ん、ユウト♡」
努めてヒトの恋人のように。正座を崩したユウトに寄り添うように縋りついて唇を合わせる。彼の瞳に映る私の目は紛うことなく悪魔の目つきで、ギラギラと光り輝いていた。
「っはあ、サキュバス、エロいな……」
「それも今更、でしょ。でもありがと。んちゅ♡ はむ、ん、舌、らして……♡」
じゅるじゅると下品な音を立てながらユウトの口腔を貪る。精気ごと吸い上げたい本能を抑えて、感触自体を愉しむように舌を絡ませ合った。頭を抱えるように抱きしめられるも、角が邪魔なようだ。コレ自分で言うのもなんだけど、何の為に生えてるのかしらね? イラマチオするのには便利そうだけどさ。
右手で角を避けて頭を撫で、左手の背中は背中で翼を避けて背筋を撫でられた。おかしい、サキュバスは淫魔なハズなのにサキュバスの身体ってセックスに不便だわ……!
長い長いキスを一旦止めて、また違う愛撫へと移行し始める。ユウトは私の胸を弄り始め、私は彼の最後の気力で屹立するおちんちんを優しく扱きあげる。合間には小さく口づけを交わして、甘い甘いペッティングの様相を呈していた。
「ん♡ ん♡ そ、こぉ……♡」
「先っぽ抓ると、翼がピンって伸びてすげぇエロい」
「だって、きもちいいからぁ……っ」
自分でも気付いていなかったけど翼が興奮に一役買っていてくれたらしい。存在意義が認められて嬉しくなった私はパタパタとそれをはためかせ、尻尾も歓喜に躍らせた。ユウトはそれを見て頬を緩ませる。なるほどね、本来の使い方じゃないんだろうけど、表情以外で感情を表すのにも便利かもしれないわね。
胸の先をくりくりと転がされる毎に甘い吐息が漏れてしまうが、私も愛撫の手を休めたりはしていない。右手は亀頭を撫で竿を扱き、左手は玉を優しく揉みながら、最後の餞別として精力を貸与してあげた。
「あ♡ ユウトぉ、すき♡ すきぃ♡」
「あ゛ー、俺の彼女可愛すぎるぅ……くっそ、誰かに自慢したい」
「ふふっ、あの世でいっぱいすればいいんじゃない?」
零れた吐息に混ぜて、甘い言葉を魔力を込めて耳に吹き込むと、ユウトはそんなことをボヤいていた。私に魂を吸われて消化される彼にあの世という概念が果たして意味を持つのかは分からないが、そもそも普通に死んでもそれは同じことか。ユウトも理解しているのかしていないのか、そうするか、と呟いた。
寝転がってほしいと頼まれたので、仰向けに布団に沈む。ここでもやっぱり邪魔な翼と尻尾である。翼はまあ無理やり背中で抑えるようにそのまま横になれたが、尻尾は垂直に生えていることもあって真っ直ぐ寝転がる事ができない。仕方なく付け根を持ちあげ、意図せず秘所を差し出すような姿勢に収まった。
「おお……サキュバスまんこ、肌は浅黒いのに中はピンクで、このエロさ、言葉にできないな……」
「もう、じっくり見すぎ――ひゃうんっ♡」
いわゆるまんぐり返しと呼ばれる体勢のなりそこないみたいな状態でいた私のあそこを、嬉しそうに覗き込んでいたユウトがそっとそこに口を付けた。指とは違う熱い感触を初めて受けて、身体が快感に跳ねあがった。そういえばお口でのご奉仕を、「される側」って初めての経験ね。
「あ、甘くて美味い……!」
「もう、ばかぁっ♡ 今のアンタがそんなの舐めたら、死んじゃうわよっ! ヤる前に逝ったら、許さないんだからねっ♡」
「安心しろ、こんなエロまんこ、ヤらずに死ねるわけがない!」
ほんとに、バカ……♡
ぺちゃぺちゃと私の股に顔を埋めて舌を伸ばすユウトに警告してもどこ吹く風。実際のところ、もうすでに壊れかけているのかもしれない。麻薬に似た淫魔の媚薬にももちろん依存性がある。しかし摂取し続けたユウトは禁断症状に苦しむことは無かったけど、僅かながら耐性も生まれているのかもしれない。この耐性というのも、壊れかかって感覚が麻痺しているという意味でだが。
しばらくしてユウトは指も使って私の膣をいじめ始めた。もう、そんなのじゃ満足できないところまで来てるのに、意地悪ね。
「んんぅ、ゆび、指じゃ足りないのっ♡ はやく、はやくおちんちん挿れてよぉ……♡」
「イカせてから挿れたいんだよ。あとサキュバスの本気イキが見たい」
「そん、なの、アンタじゃ役者不足、だっての……っ♡」
私がかつて「本気」で達したと言えるのは、あの童貞のおじ様の特濃精子による一回きりだ。すでに童貞でない、しかも死にかけのユウトでは私をそこまで導けるとは思えない。しかしこの男は、どこまでも私の想像を超えてくるのだった。
「最後の一発は全身全霊を込めるからさ。絶対に満足させるから、だからほら、イけっ!」
本当にこの男は私をノせるのが上手い。演技なしでは、言葉責めで達するほど私はぬるい存在ではない。けれども、私の身体は私が思っている以上に熱を持ち始めて、感度が上がっていく。
理由は二つあった。全身全霊を込めると言った、ご褒美が目の前にぶら下げられたこと。その言葉で私の子宮はきゅんと疼いて涎を垂らし始めた。絶頂に向かうほどではないにせよ、昂ぶりが強まったのは事実だ。
そしてもう一つはユウトが心の底からそれを願っていることが重なっている。男の理想に応えるというサキュバスのプライド、生態、習慣。もはや呪いと言っても良いレベルで願われたそれに、私の身体は私の意思を無視してまで熱を持ったのだ。これは「彼女」という一時の言霊まで関係しているのかもしれない。世の男の理想の姿を取ることをやめ、ユウト一人の為に素の姿を晒している今、男の理想とはユウトの理想そのものとなっている、のかもしれない。
「ああああっ! うそうそ、なんで、なんでえっ♡」
ペニスを挿入されているわけでも、ましてや射精を受けているわけでもないのに、私は二本の指の刺激だけで視界が明滅し、頭が白く染まっていくのを感じていた。かき回されている膣は蜜が溢れ続け二人の身体と布団を濡らしつくさんばかりの勢いだった。
「よし、よし、イイぞ! イけ、サキュバス、イけ!」
「やっ、まってっ♡ や、らめ、だめ! あっ! イっくっ♡ いぐ、い――!! ――ッ♡♡♡」
嘘でしょ? そう自分に問いかけても、身体はびくびくと痙攣を続けていて、絶頂まで達した快感は甘く熱く膣を通して子宮まで溶かそうとしていた。自らの意思でなく迎えたオーガズム自体は二度目だったが、初めての時よりも気持ちよさが増している気さえした。
こんな、こんな、私が、指で。思考の纏まらない頭が勝手に流した涙をぬぐいもせず、私は打ちひしがれていた。男本位のセックスなど当然のこととして受け止めてきた。本来セックスは生殖のためのもので、男は孕ませる側なのだから当たり前のことだ。しかし私はヒトではない。事今現在においては特に、私はサキュバスとして、淫魔としてここにいる。ヒトを見下している訳ではないにせよ、私には上位捕食者としてのプライドだってあるのだ。それを、セックスでもなく、指による愛撫でかつてない絶頂へ強制的に
――だというのに、ああ、だというのに。
私はどこまでもサキュバスだった。私の尊大なプライドを踏みにじられることにさえ、歓喜を覚えていた。淫魔の本能だろうと、何だろうと、男の理想を押し付けられ強制的に犯されることに果てしない興奮を覚えていたのだ。
「はあっ、ああっ♡ ユウ、トぉ♡ すご、いっ、ああああああっ!」
「おおおお! サキュバスッ!」
酸素を必要としないはずの私が必死に呼吸を繰り返しているところに、ユウトは限界まで大きくそそりたったペニスを思い切り突きこんだ。淫魔として、男に合わせて迎える準備など何一つしていなかった私の秘所は、ただの女のように膣を押し広げられ、正しく蹂躙されていった。
「俺の愛を、受け止めろ! もっと、もっとイけ!」
「まっひぇ♡ それ、らっ、めっえぇぇええ!」
ユウトが吐き出す言葉が言霊として私に刻み込まれていく。本能よりも上位の存在に直接命令されるかのような感覚。もはや私の意思ではコントロールの効かなくなった身体が、ぶしゅ、ぶしゅ、と音を立てて潮を吹きながらユウトを受け入れていった。
制御が効かないがゆえの、致死性の超強力な媚薬を直接身体に浴びながらも、ユウトの勢いは少しも弱まることはなく、逆に激しさを増して私を責め立てる。肉のぶつかり合う音と共に、男と女の濃密な性の匂いが、淫魔のフェロモンが、部屋中に立ち込めた。この部屋はもう、常人が一秒でもまともな思考を保っていられない魔境と化していた。
「ひぃっ、ひんっ♡ イク、イクいく、――ッ!」
「サキュ、バス、っ愛してるぞ!」
「わらひもっ! わたしもぉ、あいしてぅ♡ ユウトぉ♡ ひっぎぅ!」
愛し愛せという言霊に従い、誇りも何もかも投げ捨てただのヒトに抱かれる。腕も脚も尻尾も、ユウトに絡みつき触れる面積を少しでも広げようと蠢いていた。
彼も力強く私を掻き抱いて、肉棒を僅かでも奥へ奥へとねじ込んでくる。しかし、蝋燭が最期に煌めくように、星が寿命と共に光を残して散るように。命を燃やして愛を囁いたユウトにもついに限界が訪れる。
「そ、ろそろ、俺も……!」
「まって、イかないで、逝かないでユウト♡ もっと犯してっ♡ もっと私を、愛してよぉっ!」
情けなく縋りつく悪魔の女。その行動は、何かに縛られたものなのか、自らの意思なのか、自身も分かってはいない。ただ、今はこの時間がもう少し続けばいいのにと思っていた。
「すまん、サキュバスッ! 俺の全てを、受け止めてくれ……っ!」
「くる、くる、きちゃう♡ あああ、だめ、だめっ、あああアアああ!」
精液がとめどなく注ぎ込まれていく。残り僅かな精力を全てかき集めた最期の射精は爆発のように迸って私を塗りつぶした。その一滴も残さずに、私の子宮がごぷりと音を立ててそれを飲み干していく。
今までの男たちと違い、限界の限界まで全てを絞りだしたユウトは、干からびていくという過程すら飛ばして塵へと還った。私にのしかかっていた全てが質量を失って辺りに散らばっていく。
「はあ、はあ、ふう――――」
身を起こして、意味もなく部屋を見渡す。首をめぐらせて、最後に自身の身体を見下ろすと、昂ぶりが収まり、ついでにお腹も満たされているのを自覚した。
結局私はサキュバスだった。愛し愛されたと言っても、それはただの理想であって幻想なのだ。冷静にそんなことを考える自分に苦笑して立ち上がった。いつも通りの「美咲」の姿をとり、部屋を後にする。
扉を閉じる前に一度だけ振り返ってみると、昏い部屋の中に未だ塵が舞っているのが薄らと見えた。
「だからお付き合いはできないって思ってたんだけど」
ぼそりと無体なことを呟く。偽物ではあったけども、愛というのはそこそこ心地いいものだったかもね。
――さようなら、ユウト。
けれど、けれども。
虚しささえも感じない私には、やはり必要のないものだった。
きっと彼のことも、この先山と積もる塵の中に埋もれてしまうのだろう。
繁華街と違って夜の帳が勢力を強めた暗闇が目に優しい。
私はその中に溶けるように飛び立った。頭の中には次の獲物のことだけを考えて。
「まず何する?」
「猫耳オナシャス! 肉球と尻尾アリアリで!」
「こんな感じ? ほぉーら、肉球だぞぉー♪」
「ふぉっ、ふおおお! 交尾しよう交尾!」
「にゃーん♡」
「次は?」
「犬耳で!!」
「……さっきと何が違うのよ。ほら」
「うっひょぉお! 交尾しよう交尾!」
「だからっ、さっきと何が、にゃっ♡」
「犬の鳴き声は?」
「わんっ♡」
こんなのも入れたかったけどスペース的にボツ。