お久しぶりでございます、オルカです。
新しいやつを書いてるのですが、内容的に少し暗いもので、明るいというか違う方向を書きたくなったのでこちらを投稿します。
嘘。
鬼が嫌う事柄で、由来は酒呑童子が騙し討ちで討ち取られたこと。
幻想郷に住む鬼達も当然のように嘘を嫌っている。
海原参護と共に住んでいる伊吹萃香も。
「阿求様から聞いたんだけどな?」
「…………」
「おい、目を反らすな」
正座している萃香とその正面に腕を組んで仁王立ちしている参護。
傍から見るとかなり珍しい光景ではある。
萃香が正座しているとき、大体正面にいるのは阿求であり、内容は様々だがほとんどがセクハラ関連のお説教だった。
「人の事を使って随分の好き勝手な妄想してくれてるらしいじゃないか」
「…………」
「おい、顔ごと反らすな」
大抵のセクハラはその場での説教と軽度の制裁が下る程度で済む。
だが、今回の参護は傍目からでもわかるぐらいに青筋が浮かんでいる。
それと同時に、顔は紅く、周囲に漂っている酒気が濃い。
泥酔状態だ。
しかし、参護は波紋の呼吸の影響で肝臓は常人の何倍も強く、宴会などでは参加したうえで後片付け要員まで務めるウワバミだった。
故に泥酔状態になることは一度もなかった。
ではなぜ、参護が今泥酔状態で萃香に説教をしているのか?
それは萃香のいつも持ち歩いている瓢箪が精製する『鬼の酒』だ。
人間が飲むには適さない種類の酒であり、鬼達もそれを理解しているからこそ、人間にそれを飲ませたりはしない。
だが、萃香のいたずら心がほんの数滴を参護の盃に混ぜるという行為に及ばせた。
波紋の驚異的な活性力があるならば、鬼の酒でも数滴分なら平気じゃないかな? っと考えたからだった。
結果は見ての通り。
「大体萃香はいつもいつもセクハラばかりで慎ましくしろとは言わないが自重というものを覚えるべきであって……」
句読点を付けないほど流暢に説教をする参護の出来上がりなわけだった。
だが萃香自身は、「やっちゃった」という表情の中に、「珍しい参護が見れてラッキー」という感情が見え隠れしている。
萃香らしいといえば萃香らしいのだが。
「こうして二人で飲むの久しぶりなんだしさー、私の希望とか叶えてくれてもいいじゃんかよー」
「……希望?」
「そうだよー、こうして二人でまったりとだね……」
「……ああ、阿求様に話してた話の通りにして欲しいんだなぁ?」
「へ?」
泥酔気味の参護に小脇に抱えられ、萃香は参護の私室へ連れていかれた。
********************
「えっと……参護? この状況の説明をして欲しいんだけど……」
「ん? 手錠と首輪が萃香のお望みだろう?」
萃香の脳裏に浮かぶのは先ほど説教を受けていた原因である、阿求に自分の妄想を語ってしまったことだ。
その妄想の内容には、手錠や首輪が出てくるシチュエーション。
「それは妄想でだね……、ってなんで疎になれないの?」
「波紋って便利だよね」
「くっ付く波紋!? くっ付く波紋を手錠と首輪に纏わせてるの!?」
なんとも無駄な技術の応用方法ではあるが、実際やられている萃香が脱出できないので成功ではあるのだろう。
萃香自身、これを無効化する方法も心得ている。
妖力を爆発させるように開放して、波紋を押し流す方法があるが、それをこの家でやると余波でこの家自体が危ない。
もう一つは、鬼の腕力に任せて手錠を引きちぎること、しかし萃香本人の満更でもないような感情がそれを良しとしない。
故に萃香は解除方法を実行する事が出来ない。
「萃香には世話になってるし、萃香の望みだから精一杯叶えるよ」
「いや、ちょっと待っ……!?」
抵抗しようとした萃香の口をキスで塞ぐ。
両手を拘束され、首輪をしている状態でアゴをクイッと持ち上げるようにして、ディープな接吻をしている。
舌を絡め、唾液を交換し、歯茎を、上あごを、丁寧に味わう。
萃香は突然の接吻に驚いていたが、徐々にその瞳が潤みはじめ、両手が拘束されていながらも、少しでも長く味わおうと必死に参護の口に吸い付き始めた。
「ふぅ、綺麗だよ萃香」
「参護……って、え!?」
長い長い接吻の後、二人の唾液が離れることを拒むように二人の口をしばしの間繋ぐ。
とろけ切っていた思考が僅かに戻って来た途端に気付いた。
萃香の衣服はほぼ脱がされており、控えめな胸は完全に露出して、下半身は下着以外は完全に脱がされていた。
彼女の秘所を隠す下着は、接吻の影響でぐっしょりと濡れており、薄手の布地はピッタリと張り付き、その形を透けて見せている。
「さ、参護……? 今日は積極的だね?」
「阿求様から君の妄想を聞いた時にね、期待されているなら応えないとって思ってさ」
参護は基本的に万能である。
本人の努力と才能が上手く噛み合って、周囲からは出来ない事の方が少ない印象があるのだ。
それは事、性癖においても大差は無い様だ。
完全に酔っている状態ではあるが、抱いた感情は間違いなく彼の感情であり、萃香を思う気持ちも本物だ。
「い、いやぁその気持ちは嬉しいけど……ひゃい!?」
「こんなに濡れて、楽しみにしてくれたんだね」
「そりゃ、あんな情熱的な接吻だったし……って、むぐぅ!?」
接吻を褒められたのが嬉しかったのか、再び萃香の口を塞ぐように深い接吻を交わす。
ただ、彼の両手は先ほどは衣服を脱がすことに終始していたが、今は左手で萃香の頭を、右手で彼女の秘所を撫でるように愛撫していた。
拘束具などを使用して乱暴な印象から、まるで柔らかい果実を触るように優しく、丁寧に揉み解す。
素面の参護だったら、躊躇していたのかもしれない行為。
だが、その中でも参護らしい優しさを萃香は感じ取っていた。
けして乱暴ではなく、こそばゆさを感じるほどのソフトタッチ。
そして、接吻を楽しんだ後に、慈しむように萃香のうなじに顔を近づけ、スゥッと匂いを嗅ぐ。
空気が肌を撫でる感覚に、ゾクゾクと身体の芯が震える。
「ふぁ……んっ……」
「ちゅ……、れ…る……」
うなじの匂いを嗅いだ後に、軽く舌で舐め、少し吸い上げ、跡が少し残るように吸い上げている。
部屋にチュチュっと吸う音が響く度に、ピクンピクンっと萃香の身体が跳ねる。
「ちょ、参護! いい加減に……!!」
「ちゅっ……、大丈夫だって、任せてくれればいいよ」
「んっ!?」
秘所を優しく撫でていた手を、割れ目に中指を沿うように撫で上げ、敏感な豆をジワジワと刺激していく。
予想外の刺激に少しばかりの抵抗の素振りすら、封殺されてしまう。
拘束されている萃香に後ろから寄り添うように身体を密着させると、抱きしめる。
萃香の腰あたりに参護の硬くなったモノが当たる。
「こうして抱きしめると、すっぽりと収まって可愛いな」
「さ、参護!? やっぱり酔ってるでしょ!?」
「ちょっと気分がいいだけだから、酔ってないって」
世間一般では酔っているという状況だろうと、萃香は考える。
しかし、口に指を入れられ、秘所は愛撫を続けられている。
ピクピクと反応を続ける身体。
その反応を喜ぶように参護の愛撫は的確にそして上手になっていく。
萃香の腰に当たっているモノも脈動を感じられるぐらいにまで硬くなっている。
「ひょっと、ひゃんほ!? んん! いつまへいひって……ひぅ!?」
「やっと繋がれるな……」
背面座位の形で十分に濡れきっている秘所に参護のモノをじっくりと擦るように、彼女の愛液を自身のモノに塗り込むように擦り続ける。
愛おしそうに耳元で囁き、擦っていただけのイチモツを彼女の秘所の先に当てる。
このまま、参護が腰を持ち上げれば、入ってしまう位置だ。
ツルッと口から指を口から抜いて、そのまま胸への愛撫へと変更する。
慎ましやかな胸だが、その先の小さな豆を萃香の唾液で濡れた指で摘み上げる。
「っ!? さ、参護? これ以上は……入っちゃうんだけど……」
「ああ。お待たせ、愛し合おう萃香」
参護のセリフと同時に萃香の身体の中へと進入する。
丁寧な接吻と愛撫によって十二分に濡れそぼるその秘所は、まるで待っていたとばかりに参護を受け入れ、拒むような動きではなく、狭くも包み込むように参護を受け入る。
ゾワゾワと萃香の身体に快感が走る。
痛みはあるが、それ以上に走る未知の快感が強い。
十分以上に愛撫をしていたが、膜が破れた痛みが少ない。
萃香が此処で気づいた。
参護の全身から波紋と気の気配がする。
銀色の闘気ではない、それぞれを器用に使い分けて萃香の身体と参護の身体両方を強化と活性をしている。
「さ、参護! 波紋とか気とか使って……!?」
「うん、萃香にはたっぷり楽しんでもらいたいから」
(好意なんだろうけど!?)
痛み以上に快感が沸き上がる。
中国には房中術と呼ばれる、性行為での健康法のような技術がある。
現代に至るまでに、一部が変質し性行為による気力や精力の循環術という形になっている。
参護が使っているのは現代版の房中術。
概念を理解しており、それを実践できるほどの気功と波紋の技術力があるためだ。
参護の知識の元は父親。
三人の女性と子を成した海原家でも珍しい人種だ。
その知識と経験は三人を同時に相手して、女性側が音を上げるほどだった。
そして、その血は参護に色濃く受け継がれている。
「阿求様もパチュリーもしばらく二人っきりにしてくれるらしいし、楽しもう?」
その言葉に、萃香はヤバいと思った。
阿求と参護が初めて繋がった時、3・4日程二人っきりにした経緯がある。
初体験からしばらくは二人っきりでイチャ付いてもらおうという意図だったのだが、阿求の時は初日以外は家に誰もいなくなっていた。
初日は阿求の体力の事を考えて、萃香もパチュリーも待機していたのだが、今回の萃香の体力は三人の中で一番だろう。
であるなら、初日から参護の家には誰も居ない。
ゆっくり達も阿求やパチュリーの所で一時的に引き取っている。
それがどういう意味かというと、誰も参護を止められないという事だろう。
阿求を気遣ってのスローセックスに対して、萃香は体力の続く限りの激しい行為が行われるだろう。
初体験であり、出だしの今だからこそ今のようなゆっくりとした行為なのだ。
「……あ、あははは、お手柔らかにね……?」
これから行われるであろう宴に、不安少々期待大といった感情でそう呟いた。
********************
肌と肌がぶつかり合う音が、リズミカルに室内に鳴り響いている。
両手を拘束されているが、その両腕の中に参護を抱きしめるようにしてその秘所を突かれている萃香。
彼女を支えているのは、参護の首に回している両腕と、何度も突くためにしっかりと腰に当てられている参護の両手、そして彼女の中に深く刺さっている参護の剛直である。
「あふ、ひんっ!?」
「ああ、萃香。可愛いよ……」
息も絶え絶えで、涙と涎が垂れ流し状態の萃香。
それを愛おしそうに語り掛け、首筋に跡を残し、何度も何度も腰を打ち付ける参護。
鬼である萃香が、息も絶え絶えになる。
普通はそんなことは無いだろう。
その気になれば何日でも闘い続けられる鬼である彼女に体力で押し勝つのはほぼ不可能だ。
しかし、現状は萃香がグロッキー状態だ。
それはなぜか?
あれから三日間、ほぼ貫徹で交わり続けていたのだ。
萃香の身体で参護が触れていない場所は無い。
萃香の身体で参護の舌が這っていない場所は無い。
強く、濃厚に、刺激的に交わり続けている。
口で、前の穴で、後ろの穴で、おおよそ参護の知識にある性行為のほとんどを萃香にぶつけていた。
突かれる度に彼女の膣とアナルからは参護の精液が零れ落ちていく。
それは尽きる気配が無く、それどころか流れ出る傍から補充されている始末であった。
波紋と気功の無駄な使い道である。
何故、対面立位で繋がっているかと言えば、彼らの足元にある布団はもはや使い物にならない。
萃香の愛液や尿、汗、参護の精液や汗で池にでも漬け込んだのだろうかと言うほどにグッショリだった。
初めての感覚に萃香は抵抗もできずに陥落状態。
参護も鬼の酒というある意味で初めての感覚で暴走状態。
しかしその永遠に続くと思われた快楽の園は三日目で突然終わりを迎えた。
三日目の夕方に帰って来たパチュリーに魔法で二人とも昏倒させられたのである。
そこから、パチュリー主導で疲弊していた萃香の回復、これはすぐだった。
というより、萃香は治療は不要で、むしろ危険だったのが参護の方。
鬼の酒で本能が増幅され、波紋と気功で無限ともいえる体力があったが、それを支える肉体側の栄養失調と水分不足による脱水症状が顕著。
どちらも軽微なものだったのが救いだった。
原因の鬼の酒はすぐにパチュリーが浄化した。
当然萃香は阿求とパチュリーにきつく説教を受けた。
それで済んだのは、三日間連続で犯されてたので十分だろうという二人の判断からだった。
さて、人間は激しく酔っ払った際は記憶はどうなってしまうのか?
その例として二つの例を挙げる。
一つ目が完全に記憶が飛んでしまうタイプ。
これは魔理沙や布都に当てはまる。
もう一例がしっかりと残るタイプ。
これに当たるのが……。
「俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ俺のバカ」
一日で復帰した参護が頭を抱えながら柱に額を押し付けながら、永遠と呟いている。
いくら酔っていたとはいえ、鬼の酒だったとはいえ、萃香との初体験にあれは無いっと自責の念に苛まれていた。
被害が大きかったのは参護の方なのだが、彼自身は自分よりも萃香への申し訳なさの方が先立っていた。
「あれは、しばらく落ち込むわね」
「私たちを大事に思ってくれているから、余計に自分を責めているのでしょうけど……」
パチュリーと阿求は、時間が解決する方向で進めることにしていた。
大事にする存在に迷惑をかけて、大事にする存在に慰められれば自責の念がさらに強くなると考えたからだ。
「……それで、どうだったの萃香?」
「………」
余韻が抜けきらないのか、若干ぐったりしている萃香。
だが、その問いにぴくっと反応すると、ゆっくりと顔を上げる。
ぽ~っとした顔が、何かを思い出したのか更に蕩けた後、ハッと顔を引き締めようとするも、引き締め切れずにまたぽ~っとした表情になってしまう。
「萃香?」
「……すごかった」
そう一言呟いた後、再び表情を蕩けさせ机に顔を突っ伏してしまった。
その表情は、紅潮した頬に蕩けきった瞳、少しだらしなく空いていた口。
官能的で未だに行為の中に居るかのような、美しくも退廃的な表情だった。
三日の激しい行為から抜け切れていない萃香が再起動するのは、それから一週間後だったのだが、奇しくも参護が再起動するのも同時だった。
暗いのを書いてると、日常が恋しくなります。
仕方のないことでしょうが、日常系が好きなのはこういう理由なのかもしれません。
すいません、新作はもう少しお待ちください。