【出逢い】
アイツの言う約束の時間まで後、10秒。5・4・3・2・1。
パッンと音がして照明が消えた。辺り一面暗闇に包まれた。
「痛っ!!」
暗闇の中で、女性の声が聞こえた。灯りが灯ると白い犬の前に仮面舞踏会にでも付けていくような仮面を付けて顔をわからなくしている
「ない……ないじゃないの!!急いでアイツを追いなさい。無能警察!!」
白い犬=定春に着けていたイエローダイヤが無くなっていた。主の神楽が叫ぶ声につられ捜査員が玄関へと走り出した。だから、セキュリティのしっかりしたショーケースに入れておけばよかったんだ。と思うが口には出さない。まぁ、入れた所で
はぁ~。ミスった。あの犬から取るとき手間取った。だって、あそこに
そういえば、異動になった時“何するとこ?”って訊いたら“泥棒とか捕まえるところ”って言ってたけ?マジで焦った。焦って手噛まれちゃったし……犬だから病気持ってるよね……病院……んっ~ん行けない。首を左右に振り自分の考えを否定する。
警察……土方だって馬鹿じゃない。痛いって声に出しちゃったしあの犬の口には血が付いてる筈だし、病院を当たるに決まってる。
けど、病気になったらどうしよう。
「ただいま。」
落ち込んでいると、土方が帰ってきた。なんで?俺を探しに行ってるんじゃないの?完全に巻いたはず……ってどうしよう。まだ、着替えてない。
「しろ…つき?」
ベランダにいる俺に向けられた言葉。………気が付くと俺は土方に銃を向けていた。人を殺せない銃。だけど脅すのには使える。銃を見慣れている土方ならすぐに気付いちゃうかもだけど……。
「銀時?」
あっ!バレちゃった。別れなきゃ……そんなの嫌。噛まれた右手は血が垂れてて銃を床を濡らしていた。今にも泣きそうになっていると、土方に抱き締められた。
「何かの悪い悪戯か?そんなコスプレなんかするな。」
手の傷で本人と判っている筈なのに、土方は優しい口調で言った。
「ごめんね。俺のこと逮捕しなきゃね。」
泣きながら言う俺に土方は、“もう怪盗なんて辞めてくれ。世間なんて半年もすれば忘れるから。お前を逮捕したくない。”背中を撫でながらそう言った。
「まずは、病院に行こうか。」
「だめ。俺が怪我してるの警察のみんな知ってるから、すぐに病院なんて当たられるから……」
怯える俺に、“闇病院なら良いだろ?”と闇病院に連れていかれた。
手当ての終えた俺に、土方は“騙していたのか?”と訊いてきた。