「いらっしゃいませ~」
碁会所の受付に座っている市河さんに挨拶する。
市河さんはまだ20代半ばと若くて綺麗な女性だ。ショートの髪をブラウンに染めて、きっちり化粧をしている。
エプロンを押し上げる胸がちょっとエロいな~と考えながら、微笑む。
「こんにちは~、えーと、塔矢と約束している進藤ヒカルって言います」
「ああ、進藤君ね、アキラ君から話は聞いてるわよ。アキラ君はまだ来てないけど、席で待っててくれるかしら。そっちの女の子は見学?」
「そうです、藤崎あかりって言います。」
あかりがお辞儀する。奥の席へ案内する市河にヒカルはお礼を言う。
「あの、お金のことありがとうございます。なんか、すみません」
「いいのよ~、それにアキラ君からお願いされちゃったら断れないもの。きゃっ」
「あはは、でもお姉さんみたいな美人さんと仲がいいって、塔矢が羨ましいなぁ」
「もう、何言ってるのよ。煽てても何もないわよ。それに、進藤君だって可愛い彼女連れちゃってるくせに」
「あはははっ、ありがとうございます」
顔を真っ赤にするあかりの手を引っ張って席につく。
あかりはヒカルの横に椅子を寄せて座る。市河さんがサービスでオレンジジュースを持ってきてくれたので、それを飲みながら塔矢を待つ。
「ヒカル、本当にもう体調は大丈夫なの?」
「うん、へーき。心配かけてごめんな、あかり」
「塔矢が来るまで簡単な詰碁をしようか、んじゃ、まずはこの黒石を殺してみて」
ヒカルはとんとんとん、と碁石を並べながらあかりに言う。
「う~、う~ん」
「ちょっと、難しいかもしれないけど、頭の中で何度も試行錯誤してみるといいよ。そうするといつか答えに辿り着けるから」
「あっ、ここに置いてから、こう、そしたらこうだ」
「おお~、正解!あかりはもうプロ級だ」
頭を撫でてやるともお~と照れるあかり。からんころんと、ドアが開いて塔矢を迎える市河さんの声が聞こえてくる。
「待たせてしまったみたいでごめん」
「全然!あ~あと、こいつ、藤崎あかり、観戦させるんで連れてきたんだ。いいかな」
「もちろん!塔矢アキラです、よろしく藤崎さん。それじゃあ、互先でいいかな」
「ああ、じゃあ、握ってくれ。うん、俺が後手番だな。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
塔矢との初めての対局は進藤ヒカルの原点だ。そしてそれはヒカルと佐為を結び付けた最も大事な一局でもある。
佐為はここから現代の布石や構想、手筋を学んでいったのだ。佐為が現代に蘇って打った初めての対戦相手、そしてヒカルの目標であった塔矢との初対局、それをヒカルは過去に戻ってもう一度打つことになった。
感慨深い。そして、佐為として打つヒカルの出発点として最も相応しい対戦相手が塔矢だとヒカルは考えていた。
佐為になりきる。佐為ならどう打つか、それだけを考える。白と黒だけの世界へ没入する。
相手の黒石は何を考えている。佐為はどう切り返す。中国流できた塔矢に裏ガカリで妨害する。佐為ならどう模様を作っていく。佐為なら、佐為なら、佐為なら、ああ頭が沸騰しそうだ。なぜ佐為ならそう打つのか、本当に佐為ならそう打つのか。おまえは誰だ?佐為なら、佐為なら、佐為なら。
中央の連絡を邪魔する塔矢の一手。佐為は笑った。そう、相手を罠に誘い込めたと己の碁を誇るように。佐為なら、佐為なら、ここで一気に左辺を潰す。中央で手数を掛けさせた代償がここで生きてくるのだ。黒に生きはない。
佐為なら、佐為なら、佐為なら……ああ、これが囲碁の苦しみなのか。窒息しそうだ。
「ありません」
「……ありがとございました」
小学6年の塔矢に勝った。ヒカルは14歳から逆行しているのだから、その部分で有利であったのは確かだ。だが、それ以上にこの碁は新生佐為として塔矢に勝てたことが重要なのだ。
頭痛が酷い。神経が焼き切れるような痛みを訴えてくるが唇を噛むことで意識を何とか保つ。
盤面を見る。
美しい碁だった。黒の主張を咎めるのではなく、その主張を利用して勝ってみせる。藤原佐為の碁と言えるかもしれない碁が打てた。その喜びが胸を打つ。
いや、まだまだだ。佐為はこんなもんじゃねー。この碁は佐為の碁をスケールダウンしただけだ。でも、やっていけると確かな手ごたえを感じる。
「左辺のこのシノギがいけなかったのかな」
ヒカルは朦朧とする意識の中で、中央の黒石を指す。
「ここは手抜きでよかったと思う」
「ああ、そこか、確かに固執すべきじゃなかった。先に飛ばれてしまったから、苦しくなった。敗着はそこかな」
「……かな」
「そうか、うん、この新手も素晴らしかった。僕の完敗だよ。ありがとう」
「いや、何とか勝てたけど、塔矢は強かったよ」
「そう言ってもらえると嬉しいな。また今度、打ってくれないか」
「もちろん、俺なんかでよければ」
「あ~あと、うちでやってる勉強会に来ないかい?」
「いいの、俺なんかが行って」
「もちろんだ。緒方さんも進藤君のことを誘ったらしいけど……覚えていないって顔だね。はぁ、まぁ今度の勉強会の時、緒方さんに謝った方がいいよ」
「よくわかんねーどけ、わかった」
「ははは、じゃあ木曜日にうちでやる勉強会に来てね。この前、渡した名刺に住所があるから、うちに16時に来て。その時また打とう」
「うん、今日はありがと、塔矢」
塔矢にお辞儀して、あかりと連れ立って席を離れる。入口で市河さんにもう一度お礼とさよならを言って碁会所を出る。
「あかり、今日の対局どうだった?」
「どうって、言われても……私には囲碁のことはわかんないよ。でも、でもね、ヒカル……ヒカルは囲碁楽しい?今日のヒカルを見てたら私にはヒカルが囲碁を楽しんでるように見えなかった。辛そうな顔ばっかりで私は悲しくなっちゃった」
変なこといってごめんね、そう続けながらあかりは下を向いてしまった。
――囲碁が楽しい?
一局打つごとに泥沼に身体が沈んでいくような疲労を感じる。美しい碁が打てた今日でさえ対局中はこのまま狂うのかと思うほど頭が痛くなった。
こんなに苦しいのに楽しいわけがない。あれ、そもそも囲碁の楽しさってなんだっけ。
――佐為は何で、あんなに囲碁を楽しそうに打ってたんだ?
わからない。
いや、神の一手を打つ為だ。悩む必要なんかない。打つ理由がある。楽しいかどうかなんて関係ないじゃないか。そうだ。果て無い囲碁の道を終わらせるのに楽しむなんて余裕は必要じゃない。
もう、やるしかないのだから。
昼休み、ヒカルはマツリと会っていた。この間のお礼がしたいと手紙で呼び出されたのだ。場所は屋上に出る扉の前の踊り場。屋上の扉は施錠されている為、普通の生徒はまったく立ち寄らない場所だ。
「ヒカル君、来てくれてありがとう」
そう言ってマツリは嬉しそうに笑う。
「ん~ん、マツリに呼ばれて俺も嬉しかったよ。それにしても、今日のマツリはいつもより綺麗だね。大人っぽくて魅力的に見える」
「あ、ありがとう。この服ね、この前の赤木君とのデートで着たんだ。似合うかな?」
「うん、すっごく!化粧までしてあって可愛いよ。マツリに彼氏がいなかったら絶対に告白してるよ、俺」
冗談めかしたヒカルの言葉に、マツリはもぉ~、ヒカル君は、と嬉しそうに笑う。
実際にマツリの格好はお洒落であった。グリーンのトップスは白い襟がワンポイントになっていて、赤と黒のチェックフレアスカートに合っており、センスを感じる。唇にはうっすらと赤いリップが、頬にもうっすらとチークまで塗られている。ナチュラルメイクで、ショートボブのマツリをより可愛らしくしている。幼い美少女が精いっぱいおめかししている様にヒカルは見惚れる。
階段の一番上に、ぴったりと寄り添うように並んで座る。マツリが手を伸ばしてきたので、その手を優しく包むように握る。
「アカギとは上手くいった?」
「うん!ぎくしゃくした感じがなくなったの!全部ヒカル君のおかげだよ!」
「そっか、よかった」
「デートしてね、それから、その、エッチなこともしたよ」
「そっかぁ、よかったよ……でもやっぱり、マツリが取られたみたいで俺ちょっとへこみそう。あははっ、元からマツリはアカギのものなのに何言ってんだろ。ごめん」
「……ううん、嬉しいよ。私もね、赤木君と会っている間、ずっとヒカル君のこと考えてたんだ。赤木君ね、この服装のこともお化粧のことも、何も言ってくれなかったの。ヒカル君なら、褒めてくれるだろうな~て思って、今日その格好してきたら、やっぱり褒めてくれた。手を繋いだ時もね、乱暴なくらい強く握られて痛かった。今のヒカル君みたいに優しく握ってくれなかったの」
「それから?」
ヒカルは優しく尋ねる。
「それにね、エッチの時、胸を揉まれたんだけど、痛いだけで、ちっとも気持ちよくなくてね。その後、あそこをしっかり解してくれないのに、赤木君は入れてきたんだよ。あそこ、ほとんど濡れてなかったから、痛くなっちゃうと思ったけど、すんなり入ってね。何でだろうって思ってたら、赤木君すぐ射精して終わっちゃったの。あ、もちろん、ゴムしてしたからね。それで、その後、おちんちん見てみたらわかったんだけど、赤木君のおちんちんってすっごく小さかったんだ。ヒカル君の入った後だから、あの小ささなら、濡れてなくても痛くならなかったんだぁって納得しちゃった」
マツリは悲しそうな顔でアカギとの情事を語った後、俯いてしまう。
「そっか……マツリ、ごめんな。俺がマツリの処女もらったりしたから、彼氏のことで悩んじゃってるんだな」
「ううん、ヒカル君のせいじゃないの!処女を奪ってってお願いしたのは私だし、それでヒカル君のことを好きになっちゃったのも私なんだもん。みんな私がいけないんだ」
「そんなことないよ、マツリは悪くない」
マツリを抱き寄せ、キスをする。それを受け入れるマツリ。頭を優しく撫でながら、唇が触れるだけのキスを何度もする。遠くからお昼休みを楽しむ生徒たちの歓声が聞こえてくる。
そして、見つめ合ったままマツリは綺麗に笑う。
「ありがとう、ヒカル君。私、落ち着いたみたい。ねぇ、ヒカル君、しよ?ヒカル君にはあかりがいるし、私も赤木君がいる。でも、それでも私はヒカル君が好きみたい。お願い、今だけ私のこと愛して」
「ああ、マツリ、大好きだよ」
そう言いながら、ヒカルはマツリに激しくキスをする。マツリの口内に舌を侵入させ、マツリの舌を舐める。マツリもヒカルの舌を一生懸命求めるように絡み合わせてくる。
「っちゅ、ちゅうう……ちゅっ!あんっ、んあ、んんん、ちゅう、レロっ、ねとっ、あん、あんん」
ヒカルは腕時計を流し見る。13時20分、残り20分で昼休みは終わる。それまでに、マツリをどう絶頂させて、己のものにするかの算段をつける。アカギの名前を使って、落とすかと即座に方針を決める。
「ぺろぺろ、んちゅ、ちゅうっ、っちゅ、あんっ、あああんんん、んんあぁ……ふぅふぅ、んんんん…………ぷはぁっ、はぁはぁはぁ、ヒカル君のキス好きぃ、あんっ」
「アカギのキスはどうだった?」
トップスの下から手を入れてブラを外し、胸を揉みながら問いかける。
「赤木くんとのキスはただ唇を合わせるだけなんだもん。ちっとも気持ちよくなかった」
「嫌だった?」
「いやだった」
片手をスカートの中に突っ込み、ショーツを脱がす、閉じた小陰唇を触るとすでに愛液が溢れている。ヒカルは愛液を指で掬うとそれをマツリの目の前に持ってきて、親指と中指を開け閉めして、愛液の糸を作り、マツリに見せつける。
「アカギとのセックスだと濡れなかったっていってたけど、もうオマンコ大洪水だよ。アカギとの時、本当に濡れなかったの?」
「あん、んん、本当だよぉ、ヒカル君とキスしたからだよ。アカギ君とのじゃ、ちっとも濡れなかったんだもん」
「嬉しいよ、マツリ」
愛液で濡れた中指をマツリの口に突っ込む。それをマツリは美味しそうに吸い付く。
「俺の指、美味しい?」
「おぃひぃよぉ、ぺろぺろ、ちゅっぱっちゅっぱ、んんんんん」
愛おしそうにヒカルの中指をフェラする幼い少女。その口から中指を引き抜くと、唾液が糸を引いて垂れる。
「マツリ、ちょっと激しくするよ。俺のこと信じて感じて欲しい」
「うん」
ヒカルはマツリにディープキスをしながら、片手で胸を、もう片手でクリトリスを愛撫する。あかりより大きい胸は発展途上とはいえ、揉み応えは十分で張りも申し分ない。掬い上げるように持ち上げ、乳輪と乳頭に高速振動を与える。
クリトリスはこつぶで皮に覆われている。それを剥いて、引っ込めてを、愛液をよくまぶしながら高速で行う。
口内は歯茎からほっぺの裏側、舌の根本と全てを嘗め尽くすように舌を高速で動かす。溢れだす唾液を嚥下し、さらに激しく舌を絡める。
「んじゅっ、べちゅっ、ふああああ、んんんあぁぁんん、レロっ、っちゅっあぁ、あっ!あっ!あっ!! ひぃぃっ!んんんんんぁああああああああああああああああああああ!!!」
三点同時攻め、それもヒカルの本気テクニックにかかれば、うぶな女の子なんて一瞬で絶頂を極めてしまうのは当然だ。
ヒカルは時計を覗き見る。13時30分。残り10分。マツリの胸を優しく揉みながら、膣口に中指と人差し指を入れ、膣壁を擦る。そして問いかける。
「マツリ、大好き。マツリは俺のこと好き?」
「ん、んん、あん、ん、す、好き、だいしゅきぃ~」
「アカギより?」
「あっ!んあ、あああ、赤木君よりすきなのぉ~」
「どんなところが好きなの?」
「ひぃぃ、いっちゃう、あんっ、んん、わ、私のことちゃんと見てくれるとこ、私のこと愛してくれるとこ、みんなみんな大好きぃ」
「アカギはちゃんと見てくれないの?愛してくれないの?」
「んあっ、ひぃぃ、んんああ、あん……くれない!」
「じゃあ、アカギが全部悪いじゃん?」
「へあっ?……あ、んん、あん、あん、んんん、そうだぁ、赤木君が悪いんだ」
「マツリは悪くないよ。ほらイッテ、マツリ」
「ひぃっ、あんっ!あんっ!んんあああああああああああ、いっくぅぅ~」
「マツリ、いれるよ?」
「んひぃぃぃぃ!!きたよぉぉ~ヒカル君の大きいのが入ってきたぁ!!」
座位でマツリと繋がる。マツリの膣中はぐちゃぐちゃで、まだ、三回しか男を許していないとは思えないほど、柔軟にヒカルを受け入れ、ヒダが蠢動しヒカルの肉棒を奥へ奥へと誘う。
「気持ちいい、最高だよマツリ」
「ほ、ほんとう?嬉しいよ、あん、んんん、あっ、ひぃぃぃ、私も気持ちいいよぉ」
「アカギより?」
「あんなのとなんて比べ物にならないよぉ、しゃいこうにひもちいいぃぃぃぃぃ!!!!!」
その言葉にヒカルは激しく興奮する。誰だって、他人より優れていると言われれば優越感を覚える。それが、他人の女を寝取る行為なら尚更だ。
「行くぞマツリ」
「あっ!あっ!あっ!ん、んんんんんんっ、んんんんんんんん、なああああああああああああああ」
激しくイクマツリ、ヒカルもマツリのGスポットを重点的に攻め、ぐりぐりと激しくマツリの膣内で暴れまわる。
「いっひゃてるよぉ、もうだめぇぇぇぇぇ!!!!」
「射精すよ、マツリ!」
ヒカルはぐっと肉棒を幼いマツリの膣奥、子宮口の入り口まで押し込み、そこで射精する。ドクドクと大量に出た精液が溢れんばかりに子宮を満たす。
「あへぇぇぇ、へあぁあぁぁ」
ぐったり倒れこむマツリを抱き留め、ヒカルはマツリの膣に入ったままの肉棒をそのままに満足そうに笑う。
昼休みの終わりを告げる予鈴がなる。残り5分。
「マツリ、大丈夫?」
「んぁ、ん、んん、らぃひょうぶ」
呂律の回らないマツリを抱きしめ、その耳元で囁くように言う。
「マツリのこと愛してるよ。アカギとは別れなくていい。でも、セックスしたくなったらいつでも俺と愛しあおう。わかった?」
「ん、はぁ、わ、わかった」
「マツリの一番は俺、二番目がアカギ、あってる?」
「うん、そう、一番はヒカル君」
よく出来ました、とヒカルはマツリに口付けをする。それを蕩けたような笑みで受け入れるマツリ。
5時間目の本鈴がなる。二人は急いで教室に戻る。赤い顔のまま、ほとんど事後処理も出来ず、精液が子宮を満たしたまま授業を受けているマツリは色っぽい。その様に気付いたのはあかりとサヤカだ。ヒカルとマツリをちらちらと窺ってくる。
あかりにどう言い訳するかなぁと呑気に考えながら、苦手な算数を受けるヒカルであった。