そうだ。アレをミカエルさんに自慢しようっと。7本を錬成した剣をミカエルさんに見せてみた。
「これって…イッセー君。まさか…」
ミカエルさんが驚いている。
「7本の聖剣を錬成して1本の聖剣、真なる聖剣にしてみました。鞘は専用の物で、それは創造してみました」
「これが、真なる聖剣エクスカリバーと魔法の鞘かぁ。天界に寄付はしてくれないよね?」
ミカエルさんの目は輝き、とっても欲しそうだけど
「対悪魔用の武器なので、カンベンしてください。それにそんなに欲しそうにすると堕天しますよ」
「そうだけど…天使長が堕天はまずいかぁ」
「使わない時はお貸ししますよ。その時の代替品を用意しておいてください」
「ありがとう、イッセーくん。わかった、用意しておくよ」
そうだ。あれも見せておこう。アスカロンもミカエルさんに見せてみた。
「ドラゴンキラーだったのをエンジェルキラーに変更してあります」
「アスカロンをドライグに収容してあるのか…エンジェルキラー?それは怖いなぁ」
苦笑いしているミカエルさん。
「まぁ、2本ともイッセー君が、持っているなら安全だね」
ミカエルさんと談笑していると、今度はアザゼルが転移してきた。
「おい、イッセー。観測したことがないオーラを、ここから観測したのだが…おい、これって完全セットのエクスカリバーじゃないかぁ!」
アザゼルも驚いている。錬成して良かった。
「リベンジの為に錬成してみました」
「お前なぁ…で、なぜ小猫が二人いるんだ?」
言っても大丈夫かな?ミカエルさんを見ると、アザゼルの驚く顔が見たいみたいで、僕と目が合うと頷いている。
「小猫とリアスと他1名を、お持ち帰りしました」
「はぁ…なんだってぇ~」
今迄見た中での一番の驚いた顔のアザゼル。
「よく、お持ち帰りできたなぁ」
「同じ世界に同じ物は存在できないので、種族と名前を変更して持ってきました。そうだ。ドライグがね、向こうの世界のドライグと同化して、進化したよ」
「おいおい…何やらかしいているんだぁ…」
「あと、『強奪』が禁手化して『未知なる収集』になって、『万物創造』が禁手化して『神の領域』になったよ」
さっきよりも驚いている。目玉が飛び出しそうだよ。
「お、お前…すげぇ事をさらっと言うんじゃないぞ。『万物創造』自体が『器物創造』の禁手化状態なのに、更に禁手化しただとぉ~」
「僕もドライグも驚いたよ。神様の出来ることは何でも出来るみたいだよ」
僕の言葉に、今度はミカエルさんが驚いている。
「イッセー君は神と同じ事が出来るようになったのかい?」
「僕自身は今ひとつわからないんだ。だって、神様って、何が出来るのか知らないし」
「そうだよね。イッセー君にはわからないよね。今度、天界で試してみてほしい。神にしか出来ないことで、して欲しいことがあるから」
「ミカエルさん、了解です!」
「ミカエルさん、神様って、アザゼルに罰を与えられるの?」
「勿論だ」
ミカエルさんはアザゼルを見ながら、僕の質問に答えてくれた。当のアザゼルの顔色は悪いみたいだ。ミカエルさんはルンルン気分で天界に帰っていかれた。
「イッセー、いやイッセー様…」
アザゼルはミカエルさんの返答で、クリティカルなダメージを受けたみたいだった。
「今は罰を与える事はしないよ。とっても痛い目にあったけど、色々な強化に繋がったし、アーシアに逢えたしねぇ」
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その日、一人の聖女が大勢の人の前から、忽然と姿を消すという奇蹟を起こした。
---シスコン兄の世界---
サーゼクスが意識を取り戻すと、何故かオカ研の部室にいた。確か、病院に入院していたはずだったのだが…
ドアが勢いよく開き、ソーナ眷属が雪崩れ込んできた。
「イッセー君は?」
「ここにいますよ」
イッセーが部屋の隅から、ソーナに近寄ってきた。
「貴方は、どちらのイッセー君?」
「どちらの?本物の方です」
言葉に力が無く、オーラすら感じない目の前のイッセー。
「あなたでない、イッセー君は?」
「どこかに転移して行っちゃいましたよ」
ソーナは木場達の方へ振り向いた。
「ねぇ、どこへ行ってしまったの?」
「イッセー君は元の世界に戻りました。そうだ、ソーナ会長、僕と朱乃さんとギャスパー君がソーナ会長の眷属になりました。よろしくお願いします」
「どういう事よ?説明しなさい」
「イッセー君が、ソーナ会長の眷属で使えない人の駒を、僕達に移設しました。ソーナ会長の事は、イッセー君の代わりに僕らが護ります。イッセー君には返しきれない恩がありますから」
木場、朱乃、ギャスパーはソーナの前に跪いた。ソーナは木場から説明を聞き、厳しい口調が軟化していった。
「あの人は、私の事を思ってくれたのですね」
「そういう人ですよ。イッセー君は」
「そうでしたね。で、リアスはどこ?」
「どこでしょうねぇ」
木場はとぼけた。が、この世界のイッセーにより、事実が明るみになった。
「部長と小猫ちゃんとアーシアを、あの野郎が連れて行きました」
「はぁ?なんですって…」
木場達はイッセーに睨みを入れた。
「なんで、木場達は睨むんだ?」
「君は、本当にしょうがない人だね。なぜ、部長の意を汲み取って上げないのかな?」
「どういうことだ?」
「部長はイッセー君の世界へ、魔王様の犯した罪を代わりに償いに行ったんだよ。別に連れて行かれた訳でない。実際、一人でイッセー君が帰ろうとしたのを、ギャスパー君が引き留めたじゃないか。なんで、事実を伝えようとしないのだ?」
「そうなの?木場?」
「そうです。部長はご自分の意思で行かれました。小猫ちゃんもアーシアさんもです。
僕達の知っているイッセー君は、強引な事を僕らにはしませんよ。そうでしょ?ソーナ会長」
「そうだったわ」
ソーナもイッセーを睨み付ける。
「君には色々罰を受けてもらいます。イッセー君を陥れようとした罪は重いですよ」
ソーナが合図をすると、椿姫、由良、巡がイッセーを縛り連れて行った。
「さて、魔王様は病院に戻られた方が良いですよ」
ソーナは優しく話しかけた。
「僕のリーアを連れ戻しに行かないといけない。軍を組織しないと。そうだ、彼の世界に侵攻しよう!」
ソーナは姉を呼び出した。あわてて、セラフォルー達、魔王3名が転移してきた。
「サーゼクスちゃん、やたらと侵攻しちゃダメだよ」
「おい、生き返らせてもらって、侵攻はイカンぞ」
「彼は悪くないぞ。悪いのはサーゼクス、お前なんだからな」
魔王3名で暴れるサーゼクスを抑え付けて、転移していった。落ちるところまで落ちた魔王を見ながら、ソーナはイッセーが、いつか戻って来てくれることを信じて、強くなっていこうと決意をした。
---元の世界---
「イッセー君、了承したよ。彼女達は通学させて良いからね」
リアスが二人になったことで、顔が緩みっぱなしのサーゼクス。
「リアスからの説明を聞いた時は、父上も母上も僕も驚いたけど、事情を聞く限り、君の取った行為は間違っていないと思う」
「ご迷惑をかけて、すみません、お兄さん」
「迷惑とは思っていないよ。僕も道を少し誤ったら、同じ目に遭ったかと思うと、ぞっとしたけど。父からもシスコンは程々にって注意も受けたし…」
「しばらく、彼女達はここで、この世界に慣れてもらいます。世界によって、多少も違いがあるでしょうから、私の方でフォローしていきます」
「ありがとうございます。グレイフィアさん」
「イッセー君、頼みがあるんだけど。アーシアくんをリアスの眷属にレンタルしてくれないかな?悪魔も癒やす能力は必要だと思うんだ」
「了解です。リーアも入れると面白い運用できそうだけど、反則になりそうですね」
「それは反則だよ。イッセーくん。流石に同じ人を二人入れるのは許容できないな」
「おいおい、アジュカさんにはその辺りを相談をします。その時はお願いします」
「了解だよ、イッセー君」
魔王達と対等に話ができるイッセーを、驚いたような目で見続けるリーア。
「イッセーは自分の世界では、みんなと良好なんだね」
リーアは自分の世界とのイッセーの扱いの違いに戸惑った。
「ここに居る人は、みんな僕のサポーターなんだ。僕の良き相談相手っていうか」
「イッセー君は、僕らにとって大事な人物だからね。彼が健やかに真っ直ぐな子になるように見守るのが僕らの使命だと思っている。彼はこの世界で、次期魔王候補だし」
ファルビウムがリーアに説明した。ファルビウムはイッセーと初めて会ってから、彼と仲良しである。ファルビウムの「働いたら負け」という考えに対して、「その分、僕が働くから見ていて」って言われたのも嬉しかった。否定的な事を言われる事が多かったのに、穴を埋めるような発言をしてくれたのは、イッセーが初めてだったから。
「ファルビウムさん、僕はもっと強くなりたいです。守らないといけない人が増えちゃったから」
「そうだね。無理しない程度に鍛えて行こうな」
「はい!」