---ファルビウム---
アジュカと合流して、サーゼクスの事を聞いた。アザゼルとも連絡が取れて、状況もわかった。ライザーの眷属が、無防備のイッセー君達を闇討ちしたようだ。仮想フィールド外での戦闘…それは、戦闘不能での離脱は出来ないことだ。それなのに、ライザーの『女王』は、火柱での攻撃を生身のイッセー君の仲間に使った。ソーナ君が駆けつけ、水の魔法で消火はしたのだが、すでに炭化し始めており、彼らは生死の境を彷徨っているそうだ。
一緒に居た椿姫君の話では、生徒会の仕事が長引き、イッセー君達との合流するのが、いつもより遅い時間となり、通常での時間であれば、惨事は防げたのではと自分を激しく攻めてしまったそうだ。
軍の出動要請は来たが、出動しても無意味だ。無駄死になるのは目に見えている。フェニックス家はどう責任を取ってくれるのだ?
アジュカはイッセー君達を仮想フィールドに強制転移したのだが、そこから脱出する能力があるみたいで、少しの時間稼ぎ程度にしかならないみたいだ。
冥界は終わったなぁ。アジュカと目を合わせた。アジュカも覚悟を決めたのだろう。魔王領にある魔王の間から動こうとしない。
---アザゼル---
事態は最悪だ。冥界は消滅するだろうな。当然、この堕天使領も同じ運命になると思う。俺は俺以外の者に冥界からの退避を命じた。バラキエルだけは退避に応じなかった。娘があんな状態で、その事でイッセーがあのような状態になったのは明白だったから、イッセーと運命を共にするという。
絶望の海にいる俺達に、ミカエルから光が届いた。最高神様に頼んで、最強の部隊を召喚してもらうようにしたそうだ。最強?イッセーよりも強い奴らがいるのか?俺は信じられなかった。
暫くして、空間が避けて何者かが出てきた。部隊っていうのに5名しかいないぞ。大丈夫なのか?天使の翼を持つ者が4名、悪魔の羽を持つ者が1名。悪魔の羽を持つ者から、何かがドラゴン軍団に発射された。一瞬でアジ、クロウ、ティアマット、ウーロンが爆ぜた…なんだとぉ…
逆鱗に触れられたオーフィスに手をかざす者がいる…え?オーフィスが人化をしてグレートレッドと共に、イッセーを止めようとしている。
小さな4人はイッセーを取り囲むように、配置をし始めた。4人より大きな者は暴走したソーナに近寄り、抱きついて…ソーナは静かに地面へと降下していく。ソーナに抱きついた人物は、暴走したイッセーの真上に陣取り、何かの呪文を唱えている。詠唱が終わり、指をイッセーに向けると、イッセーは巨大な魔法陣にの中心に置かれて、光に包まれていく。光が止むと、地面には人化したイッセーが倒れていた。
イッセーを飲み込んだ魔法陣はまだ残っていて、そこへ5人が一斉に魔力を注ぐと、冥界全体が光に包まれて…光が止むと、あの5人はもうどこにも居なかった。
一体、何が起きたのだ?
---ファルビウム---
アザゼルから報告があった。天界から援軍が来てくれて、暴走したイッセー君、ソーナ君を正気に戻してくれたそうだ。
リアス君からも報告があり、奇跡が起きて、重体の者全員が助かったそうだ。消えたはずのサーゼクス、セラフォルーのオーラも感じるようになった。蘇ったのだろう。情報が錯綜していて、詳しい情報が解らないのが、もどかしい。
---アザゼル---
ミカエルに問いただした。あの者達は何者なのかと。
「すまない。言えないというか、僕も詳しいことを知らないのだ。解っているのは、最高神様レベルでも解決できない、イレギュラーな問題を解決するための、特務部隊だってことだ」
「最高神様の特務部隊なのか?」
「いや、もう1つ上の神様だ」
「宇宙神様かぁ」
「そういうことだ。詮索しすぎるなよ。やり過ぎれば、お前の存在なんか、簡単に消える相手なんだから」
「あぁ、肝に命じておくよ」
と、いうものの、気になることは調べることにしている。接触をした二人に話を聞くかな。
まず、オーフィスから事情を聞いた。
「我の頭 撫でてくれた。とても心地良い気分 なった。怒り 消えていった。彼 白音達 助けてくれるって。だから 我 イッセー 止めること した」
オーフィスの怒りを一瞬で鎮めたのか…浄化能力か?次にソーナからも事情を聞いた。
「いきなり、抱きつかれて、キスをされて…モヤモヤしていた物が消えていって、全身の力が抜けて地面に落ちていったんです。彼は何者ですか?」
浄化能力の他に、癒やしの力も持っているようだ。気の操作も出来る可能性もあるな。そういえば、天使の翼だったなぁ。イレギュラーな天使なのか?いや、1名は悪魔の羽を持っていた。アイツら何者なんだ?
---アジュカ---
サーゼクスもセラフォルーも蘇った。ただ、記憶は残っているので、カウンセリングは必要であった。特にセラフォルーは、実の妹に斬り裂かれて、イッセー君に踏み潰された記憶が残っていた。サーゼクスはそれに比べれば軽傷かもしれないが、俺に消された瞬間のこと、自分では制御出来ない滅のオーラを纏ったことが、記憶に鮮明に残っているそうだ。
リアス君の眷属達も、仲間が燃えている姿を見た者、自分が焼死しそうになる経験をした者、それぞれが記憶を残しており、火を見ることが怖いらしい。もう、彼らは戦えないかもしれない。
イッセー君は暴走中の事は覚えていないが、暴走のきっかけになった。火柱の中で燃えて苦しんでいる子猫君の姿が離れないみたいだ。
蘇ったライザー眷属の者は全員、冥界を危険にさらした罪で収監をした。ルヴァル、レイヴェルのフェニックス兄妹は、連日取り調べをしていた。彼らが関わったのか、どこまで知っていたのか、防げなかったのか、など、色々な角度から取り調べが続いている。
ファルビウムは、フェニックスの残党が、まだいるかも知れないということで、イッセー君の両親とイッセー君達の家を警護することにしたようだ。俺もファルビウムの案に賛成をした。
あの生放送事件と今回の事件を絡めて、「フェニックス家の陰謀」として、後世に語り継ぐことになるかもしれない。
はじめに書いた物は、もっと長い話で、残虐な戦闘シーン(暴走イッセーVSトライなアイツとか、暴走イッセーを倒されたことに怒ったリアスVSチートキャラとか)だったのですが、読み返していて、気が滅入ってきたので、はしょりました(^^;