---レイナーレ---
鬼に誘拐された私。一度、アザゼル総督が会いに来てくれたけど、「バカな事したな」って言って冷たい視線で一瞥された。もう、ここを出ても行く場所がない。
ホテルのシングルルームのような部屋に収監されている私。居心地は良いのだが、カギが開く音がすると恐怖が襲いかかってくる。また、あの鬼に、言葉で言い表せないような行為をされるんだ。怖いというか、痛い、痛すぎる。肉が裂けても回復させ、何度も肉の裂ける痛みを、私に与えてくれる。なんで、こんな鬼のようなヤツに罠を仕掛けたのか。後悔しまくりの毎日…
---イッセー---
天野夕麻ちゃんを、秘密基地にある僕の玩具箱に入れてあるので、みんなに出来ないような行為や、試した行為ができる。見た目かわいいもん♪お得満載だ。アザゼルに殺さなければ、何してもかまわないって許可も出ているから、毎日が充実していたり。
夕麻ちゃんではき出してくるので、ソーナ達とは冷静に事ができて、2度おいしい状況だったりする。
両親の事を除けば、それなりに幸せな日々を送っていた或日の休日。イリナとイリナの仲間が、僕の家に訪ねてきた。なんだろう?とりあえず、応接間に通す。
「で、なにしに来たんだ?観光には見えないけど」
白いローブを纏っているけど、下には戦闘服を着込んで、得物を白い布に包んでいるし。
「教会の密命で来たんだけど、当分の間、イッセー君の家に泊まっていいかな?」
それは、宿泊費節約かな?教会の密命って言っても、そうそう予算付かないものな。
「いいよ。両親のいた部屋を使ってくれ」
イリナが「両親」という単語に反応して、顔が険しくなった。
「イッセー君、おじさんとおばさん、酷い目に遭ったよね。寂しくない?」
「寂しくないよ。毎日が充実しているし」
目の前の二人が驚いた表情をしている。あぁ、世間的には死んだことになっているからかぁ。
「イッセー君って、そんな非情な性格だっけ?」
「両親は僕の中で生きているから、充実しているんだよ」
って、イリナ達を煙にまいた。両親の元で、花嫁修業中と言っているアーシアが、二人にお茶を持ってきた。アーシアも見るなり、イリナの連れが驚いている。
「聖女アーシア…どうして、ここにいるんだ?」
あたふたしているアーシア。僕は傍に寄り、彼女の頭を撫でてあげる。
「アーシアは、今僕と暮らしているんだ。そっとしといてくれないか?」
イリナの連れに視線を向けた。
「そうはいかない。彼女は聖女だ。彼女を待っている信徒がたくさんいるんだぞ」
「そんな事知らない。僕とアーシアの仲を引き裂くというのなら、お前らは敵だ。バチカンを消し去ればいいかな?」
って、誰かに念話でも送った。それに反応して、転移陣が二つ現れて、イリナちゃんパパと、ミカエルさんが現れた。
「イッセー君、物騒な考えは止めてくれるかな?」
ミカエルさんが苦笑いしながら、僕に話しかけてきた。
「ゼノヴィア君、人の家の事情に首をはさむ権利は、君にはないだろ?」
イリナちゃんパパがイリナの連れ、ゼノヴィアという青髪の女を諭した。
「あれ?お父さん、どうしてここに?」
イリナは、自分の父親が突然、目の前に転移していきて、驚いている。
「イッセー君とは念話で連絡を取り合っているんだ。教会関係で困ったことがあれば、僕とミカエル様に連絡をするように頼んである」
「「え?ミカエル様?」」
イリナとゼノヴィアはミカエルさんに跪いた。うん?アーシアもだ。
「跪かないでよいから、楽な姿勢になってくれたまえ。確かに聖女アーシアだ。教会で働いていた時より、オーラが綺麗になったね」
「イッセーさんのおかげで、私自身が充実した日々が送れています」
「そうですか。今迄長い間、教会のために働いてくれてことに感謝します。今後はイッセー君の元で生きることを、私ミカエルが認めます」
ミカエルさんがアーシアに対して、笑顔で労いと許しの言葉を与えてくれた。
「ありがとうございます。アーメン!」
「さて、イッセー君。前もって、僕が頼めば良かったね。トップが動くことでないって、紫藤が言うから見守っていたよ」
「で、教会の密命って?」
ミカエルさんに聞いてみた。
「教会で保管していた、聖剣のうち3本が盗まれてね、この街に持ち込まれたって情報があったんだ。それで紫藤の傘下の神父達が、この街に潜入したんだけど、何者かに皆殺しにされたんだ」
「うん?その盗まれた聖剣って、レプリカだから問題ないんじゃないの?」
「「レプリカ?」」
イリナ&ゼノヴィア&イリナちゃんパパが驚いている。ミカエルさんは記憶を辿っているみたいだ。
「ミカエルさん、忘れたの?」
「そうだった…失念していたよ。イッセー君が本物を持っていたんだよね。ははは」
ミカエルさんでも忘れることがあるのか。
「どういうことだ?イッセー君」
イリナちゃんパパが、事情を知らないので聞いてきた。僕は、アレを手元に転移させた。
「これが聖剣7本を錬成して創った『真なる聖剣』だよ。鞘も本物の『魔法の鞘』だ」
「「えぇ~?」」
三人とも驚いている。
「じゃ、これは?」
イリナ達が得物を取り出した。
「当然、レプリカだよ。本物は1本に集約されたんだから」
「こ、これが真なる聖剣かぁ」
「僕に帰属してあるから、僕以外の人では使えないよ。安全でしょ?ミカエルさん!」
「そうだったよ。イッセー君が持っているから、すっかり忘れていたよ。うんうん、そうだね。本物は盗まれていない」
欲しそうな顔のイリナちゃんパパに、ミカエルさんが声をかけた。
「紫藤よ、教会に寄付してって考えてもダメだ。天界に寄付してって頼んで、すでに断られたよ。ふふふ」
「いや、ミカエルさんが、本当に必要になれば貸します。その代わり、貸している期間に代用品を出してもらうことにしましたよね」
「そうだった。でも、代用品で良いのがないんだよ。デュランダルだとじゃじゃ馬だし、コールプランドは行方知れず、オートクレールくらいしかないだけど、どうかな」
「ミカエルさんに、お任せします。変な剣は出さないでしょうから」
ミカエルさんが頷いた。
「で、レプリカを盗んだヤツラは、レプリカって知らないんですね」
「そうなるね」
「レプリカでも、メンツがあるから取り戻さないとダメってことかな?」
「イッセー君が理解してくれて良かったよ」
「この街で、胡散臭いことをするヤツらは、許せないです。僕らも協力します」
「イッセー君、ありがとう」
その後、作戦を立てて、イリナちゃんパパとミカエルさんは転移していった。
「イッセー君がミカエル様と、対等に話せる立場だったなんて、ショックだよ」
イリナが凹んでいる。ゼノヴィアは自分の得物を見つめていた。レプリカって分からなかったことに、凹んでいるようだ。
「じゃあ、明日の夕方から作戦開始だ」
僕とアーシアが、この場がから立ち去ろうとした時、イリナが
「うん?イッセー君、どこへ行くの?」
「僕の家だけど…」
「ここって、違うの?」
「ここは両親の家だったところ。今は応接間と客間として使っているんだ。僕の家は2階と3階だから、玄関も違うんだよ。イリナ達の食事は、アーシアがさっき準備して台所にあるから、レンジでチンしてな」
僕とアーシアは僕の家に戻った。
「これって、たぶん、木場達も関係していたあの事件だよね、アーシア」
「たぶん、そうだと思います」
元イザイヤである木場祐斗と、元トスカである木場祐子を呼び出した。
「イッセー君、聖剣計画だ。相手はレプリカと知らずにいる訳だね」
「そういうことだ。たぶん、あの3人組が主犯だろうし。この世界でも頼むよ」
「「まかせて下さい」」
「この世界でも因子が手に入ったら、祐子さんに入れてあげてくれよ、祐斗」
「そうだね。そうすれば、祐子も戦力になれるな」
祐子を見る祐斗。
「因子が手に入るまでは、防御に徹します」
こうして、僕達の「聖剣計画への復讐プラン」は、幕を開けた。