---イッセーの母---
もうすぐ中学生のイッセーの部屋を掃除しに行くと…窓の隣にドアができていた。そこから出ると、外に出ちゃうはずなんだけど、何気なく開くと、そこにも部屋があった。恐る恐るその部屋に入ると、女性が出て来た。
「もしかして、イッセーくんのお母さんですか?私は姫島朱璃といいます。息子さんには私も旦那も娘もお世話になっております」
そこは、あの悪魔がイッセーの為につくった次元の狭間にある秘密基地だそうで、イッセーは色々な人の願いを叶えているみたいだった。目の前にいる女性、朱璃さんも娘さんと生きたいって願いを持って死んでしまったけど、イッセーによって救われたそうだ。でも、まだイッセーの力が未熟であるため、次元の狭間以外では生きられないそうだ。
イッセーはイッセーなりに人の道を歩んでいるみたいだ。人ではない力を持っても腐らずに仲間や友達のために動いているときいて、うれしかった。
今日、ここを訪れたことは、私と朱璃さんだけの秘密にした。いつか、私達の生きる世界で再会する約束をした。
イッセー、がんばってね!
---リアス---
一夜にして朱乃と小猫が行方不明になった。それも私の家で…
昨晩、ミーティングの後、それぞれの部屋に戻ったはずなのに、朝になったら、二人ともいなかった。家の者総出で捜索したのだけど、家のどこにもいなかった。門番に尋ねても門を出て行った形跡はない。
二人はどこに行ってしまったのだ。
---サーゼクス---
妹リアスの眷属二名が家の中で神隠しにあったみたいだ。悪魔の住む冥界で神隠しというのも変ではあるが。一体だれがなんのために?妹の眷属では価値はそんなにないはずだから、誘拐するリスクはデカイ。そもそも、この家の警備はそこそこのレベルがあるので、痕跡がなにもないっていうのは不自然だ。
あと考えられるのは、本人達の意思での脱走。たしか、あの二人の家族関係には問題があったはずだ。そのあたりから調べてみるとするか。
---イッセー---
朱乃ちゃんと一緒についてきた女の子は塔城 小猫ちゃん、本名は白音ちゃんっていうんだって。聞くとおねぇさんの主に白音ちゃんが酷い目にあっているのをおねぇさんが助けたけど、その結果おねぇさんがはぐれ悪魔っていう指名手配犯になってしまったらしい。白音ちゃんのお願いは、おねぇさんである黒歌さんを救出することだ。
まず、居場所だよ。どこにいるんだろう?テレパシーで、仲間になってくれたみんなに情報を集めてもらうことにした。参謀役のドライグは探索能力はないみたいだ。白音ちゃんは少しなら探索能力があるってことなので、僕と白音ちゃんとオーくんで、黒歌さん探しに出かけた。朱乃ちゃんには朱璃おばさんのことを頼んだ。
人間界に戻ってきた。白音ちゃんの索敵能力で黒歌さんを探す。かすかの痕跡を見つけての探索作業、地味だぁ。でも白音ちゃんのためだ、がんばろう。
路地裏に入ると小道から意識がもうろうとした黒猫が飛び出してきた。その黒猫を優しく抱きしめる白音ちゃん。
「おい、そこのガキども!その猫を渡せ!」
なんかガラの悪そうな男の人が近づいてきた。手には武器を持っている。あの武器で黒猫をいじめていたんだな。ドライグどうしよう?
『ドラゴンショットでふっとばせ!』
手のひらにオーラをためて、ドラゴンショットを男の人にぶっぱなす。男の人は五体がバラバラになって散らばった。
『おい、それふっとばせでなく、ぶっとばせだぞ』
うん?どう違うんだ?まぁいいか。僕達は急いで次元の狭間に逃げこみ、秘密基地に帰還した。
「ねぇ、イッセー先輩。この猫にドラゴンの駒を入れてくれませんか?」
僕の目に意識を失っている黒猫を差し出した白音ちゃん。よくわからないけど、それに従う僕。ドラゴンの駒は黒猫に吸い込まれていき、違う駒が2つ出て来た。猫から駒?瓢箪から駒なら聞いたことあるんだけど。
「この黒猫が黒歌ねぇさんです。先輩、ありがとうございました」
黒猫がおねぇさん?まぁ、感謝されたからいいかなぁ。白音ちゃんは大粒の涙を流して、黒猫を愛おしそうに抱きしめている。僕は回復魔法で黒猫の体力、気力、身体を癒やしていく。
白音ちゃんと黒猫を置いて部屋からでた。オーくんとバナナ部屋に向かう。バナナ部屋とはいついってもバナナが食べ放題の部屋である。オーくんも僕もバナナ大好きだったので、リゼおじさんに作ってもらったんだ。
---サーゼクス---
配下の者が小猫くんのおねぇさんがはぐれハンターに襲われているのを発見したのだが、追跡中にロストしてしまい、付近を捜索したところ、はぐれハンターの死体を発見したそうだ。死体はバラバラで、つなぎ合わせてみると、胴体部分がなかったそうだ。一瞬で胴体部分だけを粉砕させられたんだろう。問題は誰がやったかだ。小猫くんのおねぇさんには、そんな力はない。
調査班を派遣して、付近を調査させたところ、残留オーラからドラゴンのオーラを検出できたそうだ。ドラゴン?だとすると、朱乃くんと小猫くんはドラゴンに攫われたか、逃げるのを助けてもらったかだ。たぶん後者だと思うけどね。
でも、ドラゴンでそんなことをするやつはいないはずだ。自分のためにしか動かないやつがほとんどだから。あとは、ドラゴンを宿す者か…白か赤…手口から推測すると赤かぁ。
神器研究家のグリゴリ総督のアザゼルに連絡をしてみた。
「う?サーゼクスか?久しぶりだな」
「あぁ。ちょっと問題が起きたので情報をくれないかな?」
「どんな問題だ?女か?」
「いや、女はグレイフィアだけで充分だ。そうじゃなくて、今代の赤の所有者は見つかったか?」
「赤か?いや、まだだ。どうしたんだ?」
「赤いのにやられたと思われる、はぐれハンターの死体を見つけた。早く保護しないと、人間界ではぐれハンターと抗争をされるとまずい」
「赤ににやられたって、本当か?」
「黒猫を救出する為に動いていたようで、現場にはドラゴンのオーラが残留して、死体の胴体部分は粉砕されてのこっていなかったよ。そこまでの高出力を放てるドラゴンだと赤しか浮かばない」
「黒猫を助けたのか…赤を宿した者の可能性はでかいな。あとは、オーフィスあたりか。自分より小さい者には反応する時があるから」
「赤よりもやっかいだな、オーフィスだと」
「わかった、オーフィスと赤の行方は捜してみる。わかったら、連絡するよ」
無限の龍神オーフィスかぁ。次元の狭間のヤツを除いては最強ドラゴンだな。やっかいだな。宿している者なら話し合いができるが、オーフィスだと話し合いは難しい…
---イッセー---
イリナちゃんパパから、聖杯をあげたお礼にと、僕の欲しかった祝福の聖剣が贈られてきた。これを使えるようになれば、朱璃おばさんを完全に生き返らせることができるはず。使い方はだれに習いましょう?ドライグにきいてもわからないし。う~みゅ…
秘密基地にある、おじさんの部屋の本棚を漁る。ソレ系の本は…ないなぁ…
「イッセーたん、ごめんねぇ。ソレ系は勉強してこなかったから…破壊系なら得意なんだけど…エロ系も得意…え?ふざけてすみません」
おじさんさんもダメかぁ…
「イッセーたん、ソレ系に詳しい人物がいるんだけどにゃ」
「だれ?」
「グリゴリの総督のアザセル。だけど、仲間にするのは難しい…」
「え?おじさんでも?」
なんか絶望的に思えてきて、自然に涙がこぼれてきた。
「あぁ、泣かないでぇ~。う~、どうやろうかな?少し考えさせてちょん」
僕は部屋の外に出された。
---アザゼル---
最近、俺は狙われているんじゃないかって思うときがある。考えすぎだと思うのだが、誰かに相談しても、今迄の行いを胸に手をあてて考えてみろっていわれる始末だ。女には注意しよう。
サーゼクスの依頼の件は、遅々として進まない。手がかりがなさ過ぎる。オーフィスが全然見かけなくなったし。赤の波動も感知できないし。どんな状況なんだ?
あっ、そういえば、サーゼクスの家で神隠しにあったのってバラキエルの娘だったなぁ。アイツ、心配している素振りを最近見せていないなぁ。サーゼクスの家にいたときは、あんなに心配していたのに…あいつ、なにかかくしているんのか?味方を探るのは気が引けるが、まぁしょうがないかな
次の日が非番のバラキエルを尾行する。うん?家とは違う方向に歩いているが…なにやら古い屋敷に入っていったぞ。俺も辺りの気配を探りながら、屋敷の中に潜入する。しっかし汚い家だな、ホコリまみれじゃないか。ホコリが舞う家の中を静かに進んでいく。やがて、大広間みたいな場所に出た。
「アザゼル、そこに座ってくれ」
後ろからバラキエルの声がした。おれは強引に椅子に座らせられた。
「おい、どういうつもりだ?俺にこんな事をしてタダで済むと思うなよ!」
いきなり腹部に激痛が走った。
「うぐぅ、なんだよ、この歓迎は…」
もう一発入った。
「うげぅ、おいおい…」
後頭部に衝撃が走り、目の前にキラキラしたものが見えて意識が遠のいていく。
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意識が戻ると全裸で、十字架に磔にされて四方八方から光のシャワーを浴びていた。十字架や光に弱くないはずの俺が…
「おじさんの種族はいま悪魔だからね」
少年の声が聞こえた。あ?俺が悪魔だと?なにをいっている俺は堕天使だ。少年の手元を見て冷や汗が大量に出て来た。なんだとぉ、聖杯…あれで種族を変えたのかぁ。悪魔になったとすると、この状況は死亡フラグがたっている。
「ねぇ、僕の仲間になってください。お願いします。僕に足らない知識をください」
「はぁ?どこのガキか知らないが、こんなマネして仲間になれだと?」
少年の手に水鉄砲が握られている。なぜ水鉄砲?まさか…
「おい、やめろ!聖水入りだろ?」
「さすがは総督さんだ。理解が早いですね。いいお返事もらえない場合は、おじさんのペニスを狙い撃ちします」
すげぇい拷問かもしれない。悪魔の状態で聖水をそんなところにかけられたら…男でなくなるじゃないかぁ。
「僕じゃなくて、女性の手で不能になった方が良いですか?」
目の前に二人の女性が現れた。グレイフィアと朱乃?ドえすコンビかよ。
「アザゼルの男としての最後を見届けるってサイコーだよ」
グレイフィアが高圧タイプの水鉄砲を俺に向けていやがる。ちょっと待て!
「おとうさまを苛めているいやな上司ですか?」
朱乃は、カミナリを纏っている。聖水で感電させる気か?うん?なんでこいつら悪魔のくせに光のシャワーの中で生き生きしているんだ?
「私達は、主のおかげで悪魔から解放されました。種族はドラゴンです」
ドラゴン?まさか、はぐれハンターをやったのはこいつらのグループか?
「お前らの主と話がしたい」
「先程から話しかけているぞ。彼がそうだ!」
あの少年がリーダーなのか。
「おじさん、仲間になってくれないんだったら、最悪な痛みをプレゼントしてあげる。二度と人前に立てないくらいの衝撃もプレゼントします」
うん?聖水、電撃の他になにをくれるんだ?これだけでも相当な苦痛だが。
『Boost』
なんだと…こいつが赤龍帝なのか?10秒ごとに力が倍化していく赤龍帝の能力。
『Boost』「龍化」『Boost』『Boost』『Boost』
龍化?目の前の少年がドラゴンになっていく。見たことない漆黒に紅だ。腕には赤龍帝の籠手…おい、龍化しても赤龍帝の能力も上乗せできるのか?
「ドラゴンフルブースト」『Boost』『Boost!』『explosion』『Transfer』
ドラゴンの力を全解放して倍化満タンで聖水に譲渡だと…
「イッセー 無限夢幻ドラゴン」
え?オーフィス…お前もコイツらの仲間なのか?おい、なんでグレイフィアが…むげんむげんドラゴン?無限?…夢幻?…まさか、オーフィスとグレートレッドの混血か?だとすれれば、色も納得できる…すごくピンチだぁ。
だれか助けてくれよ…
「助けてよいのか?」
だれかが話しかけてきた。
「誰かしらないが恩にきる。助けてくれ~」
「『グリゴリの総督』アザゼルよ、汝の願い、『ペニスの死刑執行から逃れる』を叶える。その対価は『イッセーたんの親衛隊に入隊』だ。汝アザゼルと我リリンの間の契約は成立した」
目の前でなにかの紙切れが自動発火した。え?今のって悪魔との契約書じゃないか…
目の前にいたヤツラは消えて、十字架から放たれ、ピンク色の優しい照明に切り替わり、目の前に銀髪の男が立っていた。
「やぁ、アザ坊!ひっさっしぶりぶり」
おぃ、こいつ…最悪だぁ…
「アザ坊は、僕ちゃんたちの組織の知識部門担当だからねぇ」
僕ちゃんたちの組織?
「なんだ、そりゃ…」
「とりあえず、僕ちゃんのイッセーたんに祝福の聖剣と聖杯をつかった蘇生&招魂の術を教えて上げてちょ」
「はぁ?」
「契約破ったら、一生冥府で骸骨じじぃの下っ端で生きてもらうよん。次期総督はバラキエルにしてねぇ」
「契約?」
契約書のコピーを渡された…あっ、さっき…やられた。は
「役者は一人もいないから、みんな本気だったけどな。命拾いしたなぁ、アザゼル」
グレイフィア…本気?おい、その手に持っている高圧水鉄砲の中身って、高密度の聖なるオーラの聖水かぁ?
「そうだよ、おじちゃん。受けてみる?」
骨すら残らないで消滅するじゃないか…俺はその場にへたり込んだ。