想定外な事態
---リゼヴィム---
製造責任…反省中である。イッセたんの笑顔は見られない。イッセたんの姿は見られない。涙しかで出て来ない。強くしようと思っただけ…なのに…イッセたんはイッセたんでなくなってしまったん。どうすれば良いんかなぁ…
考えることは楽しい。結果を知るのも楽しい。だけど…こんな結末はいや~ん!
シュウたんから渡された、現状のイッセたんのDNAのサンプル。ものの見事に人間のDNAが見当たらない。どうするとこ~なるんよぉぉぉぉぉ~。
---リアス---
意識が覚醒していく。視界には、祭壇が見える。蘇生されたのかな?イッセはどうなったのかな?
近くにグレイフィアの微弱なオーラを感じた。まさか、グレイフィアまで、手に掛けたのか…あのボンクラ亭主は…
「よぉ、目が覚めたか?」
鬼が顔を覗いた。うっ…感じる。身体の芯が熱い…鬼が指で乳首を捏ねていた。
「イッセは?」
うぅっ…乳首を押し込んできた。私はお前のスイッチでは無いんだけど。
「うん?このスイッチは潮吹きのスイッチか?」
潮を吹いた感触を下腹部で感じた。そんなスイッチじゃ無いのに…腰を掴まれ、上体を起こされた。重力に負けて、乳房が垂れる。
「ねぇ、イッセは…」
唇を重ねて来た。身体が動かないので、抵抗出来無い。鬼の好きなように扱われる。
「そろそろ、教えてよ…イッセはどうなったの?」
「サービスが出来るようになったら、教えてやる♪」
奉仕をしろってことか?自分で身体を動かすことが出来ない私。されたいようにするだけでは、満足しない鬼。
「まぁ、養生しろよ。時間は長いからな」
鬼が出ていったようだ。私の世話をしてくれる、鬼の仲間にイッセのことを訊く。だけど、鬼に直接訊いてくれと言われる。イッセに何か遭ったのは確実である。
イッセのことばかり気にしていたせいか、グレイフィアがいないことに気づいたのは、随分先になってからだった。
私を見舞うのは鬼だけだ。なんで、みんな来てくれないんだ?鬼は来ると、私の身体で遊んでいく。私の反応を見て楽しんでいるのか?私はイッセしか愛さないと決めてあるのに…
---シュウ---
リアスは気づいているのだろうか?自分の身体で無いことに…魂から身体を創造しようとしたが、リアスの魂はイッセへの想いで満ちあふれていた。満ちあふれすぎって、リアスの情報がまるで無かった。なので、魂から身体を創造出来なかった。こんなケースは、初めてであり、僕自身ショックを受けている。それほど、この世界のリアスはイッセを愛しているので有ろう。イッセの現状を伝えるのが辛いなぁ…
イッセのことも、そうであるが、リアス自身の事も、伝えるのが辛い。魂から身体を創造できなかったので、ホムンクルスという人造人間体でリアスを再現をして、そこにリアスの魂を定着させている。神経経路が人間とは違うので、グレイフィアに協力して貰い、触覚の反応を調整中である。きっと、イッセと乳繰り合いたいだろうから。
「どうです?」
グレイフィアに訊かれた。
「感じ易くなっている。たぶん、抵抗力がグレイフィアほど無いんだろうな。もう悪魔では無いから…激しいプレイでは楽しめないかもな」
「シュウが楽しまなくても問題無いでしょ?」
「いや、僕が納得できない」
って、感じで、グレイフィアとリアスの反応の比較をして、調整をしていた。
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「ねぇ、イッセはどうなったんですか?」
リアスにしつこく訊かれている。
「いっただろ?サービスできたら、教えてやる」
僕に対して、そういう行為が出来ないことを知っているので、そういう言い方をして、先延ばしにしている。でも、いずれ言わないとダメだろうな。リアスは悪魔でなくなったことを…イッセはどうなったかを…
リリンが解決方法を見つけてくれれば、済む問題なんだけど。僕的には解決方法は見つけている。今まで通りの戦闘力とは程遠いけど、リアスと生活する程度までに、再生できると思う。
リアスと同じ再生方法である。ホムンクルスでイッセの姿を再生して、魂の代わりに、記憶が入っている駒を入れる方法である。男性器の仕組みは判っているので、女性器よりも再生は楽である。但し、子供は望めない。イッセの遺伝子が無いから…
『リリン、どうなった?』
『待ってよん。研究中だからねん』
って…リリンがギブアップすれば、直ぐにでも再生するんだけど…この世界のリリンは粘るなぁ~。
---ソーナ----
無事に出産出来た♪二人とも痛みに耐えて産み出した。リアスの子供が産道よりデカかったら、死んでいたかもしれない。それほどの痛みである。
「よく、頑張ったな。ソーナ♪」
彼が私の手を握り、安堵なオーラで包み込んでくれていた。だから、産めたのかな?
二人に初乳を飲ませる。だけど…不安である。出産後なのに。平常時のリアスよりも小さい胸…でも心配は希有に終わった。小さい分濃い母乳が出るらしい。
「二人に名前を考えないとなぁ…」
二人?何で?
「そういえば、リアスは?イッセ君は?」
彼の表情が曇った。二人に何か遭ったんだ。
「二人共ソーナの子供として、育てて欲しい」
どうして?何が遭ったの?って、訊きたかったけど、彼を追い込み、その結果、彼を失いそうで訊けない。
「セーラとジュニアにするかな…」
イッセ・ジュニアってこと?セーラはセラフォルーお姉様の名前からですよね
「僕は、イッセもリアスも救えなかった」
えっ!突然の告白…救えなかった…って…その時、思い出した。彼は読心術が使えることを…心で思うだけで、彼を追い詰めていた…しまった…
「イッセは邪龍になった。そして、リアスとグレイフィアを食ってしまったんだ」
彼の口から衝撃的な結果が語られた。
「イッセ君は戻れないんですか?」
「既に人間の遺伝子を持っていない。完全なる邪龍だよ」
「リアスは?グレイフィア様は?」
「身体は再生しつつある。だけど、イッセを思う心を救えない。事実を知れば、どうなるか…だから…僕はリアスに殺されてもいいと思っている」
そんな…リアスは、そんなことは…しないと言い切れない。彼が、イッセ君を、あの惨い戦場へ連れ出さなかったら、こんな結末には成らなかっただろうから。
---シュウ---
リリンの元を訪れた。部屋には、色々な考察と実験結果のレポートで埋め尽くされていた。
「どうだ?見付かったか?」
「う~ん…ねぇ、イッセたんを分析装置に掛けて、詳細を調べたいんだけども」
コイツ、舐めて居るのか?
「そんな装置で分析出来る訳ないだろ?その装置に入らないんだぞ!いや、この部屋にだって入りきらないのに…お前、しっかりと考えてくれているのか?」
「え…今、どの位なん?」
「900くらいだよ。まだ成長している。1000は突破するだろう」
1000メートルのドラゴンって何だ?冥界に放し飼いに出来ないと思うんだが…
「え…グレートレッドって、100くらいやよね?」
「お前、オーフィスを掛け合わせただろ?無限なんだよ。邪龍としてのアイツが望めば、まだまだデカくなりそうだよ」
存在自体がラスボスって言っていいくらいである。
「なぁ、この星に住める大きさのうちに、考えてくれないかな?」
いや、既にどこの世界でも、住めないだろう。存在が、暴れ回る山って感じである。ブレス攻撃ができるから、噴火口が移動しまくる感じである。どこの世界でも受け入れは拒否だと思う。
「そんな…困ったちゃんだよ~」
いや、僕も困っているよ。どうするのよ、コレって感じだ。
「う~ん…」
「もう…僕の方でどうにかしようか?」
「ダメよん。僕ちんの問題だもん♪」
コイツ、楽しんでいないか?現状を…イライラしている僕。
「早くしろよ。1000超えたら、僕の方で、どうにかするからな」
って、最後通告を言い渡した。悲しそうな顔になったリリン。
---リアス---
あれから、どのくらい経ったのだろうか?随分長く感じる。鬼に奉仕をしたいんだけど、身体が言うことを効かない。今日も、胸を捏ねくり回された。下腹部はガン見されたし。こんな恥ずかし目を受けるなら、さっさと奉仕をして、終わらせたい。
窓の外を見ると…え…
ソーナが二人の子供をあやしている。黒髪の赤子と、紅髪の赤子…私の子供…産まれたんだ…何で、知らせてくれないんだ…あれ?涙が出ない。こんなにも悲しいのに…どうして?
ソーナの視線はこの病室を向いている気がする。私に私達の子供を見せる為に、そこにいるみたいだ。窓から声を出したい。だけど、窓まで行けない。いや、ベッドの上から降りられない。下半身が動かないのだ。あそこは、メスとしての機能を取り戻しているのに。
翌日、鬼に訊いてみた。
「どうして、下半身が動かないのよ~!」
「エム字開脚でサービスをしてくれるのか?」
「してあげるわよ~!だから、動けるようにして!」
下腹部をガン見するだけの鬼。コイツ…私を一生、玩具にする気なのか…
---シュウ----
リリンから連絡が無い。既に1200を超えているんだが…リリンの元へ転移した。
「どうだ?もう1000超えているんだけど」
「もう少しだよん。邪龍の遺伝子から人間の遺伝子を取り出せそうよん」
う~ん…正直に言った方が良いのだろうけど…でも、言おう。もう限界である。
「リリン…それは人間の遺伝子では無い。悪魔の遺伝子だぞ」
はっとするリリン。
「強靱な筋肉として悪魔の遺伝子が使われていた。それ以外はドラゴンの遺伝子で構成されているんだ」
「人間の遺伝子はどこに使われているのん?」
「脳だ…でもドラゴンの遺伝子に浸食されて、残っていないんだ」
凹んだリリン。
「これから、イッセを再生する。再生したイッセをリリンが面倒見ろよ。記憶は、あの世界へ行く前にするから」
「うん…ごめん…」
小さく頷いたリリン。リアスの記憶も、イッセに合わせて修正しないとダメかな…
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ドランに戻って、再生作業に入った。ホムンクルスで、イッセーの外形を作り、駒に保存されているイッセの人体データをコピーしていく。そして、駒を心臓の部分に入れて、再起動した。
駒から脳へ、記憶がリストアされていく。この作業で、イッセは人間になる。もう、悪魔の遺伝子もドラゴンの遺伝子も無い。戦士とは言え無いレベルになるのだ。
「ここは…あぁ、シュウさん…」
「イッセ、目覚めたようだな。気分はどうだ?」
「なんか、身体が重いです。アレ?俺はどうなったんだ?」
身体の異変に気が着いたようだ。
「お前の身体から、ドラゴンの遺伝子と悪魔の遺伝子を取り除いた」
「どうしてですか?」
「お前の人間としての尊厳を護る為だ」
「俺の…尊厳…」
「あの状態だと、いずれ、お前の人間性は失われてしまう」
実際、失われていた。愛する者達を食べるくらいに…性欲イコール食欲って感じのようだった。
「人間じゃ、リアスと一緒に居られないじゃないですか」
「リアスも人間にした。それでいいだろ?イッセ…お前達の養育権はリリンへ渡す。リリンの元で生活をしろ」
「魔王じゃなくなるんですね…俺は…」
悔しそうなイッセ。力を追い求めた結果があれでは…
「リアスと一緒では不満か?」
「不満では無いですが…でも…リゼおじさんが…」
取り敢えず、リリンへイッセだけを引き渡した。
「ゴメン…シュウたん…つらい作業をさせてしまってん」
「いいよ。上に立つ者のつとめだ。辛い作業を下々の者にさせることは出来ない」
リリンが僕に深々と頭を下げた。
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そして、リアスの病室に。
「よう、どうだ、調子は?」
「下半身を動くようにしてよ」
リアスに掛かっていた封印を解いた。
「あっ、動く♪」
「リアスに言っておくことがある。これで、お前は退院だ。イッセと寄り添って暮らせ」
僕の言葉を唖然として訊いているリアス。意外だったのか?
「あと、お前とイッセの種族は人間である。無限に近い寿命では無いので、1日1日を大切に生きろ」
「どうして…人間なの…」
「質問、疑問は受け付けたくない。後、イッセとリアスの子供はソーナの子供にする。接触を禁じる」
「なんで?ねぇ!」
僕に掴み掛かって来たリアス。既に単なる人間である。容易く、制圧をした。
「人間同士の夫婦に、悪魔の子供は育てられない。それが理由だ。あとは、子供を混乱させる恐れるがある。いいか、これはお前達の招いた結果だ。裁定には従ってもらう」
「納得出来ない!どうしてよ~、私達の子供よ~!返しなさいよ~!」
「もう、お前とは会うことは無い」
五月蠅いので、リリンの元へ強制転移させた。
---リアス---
イッセがいた。でも、何かが違う…何が…私を見て頭を深々と下げるイッセとリリン。そんなことを望んでいない。
「ゴメン…リアス…俺はもう魔王ではなくなった…」
涙を堪えているイッセ。
「私も悪魔でなくなったの…」
「二人共ごめんちん。僕ちんのせいで…だから、シュウたんを責めないでねん」
リリンのせい?あの鬼が元凶でしょ?
「リアス!」
お兄様が転移してきた。
「ねぇ、あの鬼を倒したいの。力をお貸しください。お兄様」
「断る!」
即答で拒否された。どうして…
「俺は、彼に多大なる恩を受けた。その大恩人に刃は向けられない」
大恩人?あの鬼が?なんで?私を玩具にしていた、あの鬼を庇うなんて…
「いいか?グレイフィアも、復元蘇生してくれた。リアスが人間にされたからと言って、俺は彼を憎むことはしない。寧ろ、恩を感じている」
なんで?どうして?
「生きているグレイフィアとリアスに、再会させてくれたから…」
生きている私?どういうことだ?
「私は死んだのですか?」
「リーアは知らないで良いことだよ」
「どうして死んだのですか?」
「もう会えないと思うが、イッセ君と二人で幸せに暮らせよ」
そう言い残し、お兄様は転移していった。
「リリン、どういうことよ~!」
「ごめんちん…ごめん…」
リリンが泣き崩れた。
「僕ちんの能力不足…シュウたんに迷惑を掛けっぱなしなのん…」
どうして?そうだ、ソーナに訊けば…だけど、私達には、家から出られなかった。冥界という場所は、単なる人間では生きられない場所であるから。この家は、私達が生きられるように、鬼が恩恵を与えているそうだった。
「リリン!ソーナを呼んでよ!」
「僕ちん以外の悪魔と接触すると死ぬかも…」
冥界で悪魔の放つオーラは、単なる人間には毒らしい…どうすればいいのよ~!