少し前の話をしよう。時間軸が安定しなくてすまんな。
「ね、ねえ一夏、なんでいっつもこの部屋なのよ」
さすがに不審に思うか。だがこれに関しては理由を用意している。
「なんでっても、俺の部屋は箒が同室だからさ。あいつがいつ帰ってくるかわからない場所じゃ会えないだろ? その点この根鳥の部屋なら一人部屋で、俺がここに居る間は根鳥が俺の部屋で休んでいるから本人が帰ってくることもない。んで、この部屋を訪れる人間だけど……根鳥はクラスの女子達から好かれてないから、訪ねてくる人は基本的にはいない。ほら、こんなに都合の良い場所は他にないだろ?」
いやー、仮想一夏の中では俺(根鳥)はかなり都合のいい人物と化しているな。
「それはそうかもしれないけどさ」
あ、むくれている。箒と一夏が同室なのが気に入らないんだな。
「箒と同室になっているのは後一週間もないって話だからさ、我慢してくれよ。部屋割りが変更になったら多分根鳥と同室になるんだろうし。そしたら大っぴらに俺の部屋で会おうぜ。もちろん根鳥には席を外してもらって」
根鳥君は唯一、一夏と鈴の関係を知る人物になっています。同じ男だから相談した。口が固いから大丈夫、ともね。
「わかった、わよ」
さて、それで鈴との関係構築ですが、……これが毎日のように会いに来やがる癖に(ちょっとは遠慮しやがれ)中々前へは進ませてくれんのです。どうも彼女はそれなりに貞操観念がしっかりしているようで、手でしてもらう以外のことが仕込めません。口や素股を説明したら、烈火の如く怒って三日ほど口を聞いてくれませんでした(あ、ちなみに一夏とね。かつ俺の部屋にも来てくれなかったという話)。なので実際にしてもらうのは無理っぽいです。その割にキスをせがんでくるのはどうなんすかねぇ~。男は好きな女子とキスするだけで勃つのに、女の子の側からキスをせがむのに、本番やフェラはしてくれないなんて、男からしたらどんだけ自分(鈴)に都合のいい相手なんだよ!? と言いたくなります。本当に鈴と一夏が付き合うことになったら一夏は暴走していたと思います。
「そんでさ、鈴。この間の話なんだけど……」
「…………!!」
あ、やっぱ無理か。前回、つーか昨日この部屋で会った時に、鈴の胸が見たいと言ったのだ。鈴は納得の貧乳なので、胸で感じさせるとか絶望的なんですが、その次のステップに進む為には、まず胸から攻めるべしと思ったのだ。しかし……。
「やっぱ……駄目か?」
「……………………いちかは、さ」
「ん?」
「一夏は、どうしてそんなにエッチなことがしたいの? その……一緒にいるだけじゃダメ? キスだけじゃダメなのかな?」
あいたー。きましたよコレ。女の子の理想って奴ですかー。男は自慰も射精もセックスもしたらダメなんすかー。男は生身の人間なんですよ。欲望があって当然じゃないですか。め、めんどくせぇ、レイプして脅迫している箒やセシリアの三倍は面倒臭えですよ。こうなりゃ一夏としてレイプしちゃるか!?
「それはやっぱり好きな子だからだよ。好きな子相手だからもっとしたい。色々したいって思っちまうんだ。鈴がどうしても嫌だってんなら仕方ないけど、俺はできれば鈴ともっと進んだことがしたいよ」
「……………………」
俺としても、できれば鈴との関係は早めにゴールまでもっていきたいのである。ただでさえいつバレるかわからない綱渡り(一夏化)をしているんだ。早く終わりまでやって、催眠を解除して、普通の性奴隷(?)にしたいです。え? お得意の絶対催眠を使って貞操観念を弱めたり性感を高めたりすればいいじゃないかって? わかってないなぁ。一夏と認識する以外で鈴には絶対催眠を使いたくないのだ。一夏化の催眠を解いた時に、「全ては私の意思でやった」と思わせた方が、罪悪感などが違ってくる。感じるのも奉仕するのも、催眠のない状態でやって、後で死ぬほど後悔させたいのだ。
「でも、鈴がどうしても嫌だっていうなら我慢するよ。射精も、鈴じゃなくて雑誌とかビデオを見てするからさ」
微妙に挑発。気が強くて付き合っている子がこんなことを言われたら「あたしより雑誌とかに載っている女の子がいいの!?」となるんじゃないかな~と。
「…………!!!」
さあ、どうでる!?
「ゎかった、わよ」
「え?」
「だ、だから! 胸くらいなら見せてあげてもいいって言ってるのよ!」
そんな語気強く言わなくてもいいじゃん。しかしやった。これでワンステップ進んだぞ。
「じゃ、じゃあ……早速」
俺が鈴に手を伸ばして制服を脱がせようとしたら身を引いた。
「ぬ、脱ぐのは自分でやるわよ! あっち向いてて!」
やれやれ。
シュル……シュル……。
衣擦れの音が響く。
「お、おまたせ」
振り向く。すると……。ブラジャーも外した上半身裸の鈴がいた。
「鈴……」
「な、何も言わないで!!」
「い、いや、綺麗だって言おうとしたんだけど……」
「え? え?」
「鈴の裸、とっても綺麗だよ。触って……いいか?」
もうワンステップ踏み込みたい。いや、できればツーステップいきたい。
「う……ゃ、ゃさしく、してね」
「ああ」
そして胸に触る。やはり丘はない。遥かな地平線の如く真っ平らな平原がそこにあるだけだ。俺はその平原で唯一の山である乳首に指を伸ばした。
「あっ!」
「鈴……」
そして顔を寄せる。乳頭にキスした。逃げられないように片手で腰を抱いて。
「ぁむ、ちゅっ……ちゅぱ、ちゅぅ、ちゅう」
「あ、あああああ。い、一夏!」
「んちゅっ、鈴の胸、美味しいな」
「ばっ馬鹿!」
馬鹿呼ばわりされてしまった。続けて胸を吸っていく。
「ちゅぅっ、れろれろ、ぷちゅ、ちゅぱ、ぢゅ……」
「ダ、ダメ。ダメよ一夏!」
「ダメじゃないよ、鈴。ちゅぷ、はむ、れるれるぅ、ちゅぅ」
舐める、舐める、吸う。少しでも鈴を感じさせたくて。ちょっとでも感じてアソコが湿りでもしたら大成功だ。
「ちゅぱ……ふぅ。なあ鈴、鈴も俺にしてくれないか?」
「え! そ、それって……」
ん? ああ、勘違いか。
「違うよ鈴、口じゃなくていつもみたいに手でして欲しいんだ。俺、もう興奮しちゃって」
「~~~~!!」
この悶絶は勘違いしたことと、俺が胸を口にして興奮したことの両方だな。
「頼むよ鈴、もう張っちゃってて苦しいんだ」
俺は自分のモノをファスナーから取り出しながら言う。鈴にはまだ俺の服を脱がせることすら仕込めていない。
「…………」
赤面しつつ視線を下に向ける鈴。
「ぅぅ。すご、もう大きく……」
「そりゃ、期待しているからな。早く鈴にして欲しくて」
「そんな……あんまり繰り返して言わないでよ。凄く恥ずかしいんだから……」
「俺だって恥ずかしいんだよ。大好きな女の子にコレを見せるのはさ」
鈴の態度を好ましいと思うと同時に、もっと先へ進んでくれという気持ちが湧き上がる。
「こんな、大きくしてぇ……」
鈴が両手で俺のモノを包む。鈴は基本両手を使ってしてくれる。
「それじゃ……」
鈴は促されるままに肉棒に手を添えると先端を指の腹でこすりだした。
「こう……だよね?」
にちゃ……と音がする。既に先走っていた。
「今、びくびくって……」
「こいつも鈴の手が嬉しいって言ってるのさ」
箒やセシリアならもっと慣れた感じでしてくれるんだろうな……と心中で呟きながら、鈴を促す。鈴も素直に指を動かして、身震いするそれに触れる。
「見てばかりいないで、ちゃんとして欲しいな」
「ぅ……うん……」
鈴の指がモノの中程をそっと握ってくる。触れるか触れないかの、壊れ物を扱うが如きかすかな刺激がむず痒い。
「爪は立てないでくれよ」
「わかってる……い、いくわよ」
柔らかな白い指がおずおずと絡みつき、消え入りたげに快楽を引き出す動きを見せ始める。それはそうと、このままでは胸に触るのと手でしてもらうのの両立が難しい。そう感じた俺は体勢を変えることにした。
「鈴、ちょっと体勢を変えよう」
ベッドの上に座った俺、その俺と向き合うように鈴に座ってもらう。
「これなら鈴の胸を触りながら、手でもしてもらえる」
「い、一夏のエッチ!」
体勢を変えただけでこれである。是非耐性を身につけて欲しいものだ。恥じらいながら、言われた通りに白魚のような手をひっそりと俺の股間でうごめかしている。
「……どう? 気持ちいい?」
「もっと強く握っても大丈夫」
テクがないぶん刺激を強めて欲しい。
「そう? じゃあ……」
鈴の指に少し力が込められた。それでも普段自分でする時と比べたら、全然物足りない。
にちゃ……しゅっ、しゅしゅっ……にくぢゅ……。
「痛くない? このくらいで……どう?」
「もっと思いきって力入れていいよ。そのくらいじゃ、全然気持ちよくない。」
「そうなんだ? じゃあ……このくらい?」
しゅっ、しゅしゅっ……ぬぢゅ……ぢゅ……ぢゅく……。
「う……今のでいい感じ」
「う、うん……どの辺がきもちいい? この裏っかわ? それとも先っちょ、かな」
少しずつ指に力を込めてにぎにぎと指を動かす鈴。けれどそれでもやはりこわごわとしている。鈴に一夏と思わせてさせていると思うと興奮するんだけど……。それだけに、いきり立ったモノはより強い刺激を求めて鈴の手の中で苦しそうに悶えている。手のひらは少し熱っぽく、吸いつくようななんとも言えない感触だ。
「両方とも気持ちいい場所だよ。それぞれ刺激してくれ」
「動かすの? それじゃ……こう、かな……?」
しゅっ、しゅっ……しゅしゅっ……ぬぢゅ……ぢゅぬぬ……。
鈴の手がゆっくりと上下される。自分とは違う鈴の手が肉棒をこする感触。
「ぅぅ……こんなの……」
鈴の指が肉棒を激しくこする。先走りが再び溢れだし、鈴の手を汚していく。汗に濡れた指が俺のモノに絡みつく。しっとりとした手のひらが密着して、微妙な快感を引き出してくれる。
「うぅっ……そう……そんな感じ……」
俺も負けじと鈴の胸をいじる。既に乳首はピンと張り詰めていた。
「あぅっ。い、一夏。あんまりしないでよ。私ができないじゃない」
「ごめん、でもお互いがするのって悪くないだろ」
「し、知らないっ!」
鈴の手が懸命に動き出す。肉棒に指を絡ませ、力を込めて握りながら上下にしごく。赤黒い肉塊の上を白い指が滑っていくのは、結構刺激的な光景だ。しなやかでしっとりとした細指が肉棒に絡みつき、くにゅくにゅと刺激する。俺は俺で鈴の乳首を触るのに忙しい。
「気持ちいい? さっきから血管がびくびくって……」
懸命に俺に奉仕する鈴。鈴に奉仕する俺。しかし鈴の方はあまり感じてないようだ。誰だ、貧乳は感度がいいなんて言ったの。全然感じてくれないぞ。
「え? な、なんだか……また大きくなってない……?」
「さっきより気持ち良くなったからだな。鈴のおかげだよ」
誉められたのが嬉しかったのか、鈴の手が肉棒の上を大きくスライドし始める。時折指が亀頭のカリの部分や裏筋に触れて、こすってくれるのがアクセントになって気持ちいい。俺はその快感を顔に出し、感じていることを鈴に知らせてやった。鈴の指で作られた肉の輪が肉棒を締めつけ、残りの指がふわりと包み込む。しごく手つきもぎこちないなりに締めつけに強弱をつけたり、指で作った輪でカリや裏筋をこすったりと、工夫をしてくれる。まあ俺が今までに教えたんだけどね。
「くぅ、気持ちいいぞ、鈴」
腰から湧きあがるような快感に迫られて、俺は歯を食いしばった。
「一夏の、ぴくぴくって、手のひらで暴れてる」
「あぁ、いい感じだよ。だから、その感じでもっとしてくれると嬉しいな」
「うん……私が、気持ち良くしてあげるから……」
コツを掴んだらしく、鈴の指使いからぎこちなさがとれ、肉棒を優しく締めつけながらしごいてくる。汗をかいたのか、手のひらも指もしっとり濡れてきて、最初は強すぎるくらいだった裏筋への刺激も絶妙な加減に変わっていた。
「ううっ……いいよ、鈴。そのままもっと……手をとめないで、ずっと続けてくれ……」
鈴は嬉しそうな顔をした。あ、今の表情、凄く良かった。腰に直撃した。鈴の指の動きがどんどん激しくなっていく。肉棒の先端から溢れた先走りが鈴の細い指を濡らし、滑りの良くなった指の輪はますます敏感な竿を刺激する。
「あぁ……先っぽからヌルヌルが溢れて……私の指がねちゃねちゃ、って。はぁ、はぁ……ここ? ここが気持ちいいの? そうだよね? はぁーっ、はぁーっ、それに、匂いが……」
電流みたいにビリビリと快感が下半身を走る。反射的に腰を突き出し、最上の快感を求めて突き上げた。
「くぅっ、イクぞ鈴っ!」
どぴゅ! ぴゅぶぶ、どぴゅるるる……。
「きゃあああ!」
びゅくく! どぴゅる! ぴゅっびゅっ!
勢い良く白濁がほとばしる。それは鈴の手の中に出て彼女の手指を犯した。
「はぁっ……はぁっ……」
今まで溜めていた色んなものをまとめて出し、劣情の解放に大きく息を吐いた。
「あ……また、手に……」
鈴は胸をさらけ出したまま、俺の欲望を受け止めてくれていた……。
作中での主人公の面倒臭さは八割方作者のぼやきです。こんな面倒な設定にしなきゃよかった。おかげで鈴とのエッチが全然進みません。誰だよ「簡単にコロッと落ちました-!」とか言っていたの。全然簡単じゃないぞ。落ちてないぞ。
それほど好きな人物でもないので、さっさと必要なことだけ書いて終わりにしたいのですが、中々そうさせてくれません。ああ、箒が書きたい。