で、女性視点を書いた私の感想ですけど……。どうも私は、女性をぐずぐずになるまで甘やかしたい願望があるようです。セックスでも催眠でも女性をこの上なく幸せな状態にして甘やかしたいらしいです。コードギアスでもISでも、女性視点を書くとそれが顕著に出ますね。主人公視点でも箒に対する態度とか完全にそれですし。私の根源なのでしょうね。
始まりは、脅迫だった。それは確かに「そう」だったのだ。
弟の、一夏の恋人との情事を収めた映像。それを見せられて、血の気が引いていく思いだった。妙に女を惹きつける奴だが、まさかもうこんなことをしているなんて。そして彼は言ってきた。
「俺が欲しいのは、織斑先生、貴方です」
「ハッキリ言いますね。俺、織斑先生のことが好きです。でも普通にしていたら一生徒の俺なんか織斑先生は鼻にも引っかけないでしょう? だからですね。この映像を揉み消す代わりに、俺に抱かれて下さい。一度限りでいいんです。一夜の恋人になって下さい」
「いたって本気かつ正気ですよ。俺は織斑先生が好きです。だからこの脅迫材料の肩代わりに、一度だけでいいので抱かせて下さい。俺と、セックスして下さい」
脅迫しておいて、私のことを好きだという彼――学生の根鳥 音児――は、影をまったく感じさせない顔だった。後で聞いたが、自分の行動を恥じるような気持ちはなかったらしい。私を手に入れられるのであれば、どんな汚い手段でもいいと思っていたと。
「わかった。お前の言うことに従おう。但し! 必ずこの映像を処分すると約束しろ。でなければ」
承諾した。その時の私にとれる選択肢はなかった。だが、私は甘かったのだ。
「織斑先生、一つお願いが。名前で、呼んでいいですか? 千冬さん、と」
どうやら、彼が自分を想っていることは確からしいと気づいた。
「本当ですか!? だったら嬉しいな。俺が千冬さんの初めての男になれるなんて」
初めて、だった。そんなことをするのは。私は男っ気のない人生だったから。私に、本気で好きと言ってくれる男なんていなかった。だから…………正直に言おう。少し、嬉しかった。脅迫してまで、私を好きにしたいと思うなんて。想って、くれるなんて。
「こんなこと何でも無い。好きにすればいい」
強がりながらも、心の片隅には、喜びがあった。女としての喜び。
「千冬さん、そう言えば聞きたいことが。俺のことは嫌いですか? 俺とこういう行為をすることは気持ち悪いですか?」
根鳥のことは、本当にただの一生徒としか思っていなかった。それも弟と違い消極的な人物だとばかり思っていた。だが、行為をするのはそこまで嫌ではなかった。気持ち悪いとまでは、思わなかった。今思っても不思議だ。本当ならその時点で憎しみや敵意を抱いてもおかしくないというのに。二十年以上一人で過ごした時間は、私の予想以上に心を弱らせていたらしい。
「綺麗ですね……。授業を受けたりしている時に、ずっと千冬さんのこういう姿が見たいって思っていました」
求められることは、考えていたよりずっと、嬉しかったんだ。
「千冬さん……好きです」
何度も繰り返される、好きという言葉。それが私をほぐしていった。
「私のような女の、どこがいいのだ」
「単純に、俺って気の強い女性が好きなんですよ。クラスで言えば篠ノ之とかオルコット辺りも好みの対象内ですね」
その言葉が偽りでないことはわかった。そして気づいた。担当しているクラスの女子や、山田先生などの同僚から感じる「憧れ」というものを、根鳥からは一切感じなかった。彼は、ただただ私を一個人として見ていた。やはり、嬉しかった。山田先生のような同年代の人間からですら、私は憧れや尊敬の対象として見られることが多かった。というよりそれが全てだった。私の周囲には、そういう人間しかいなかったのだ。だが彼だけは違った。崇拝など微塵も感じさせず、ただ真っ直ぐ私を見つめてきた。情欲は確かにあったが、それは同じ一人の人間として見られていることを指していた。
「あ、んは、はぁ、はぅぅ~~んっ! あ……っ、はぁ、はぁ、はぁぁぁ……ああ……」
「気持ち良かったでしょう? 千冬さん」
「あ、ふ、う、うぅぅん……そ、んな……こと。き、気持ち、よく、なんか……っ」
彼に触れられて、私は確かに気持ち良くなっていた。虚勢を張っても見破られていた。
「はぁぁぁぁんっ……あ、ああ」
「千冬さん、きもち、いいですよね。素直に答えて下さい」
「うっ、うっく。……あ、ああ。感じて、しまった」
私は愛撫されて感じてしまった。脅迫されているのに、相手はただの学生なのに。私の体は優しく愛される喜びに感じていたのだ。
「千冬さん。それは何も恥ずかしがらなくていいことなんです。そういう時は、相手に心を開くんです。千冬さんは普段から人に弱いところを見せられない人で、弟にもそれは同じかもしれませんが、こうしている間は俺に見せてもいいんですよ」
優しく、諭されていた。経験が豊富だという彼は、女の扱いを心得ているようだった。
「体を重ねるんですから、心も開いていいんですよ。受け止めて、あげますから」
「千冬さん……ん」
キス、されていた。そしてそれはとても甘かった。じん、と喜びが全身に広がってしまった。
「ん……ちゅ……根鳥……」
「ん……ふ」
気づけば、私達は抱き合っていた。抱きしめ合うと、喜びが増した。彼の体は温かくて、まるで、これでは恋人同士のようだな、と思った。
「あう……っ、ふ、はぁ、はぁ、……っ。ホントに、するんだな」
「…………はい。俺、千冬さんが大好きですから。脅迫してこんな関係を持ちたいと思うほどに」
大好きだなんて、言わないで欲しかった。ただの卑怯な脅迫者でいて欲しかった。でないと、私が崩れてしまいそうだったから。こんなに、人に求められたことはなかったのだ。こんなに、嬉しいことだなんて知らなかったのだ。
根鳥は、私を痛めないようにゆっくりと入ってきた。とても熱かった。股間から響く淫らな音が、恥ずかしかったことを覚えている。
「あ、あ、ああぁあぁぁぁぁっ!」
貫かれていた。処女を。痛みが走り、私は処女を失った。それは私が想像していたよりもずっと甘い衝撃だった。私とて一人の女、幸せな初体験を妄想くらいする。私を抱くような男は、きっと逞しい大人の男性に違いないと思っていた。だが、実際に私を抱いたのは年下の学生だった。それは想像と違ったが、彼は私が思うよりずっと優しかった。
「大丈夫ですよ。動いても気持ち良くなりますけど、男はね、好きな女性の中に入っているだけで幸せなんです」
「……しあ、わせ」
その時の私も、幸せを感じていた。痛みと同じくらい、幸福感が胸を満たした。こんなに幸せでいいのかと思った。脅迫されているというのに。そして、
「すいません千冬さん。嫌です。このまま千冬さんの中に出します。出したいんです」
「な、なんだと!?」
根鳥はそう言って、私の中を激しく蹂躙した。
「ま、待て根鳥。だ、駄目だ。中は……」
脅迫されていても、それだけは駄目だと思った。だけど根鳥は容赦なく私を犯した。
「あっ、出る、出ます。千冬さん。中に、出します!」
「やっやめ」
中に出されて、私はうめいた。とても、熱かった。子宮の奥深くまで犯されていた。そのまましばらく抱き合い。私はけだるい余韻にひたっていたのだった。
§
毎日のように根鳥とのセックスを思い出す自分がいた。そんなことを考えてはいけないと思うのにあの時の体験を生々しく思い出す。好きだと言われた、温かく、抱きしめられた。自分の中に入ってきて、熱く、出された。思い出すたびに胸が高鳴り、お腹の奥でじゅんっと音がした。怖くて確かめたことはなかったが、もしかしたら自分は濡れているのかも知れない。
(考えては……駄目だ。考えるな)
そして一週間が経ち、私は再び脅迫されていた。今度は一夏ではなく私自身の映像で。
「すいません千冬さん、実は俺、ちょっと特殊な催眠術みたいなものが使えるんです。それでこの間部屋に来た時に、ビデオカメラを認識するな、と催眠をかけさせてもらったんです。なので、あの時部屋の片隅に置いておいたこのカメラに気づけなかったという訳ですよ」
「…………ばかな」
信じられなかったが、事実は厳としてそこにあった。そして脅迫。私の体を差し出せと根鳥は言った。私は、初体験のことをあまり考えないようにしていた。考えてしまえば、保っていた自分というものが、ガラガラと崩れていきそうだったから。だが彼は私に対する手を休めなかった。一夏のことを引き合いにだされた時、ことが公になったら、たしかにあの馬鹿者は怒り狂うだろうな、と思った。弟に、一生残る後悔などさせたくなかった。
「どういうつもりだ。一体何が目的なんだ!?」
「俺は、貴方が好きです。一生徒という扱いで終わるなんて真っ平ごめんです。俺は貴方の『特別』になりたい。その為だったら貴方を脅迫することすら厭わない。貴方が、欲しいんです。貴方を、俺だけのモノにしたい。それが俺の目的、希望です」
「ふざけるな! 好きな相手にこんなことをするものか!」
そんなことあるはずがないと思った。好きというのは本気ではないのだと思おうとした。でなければ、私を脅迫するなんてありえないから。
「それがするんですよ。俺はそういう人間なんです。心根まで腐った男なんです。でもそれでもいいんです。貴方が手に入るのであれば」
だが根鳥は自分がありえるはずがないほど最低な男だと認め、それでも私が欲しいと言ってきた。私はあらん限りの罵声を浴びせたが、一夏にことが及ぶことは認められず、再び彼に抱かれた。
「こんなことの、なにがいいんだ」
感じていても、私はそれを認めようとはしなかった。
「触ってて楽しいですよ。好きな相手には触れているだけで嬉しいです」
優しく触れられて、好きと言われる。何度言われても慣れなかった。嘘だと思おうとした。
「気持ちいいですか?」
「……貴様に触られているだけで気持ち悪い。おぞけが走る」
本当にそういう気持ちもあったが、半分は違う気持ちだった。
「千冬さん。可愛いですね。…………指、ぐっしょり濡れてきました」
恥ずかしい気持ちと同時に、可愛いと言われた嬉しさがこみ上げた。そんなこと、誰も言ってくれなかったから。
「ひっ、あっ、あっうあ、うぅぅぅ~~~っ!!」
私は悦びの声をあげて、感じてしまっていた。そんなこといけないのに、嫌なはずなのに。憎い相手なのに。
「千冬さん。好きです。もっと、貴方と繋がりたい」
体の中がいっぱいになる感覚。体も心も彼に占領されていた。好きだなんて言わないで欲しかった。嬉しくなってしまうから。繋がっている時の、入れられている時の幸福感は相変わらずだった。
「あ、んんっ、だめだ、それ、だめになるっ、はぁあ」
甘い声が漏れるたびに恥ずかしかった。こんなに自分が女だなんて思いたくなかった。
「いいんですよ。駄目になって下さい。どんな千冬さんでも、俺は受け入れますから」
腰を突き入れながら、彼は許容の言葉を吐いた。嫌だ。こんな自分でも受け入れてくれるなんて、我慢、できなくなってしまう。
「あああっ、はぁぁぁぁんっ!!」
そうして私はイった。初めての、絶頂。考えていたより悪い状況で、この上なく嫌な相手に、私は気をやった。
「見ないで……見ないでくれ……私は……」
見ないで欲しかった。こんないやらしい自分を。
「千冬さん。恥ずかしがらなくていいんですよ。それが普通の反応なんですから。女性経験のある俺が言います。女性はこういう風に刺激されれば、小さな違いはあれど皆そうなります。普通、なんですよ」
「……ふつう、……これが」
「千冬さん、素敵でした。可愛いですよ……ん」
可愛いなんて言わないで。キスも駄目だ。これじゃあまるで愛し合っているみたいじゃないか。
「んん……んむ」
拒めなかった。体は確かに悦んでいたから。
「千冬さん。俺、千冬さんを愛しています。最後まで、責任をとりますから」
「……軽々しく責任などと言うな。馬鹿者が」
責任なんてとれないと思っていた。彼は学生だから。でも、嬉しくて。
「はは、軽々しくなんて言っていませんよ。本気です。千冬さん、俺、本気ですから」
「……………………はぁ」
諦めるように息を吐いた。こうなったら、もう仕方ないのかな、と思い始めていた。
その後、一緒に風呂に入ってシャワーを浴びた。最初は抵抗したが、脅されて、仕方なく、私はそうしていた。
「千冬さん? どうかしましたか?」
「恥ずかしいだけだ。お前は良く恥ずかしげもなくこんなことができるな」
「好きな女性の体です。綺麗に洗ってあげたいと思うのは自然じゃないですか」
「………………」
嘘だ。嘘に決まっている。でないと、でないと私は……。
「千冬さん。絶対に離しませんからね」
抱きしめながらそう言われた。抱きしめられるのも、キスをされるのも嫌だった。感じて、しまうから。
§
その次は……。
「二回とも生でセックスして膣内射精したので、妊娠の危険性がある、ということです」
妊娠。確かにそれだけは嫌だった。そんなことになってしまえば全てが終わると思った。
根鳥は陽気に、私に奉仕を強要してきた。
「千冬さん、まだ勘違いしていますね」
「勘違いだと?」
「はい。俺が千冬さんを好きだと言っていることです。俺は本気なんですよ。だから千冬さんがそんなことは絶対したくない! と言えば無理にやらせたりしません」
だから、好きとか言うな!
「…………………………………………………………はぁ。わかった。妊娠だけはしたくないからな」
妊娠だけはしたくなかったので、渋々申し出を受けた。だが、奴は私の想像以上にいやらしかった。
「うーん、その綺麗な手や大きな胸にも興味はありますが、やはり最初は口でして欲しいです。フェラチオです。わかりますか」
最初は、ただその大きさに圧倒された。今までは離れて見ていたから、その大きさに気づかなかった。
「はぁ……はぁ……こ、これを、口で、する、のか」
「やっぱり嫌ですよね? 気持ち悪い……ですよね?」
「嫌といえば嫌に決まっている。だが、気持ち悪い……とは」
知識の上ではおぼろげながら知っていた。
「自分がこんなことをするなんて、現実感がなくて、まるで夢を見ているようだ」
夢というか、悪夢だった。だが不思議と嫌悪感はなかった。今でも不思議だ。もっと嫌がっても良いはずなのに。
「全部俺の言う通りに動かれたら面白くありません。千冬さんの意思でして欲しいんです」
「…………私の意思、など…………ふぅ…………ちゅ」
自分の意思でなんてしたくなかった。あくまで強制されていることにして欲しかった。
「はぁぁぁ、ああ、いい、です。凄く、気持ちいいです」
「はぁはぁ、そ、そうか……れろちゅっ……ちゅぷ……んちゅぅ」
気持ちいいと言われて、私も少しだけ……嬉しくなった。男を喜ばせる行為なんて、したくなかったのに。心が勝手に喜びを感じていた。
「あ、あまりに気持ち良すぎて、出そうになりました」
「で、る。そう……か。だ、だが、出るなら出してしまえばいいではないか」
「い、嫌ですよ。大好きな千冬さんにしてもらえているんです。我慢して、ずっとしていてもらいたいです」
もうその時には彼の気持ちを疑うことはなくなっていた。
「……馬鹿なことを言うな。だ、出すならさっさと出せ。私は早く終わらせたいんだ」
口ではそう言いつつも、彼はきっと本当に私を好きなんだろうと思っていた。
「なら、早く終わらせたいなら、もっとして下さい。熱心に、愛情を込めてされれば、すぐ出ちゃうと思いますよ」
「も、もっと……愛情など……私は……んちゅうううう」
愛情なんて、持ったらいけない。いけないんだ。私は、教師。彼は生徒なのだから。
「はぁむっ…………じゅるっ……ぢゅる……んっ……んっ」
咥えていた。彼のモノを。
「我慢などしなくていいからさっさと出せ」
「確かに、我慢するのはちょっと苦しいですけど、それ以上に快感ですから。好きな女性にしてもらえているという幸福感もありますし、できるだけ長い間この幸せにひたっていたいんです」
「…………馬鹿者が……あむ……ん……んちゅる……ぢゅるぢゅる……ちろちろ」
本当に、私が好きなんだな、と思った。だから、こんなことばかり……。
「んぅ……ここ……か。ここが感じるのだな……もっと……してやる……ちゅる……ぺろぺろ」
「……また、私の中に出したいのか? 男とは、そうしたいものなのだろう? 実際にお前がそうだったしな」
「……はい。千冬さんの中に出したいです。口に……出したい」
「…………わかった」
私は、彼に言われるまま、自分の意思で奉仕していた。
「ん……ちゅ、ぱ……ちゅぷちゅぷ……ちゅっぱちゅっぱ……ちゅううう……れろれる」
唇と舌と口の中を使って懸命に奉仕する。口の中いっぱいが彼のモノで満たされる。
「あぁ……はぁ……ぁ……あっ……うぅ」
と、彼が感じている声をあげた。気持ちいいのだろう。腰を震わせている。そんな彼を見上げて、少しだけ、可愛いな、と思ってしまった。
「ちゅっちゅっ……ぢゅるるるぅ……じゅる……んっ……んふぅ……ぷちゅう」
強く吸った。そうして、出された。
「千冬さんっ!!」
「ん……こ、く……るれ」
反射的に、少し、飲んでしまった。苦くて濃くて、喉にへばりつくような彼の体液。その後、性欲が収まらない彼を二回も絶頂へ導いた。最後の方は、もう、嫌ではなくなっていた。
§
口でしてあげた後、収まらないという彼に続けて奉仕する。
「……手、か」
「はい。手と指でして欲しいです」
最初こそ戸惑ったが、口でするよりはマシだろうと思った。手を、ゆっくりと彼のモノにもっていく。彼は無知な私に やり方を教えてくれた。
「……早く、出せ」
早く終わって欲しかった。何故なら、先程口でしていた時から、お腹の奥がなんだか熱くなっていたのだ。できるだけ、事務的に行う。しゅっ、しゅっ、としごく。すると、彼の顔が難しげにしかめられていることに気づいた。くう、やはりちゃんとやらないと駄目なのか。私は左手で、教えられたように袋を揉みしだいていた。
「ン……気持ちいいです……千冬さんの手……」
「…………」
顔がかぁっと赤くなるのを自覚する。私の手が、気持ちいい……。
「千冬さん……今のままでも気持ちいいですけど、一つお願いが……」
「……なんだ?」
「キス、したいです。キスしながら、して欲しいです」
「……っ……」
息を飲んだ。キス、なんて……。
「嫌……ですか?」
「……すれば、出すのか?」
「はい、きっと気持ち良くなってすぐに出ちゃいます」
「…………わかった。なら……」
早く終わらせて欲しかったので、承諾していた。この、奉仕というのは駄目だ。私が駄目になる。だから早く終わらせないと。
「ちゅっ……ちゅぅ……んちゅっ……ちゅる……」
舌を入られていた。ぺろぺろと舐められる。
「んっ! ふ……ふぅ……は……あ……んちぅ……」
今までよりも深いキス。口の中が犯される。
「ふちゅっ……ちゅ……れろ……れる……ちゅぱ……ちゅぷ、ちゅぷ……」
駄目だ、キス。甘い。唇も、舌も柔らかくて……おかしな気分になる……。
「んっく……く……はふ……あぅむ……ん……んん……」
背中に両腕を回された。これは……駄目だ。こんな、愛し合っているかのような体勢は……。
「……ちゅっぱ……ちゅぱ……千冬さん……好き……好きです……ちゅ……すき……」
「ん……む……んむ……ぷはぁ……う……言うな…………」
言わないで欲しかった。そんな想いなど。嬉しく、なって、しまう。
「言いたいです……声を大にして言いたい……千冬さんが大好きです……」
いやだ。やめてくれ。それは私を溶かしてしまう。私の中にあるものが、彼の想いで溶かされる。顔が熱い。彼の熱が移ったかのようだ。私はすっと力を抜いて彼に身を委ねた。
「……あ、千冬さん、出ます……」
「……ん……で、出るのか……」
「はい。千冬さんの手の中にいっぱい出します」
「…………ぅぅ」
恥ずかしい。だけど不思議と嫌ではなかった。そして手の中に出されていた。どくどくと出る彼の精液。それが私の手を汚す。
「……ぁあ……はぁ……ふぅ……すみ、ません……千冬さん……手、汚しちゃって」
確かに彼の言う通り、手が汚れてしまった。男の匂いが鼻につく。だけど、嫌ではない。そんな内心を隠すように、ごまかすように、私は手の汚れを拭き取っていた。
「はぁ……はぁ……千冬さん、俺、まだ……」
「な、何!?」
何と彼はまだ収まらない様子だった。仕方なく、私は再び口を使って、彼を気持ち良くさせるのだった。
§
また彼に呼び出されていた。連日呼び出される。それだけ彼は性欲が強かった。
「ずばり胸です」
自分の視線が冷たくなるのがわかる。話には聞いたことがあったが……。
「千冬さんの胸でして欲しいです。やり方、わかります?」
「わ、わからん。話には聞いたことがあるが……」
また彼にやり方を教わる。本当はしたくないが、妊娠を回避する為、セックスをしない為だ。
「こう……すれば、いいんだな。んん」
胸で、挟んでいた。彼の熱いモノを。凄く、熱い。火傷しそうだ。男のモノはこんなにも熱くなるのかと思った。また、彼のモノは大きく、先端が胸から飛び出していた。
「こ、こんなこと、やったことがないから、多分上手くはないが……」
両手でぎゅっと胸を挟み、押しつける。こうすると気持ちいいらしい。そのまま、胸を上に、下に動かして彼を気持ち良くさせてあげる。
「あ、ああぅっ、これ……」
感じた声を上げる根鳥。それがなんだかおかしかった。
「千冬さん。千冬さんの胸、凄くいいです」
うぅ、やはり、これが気持ちいいらしい。だけど、恥ずかしい。私はぞんざいに胸をうごめかせ、乱暴にしごいてやった。
「あっ、はぁ、うぅ、気持ちいい」
……そんなに、気持ちいいのだろうか? 両手で自分の胸をぐにゃりと形を変えるほど動かす。彼のモノが、ぴったりと乳にくっつく。
「別に、そんな大したことではないだろう」
大したことがないと、平気だとばかりに事務的に行う。深く考えては駄目だ。彼を絶頂に導くことだけを考えなければ。たぷんっと、変な音がするくらい、乳を彼の太ももに打ちつける。
「うああっ、くぅっ」
「ふっ、はっ、むぅ、こんなのが、そんなに……気持ちいい、のか?」
「はい。千冬さんの胸、最高です。ずっとこうしていてもらいたい……」
ずっと……なんて、そんなのは駄目だ。こんな、こと……。そうこうしていたら、彼が腰を動かしだした。気持ち良さそうにモノを突き込んでくる。胸にモノが突き刺さる。
「いいんです……凄く……千冬さんの胸……好きです……」
「は、恥ずかしいことを言うなっ。ま、まあ、好き……なら、別に構わん。……減るものでもないしな」
必死に強がる。そうしなければ自分の心が崩れてしまいそうだから。ずぷずぷとモノが突き入れられる。硬く大きいそれを自分の胸で挟む。
「千冬さんのおっぱいマンコが気持ち良くて、腰がっ、止まりませんっ、はぁはぁっ」
「馬鹿者……。……好きなように使え」
なんだか不思議な気持ちだ。してあげたい。そんなことを思うなんて。
「千冬さん。俺嬉しいです。はぁっはぁっ、もう出ますっ、千冬さんっ! このままおっぱいの中でっ、出しますよっ」
「あ、ああ……、いいぞ、そのままイけ……」
胸の中に出る。なんだかとてもいけないことをしている気分だ。だけど……。
「出ますっ!」
ビュルビュルと凄い量の精液がでた。とても、熱い。顔にも胸にもかかってしまう。
「はぁっ、はぁっ、ううっ、ち、千冬さん……っ!」
「まだ……出るのか……。また、す、凄い量だな。もう全部出したか?」
「はぁ……はぁ……はい……千冬さんの胸、柔らかくて、大きくて……すっごく気持ちいい……」
「……ふぅ。お、おかげですっかりぐちゃぐちゃになってしまったぞ」
なんだろう。こう、してあげると、優しい気持ちになる。彼の快感が嬉しい……私は自分の内に生まれた思いに戸惑っていた……。
§
じゅぷじゅぷといやらしい音が響く。私の口から発せられたその音に、顔をうつむかせる。
「じゅるるっ! じゅぽっ! ちゅぽっ! じゅる! ぢゅぶ!」
激しく口で奉仕する。口の中が彼でいっぱいになる感覚……。
「あぅうっ、はぁっ……!」
彼が気持ち良さげに声を出す。……気持ちいいのか……。私はごしゅごしゅと彼のモノを刺激してやった。
「ぢゅぼ! ぢゅ! はまんふるなよ」
「あ、あ、あ。それいいです。声の振動で……はぁ、はぁ……」
彼の声。快感に蕩けている。私が、させているんだ……。
「あんむ……ちゅる……れろっ、はぷっ」
唇で強く挟んで口で強く吸う。舌で彼の亀頭を舐め回す。
(私は、いやらしい)
彼に染められてしまった。いやらしい牝に。汚れたというより落ちた感覚。
「ぢゅぅ! ぢゅっ! ぢゅぱっ! ほらっ、ひゃっひゃとひゃへ」
早く出して終わりにして欲しかった。早く、早く終わってくれ――。
「ぢゅろろろ~っ」
「あくっ、駄目っ、もう出ますっ!」
「ぢゅぼぼぼっ!!」
ひときわ強く吸った。それで出された。
「んくっ」
どぷどぷと口の中に出される。熱い。粘っこくて、濃い。口の中が痺れてしまう……。それを全て受け止めてあげる。
「ごく……っ、んく……っ、ちゅる……ゴク、ンクッ」
舌の上を液体が通り過ぎる。飲む。飲み干す。仕込まれた通りに、飲んでいく。ああ、私は……。
「んぐ……っ、じゅるるっ……ング、ぢゅる……ゴクン」
長く力強い射精が終わった。口の中に残ったものを全てじゅるじゅると吸い、飲む。更に彼の肉竿に残ったもの、尿道の中のも吸い上げる。考えては駄目だ。考えては。
「ごくんっ。……はぁ。……どうだ、ちょっとはすっきり………………ま、また大きく……仕方のない奴め」
彼のモノは逞しくてすぐに大きくなり、萎えない。だから私は何度も奉仕することになる。
「千冬さん……また、胸で……」
お願いされた。また、か……。
「またか……本当に、好きなのだな」
「はい、大好きです」
「馬鹿者め……」
私の体を好いていてくれる。私は、嬉しいのだろうか?
「ああ……、この柔らかさ、感触……たまらないです」
「……」
あまりそういうことは言って欲しくなかった。私の体で悦んでいる。私の体で。両手でしっかりと胸を支え、上下に動く。彼のモノがぴったりと密着して摩擦する。熱い。彼のモノは熱くて、胸が、刺激される。
「くっ……千冬さん上手くなってきましたね……っ、パイズリ……っ!」
「こ、こんなこと……上手くなっても…………気持ち、いいのか?」
「はい、もう最高です」
彼は嬉しくてたまらないという顔をする。私も、少しだけ……。
「……なら、もっとしてやる」
してあげたくなった。彼に。
「……胸、好きだな……、お前は……」
「千冬さんの胸が好きなんです。千冬さんが好きなんです……」
「…………んっ……、ふっ……」
私が、好き。私のことが、そんなに、好きなのか。どうして……。
「ん……お前の、びくびくしてきたぞ……っ、も、もうすぐ、出るんじゃないか?」
「まだ、我慢していたいです。快感にひたっていたい……」
「まったく、しょうのない奴だ……」
彼はこう発言する。私と行為をしている時間を長くしたい。ずっと感じていたいと。私は逆だ。早く終わって欲しい。私が変わってしまう前に――。
「すみません。お願いします」
「……わかっている。好きなだけ付き合ってやる」
脅されているんだ、仕方なく、やってあげるんだ。胸でしてあげるとにゅぷりといやらしい音がする。亀頭の先が見え隠れする。おかしな気持ちになってしまいそう……。
「我慢しなくていいんだぞ、ほら。いっぱい出して、気持ち良くなれ……」
いっぱい、いっぱいあの熱いものを……。そうして出された。びゅくびゅくと胸を汚される。
「んンっ! 熱ッ……! うあぁ……凄い臭いだ……。お前の……、男の臭い」
何度も何度もどくんどくんと脈打ち、精を吐き出す。そしてようやく止まる。
「ん、む……また、こんなにいっぱい……出して……。よく、ここまで溜めておけるものだ……」
「くっはぁ……、はぁはぁ……、千冬さんのパイズリが気持ち良すぎるせいですよ……はぁはぁ……」
「気持ち、良かったか?」
「はぁ……はぁ……はい……」
彼が気持ち良くなってくれる。私は、それが……。
§
「千冬さん……可愛いです」
「かっ、可愛いなどと……」
「可愛いです。大好き、です。千冬さん……んちゅっ」
「ちゅっ……はぁ、まったく、お前は……」
顔が熱くなるのがわかる。私が可愛い。私が……。
「千冬さん……ちゅっ……ちゅぅ」
「んっ……むっ……ちゅぷっ……」
この、キスは駄目だ。あったかい感触。頭が蕩ける……。その間も彼は私の胸を揉んでくる。優しくしないでくれ。こんな風にされたら私は。
「ンッ……あっ……、駄目だっ……」
声が漏れてしまう。駄目なのに。
「気持ちいいですか? 千冬さんは胸でも感じるんですね」
「わっ、私は……別に……、んンっ」
「嘘ついたってわかりますよ。千冬さんはこうやって揉まれると弱いってこと、もうわかっているんですから」
「んふぅっ、はぁぁっ、ちっ、違う……っ。違……っ、んああっ」
違う。気持ち良くなんてない。気持ち良く、なんて……。
「こ、こんな……格好……」
こんなのが、奉仕なのか!? 私は壁に両手をついて、腰を後ろに突き出すよう指示された。両脚、というより太ももを締めるように言われる。素股、というらしい。彼は自分のモノを私の股の間にあてがい進めてくる。こんな、こんなの、恥ずかしすぎる。痛みはないけれど、変な感触がして、私はうめいた。
「……ふっ……はっ……はぁ……くぅ……なんだか、こうしているとまるでセックスしているみたいですね」
「…………くっ」
セックスはしない約束なのに、これでは本当にしているみたいだ。彼は大きく突き込み、モノを股にこすりつけてきた。アソコにモノの先端が当たる……。こんなこと、しないでくれ。
「千冬さん、気持ちいいですか?」
「……っ……こんなことが、気持ちいい訳がなかろう」
必死に否定する。気持ち良くなんてない。良くなんて。
「千冬さん……ちゅ」
顔を寄せてキスされる。
「むちゅ……く、き、キスはやめろ……」
「嫌ですか?」
「…………」
嫌じゃ、ない。嫌じゃ、なくて……。
「ちゅっ……ちゅ……ちゅっ」
「んちゅぅ……ちゅぷ……」
キスしながら突かれる。本当にセックスしているみたいだ。
「千冬さんのお尻……胸みたいに大きくて、ムチムチで……すごく気持ちいいですよ」
「……う……尻が大きくて……、わっ、悪かったな……っ、んっ」
「悪くなんてないですよ。この触り心地にこの重み。たまらないです。最高のお尻です」
「しっ、尻をそんなに……っ、褒める……っ、あっ……アッ」
体を褒められても嬉しくなんてない。そんなこと思っていないし、思ってはいけない。
「はぁ……はぁ、ああっ、たまりません。千冬さんの体、胸も尻もオマンコも魅力的すぎますっ」
彼はずちゅずちゅと私の股を突いてくる。感じて、しまう。声が出て……。
「んぁっ……ふぅっ、あっ!」
お尻をぎゅっと掴まれて、こすりつけられる。
「んあっ、んんぅっ」
パンパンと腰が打ちつけ合う音がする。恥ずかしい。セックスと何が違うというのだ。こんな……。
「んンッ! んはぁ」
アソコの粘膜に彼のモノが当たる。ぐりぐりと抉られる。
「千冬さん、声我慢できないんですね。気持ちいいんでしょう」
「ち、ちがっ、わたしはぁっ」
「可愛いですよ。千冬さん」
「やめろ……」
可愛いなんて言うな。私を追い詰めるな。やめてくれ。アソコを突くな。声が出てしまう。
「くぅっ! 出るっ! 千冬さんっっ!!」
「んんんんんっっ」
アソコに精液を出された。股がびしょびしょに濡れてしまう。
「あ、あっあっあっ、熱い……熱いのが……」
「はぁ、はぁーっ。千冬さん……大好きです……」
彼は果てた余韻を味わうように私を抱きしめた。
§
そうして、あの悪夢の一週間が訪れた。
「ピンクローターです。こいつで千冬さんを開発しようと思います」
「開発……だと」
それから数時間も、私は道具で刺激され続けた。
「くっ……はっ……ああっ……んくっ」
「だいぶ仕上がってきたみたいですね」
「くぅっ!!」
私は、彼を強く睨みつけた。こんなことをして何がしたいのか、わからなかった。
「もう時間がないし今日はここまでですかね」
根鳥は道具の目盛りを操作した。感じていた振動が弱くなり、息をつく。
「今感じているピンクローターの感触を、次に俺とセックスするまで継続して感じろ」
「な、何!?」
とんでもない爆弾が投下された。
「俺が催眠術を使えるってことは前に話していましたよね。それを使って催眠暗示をかけさせてもらいました」
そう言って道具の電源を切り、私の体から離した。だというのに。
「……くっ……はぁっ……な、何故だ」
微細な振動が、私のアソコを襲っていた。根鳥は説明した。催眠術でそう暗示をかけたから、条件として設定した通り、根鳥とセックスするまで快感が続くのだと。
「元より俺はこの数時間のローター責め程度で貴方を落とせるなんて思っていません。明日も同じことをやろうと、明後日もやろうと、結果は同じだと思います。ですがそれがこれから毎日二十四時間責められたら?」
毎日、二十四時間責められる。頭の奥が重くなっていくのを感じた。
「さて、それじゃあ今日はこれで終わりです。呼び出す時はまた連絡しますから、その時まで待っていて下さい」
「まっ待て! これを、やめろ!」
やめろといっても根鳥は聞かず、部屋を追い出された。私は呆然としながら、自分の部屋に帰るのだった。そして、地獄が始まった。
その後、風呂に入っている時も、眠る時も、何とか眠れて朝起きても、食事や仕事中でも股間への振動は続いた。気が、狂いそうだった。これを止める条件は根鳥とセックスをすること。あれ以来、奉仕をするようになってからセックスはしていなかった。つまりそういうことだ。私から、セックスをねだらせようという魂胆なのだろう。私は、それを見破ったが、従ってやるつもりなどなかった。だが、一日が経ち、二日が経つころ。頭の中は根鳥とのセックスでいっぱいになっていた。夜眠れずベッドに潜り込んでいる時、意識せずに手指がアソコに伸びていた。触ろうと、していたのだ。私は必死に自戒してそれに耐えた。そんなことをしてはいけない。それでは根鳥の思う壺だと。頭がおかしくなりそうな快感の中、私は根鳥に呼ばれる日をずっと待っていた。
一週間が経過した。私は萎れきった花のように意気を失っていた。考えるのは根鳥のことだけ。彼との二度目のセックスでイったこと、それを考えていた。彼のモノが中に入る瞬間を想像した。アレを入れられたら……今の私は狂ってしまうかも知れない。そして、やっと連絡がきた。
私は大きな音を立てて彼の部屋、ドアを開いた。
「お久しぶりです千冬さん。ご機嫌はいかがですか?」
しれっとした顔でそんなことを言ってくる。憎しみが増した。
「……これを……これを……やめろ……」
本当は体にすがりついて泣き喚きながらでも頼み込みたかった。しかし私に残った最後のプライドが、それを阻害した。
「一応お聞きしておきます。俺と今すぐセックスするつもりはありませんか? その気があればすぐにでも振動はやみますよ」
「…………ぅぅ~~……はっ……うっ……きさま……きさまは……うぐぐっ」
やはりそれを申し出てきた。だが頷く訳にはいかなかった。
「辛そうですねぇ。早く俺とセックスして解除したほうがいいんじゃないですか?」
「私はそんなこと、望まない! あぅっ……はあぁぁあ」
再び、映像。一夏と相川が愛し合う映像が流れた。
「単純に初体験から千冬さんが注意するまでの間にも何度もセックスしていたんですよ、この二人。それを俺が撮り溜めしといた、とただそれだけの話です。言っておきますが、俺は嘘はついていないし約束も破っていませんよ。俺が千冬さんの体と引き換えに消去を約束したのは初体験時の映像だけですから。それ以外の映像をどうしようがそれは約束外ですよ」
「き、き、きさまぁ」
確かに、厳密には約束を破ってはいないのだろうが、それは詭弁だ。怒りが頭を支配した。だが、私の確認ミスであったことも確かだ。そこを突かれて私はうめいた。
「相当辛そうですね千冬さん。貴方が一言セックスしたいとおねだりすれば、俺はいつでもして差し上げますよ」
「だ、誰がそんなことを言うものかっ!!」
本当は言ってしまいたかった。楽に、なりたかった。だがそれを言ってしまえばおしまいだ。全てが終わる気がした。そんな私に彼は奉仕を要求してきた。映像一つごとに一回の奉仕。
「ぐっ、くく、ふぅあ……は、あ……根鳥、くっ、覚えていろよ。はぁぁ、んん、必ず、報いを、あぁ、受けさせてやるから、な」
強がってはいたものの、思考はセックスのことでいっぱいになっていた。奉仕しても集中できずに、彼をイカせることができない始末だ。
「千冬さん、状況を打開するいい方法が二つありますよ。一つは簡単。オナニーですよ。オナニーをすればいいんです。とりあえず一回イケば、ある程度快楽に慣れるはずです。……今ここで、貴方がオナニーして絶頂すればいいんですよ」
「……はぁ、そ、んなこと……ふぅっ……でき、るかぁ」
それはずっと考えていたことで、途中でしそうになったことだ。だけどそんなことはできなかった。その後、また口での奉仕を強要された。提案などではない。強要だ。
「ぴちゅ……れろれろ……ちゅぴ……ちゅぱっ……んちゅっ」
私はまた自分の意思で奉仕していた。この口での奉仕は駄目だ。頭がおかしくなる。快楽とは違うか別のものに、頭を支配されてしまう。そうしていると、根鳥が頭や頬、耳、首筋などを撫でてきた。
「んん……な、撫でる、な……私に、触るな……」
駄目だった。触られたら、触れられてしまったら、おかしくなる。自分から彼の手にすりつけたくなる。望んで、しまう。
「千冬さん。今の気分はどうですか? 催眠の振動以外にも気持ち良くなったりしているんじゃないですか?」
「きもちよくなど……ぶちゅる……ぢゅぷぷっ……ちろちろ……ちゅ、れろ」
本当は気づいていた。私は口での奉仕で、自分も気持ち良くなっていた。だがそんなこと、認められるはずもない。
「あぁ……気持ちいいです……なんだかしてもらってばかりで悪いですね。俺もしてあげましょう」
根鳥は体を起こし、私の胸をを服の上から鷲掴んだ。
「きゃうっ」
まるで女の子のような声が出てしまった。
「な、なにをするっ!」
慌てて、ごまかす。
「千冬さん……んちゅ」
「ちゅ……んむぅ」
キスをされた。私は完全に無防備に、それを受け入れた。舌を吸われて絡められるのがとてもとても気持ちいい……。
「ちゅう……れろれろ……ちゅうちゅぅ……ちゅっ」
「むちゅっ……ぴちゃっ……ちゅぱっ……ちゅる……」
キスしたまま、アソコを掴まれた。
「千冬さん、一言、セックスしてくれと頼んでくれば俺のチンポを貴方のマンコに入れてあげます。それでずっと感じている微弱な振動は止まりますよ」
彼の言葉は毒だ。猛毒が私に流し込まれる。
「セックス……せっくす……あああ」
「さあ、言ってみて下さい。セックスしたい、って」
「うぅうぅ……わ、たしは、そんな、こと、いわない……」
言いたかった。セックスしてくれと。そしてしたかった。根鳥と。して、もらいたかったのだ。
「千冬さん、ここ、もうぐっしょりですよ」
「いうな、いうなぁっ」
濡れていることを指摘された。恥ずかしさで顔が熱くなる。
「ここに口をつけて、吸ったり舐めたりしたらどうなるでしょうね?」
「すって、なめて……あ、あ、あ。だめだ……そんなの……そんな、こと、されたら……」
だめだ、だめ、なんだ。そんなことをされたら、されて、しまったら――。
「はぁあぁぁぁん! あぁん! あぁ! あはぁ! い、やっ、ああふっ、あんっ……」
これ以上ないというほど、私はよがり声をあげてないた。もう外聞を気にする心はなくなっていた。
「千冬さん」
根鳥はモノを私のお腹に当てた。何度も上下に振ってお腹に当ててくる。
「あああぁぁぁ」
心が、体が求めていた。
「わかりますか? 千冬さん。俺のチンポが貴方の体に乗っていますよ。これ、入れてあげましょうか?」
彼はモノで私のアソコをなぞりあげてきた。気持ち、良かった。
「千冬さんが言えば、入れてあげますよ。入れて中をぐりぐりとかき回してあげます」
「うっ、う、ううっ」
中をかき回される感触を想像した。もうたまらなくなっていた。根鳥がモノでクリトリスを押す。はしたない喘ぎ声が漏れる。
「千冬さん、入れても、いいですよね? これを入れて、もっともっと気持ち良くしてあげますよ」
「あ、ああ、あああああ」
入れて、欲しかった。もっともっと気持ち良くして欲しかった。私は、誘惑に、欲望に、負けた。
「………………ううう……………………し、て、ほしい…………せっくす、して、くれ。このうずきを、とめて……」
彼にセックスされたらどんなに気持ちいいだろうと思った。こんなことになるなら、一週間前に言っておけば良かった、とも。
「良く言えましたね千冬さん」
根鳥は私の頭を撫でて、キスをしてくれた。これも気持ちいいけど、して欲しかった。
ずにゅ……。
「ああああ」
ぬっく、ず、ちゅ……ぬぬぬぬっ。
ゆっくりと、だが確実に、彼のモノが中に入ってきた。
「あああぁぁぁぁぁっ!!」
「イキましたね、千冬さん。俺のチンポでイったんですね」
「い、く……こ、んな……すごい……もの、なのか……」
前に感じた時より数段すごい快感が股間と頭を覆った。私は無意識に腰を動かしていた。
「これで終わりじゃありませんよ。これからセックスが始まるんですからね」
根鳥が腰を動かす。快感が、加速する。
「あっ、ああっ、だ、めだっ、そんなぁ、いま、されたらっ。あっ、あっ、あああああぁぁぁぁぁ♡」
それから私は数え切れないくらいイった。とても気持ち良かった。人生の中で最高の快楽を感じていた。
「ああ、はふぅ、あぁん、……ね、とり……もう、やめて……くれ」
もうこれ以上されたらおかしくなってしまう。私は快感を止めてくれるようお願いした。心は完全に屈服していた。
「あっ、イク、イキます。千冬さん。このまま、中に出してもいいですよね?」
「なっなか……なかは、だめだ……にんしん……してしまう……」
妊娠は駄目だ。それだけは心の中に残っていた。
「千冬さん」
優しくキス。あやすように抱きしめながら頭を撫でられた。
「俺、千冬さんとの子供、欲しいです。妊娠して、欲しいです。大好きな、千冬さんと結婚したいです」
「すき……けっこん……ねとりと……んちゅ……はぁ……でも」
もう、何も考えられなくなっていた。
「イク、出ますっ!!」
「あっ♡ あっ♡ あああ♡ あつい、あつぃい!!」
熱い熱い精液が、私の中に注がれた。嬉しかった。そのまま、私は、気を失った。
長くなりすぎたので二話に分割しました。続きます。次がホントに最後の話です。