緑豊かなフォンティーナの森。エルフにとっても、動物たちにとってもなくてはならない住処であるのと同時に、モンスターにとっても重要な餌場であった。最近、この場を根城にスパイダーが大量繁殖し、エルフや動物たちを襲っているという噂を聞いたラナ・エルウィンは、単独で討伐へと出かけた。
いつもは自由奔放である彼女だが、心の中では、妹であるアルティナを気遣っており、彼女が守ろうとしてきた森を自分も守りたいと思っていたのだが。
「くっ、体が……しびれる」
ラナはがくがくと膝を震わせ、地面に倒れ込んだ。スパイダーが何十と来ようと遠距離からの弓攻撃で倒せると思っていた。しかし、甘かった。敵は何百といた上に、彼らには女王がいたのだ。
「うふふふ、極上のエルフの姫様がかかったわぁ。おバカさんね。この私に弓を向けた代価、そのカラダで支払ってもらおうかしら」
痺れて動けないラナの背中につーっと指を這わせるのは、上半身が女の躯で下半身が蜘蛛のアラクネ。その指使いに、ラナはぞくぞくっと体を震わせた。
「まずは、この服だけど、もういらわないわよねぇ?」
ざくりと、蜘蛛の足がラナのスカートのベルトを切り裂いた。やろうと思えば心臓を貫くこともできただろう。殺さずに、或いは殺すまでの間、どれだけ甚振られることになるのかを想像して、ラナは恐怖で顔を強張らせた。
そんな彼女の反応に気付いたのだろうか、アラクネは顔を近づけてラナに頬ずりしつつ、子どもに言い聞かせるような口調で告げた。
「うふふ、殺しはしないわ。あなたは何百年と生きるエルフ。それを素体にしてできたアラクネは長い間私達のためにこの地を護る守護者となれるでしょうからねぇ」
「ひぐっ、や、やめて」
スカートがスパイダー達によって引きずられていく。露わになったラナの臀部、脚に、スパイダーは麻痺毒が塗りたくられた糸を掛けていく。織物のように丁寧に左右均等に編み込まれていき、ラナの下半身は繭と化した。
「さぁ、子ども達、私の巣に彼女をご案内してあげなさい」
ラナは麻痺毒に下半身を侵され碌に動くこともできないまま、巣へと運び込まれた。
そこで彼女が見たのは、何人もの犠牲者たちだった。木から吊るされた糸の塊。その一つ一つから人間の手足のようなものがはみ出ていた。中には顔がはみ出ている者もいる。恍惚とした表情でがくがくと震えていた。
「ひっ、い、いや」
「うふふ、恐怖こそ最大の調味料。もっと怖がって私に美味しいフォースを吸わせて頂戴」
ラナもまた、他の犠牲者と同じように木に吊るされた。見開かれた瞳をアラクネは蜘蛛の糸で縛って見えないようにし、ラナはますます震えあがった。
「さぁ、て。まずはどこから味わおうかしら♡」
「あぁっ!!」
首筋にいきなり噛みつかれて、叫び声を上げるラナ。そうする間にもちゅうちゅうとアラクネは牙で血を吸いだし、舌で首筋の肌から染み出る汗を舐めとっていく。
「ちゅるちゅる、うぅん、おいしぃ」
「ひゃう、やめぇ、やぇれぇ」
次第に呂律が回らなくなってきたラナに、アラクネは微笑み、乳房に手をやった。
「こっちもおいしそうねぇ」
服をびりびりと剥ぎ取る。乳首の先を指でいじり回し始める。
「あぁん、やめぇ、あん!」
「うふ♡やめてって言われるとますますやりたくなっちゃう!」
乳首を捻りあげて口の先に含み、かぷりとエルフの乳房に食いついた。
「あぁあああああ!!」
血を吸い、乳首を舌で転がした。吸われる度に、ラナは叫び声をあげ、頬を紅潮させた。アラクネは緩急のついた動きでラナの体を徐々に、だが確実に堕としにかかった。
「うふふ、とても楽しめたわぁ。さぁ、こっちはどうかしら?」
と、彼女は空いている左手を動かし、ラナを縛り上げた繭に突っ込み、糸の束を引っ張り上げた。
「きゃぅ!!」
ラナが悲鳴を上げ、鈍い動きで足を閉じようとした。
「だぁめ、それじゃ楽しめないでしょう?」
アラクネが八本の脚を動かし、糸を操作して、ラナの脚を無理やり開閉した。繭から二本のすらりとした足が飛び抜けた。
「そ、そこはぁやめ、はう!!」
「あらあら、そこってどこかしら? ね!」
ぐいっと引っ張り上げると同時にラナの腰が跳ね上がった。引っ張りだされた糸は白い液に塗れていた。それをアラクネはラナの耳元でぴちゃぴちゃ音を立てながら舐め掬った。
「あらあら、とてもおいしそうな愛の蜜が取れたわぁ」
「いや、もうやめ、て」
「じゃあ、いいわ。そろそろ仕上げといきましょう?」
アラクネは言うや否や、自分の蜘蛛の下半身、尻をラナの下半身へと向けた。繭に包まれてはいるものの一か所だけ隙間の空いている場所があった。そこにアラクネは先端を通し、ラナの肌に密着させた。
「ひゃう、そこはおしぃ……」
「うふ、折角生まれ変わるんだから、ちゃーんと子どもも産んでもらわなきゃ……」
そして、注射器のような卵管がラナの尻と尻の間に突っ込まれた。
「いぎぃいいいいい!?」
「あはっ、エルフとヤるのは初めてだけど、とてもいい引き締まりだわぁ。あぁ、中に命が注ぎ込まれていく……」
恍惚とした表情でアラクネがラナの顔を包み込んだ。
同時に、繭にも変化があった。それまで麻痺毒を塗られただけの蜘蛛糸だったものが、成長を始めラナの体を包み込み始めたのだ。腹を上り、乳房を包み込み、飛び出した足も再び縛り上げられていく。
「こ、これぇはぁ」
「あら、言い忘れてたけど、この糸はあなたがアラクネへと生まれ変わるためのもの。繭の中でとろっとろに溶けてから、あなたはもっと素敵な姿に変身するの♡」
「い、いや、だれか、たすけむぐ!」
助けを乞う声は唇で封じられた。最後の仕上げとばかりに、アラクネは自分の体の毒をラナへと口移しで与えていく。それはラナの体と混ざり合い、汗のように分泌されて自身の体を溶かし再構成する成分を含む。
艶めかしく、唇を味わい、舌と舌を絡み合わせ体を密着させるエルフとアラクネ。
糸が首にまでかかった時、アラクネは名残惜しそうに唇を放した。毒々しい糸を引いて離れた唇を糸が包み込んだ。
「うふっ、じゃあね。生まれ変わったらもっといいことしましょ?」
アラクネはそう言い残し、物言わぬ蛹となったラナを残して、更に森の奥へと消えていった。