※この作品はR-18です。

朱が交われば深紅に染まる   作:ですてに

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閑話回です。
とりとめもない話になってしまった感もありますが、
朱乃さん達が幸せそうならそれでええねん(唐突な関西感)


第100話(閑話回) 爛れた日常の中の確かな幸せ(※)

 子宮が悦びに啼く。言葉にしてしまえばそれだけなのかもしれない。だけど、毎朝毎晩その歓喜に震える私は自分で自分が怖くなるぐらいに幸せを感じられる日々を過ごしている。

 

「大翔さんっ! もっと、もっと……っ! 私をっ、朱乃をっ! もっと貴方のものにしてっ! 激しく貫いて、貴方の女だと思い知らせてっ!」

 

 学園でのお姉様と呼ばれるような振る舞いなど、大翔さんに抱かれる私にはどこにも見えないだろう。彼に必死で足を絡めて離さないでと縋り、彼の欲情を昂ぶらせられることに喜びを覚え、彼に求められることに安心感と多幸感を深く感じる。──依存しきっていることなんて自分でも分かっている。彼を喪えば私も迷わず後を追うだろう。今の日々の心の安定さは、全て大翔さんがあってのことで。

 

「ああっ、イクっ、イキますっ! 大翔さん、一緒に、一緒に────っ!!!」

 

 ただ、この身体の一番深い所で彼の精を受け止めながら頭が純白に染まる瞬間は、この上ない幸せな時間。それを一日に二回、時には何回もその幸せを感じられる毎日は極上のもの。

 

「……ごめん、朱乃。ちょっと動けない」

 

 私の胸に頭を預けた大翔さんの荒い息遣いが少しこそばゆい。私を含めて恋人を愛するのに一回一回が全力で手抜きをしない。互いにオーガズムを迎えた後に繋がったままで、どこか不器用なこの人を抱き締めてあげられるのもまた、とても満たされるひと時だから。

 

「ふふっ、大丈夫ですよ。私もまだこうしていたいですし」

 

 一人占めです。この人を独占できる時間はとても大切なものだから。大翔さんの愛し方は愛されていることを強く実感させてくれるものだけど、それだけに彼の全てを自分だけに向けられる時間は本当に愛おしいもの。

 

「大翔さんの息が整うまで、どうかこのままで……」

 

 ここ最近、学校での求められる理想の姫島朱乃みたいなものをそつなく熟せるようになって、周りがさらに囃し立ててきたりするのだけれど。

 結局、私は大翔さんに自分の全てを預けて従属する形が、自分の心の安定に繋がっている弱い女だと自分で認めていて、大翔さんがいない時の私は虚構だと割り切れているからかなと自己分析している。私の重たい愛情をあっさり飲み込んで、不安をかき消すほどに愛を与えてくれるこの人から自分から離れることなどもう有り得ないのだもの。

 

「愛しています……大好き、大翔さん……」

 

「ありがとう、朱乃。これからもこうして朱乃と過ごせるように、頑張らないとな……」

 

「正直、大翔さんは頑張り過ぎだと思うのですけど」

 

「ははっ……不安の裏返しなんだよ。海鳴で一緒に過ごしてきたすずかやアリサ達だけじゃなくて、駒王で出会った朱乃達もこうして俺を好きでいてくれてさ……自分が恵まれ過ぎてるって怖くなるから、やれることを全力で頑張ってそれで釣り合い取ろうとしてる感じなんだよ」

 

「うふふ、そういうことなら私も一緒です。幸せ過ぎて怖くなって、自ずと自分を高める努力を怠らないようになっていると言いますか……」

 

 なんだか似た者同士だと笑い合いながら、私は口づけを交わして──。

 

「隣にアタシがいること、すっかり抜けてるんじゃない? この部屋に防音魔術施したからって、朱乃の声、目が覚めるぐらいにすごかったわよ」

 

 ──アリサに呼びかけられて、大翔さんと二人で背中をびくんと跳ねさせる羽目になってしまいました。

 

「……あ、ぅ、ご、ごめんなさい、アリサ」

 

「いいのよ、そこまで我を忘れさせた大翔が悪いんだから」

 

 そう言って茶目っ気たっぷりに笑うアリサも私達と同じ浴衣が着崩れた格好のままだった。そう、ここは海鳴温泉。すずかさんやアリサの家が御用達にしている温泉宿です。

 

「普段がベッドだから、こういう畳の上でするのも悪くないでしょ? って、そっか。朱乃は元々神社に住んでるから、畳に慣れてるんだっけ」

 

「そうね。やっとベッドで眠るのにも慣れた感じかしら」

 

「ふふ、まして温泉宿だもの。普段と違う感じだし。ねー、大翔? お風呂まで連れて行ってよ」

 

 露天風呂付き客室なので、こうして行為が終わった後すぐに汗を流すことも出来ます。浴衣もかなり汗を吸ってしまっているので、水と風の魔力を併用した洗浄魔術を使う必要がありますね……。

 この日用魔術ともいうべき魔術はものすごく重宝していて、下腹部へ施す水の魔術と合わせて使用頻度がとても高いのです。なので、水と風の魔力の扱いが苦手という子は気づけばいなくなっていました。必須習得となれば、繰り返し使うことで身体が忘れなくなりますもの。

 

「よし、アリサは背中に乗ればいい。朱乃はこのまま抱き上げるよ」

 

「あ、ちょっと待って。さっきそのまま意識飛んでたから、こぼれないようにしちゃうから。朱乃は?」

 

「私もそうしますけど、その。大翔さんと繋がったままなので……」

 

 私の言葉に大翔さんのものがぶるっと震え、管に残った精が放たれるのを感じて、私はまた軽く気を飛ばしそうになってしまうのでした。少し慌てた様子の大翔さんが抱き抱えてくれる腕の中で、もう一度息を整え直します。私が心から安心できる場所、そして匂い。この温もりを感じる度にまた頑張ろうと心が元気になっていくの。

 

「しっかし、朱乃もほんとエッチになっちゃったわよねー。大翔がイクまでに軽いのも含めれば十回近くはトンでるんじゃない?」

 

「そ、そう言うアリサこそ似たようなものじゃない」

 

「そりゃもう五年近く大翔に開発されちゃってるもの、アタシよりアタシが気持ち良くなるポイントを把握してるわよ。完全に染め上げられちゃったんだから、意地を張るよりも楽しんだ方が建設的だわ」

 

 私の精一杯の反撃なんて何のその。ここまで堂々とされてしまうと何も言えなくなってしまいます。

 

「幸せよ、ほんと。ここまで女の子が増えるとは思ってなかったけど、毎日私との時間はしっかり確保してくれるし、他の子にしたって充実してるのが見ればすぐ分かる。みんなちゃんと愛されてる実感があるから、この人数でもお互いにいい関係でいられるもの」

 

「アリサ……」

 

「私だけじゃないわ。みんな同じように感じてるはずよ」

 

「ええ、そうね。幸せよ、胸を張って言えるわ」

 

 言うまでもないことですけど、ハッキリと言葉にするのも大切なこと。大翔さんの不安が少しでも薄れるように。

 

「ふふふ、ねえ大翔。アンタはちゃんと幸せだって思えてる?」

 

「当たり前だろ、幸せ過ぎて怖いぐらいだ」

 

「だったらいいのよ。その怖さを感じられなくなるぐらいに、私達がたーっぷりとこれからもアンタを愛し続けてあげる。不安を感じる時間が無いぐらいに振り回すつもりだから、覚悟してるといいわよ」

 

「お手柔らかに頼むと言いたいけど……」

 

「ええ、駄目よ。さ、早く私達をお風呂に連れて行って? そして、ちゃんとアンタが私達を綺麗に洗ってちょうだい」

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

「……あら?」

 

「多分、お風呂かな。三人ともいないし」

 

 ふと目を覚ませば、大翔くんだけじゃなくてアリサや朱乃も布団から姿を消していました。ほぼ同じタイミングで目を覚ましたすずかさんが部屋付きの露天風呂の方へ目をやっています。

 

「最近、意識が飛ぶぐらいに気持ち良くさせられちゃうから、終わった後に隣で誰かが声を上げていてもなかなか気づかないよね」

 

「ええ、流石に殺気や強い魔力などを感じれば目は覚めますが……大翔くんが近くにいる感覚があると、そのまま寝ちゃってますね」

 

 シーグヴァイラ絡みで大公様の療養を結界内で過ごしたあの六日間から、私とすずかさんは後ろの穴も使ってもらえるように開発を進めました。大翔くんは人数が増えたパートナーの相手を同時に務められるようにと、仙術や妖術の転用で擬似的に男性の象徴を二本に増やせるように調整されたのですが、強烈な発情期が来るすずかさんと性愛の本能が完全に目覚めてしまった私は、二本同時に貫いて欲しいという欲望を抑えられなかったのです。

 私達の努力と学習、そして大翔くんの献身……だって、躾けてもらうのも彼でなければ意味がないのですから。そんな要素が合わさって黒歌曰く、恐ろしいほどの短期間で私達は今までの何倍もの──あくまで体感ではありますが、気持ち良さを得られるようになったのです。

 

「魔力や陽の気がたっぷり篭ってるのを身体も覚えちゃってるから、同時に浴びると気持ち良すぎてどうにかなっちゃいそうだもん。ただ、身体はイキ続けたままだから、すぐに刺激で現実に戻されてまた飛んでしまう繰り返しなんだけど」

 

 意識の暗転と覚醒を短時間で繰り返すので消耗も激しく深い眠りに誘われてしまうわけですが、大翔くんがこちらの負担を心配してこのやり方は辞めようという話にもなりかけたのです。

 でも、女の身体と心は順応してしまうもので……前と後ろを同時に貫かれて快感の激しさが倍以上なのは変わりなくても、まずオーガズムの連続で意識が飛ぶことがほぼ無くなりました。記憶としてはただただ気持ち良いという感覚しか残らないのですが、周りで見ている椿姫などに聞けば、絶え間なく絶頂を訴えながら辞めないで欲しいと訴え続ける姿が見られるのだとか……。

 

 お陰様(?)で、私もすずかさんも一度のセックスで三回四回と精を放って頂かなくても身体が満足感を得られるようになっています。いまや私やすずかさんは専用のローション確保や腸内洗浄が日常に加わっていますが……それぐらいの労苦を惜しんでどうするという話ですし。

 

『すずかとソーナはホント貪欲過ぎるというか、大翔じゃなければ逃げられてるんじゃないかにゃ……いや、二人は満たされてるみたいだし、使い過ぎた精力のフォローはこっちでもやるけどにゃあ……』

 

 黒歌に呆れられることもしばしばなのですが、もちろん大翔くん以外にこんな赤裸々で淫乱な私を見せられるわけがないのです。男性器のことしか考えられなくなっていく発情状態になろうとも、他の人で満たせと言われれば私はそのまま自らの首を水の刃で掻っ切るでしょう。

 

「……今さら大翔くん無しで生きていけるわけもありませんしね、本当に得難い方です」

 

「ふふ、そうだね。私やソーナさんのこの渇きを潤して、かつ心まで満たしてくれるのがひろくんだもん」

 

 眠りについても子宮や腸内に施した水の魔力は問題なく働いていて体外へこぼれ落ちることもなく、私の身体に少しずつ溶け合っていく大翔くんの精から齎される魔力や陽の気はいつだって、私を彼の腕の中に包まれているような感覚を与えてくれる。

 

「ええ、その通りです。さあ、私達もお風呂に乱入するとしませんか?」

 

「せっかくの温泉露天風呂だしね。家の庭でも露天風呂はあるけど、流石に温泉は引いていないから」

 

「入浴剤を入れるのにもかなり量が入りますものね、気分転換には最適ですけど──」

 

 この温泉旅行は大翔くんの息抜きが第一の目的のため、すずかさんやアリサは当確枠として、あと一人か二人までという条件がありました。一部屋に宿泊できる限界や封時結界を使わずに十分な睡眠時間を確保出来るのを前提としたので、大翔くんが作成したくじ引きの結果、その枠に今回入り込めたのはものすごくラッキーだったと思います。今回はもう一人の当確枠のアリシアさんが留守番を選んだため、朱乃と私の同行が叶ったのでした。

 とはいえ、夕食の後に大翔くんは自宅へと転移して結界を展開し他メンバーの相手をしっかり務めてから戻ってくるという、なんだか本末転倒なことをしていましたが。

 

『ゆっくり療養して欲しいと思うのも本当ですが、残った私達のこともしっかりケアしてくれたことに留守番組も嬉しさを隠せなかったようです。もちろん、私も。それもあってか、今日はこちらでもゆったりとした繋がり方でしたよ』

 

 椿姫からはそんな報告メールが届いていました。朱乃にもフェイトさんや小猫さんからメールが届いていて、みんなニコニコしているし、改めて惚れ直しちゃったと話にも花が咲いているようです。

 

「大翔くん、アリサ、朱乃、失礼するわね」

 

「あら、すずかやソーナも目が覚めたんだ。おはよ」

 

「うん、ひろくんの気配がないとやっぱり眠りが浅くなるみたい。あ、ひろくん、せっかく浸かってるんだから自分で洗うよ? え、イヤじゃないよ……狡いよ、私はひろくんに触れられるのを喜ばないわけがないもん……」

 

「ふふふ、素直に洗われるのがいいと思いますわ。アリサ、私達も一旦縁に上がって水を補給しましょう。ポットとカップを持ち込んでるから」

 

 せっかくの露天風呂ということもあって、私達が洗ってもらう間に朱乃達も水分補給をして少しでも長く楽しむつもりでいるようです。大翔くんや私も水を少し口にしてから、ゆっくりと足を浴槽へと下ろしていきます。

 少し高めの温度になっているため、息を吐きつつ身体を慣らして、時間をかけて肩まで浸かっていくのでした。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

「はあ……日本文化の中でもこの温泉は本当に癖になるわね。疲れも悩みも溶けていって、この湯気と一緒に消えていくみたい」

 

「ふふふ、実質貸切の露天風呂ですから。贅沢な一夜だと思いますわ」

 

「月村とバニングスの御用達の宿だから、仲居さん達も気心知れてる人も多いしね。重婚法の件も私やすずかが率先したのを知ってるから、大翔が女を囲ってるんじゃなくて、実際は大翔が女達に包囲されてるのも分かってるもの。だから、朱乃やソーナを連れて来ても怪訝な顔一つ見せないわけ」

 

「ひろくんの夕食だけちょっと精のつくものが多かったかなーとは思うけど……お見通しなんだね、やっぱり」

 

 女四人に左右と前方を固められて浴槽に背中を預けて湯に浸かる大翔さん。はたから見れば異様な風景ではありますが、この環境に慣れたこともあって普通に寛いでいます。

 

「牡蠣フライにうな重にアサリの味噌汁にトロロとオクラの和え物……ニラレバ炒めもあったなあ」

 

 メインの牛フィレ肉のステーキ以外にパッと上げられるだけでも、大翔さんの夕食はそういうものが中心でした。

 

「全部平らげちゃったものね、大翔」

 

 毎日消費するエネルギーは相当なものですから、大翔さんが食べ過ぎになるよりもむしろこれでも不足していると思えるあたりが、私達の状況を示しているとも言えるわけで……。

 

「取り込んだ先から消費するわけだからアレだけど、大翔には頑張ってもらうしかないものね。アタシ達の相手はアンタしかいないわけだし」

 

「こっちだって望んでやってることだし、黒歌や白音以外にも使い過ぎた力の回復促進をしてもらえる子も増えた。何とかなるさ」

 

 今も私達四人は少しでも大翔さんの回復を促すためにと、大翔さんの腕や足に触れて『気』を大翔さんとの間で行き来させています。ただ、大翔さんの力に染まっている私達の力は親和性が高く自然に溶け合って、戻ってくる気は大翔さんの色合いに染まっています。そして、私達も彼も何も身に纏っていない生まれたままの姿で互いに身を寄せ合っていて……。

 

「んっ……」

 

「あっ、朱乃さん狡いっ、ひろくん私もっ」

 

「その次はソーナで、最後はアタシで。染められちゃったわよね、みんな……大翔を回復させるのにこっちが昂ぶってちゃ世話ないのに、駄目だわ。アタシまで我慢きかなくなってるじゃない」

 

 大翔さんの回復促進のためなのに身体の内側から熱くなって、温泉の熱さも相まって、大翔さんを感じたくなってしまって……。自分からキスをせがんでしまっていました。

 

「大翔くんごめんなさいっ。エッチで、淫乱で、あなたのおちんちん大好きな私でごめんなさいっ。私の下のお口、大翔くんに完全に屈服してるのぅ……っ!」

 

 もう止まれずに、浴槽の縁に腰掛けて足湯の姿勢になった大翔さんに代わるがわる自分から跨っては自分で腰を振る私達。その間の残りの三人は気の循環を続けて、自分の昂りをも強めて順番を待ちます。怒られても仕方ないのに、大翔さんは私達を抱き留めて優しく大丈夫だと声をかけてくれていました。

 

「ひゃ、あ、もうクルの! 大翔くんのおちんちんの虜のソーナのおまんこ、すぐイっちゃうの! おちんちんで子宮グリグリされてアクメしちゃうのぉっ! あ、ああああああああっ!」

 

 感度が上がっている私達の身体は容易くオーガズムを迎え、激しく身を震わせてしまいます。自ら浅ましい格好を望んでしながら隠語を口走るのも、自分を絶頂へと導くエッセンスにしかならずに。

 

「ひろとくぅん、すきぃ……だいしゅきなのぅ……」

 

 抱き締められながらキスをして、最低限息を整えてから次の子に交代します。四人で視線を交わす中で何気なく決まっていたのは、深いオーガズムが来たら次の子に交代することでした。

 

「ソーナ。かなり激しく感じていたけど、大丈夫?」

 

「……突き上げられる感覚と先走りで深ぁく飛んじゃっただけですから、大翔くんは気にする必要ありません。むしろ、私だけが気持ち良くなってしまってるようで……さ、次はすずかさんですね」

 

「はい、ひろくんはこっち見て? あむっ、じゅるっ、んむっ」

 

 手を添えずとも自らの中に大翔さんを導きながら、彼の後頭部に両手を添えて口内を蹂躙していくすずかさん。……ええ、この順番は我慢が効かなくなった子からという感じでして。

 

「大翔もタフになったわよね。私と朱乃は大翔の気を整えながらとはいえ、始まって一度もまだ達していないもの」

 

 ソーナにしてもすずかさんにしても気脈の扱いは既にちゃんと会得しているのですが、行為に及んでしまうと流す気の量の調整が飛びやすいこともありまして、大翔さんを回復させながらの交わりについて、黒歌以外には私やアリサにアリシアさん、カリムさんとスイッチが入っていない時の小猫ちゃんが主になっています。

 すずかさんやソーナの他にも、椿姫やフェイトさんは繋がっている最中に意識して、女性側から気を循環させると全部受け渡しする勢いで注いでしまうので昏睡状態になりかねないのだとか。その辺りの調整が出来ると黒歌からOKが出ているのが、私やアリサだったりするのです。セラフォルー様はもっぱら訓練中で、強大な魔力の運用が得意な反動なのか、微調整を要する技術となるともう少し時間が必要という状態でした。

 

『そうは言っても、セラフォルーも朱乃達の夏休みが来るぐらいまでには気の扱いも細かいレベルまで出来るようになるにゃ。すずか達は二ヶ月ほど暦が先に進んでるから、あれね。もう夏がやってきてる感があるけど』

 

 黒歌の見立てではセラフォルー様が調整役に収まるのもそれほど遠くは無い様子。駒王はまだ5月ですが、すずかさん達の海鳴はもう7月。まもなく夏休みなのです。水着も新調して、ふふふ。披露できる日が楽しみだったりするのですが──。

 

「触れている感覚ですと、大翔さんの中にかなり私達の気も取り込まれたようですし……」

 

「いやぁ、こんな早く来ちゃうなんてぇ、あぁ、ひろくんスゴいの来ちゃうのっ。力抜けちゃって子宮打ち抜かれてイっちゃうの! 私、ひろくんに簡単にイカされちゃう、イク、イク、イクぅぅぅーっ!」

 

 こうして話している間にも、すずかさんが身を震わせて大翔さんに絶頂後の余韻を慰めてもらう状況になっていました。大翔さんが私達の勧めもあって、普段より強めに相手側から気を吸い上げていることもあり、私達の脱力具合も相まって、容易く達しやすくなっているわけです。

 

「はぁ……はぁ……ひろくん、普段からこうしたら負担も少ないのに……」

 

「んー。そうかもしれないね」

 

 すずかさんの問いかけに大翔さんの反応はどこか薄いものです。普段からこうするつもりはないと言われているのと同じで。

 

「ふふ、アタシも嫌ね。身体は深くイっちゃうからスッキリするけれど、毎回だと気持ちがついていけないと思うわ。こうして繋がったまま、抱き締め合って気を巡らせてるだけでも軽くイっちゃったり、その感覚が緩やかに続いたりする……アタシはこういうの好きだし、このまま大翔と一日の出来事を互いに話したり、たわいもない話をできるのがとても満たされるもの」

 

 大翔さんに気持ち良くしてもらえることに身体が馴染んでますから、オーガズムを得たいと意識すれば身体も連動してくれる。だから、セックスに激しさを求めずとも私達はちゃんと気持ち良くなれるのだから……。

 

「ソーナやすずかみたいに特有のドキツイ時があるのは別よ。ん……そういう時は思い切り組み敷いてもらえばいいんだから。ただ、こうしてゆっくりと動くだけでも、アタシは腰が砕けちゃいそうになる、わ……あ、はぁ……大翔の、大きくなった、嬉し……」

 

「……アリサちゃんはこうして大切な気持ちを思い起こさせてくれるの。私がどうしても激しい気持ち良さを求めちゃう時が多いから、それが普通になりかけちゃったりするの」

 

「私も覚えておかなくてはなりませんね。強く身体を満たしてもらうばかりがセックスじゃない……カリムさんなんて特にそうですよね。いつもゆったりとした交わり方をされて、それでも心身ともに最後は深い絶頂へと登られてますものね」

 

 すずかさんと共に大翔さんの絶対的存在であるアリサ。私が女として追いかける背中はまだまだ果てしないようです。悔しいけど、本当に『いい女』なんですもの。

 

「はぁ……んんんっ! はあ、はあ、はぁぁ……ふふふ、ありがとうございます、私の中で出して頂いて。蕩けた大翔さんのお顔、可愛いですわ」

 

 最後は私の中で果ててくれた大翔さん。イった直後の顔を見られたくないのか、私の胸に顔を埋めてしまわれましたが、その行動も愛らしいと感じてしまうのです。あんまり繰り返し可愛いと言うと不貞腐れられてもいけませんので、この後は女四人だけの念話に留めておきますが。

 

『あーっ、大翔くん、本当に可愛いです! 可愛がってる弟みたいに思えてきてしまうわ……!』

 

『うんうん、ぎゅーってずっと抱き締めていい子いい子してあげたくなるもん!』

 

 すずかさん、大翔さんを背中から抱き締めて頭を既に撫でていますよ。言葉よりも行動が早いです。

 

『ちゃんとカッコいいとことか、逞しいとこを見せてくれるからこそよね』

 

『ええ。大翔さんは私のヒーローですわ、いつでも』

 

 大翔さんの抱える責務や重荷を忘れられる時間を少しでも私との交わりで持ってもらえればいいなと、そんなことを願いながら私も大翔さんの髪をそっと撫でていくのでした。

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