※この作品はR-18です。

朱が交われば深紅に染まる   作:ですてに

25 / 121
普段より文字数が少なくてごめんなさい。ひとまずUPします。

※追記修正しました。(21:30)


第25話 朱乃、一生の恋(※)

 彼の格好はほとんど裸で、私だって下着だけの格好なのに、二人とも気づけば揃って正座の状態。周りから見れば滑稽な姿かもしれないけれど、私も彼もちゃんと襟を正す気持ちで言葉にしたり聞くべきだと思っていたのかもしれません。

 

「俺、本当は独占欲が強いし、裏切られるのを恐れるからでしょうね、一度手に入れたら二度と離れられないように、身体も心も縛り付けてしまうところがあります。その代わり、俺も縛ってくれて構わない……そんな感じで。すずかなんかはそんなやり方が合ってると言うし、アリサは行き過ぎないように手綱を持ってくれます。アリシア達は自然体にその都度合わせたり、バランスを取ってみたり……三人はこんな俺を否定することなく、合わせてくれています」

 

 話題に上げられた三人は、私が顔を向けても黙って微笑んでいます。三人が大翔さんの愛し方を負担になど思っていない──聞くまでもないことだったのです。

 

「今更かもしれないけど、こんな俺で良ければ。……朱乃さん、これから俺と一緒に歩んでくれませんか?」

 

「……私で宜しければ、末永くどうかお願い致します、大翔さんっ」

 

 まるでプロポーズのようなやり取りを交わした私達。胸元に飛び込む私を、大翔さんはしっかり受け止めてくれて、ありがとうの言葉と共に頭をゆっくりと撫でてくれます。

 ……とうとう叶っちゃいました。私の一生分の恋を全て、大翔さんに受け入れてもらえた。どうしよう、大翔さんの手で撫でられるだけで、こんなにも嬉しくて。ああもう、私こんなに泣き虫だったかしら……幸せすぎて泣いてしまってるなんて。

 

「……安心して気が抜けちゃいましたか?」

 

「これは幸せだから流れたものですわ、大翔さん……」

 

 互いの吐息がかかるぐらいに近くでそんな言葉を交わして、私と大翔さんはそのまま初めて唇を重ね合って……。

 

「もっと……」

 

 私のおねだりに、何度も優しく愛おしむようにキスを重ねる大翔さん。夢のようなひとときに私はすっかりのぼせてしまいそうになります。

 

「ねえ、私……大翔さんに負けないぐらい、独占欲が強いんです。重たい女ですから、覚悟して一生可愛がってくださいね?」

 

「望むところ、かな」

 

「言葉使いも自分の女だ、って感じでもっと砕けて下さいね。その方が私、大翔さんのものなんだって強く実感できますから」

 

「努力するよ、朱乃さ……」

 

「もう。あ、け、の、です」

 

「分かったよ、朱乃。……なんだろう、むず痒いね、これ。なんか、俺の中で『朱乃さん』って感じだったから、これはこれからの宿題にしてくれると嬉しいな」

 

「なんですか、それ。うふふ、じゃあ宿題ですから、毎日チェックしますからね?」

 

 思わずこぼれた言葉にも、即座に答えてくれた大翔さん。こうして身体を寄せ合っていても、彼の中でしっかりと定まったからか、拒否反応が表れることもありません。

 もう一度、今度は私から口づけて。何度でも、一晩中でも、こうしていられそう。この瞬間だけは大翔さんを一人占めできるんですから、うふふっ。

 

「あ、あれ? 恋人じゃなくて、結婚の約束してる? まだ付き合ってなかったよね? あれ?」

 

 フェイトさんが隣で慌てる様子を見せていますし、カリムさんも表情に疑問符をたくさん浮かべていらっしゃいますけど、恋人で終わるつもりも無くその先を考えている私ですから、これくらいの重みがあってちょうどいいんです。

 

「朱乃さ……違うか、朱乃だね。ちゃんと意識しないと『さん』付けになっちゃうな。そう、朱乃はさ。以前に俺に思いを伝えてくれた時に恋人としてだけじゃなくて、これから先俺をずっと支えていきたいって、そう言ってくれたんだ」

 

「さ、最初から逆プロポーズだったんだ……朱乃、思い切ったね」

 

 私は大翔さんの腕の中で、フェイトさんに向かって小さくVサインをしてみせます。キャラが違うかもしれませんが、受け入れてくれた大翔さんがこれぐらいで揺らいだりしないのは、すずかさん達で分かっていることですしね。

 

「朱乃、はしゃいでるね、あはは……」

 

 実は、はしゃいだ振りで意識しないように気を逸らしているだけだったりするんです。

 キスの途中から急に押し上げられる感覚があって、真面目な話も終わって考えてみれば、大翔さんに抱き着いた格好の兼ね合いで位置的に、さっきから私のショーツ一枚を隔てて私のヴァギナ辺りをぐいぐいと力強く押し上げてきている元気なとても硬いモノなんだと分かって……。

 私で興奮してくれるのはとても光栄で嬉しいのですが、どうしてもそちらに意識が行きそうになって。それに彼の熱を感じてるからか、どんどん下腹部が熱くなっていく感じがしてきます。

 

「さて、と。朱乃、続きをしようか。朱乃が俺の恋人だと決めたら、なんか我慢できなくなってきたよ。節操ないな、俺も」

 

 夢のような時間が流れる中、大翔さんはそのまま私をその両腕で抱き上げて、あの大きなベッドへと歩き始めました。

 

「ただ、関係が変わってすぐが嫌なら言ってくれ。これから時間はいくらでもあるから、それなら今日は朱乃を抱き枕にこのまま寝てしまうから」

 

 そもそも、自分から奉仕を願い出たのです。大翔さんが望むならもちろん応えたいし、彼に私の初めてを奪って欲しいと思っています。

 他の人に見られながら、大翔さんに初めて抱かれるのはとても恥ずかしいけれど……すずかさん達の雰囲気を見れば、今後も大翔さんと一対一で交わることがあまり無いと思いますし。

 

「私も、抱いて……欲しいです」

 

「分かった」

 

 まともに顔を見られずに、大翔さんの胸板に顔を完全に埋めた私は彼の鼓動がとても早まっている音が聞こえて、顔に出さないだけで大翔さんも緊張しているのだと悟ります。

 

「フェイト、後でちゃんと話をするからな」

 

「うん、お兄ちゃん。私は大人しく待ってるから、朱乃を思い切り愛してあげて? ただ、その後は私の番だからね。ちゃんと可愛がってくれたら、さっきのことは全部チャラにしてあげるから」

 

「……覚悟しておくよ」

 

 フェイトさんに声を掛けた後、ベッドへと腰を下ろした大翔さんは私をそのまま抱えたまま、おでこに一つキスを落として私も一緒にその身を横たえていきます。心臓の辺りに当てられた私の手に被せるように手を重ねて、大翔さんは一つ苦笑いを見せました。

 

『気づかれてるだろうけど、心臓の音すごいだろ? 朱乃さんみたいな美人を抱くってこと自体に、興奮と緊張でなんかぐちゃぐちゃだし。それに、すずか達だけじゃなくて、フェイトや黒歌さん達、おまけにカリムさんみたいな今日初めて顔を合わせた人が同じ空間にいるわけだから……動揺を表に出さないようにするので精一杯で。やっぱり、出てくれってお願いしようか……』

 

『うふふ、無理だと思いますわよ?』

 

『ですよねぇ……』

 

 私だけに向けた念話で弱音をこっそり漏らしてくれる大翔さんに、ちょっとした気つけを仕掛けましょう。

 私は彼の頭をかき抱いて、思い切り自分の胸元に押し付けてしまいます。そして、そのまま彼の背中に片方の腕を回しながら、もう一方の手は彼の髪をそっと撫で始めるのです。

 

「あ、朱乃さん?」

 

「朱乃、ですよ?」

 

「あ、ごめん……うん、朱乃だよな」

 

「うふふ、名前で呼んで頂くのがこんなに嬉しいだなんて思いませんでしたわ。ねぇ、大翔さん。私もものすごく鼓動が早いでしょう?」

 

「……よく、聞こえないかも。圧倒的だから、朱乃のおっぱい」

 

「あらあら。それじゃ、これを取り払って直に耳を当ててみて下さいな?」

 

 縁に細かなレースが施された黒地のブラジャーとショーツ。お気に入りの一着を身につけた私は、大翔さんにその衣を剥ぎ取って欲しいとおねだりをします。彼に見られるのは恥ずかしいけれど……見て欲しいって気持ちも確かにあって。だから、それは別の恥ずかしさで我慢するようなものではありません。

 ただ、ベッドの近くに見学にやってきた複数の気配については別です。私は大翔さんとの二人の世界に没頭して周りの視線から意識を切り離す──そうすることで、大翔さん以外に見られる羞恥心から逃げる方法は無いと判断していました。

 

「……朱乃先輩の胸なんて爆ぜればいいんです」

 

 小猫ちゃんの歯ぎしりが聞こえた気もしますが、あえてスルーです。反応なんてしてあげません。というか、黒歌の話通りなら貴女も近いうちに膨らむのですからね。いずれ、貴女も美味しく大翔さんに頂かれてしまえばよろしいのでは? あの懐き方からして、他の男性でもう満足なんて出来ないでしょうし。

 

「積極的だね、朱乃」

 

「だって、大翔さんに触れても触れられても、大翔さんが受け入れてくれるのが分かるんですもの……全部、見て欲しいの。私をもっと知って下さい……」

 

 少しだけ身体の向きを変えて手が背中に入りやすいようにすると、直接見なくても難なくホックを外していく大翔さん。慣れた手つきが少しだけ寂しく思いますが、雰囲気を壊さないようにスマートに誘導してくれていると考えれば、ええ、そう考えましょう。

 

「……触れるよ」

 

 晒された肌を隠すように、大翔さんの手が私の二つの膨らみに覆い被さっていきます。そして、両手で開いた谷間に彼は耳をそのまま押し当てました。えっと、振りのつもりだったのに本当に音を確認する辺り、なんだか『らしい』感じがしますね。

 それと、触れた部分から彼の魔力、そしてなんだか暖かな力が──多分、これが『気』なのでしょうね──私の身体へと溶け込み始めています。ああ、本当に触れられるだけでこんなにも安心してしまうなんて、狡い人ね、大翔さんは。

 

「朱乃の心臓の音、すごく激しくなってる……」

 

「貴方に触れられているから、こうなるんですよ? ドキドキして止まらなくなっているんです」

 

 彼の指を私の乳房に痕を残せとばかりに、上から手を重ねて強く押し込んでいきます。触れられた部分が火傷をしたのかと思うばかりに、熱く感じてしまう。ああ、興奮した私の胸の頂点が大きく硬くなっていくのが分かる……大翔さんの手のひらが動く度に擦れて、全身に甘い痺れが走っていくかのよう。

 好きな人に触れられる喜びは、想像を超えていました。彼の許可を得たことで自分がどんどん積極的になっていくのを止められず、また、貪欲に彼を求めても彼が酷いことなどしないという強い安心感がさらにその気持ちを後押しします。

 

「朱乃、そんなに強く押し込んだら、痕になってしまうよ。折角の綺麗な肌なのに……」

 

「大翔さん以外の男性に見られることなど無い部分ですもの……見ればすぐに思い出せるぐらいに、荒々しくしてもらったって構わないですから……!」

 

 身体全体を巡る彼の力は私を包み込む温もりへ変わり、身体の火照りをさらに昂らせていく。私のこれからをずっと一緒に歩いていく大翔さんの唇に自分の口を押し付けて、思い切って舌を差し入れる。……もっと深く、貴方が欲しいの。貴方の女である自分なら、ちゃんと好きになれると思えるから。

 ねえ、大翔さん。人も堕天使も悪魔も吸血鬼も、貴方の中では全部同じなのかしら。貴方の中では全部一つに交わり合っていて、それぞれの力をどう振るうのか──結局は自分の心の置きようなんだって、大翔さんを見ていると信じられるようになってくるんです。

 

 堕天使である私も、人である私も、転生悪魔である私も、大翔さんは全部『姫島朱乃』だって認めてくれる人だから。貴方に愛される朱乃なら、自分を嫌うことも怖がる必要もない。貴方に愛され続ける朱乃でいられるように毎日をしっかり生きて、日々の努力も重ねていきます。ちょっと疲れたら、ぎゅーっと抱き締めて、私に元気を下さいね。

 

「んあっ! あぁ、すごい、もっと、もっと吸ってぇ! 大翔さんっ! 強いぐらいがいいのっ!」

 

 優しく吸われただけなのに、私すごいの。はしたないかもしれないけど、下腹部がどんどん熱くなっていくの……ねえ、大翔さん、もっとエッチになっても受け入れてくれますよね?

 

「全部、全部奪ってぇ! 私を、朱乃の全部、大翔さんにあげたいのっ!」

 

「朱乃……ああ、じゃあ『こっち』も触れるからな」

 

 ショーツの中へと大翔さんの手が入り込んだと自覚した直後、乳首への刺激に加えて、私の足の付け根あたりから両足ががくがくと震えるほどの衝撃が、全身を感電したかのように駆け巡りました。

 

「あぁっ!? ああーっ! すごっ、やぁ、ああ、すごいのぅっ!」

 

「ああ、朱乃。もうびちょびちょだね、こんなに濡らしていたんだ」

 

 クリトリスを刺激されているのだと気づけたのは、衝撃に翻弄され続けて頭がぼんやりとする中でのこと。優しい指の動きが少しずつ強く激しくなっていき、なすがままに足を持ち上げられ、何かを抜き取られていって──。

 

「──っ!」

 

 乳首を含んだり吸ったりしていたはずの大翔さんの頭が無くなったと思った直後、身体が砕けるような刺激に私は声にならない叫びをあげて、為す術なく身をさらに震わせるのでした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。