朱乃さんが暴走します。
作者にも止められなかったんだ、朱乃さんが勝手に動くんだ……。
「刺激強過ぎたら、言って」
軽く吸われたのは、クリトリス。私の女性器に大翔さんが口づけて、私をもっと気持ち良くしようと愛してくれている──。でも、でもでもでもっ、そこは汚い場所──。
「そこ、汚……あんっ」
「汚くなんかない。気持ちいいのかな、ぷっくりお豆が大きくなって、たくさんお汁も溢れてきてる。嬉しいな、もっと気持ちよく出来るように頑張るからさ」
私の小さな抵抗なんてあっさり跳ね除けてしまって、私自身本気で大翔さんの頭をどかそうなんてするはずもなく、私は大翔さんから与えられる刺激の波にどんどん飲み込まれていくだけです。
私の身体の火照りがどんどん強くなっていくように、優しい強さで私の身体は大翔さんの舌に合わせて、勝手に飛び跳ねていく──。
「や、ぁっ、ああーっ! ダメェダメェ! 私、私、変になります! なっちゃうのぉ!」
「うん、いいんだよ。乱れたって変になったって、朱乃は俺の朱乃だから。大丈夫、気持ちいい感覚を我慢する必要なんてない……見せて、もっと」
『俺の朱乃』……そう、私は大翔さんのモノだもの──。この気持ちいい感覚に溺れても、大翔さんは私を離さないでいてくれる……大翔さんがくれる女の快感に、夢中になっていいんだ……。
「ふふふ、朱乃さん蕩けきって、すっごく気持ち良さそう。そうやって、ひろくんがくれる快感が忘れられなくなっていくんだよ、私みたいに……」
すずかさんの声がとても遠くに聞こえる。荒くなる息に口元もだらしなく開いたままで、私は大翔さんの舌が動く度に、自分でも聞いたことの無い嬌声を上げ続けている。
舌での刺激と同時に、指の腹で優しく私の中への入口辺りを擦られる感触が、私の背中にゾクゾクした感覚を駆け登らせる。こんな丁寧に愛されてるだけで私の身体はどうにかなってしまいそうなのに、大翔さん自身にこの身を貫かれたら私はどうなってしまうんだろう。
本当ならもっと緊張感に襲われているはずのこの身体は、大翔さんの魔力や気が巡り続けることで『ずっと優しく抱き締められている感覚』に包まれ、程よく脱力出来た状態になれていて。
心ばかりか、身体まで深く大翔さんの虜になろうとしてる私……すずかさんが言っていた『どこででも求められたら応えてしまう』ぐらいに、私も深く堕ちて行くのかしら……。
それはとても素敵かもしれない……。
私の身体には堕天使と悪魔の力が宿っているし、愛欲に生きるのは種族としてはある意味正しいもの。なんて、自己正当化してしまうぐらいに、私は大翔さんが与えてくれる悦楽に完全に酔っていました。
「……驚くことにフォローすることが殆どないにゃ。大翔、ほんとに相手が気持ちよくなれるように集中してるから、気の流し方も適切だし……使ってた力が魔力だっただけの話だから、房中術に一番合う『気』を扱う経験を重ねていくだけで、とんでもない夜の帝王が完成しちゃうにゃ……?」
「自分は出さずに終わってもそれでいいって言う奴だもの。身体はどうしようもなくなったら自分で抜けばいいって」
「させないけどね~。こっちだけ気持ち良くなって終わりって、女の意地ってものがあるもん。ひーちゃんのとろけ顔、可愛いんだよ?」
黒歌やアリサ達がそんな会話をしてることも殆ど耳に入らない私は、都合よく大翔さんの声だけはよく聞こえていました。彼の声や感覚だけを聞きたい、感じたいという思いがそうさせたのかもしれません。
「朱乃。中に指をゆっくり入れるから、痛い時はすぐに知らせて」
少しの間手を止め、顔を起こして私の頬を軽く撫でてから声を掛けてくる大翔さんに、その手を取りながら私は素直に頷くだけです。
「朱乃。このまま手触れてたほうがいい?」
また頷く私。頬に触れた手を放したくなくて、私は大翔さんの申し出に飛びついていきます。ふわりと微笑んで、大翔さんは私の傍で身体を半身の体勢にします。自由な片腕は、そのまま再び私の下腹部へと伸ばされていきました。
「あむ、ちゅっ、んっ……」
私は大翔さんの唇を奪い、自分から舌を絡ませます。もっと、もっと深くと彼を求める欲望が膨らんで、私は自ら深みへと嵌っていく。
この間にもくちゅりと音を立て、大翔さんの指が私のクレバスの中へと入り込んでくるのを感じて、また私は背中に駆け上がる何か──いいえ、快感ですよね、認めればいい。そう、快感を得ています。
入口辺りをまさぐり、内側の肉を解すように動きながら、クリトリスへの刺激も合わせて繰り返す大翔さんの指。数えるほどですが自分で触った時よりも、あまりに違う気持ち良さ。途切れることなく与えられるキスと共に続く愛撫に、私は限界を感じていました。
『お願い、大翔さん奪って、ねえ奪って? 切ないの、触ってくれてる私の中が切なくて、早く早くって我慢できなくなってるのぉ。はしたないの分かってるけど、大翔さん上手で私もう駄目なのぉ……』
口が塞がってるからと懇願する私の念話は媚と肉欲に満ちていて、ただの淫乱な女のおねだりみたいで。それでも良かった、大翔さん専用ならそれで問題はないって。大翔さん以外にこんな情欲を感じることなんてない。こうして裸に触れられて確信できたから。
『……朱乃、一度イってもらって身体の力が抜けてから繋がった方がいいと思ってるんだ。その方がより痛くないはずだから。でも、待てない?』
念話でのやり取りの間も続くキスに陰核や膣内への愛撫に、私は強く大翔さんの舌を吸い、激しく絡めることで答えていました。熱いんです、身体中が貴方が欲しいって叫んでるの。こうしたのは大翔さんなんだから、容赦なく奪って私の身体も完全に自分のモノにして……ねぇ?
「朱乃、腰の下に枕を入れよう。中の形が多分下つきみたいだから、そのまま入れると感じる圧迫感がきつくなってしまう。枕を入れることで俺のモノと合わせやすくなるから。慣れてきたら、後ろから繋がるのが一番合いやすいし気持ち良くなるかもしれないけど……」
私の場合、二人で合わせやすいのが後ろ向き……ということ? 大翔さんのことだから、顔が見えないと私が不安になると思ってくれているのかしら。ただ、顔を見たければ首を捻ればいいだけだから……。
◇◇◇◇
ひろくんの言葉に朱乃さんが身を起こし、自ら四つん這いの姿勢になっていく様子を私は見守っていた。ひろくんの魔力や気の流れが朱乃さんに馴染み、彼女は気持ち良い酒酔いに似た感覚に囚われているみたい。
魔力や気の流れに対して、朱乃さんは完全に身を任せてしまっている状態。そして、ひろくんはマルチタスクを利用して、魔力や気の送り込む量や早さを朱乃さんの反応に合わせて常に調整している。すると、こうなってしまうんだよね。
身体がリラックスした状態のままだから心も引っ張られるし、与えられる気持ち良さに対してもそのまま受け入れてしまう。そんな興奮していく身体にまた細かい調整が走るから、初めてのはずの朱乃さんが程良く弛緩して十分に興奮も出来ているという、セックスするのに適した発情少女の出来上がり。
「朱乃、私達の声がほとんど聞こえてないし、その、あんなに積極的になるものなの?」
フェイトちゃんが驚くのも無理はない。傍から見れば豹変したように見えているだろう。ひろくんはこちらの声が聞こえているだろうけど、あえて朱乃さんへ集中すると切り替えているんだろうし。
「気持ち良く酔っ払った状態だからね、朱乃さん。ひろくんが魔力だけじゃなく気の使い方も覚えてきてるから、繋がるのに一番いい状態に誘導されてるんだよ」
「まるで操られてるみたいで……でも、お兄ちゃんはそういうやり方をしないよね?」
「うん、ひろくんがしているのは背中を押しているみたいなもの。朱乃さんがひろくんにこうされるのを望んでいるから、本音がどんどん前に出てきているんだね」
朱乃さんが嫌がっていれば突っ撥ねるだけの話。でも、今の朱乃さんは嫌も嫌も好きの内……言葉で恥ずかしがっても止めて欲しいとはちっとも思っていない。
「大翔さぁん、さぁ来て下さいな……? 私の初めてを奪って、散らして……?」
記憶が飛ぶわけじゃないから後で悶えるのは間違いないけど、私もひろくんの力を循環させている時は似たようなもの。スイッチが切り替わるようなものだから仕方ないし、恥ずかしがる私をひろくんが優しく抱き締めてくれるのも、それはそれで幸せな時間になっている。
ただ、相当に朱乃さんは振り切れているみたいだね。受け入れてもらえるかずっと不安だったものが、ずっとひろくんのものだと宣言されて。朱乃さんもこの人だと思えばどこまでも……って人だから、反動も何もかも隠さずにひろくんにぶつけてる。そして、ひろくんが堂々と受け入れるから、朱乃さんのストッパーが完全に外れてしまっちゃったんだね。
「罪作りだよね、ひろくんも。朱乃さん、ひろくん以外じゃもう絶対に満たされなくなるんじゃないかな」
「いや、既になってるようにしか見えないよ……」
「フェイトちゃんもひろくんに抱かれるってことはそういうことだよ?」
「うん、覚悟はしてるけど、もうちょっと強く覚悟し直しておくよ……」
そう、フェイトちゃんも落差に驚いただけで、引く気なんて全然なし。一度、吹っ切った女の子は強い。まして、相手が全力で愛してくれるなら、どこまでだって美しく可愛く凛々しくたくましくなっていくんだから。
「行くよ、朱乃」
挿入する位置を合わせ、朱乃さんの髪を撫でてから瞳が潤んでトロンとしたままの彼女が頷くのを確認し、ひろくんはゆっくりと自分のペニスを彼女の中へと沈め始めた。
「は、あぁ、あっ……くっ」
「うん、朱乃。そう、息を吐いて、力を抜くようにね。無理に四つん這いせずに、膝だけ立てて身体はベッドに投げ出してもいいから……」
どれだけ興奮して蕩けていても、初めて挿入されるソレを身体は異物として認識しようとします。私の初めての時は完全に発情期だったから、痛みも何もかも強制的に気持ち良さに変換されていたし、アリサちゃんも発情期に精神同調して繋がったから以下同文だし。アリシアちゃん&紗月さんだけが、まともに初めての瞬間で痛みを感じたんじゃないかなぁ。それでも、繫がれた喜びが上回っていたようだけど。
「大翔さんがくれる痛み、いいのぉ……ねえ、もっと奥まで来て……」
「ちょ、ちょっと朱乃!? う、くぅ、やばい、キツくて締まる……!」
「え? 朱乃さんから動いてる?」
「ああ、ブチって言ったぁ……! 大翔さんに初めてをあげられて、この痛みも大翔さんが私だけにくれたのぉ……うふふっ」
自分から臀部をひろくんに押し付けていく朱乃さんに思わず唖然としちゃう私達。あ、ひろくんの魔力や気の制御も一瞬止まったけどすぐに再開したね。
「ドSとドMのハイブリッドだったにゃ……」
衝撃を受けた様子の黒歌ちゃんと、絶句したままの白音ちゃんを撫でる私。うん、これは強烈だね、さすがに。破瓜の痛みで嬉しさに笑うって、私の時と一緒だもん。自分から動いて処女膜を破るまで同じだなんて、もう。
「っ……これで奥まで入ったよ、朱乃」
「はい、届いてます……私の奥まで、子宮の入口まで大翔さんが届いてます……嬉しいっ」
「もう、強引にやって、痛かっただろう?」
「大翔さんだから、痛いのでも気持ち良くなっちゃう。ねえ、もっと強引に私の中、引っ掻き回してもいいんですよ……?」
朱乃さん、ひろくん相手に完全にマゾ気質を開花しちゃった。だから、ゆっくり動こうとするひろくんを制して、私やアリサちゃん相手と同じように動くように懇願までする始末で。アリサちゃんなんか完全に呆れて、明日確実に動けないんじゃないかって言ってるし。封時結界で時間を伸ばしておいて大正解だったね、どうやら。
◇◇◇◇
深くまで繋がったことで、振り返り腕を伸ばせば大翔さんの手に届く。片手で身体を支えるのは少し辛いけど、すぐに大翔さんが腰回りを支えてくれるから十分耐えられる。
「んっ……ちゅっ。うふふっ、これで私も大翔さんの女にやっとなれた」
「自分から破るなんて思ってもいなかったよ……明日は極力、安静にしてもらうからな」
キスをして、心配そうにそんなことを言う大翔さん。私への気遣いが伝わってとても嬉しいのだけど、こうして止まっている間にも痛みが疼きに変わっていくようで。
「だったら、せめて中で動いて気持ち良くなって欲しいです。私の中を大翔さんに合う形に変えてしまって欲しいもの」
「朱乃の中、締め付けがすごくきつくて、激しく動いたらすぐに果てそうなんだよ……」
私の願いに耳元で呟く大翔さん。ああ、もう可愛い人。みっともないぐらいに私の中で我慢できずに果てるところを見てあげたい気もするけれど、こうして繋がる時間が短くなるのも嫌ですしね。
「じゃあ、ゆっくり始めましょう?」
大翔さんの動きに合わせて、ぎこちないながらも私も合わせるように腰を動かし始めます。時折、裂けた傷を擦るせいか、鋭い痛みが私を襲って、私はその痛みも喜んで受け入れて。
何より大翔さんの快感に耐える顔が、とても可愛くて。我慢できずに果てるところを見たい──サドとマゾの気質が私の中で入り乱れる、そんな混乱すら私は今、楽しめていたのです。
筆が進まなくなって、すずかさん視点を入れた途端、
なんかするするといきました。
つまり、すずか様はやはり女神だった……?
次話でタイトルがやっと絡められそうです。