目が覚めると、身体は綺麗に清められバスローブを着た状態で私はソファーに寝かされていました。まず瞳に映ったのは、微笑んでいる黒歌姉さまとすずか姉さまの二人。意識が覚醒してきた私は、気を失う寸前に兄さまにとんでもない粗相をしたことを思い出しすぐに身を起こそうとしますが、二人とも押し留めるように声を掛けてくれます。
「大翔には私からも謝ったにゃ。白音だけじゃなかったのよ、やらかしちゃったのは……」
「ひろくんはあの後カリムさんやアリシアちゃんのお相手もしたから、もう一度汗を流してるところ。もうすぐ上がってくるだろうから、そのタイミングで声をかけたらいいよ」
兄さまとカリムさん、アリシアさん。そして、なぜか朱乃先輩にフェイトさんも一緒に入浴中なのだとか。その理由については、『椿姫』先輩が頬の紅潮が収まらないままに説明してくれました。
私が寝ている間に名前呼びを互いに認め合ったらしくそれに倣うことにしたのですが、学校など他の人がいる場所では会長、副会長と呼ばせてもらうことも同時に確認します。まだ事情を把握していない部長の前で、うっかりソーナ先輩とか椿姫先輩と呼んでしまうと厄介な未来しか想像できませんから。
「私も学校では今まで通りに呼ぶように意識しておかないといけませんね。朱乃については元々同級生だし、女王同士親交を深めようと考えたとか色々理由はつけられるけど、小猫さんについてはうまい理由を考え付かないもの」
「はい、私も気を付けます。えっと、それで……もしかしてソーナ先輩も見られたんですか。魂が抜けたような状態ですし、完全に呆けちゃってますから」
「ええ……お止めはしたんだけど、会長はどうしてもと仰って……。でも、刺激が強過ぎて、あの通り。私もまだ顔の火照りが引かないもの。愛する男性にあんなに情熱的に、優しく激しく愛してもらえたらすごく女として幸せだろうなって……」
漏れた吐息に熱が籠もる椿姫先輩はとても扇情的な顔になっていました。詳しく聞けば、カリムさんの初体験に朱乃先輩とフェイトさんが感覚共有を行い、三人とも激しく乱れ咲いたのだとか。乱れ咲くと椿姫先輩は綺麗な表現をされたけれど、実際には兄さまの性技に蕩けきった表情を晒してイキまくったということですよね。
カリムさんは私と同じで初夜だったはずなんですけど、私の時と同じく限界まで弛緩させて調整を加えた気を循環させた上で繋がれば、破瓜の痛みが痺れと疼きに変わって只々気持ちいい初体験だった……という記憶になっていると思います。
……だって、私がそうですから。考えるだけで強烈な気持ち良さを思い出してまた疼きそうになって、必死で頭を振って何とか煩悩を遠ざけます。兄さまは望めば毎晩でも誠心誠意愛してくれる人ですから、焦りは禁物です、私。待てる女にならないと駄目です。
「四つん這いになって獣のように犯される……初体験の時を思い出して、とても満たされる時間でしたわ」
「うん、ああやって初めてを奪われるのもすごく気持ちいいんだね……」
浴室から上がってきた、完全に解き放たれてしまっているドMモンスターさん達はものすごく幸せそうに体験を思い返していますけど、椿姫先輩が軽く引いてますよ……二人とも気づいているんでしょうか。すずか姉さまも微笑みが引き吊り気味になっています。
「あはは……隠さなくなってきたね、二人とも」
「隠す必要がないって分かりましたから。私やフェイトさんの厄介な性質についても、大翔さんは個性としてあっさり飲み込んでくれましたもの」
「お兄ちゃん、受け入れると決めた相手には本当に丸ごと飲み込んじゃうんだなって改めて思ったよ。だから安心して甘えられるし、恥ずかしい性癖だって見せられる。だからこそ……絶対に守らなきゃって気持ちが強くなってる。私達、結構個々で癖が強い子が揃ってるから、お兄ちゃんじゃないとここまでうまくいかないよねって、朱乃やカリムとも言ってたんだよ」
「私も最初はひどかったもん。何百、何千回と繰り返し愛してもらって、やっと心も身体も落ち着いて求められるようになった感じだから」
最初は今の朱乃先輩やフェイトさんみたいに、事あることに兄さまを求めるような時期があったとすずか姉さまは教えてくれました。アリサさんもアリシアさんもやはり同じような時期があって、兄さまが根気強く付き合ってくれたのだと。
「すずかさんですらそうだったのですね。私もあのような素敵な体験を知ってしまった以上、大翔様に溺れてしまいたい気持ちがうまく抑えられそうにありませんわ」
思い返したのかほんのり赤くなってしまうカリムさんですが、仕草にどことなく色香を感じさせるように思えるのは気のせいじゃ無さそうです。
「椿姫。私、どうしようもなく子供みたいなところがあるの。もちろん、学校や他の場所では出さないけど、本当は甘えたがりの寂しがり屋。必死に取り繕っていただけなの」
「朱乃……うん、私もそういう表に出さない部分はあるから」
「受け止めてくれるって心から信じられる人に出会えるって、とても幸せなことだと思うわ。だから、私は安心して甘えられるし、フェイトさんも言った通りいっぱい甘える分……この人を絶対に支えていくんだって決めてるの」
私に向けても他の人には内緒ねとお願いしてみせた朱乃先輩は、今までの印象とは違って可愛らしさを感じるもので。椿姫先輩も羨ましいことだと冷やかしながら苦笑いです。
「湯上りの身体拭きも、髪を乾かし合ったりするのも互いに服を着せ合いっこしたり……してもらえるのも嬉しいし、また大翔さんの身だしなみを私の手で整えるのも楽しくて仕方なくて。旦那様に尽くすってこういう感じなのかなって」
「すずかがいつか言ってたように、してもらうばかりじゃなくて何かをしてあげたくなって仕方なくなるって感じ……今、お兄ちゃんに対して、毎日実感してるからね」
「お二人とも楽しそうに大翔様の髪や衣服を整えていらっしゃいましたから。私は初夜の後なので、お世話になる側でしたけれど……是非、明日からは加わらせて頂きたいです」
そんなやり取りをする中、最後に兄さまが浴室から姿を見せました。私はすぐに駆け寄り、先程の粗相をお詫びしますが兄さまは笑って私の髪を撫でてくれます。
「白音が痛みもきつくなく気持ち良くなれたのならそれが一番だからさ。それに俺も……意識的に気を循環させたからか、半分意識が飛んでて一分ぐらいほんとに止まらなくて……白音の身体がどうにかなったんじゃないかって後で怖くなったから」
お互い様だよ、と兄さまは結論づけて気にしないようにと私に言い含めました。その後、カリムさんも一緒に魔力の色合いが深い紅色で兄さまとお揃いになったことに確認し合って、兄さまの女になれた喜びを噛み締めたのですが……今度は黒歌姉さまが拗ねてしまう番だったのです。
「私だけ、まだにゃ」
「そもそも姉さまは受け入れてもらえるようになったのも、ついさっきじゃないですか……」
「分かってるにゃ。ただ、感情が納得するかは別の話でしょ?」
朱乃先輩につられたのか、我がままをそのまま表に出す黒歌姉さま。皆どこまで兄さまに甘えるんだって話ですが、兄さまは自分も嬉しいしその度に気持ち良くしてもらってるからと気にする様子はありません。
「おいで、黒歌。ただ、ちょっと連続だったから、ゆっくり繋がってくれると嬉しい」
「喜んでお付き合いするにゃ……! 大丈夫、精力を回復しながら繋がるのは得意とするところにゃっ」
◇◇◇◇
黒歌は猫ショウの証である猫耳と尻尾を隠すことなく、耳を小刻みに動かして、尻尾をぱたぱたと振り回しています。小猫ちゃん曰く、無意識の動きなんだとか。仙術や妖術の力が扱いやすくなる半面、感情の色がわりと素直に出てしまうので困ることもあると言いますが……全身で大好きだと訴えている今の黒歌は好ましく見えますね。
「性魔術の中で避妊だったり、魔力を精力に転換する手法はあるんだけど……魔力の転換効率ってそんなに良くないのが一般的にゃのね」
黒歌は私と同じぐらいの大きさを誇るおっぱいの谷間に大翔さんのペニスを挟み、自分の唾を潤滑油代わりにゆったりと身体を上下に動かして刺激を与えていきます。話しながらの動きなので、気持ち良さの刺激というよりは視覚と心地良さを楽しんでもらうような奉仕です。
「うふふ、嬉しいにゃ。おっぱいの中で大翔のモノが大きさと硬さを増していくのが分かるもの。うん、触れてくれていいのよ? 大翔、おっぱい好きだもんにゃ」
大翔さんに触れられて艶めいた吐息をこぼしつつも、黒歌は説明を続けます。大翔さんの指が埋まった黒歌の胸元の膨らみが、その形を変えられる度に黒歌の微熱は高まり続けているかのよう。
「いくら大翔が、あんっ、制御が得意としても、房中術で繋がる女から陰の気を吸い上げる方が、たくさん回復できるの、にゃ……ああ、気持ちいいにゃ、大翔……」
互いの気持ち良さを追求するなら互いの気の循環だけさせればいいけれど、大翔さんのように一晩で複数のパートナーを満足させる必要がある場合、基本は女性側の陰の気を多めに吸い上げると良いのだとか。
陰の気を多く吸い上げられる、イコール生命力を吸い取られるようなものだけど、睡眠によって自己回復する上に、子宮に大翔さんの精を注いで頂くことで男性の陽の気を転換することも出来るといいます。仙術の扱いに慣れてくれば、この辺りはある程度身体が意識せずとも取り込もうとするし、また大翔さんは魔力や気の循環をさせながら私達を抱いてくれるので問題はないと黒歌は言い切りました。
「大翔に多く気を渡したとしても、絶頂の心地良い疲れでそのまま眠っちゃうだけの話だから……微調整は大翔もそうだし、私や白音も出来るから気にせず愉しんだらいいと思うにゃ。さて、その気のやり取りは繋がってないと効率がすごく落ちるから……大翔、貫いて欲しいにゃ……」
抱っこされるような格好で黒歌は大翔さんと位置を合わせて、ゆっくりと腰を落とし込んで行きます。だらしなく崩れた表情も含めて、黒歌の身体から自分を隠すことなく大翔さんに預けられる喜びが表れていました。
「ああん、大翔のぅ、本物の大翔が入ってきたのにゃ……! さっき、白音と感覚繋げた時もすごかったけどぉ、また全然、違うっ……はぁっ」
「こんなゆっくりで大丈夫、なのか、黒歌……くぅっ」
「うんっ、大翔の形を、私に覚え込ませてるのぉ……これからずっと、唯一私の中に入ってくる大翔のおちんちんの形に合うようにぃ、私のおまんこ躾けてもらってるにゃぁ……」
じゅぷっ、じゅぷっと結合部から溢れるのは黒歌の愛液。彼女の興奮具合がそれだけでも伝わってくるようですけど、普段の悪戯娘のような雰囲気は霧散し、黒歌は懸命に大翔さんを求める一人の女の貌になっています。
ここまでくれば最後まで見届けると言った会長……ソーナは完全に力が抜けたのか、ぺたりと地面に座り込んでしまって、付き添う椿姫も黒歌に中てられてしまって、表情は欲情してしまっている女になってしまっていました。
「姉さま……あんな赤裸々な顔するなんて、私も初めて見た……」
小猫ちゃんの小さな呟きをよそに、じっくりと時間をかけて大翔さんのものを内側に飲み込んだ黒歌は、それだけで激しく息をついていました。
「大翔に私の身体と心を預けるって決めてから……こうやって貫いてもらうだけで、私もう軽くイキっぱなしになってたにゃ……大翔、本当に上手ね?」
「女性は心の状態が身体に反映されやすいから……それだけ俺に任せてくれてるんだな、とても嬉しいよ、黒歌。気の巡らせ方も教えてくれたのは黒歌だから、お師匠さんに満足頂いているようで良かったよ」
「うんっ……ちゅっ。えへへ、キスもこんなに気持ちいいなんて、夢のようにゃ」
少しの間、黒歌は何度も何度も確かめるようにキスを繰り返し、大翔さんも黒歌の髪や耳を撫でながら、それに応えます。二人の唇の間に一筋の糸が繋がり、それを掬い取った後、黒歌は本題に入るべく声を出しました。
「さぁ、大翔。この状態で私が気を送り込むからその感覚を覚えてね。私や白音みたいに気のやり取りがうまく出来ない子に対しては、大翔が汲み取ってあげる必要があるから……」
「わかったよ、お師匠さん。じゃあ、お願いします」
「任せるにゃ。すずかや朱乃達も気の流れを追える限り追うのにゃ。見るだけでも違うからぁ、んっ、本当……元気なんだから。大翔のおちんちん、ぐいぐいと押し上げてきてるにゃ……えへへ」
悦楽を素直に味わう黒歌ですが、得意とする気の操作について乱れることは無く、目を凝らしている私達の視線の先で、彼女の下腹部──おそらくは子宮でしょう──から大翔さんの丹田付近へと、気が流れていくのが見て取れます。
「これ、ね、今流れる量を調節しながらやってるからぁ、いいんだけど……んんっ、慣れてないと気を失うまで吸い上げちゃったり、逆に上げ過ぎちゃったりする、からぁ……」
「黒歌!? だ、大丈夫か、確かに力が満ちてくるようだけど……」
「らいじょう、ぶぅ……一方的に気を流すと力が抜けてぇ、奥深くまで大翔を受け入れやすくなる、だけぇ……はうぅん、大翔のぴくぴくして、いいのにゃぁ……」
脱力して大翔さんの肩に頭を預けてしまう黒歌の言葉やその様子を見る限り、力が吸い取られてるような感覚が大翔さんと繋がってることもあって、気持ち良さに直結してしまってるのでしょうか。小猫ちゃんに問いかけてみれば、概ねその見解が近しいものだろうと答えてくれます。
「無駄な力が抜ければ、気持ち良さがより身体に伝わりやすくなりますし、気の流れもより滑らかになりますから……ぶっちゃけ、イキやすくなってるんだと思います」
「小猫ちゃん……身も蓋もありませんわ」
「兄さまの前では皆、一番恥ずかしい顔を見せているんですから……今更です」
「確かに……取り繕うことなんて、出来ないものね」
大翔さんの精力も問題なく回復し、脱力してしまった黒歌は大翔さんが気の循環を再開し、ゆったりと腰を動かしながら優しく最奥を揺さぶるだけでトビウオのごとく身体を幾度も飛び跳ねさせ始めてしまいます。
それを何度も繰り返す中で黒歌は唇から解放を求める言葉を訴えますが、大翔さんの腰周りに自分の両足や尻尾を絡ませて絶対に離すものかと身体は真逆の反応を示していましたから、語るに落ちるというものでした。
カリムさんのシーンはカットさせて頂きました……。
回想で出ることもあると思いますが、
作者の妄想が力尽きたのじゃ……済まぬ……すまぬ……。