※この作品はR-18です。

まさかこんな場所で貴女と逢うなんて   作:楠富 つかさ

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きっかけ その2

土曜日の正午。私は再びファミレスで麻耶たちと集まっていた。

 

「うんうん。エロい格好してんなぁ」

 

麻耶が私を舐め回すように見る。今日の私は薄手の白ブラウスと赤チェックのミニスカという格好だ。極端に露出度が高いわけではない。ニーハイだってはいてるし。

「絶対領域が眩しい!! パンツ何色?」

ファミレスのテーブルの下に頭を持っていく麻耶を止めてくれない美由紀に視線を送る。

 

「見えた!」

 

そこまで続いてから漸く麻耶の頭がはたかれた。……遅い。

「何色だった?」

「あんたが聞くのかよ!?」

「黒だったぁ。あたしには穿けないわぁ」

「答えるなよぉぉ!!」

「お、落ち着いて、ね? 遥奈ちゃん?」

 

……癒しは優奈にしかない。よくもまぁ、こんなメンツに付き合ってられるよね。私も込みだけど。

 

「じゃ、今から30分。いってらっしゃい!」

 

軽くお昼を済ませてからトビヤに移動する。一応、昼食代は100位を切って臨時収入を得た麻耶が払ってくれたのだが。まぁ、これからさせられることを考えれば当然くらいだと私は思ってる。ポケットに入れてあるスマホが振動したので、確認してみると、麻耶から格好に対しての追加指示があった。

 

『ブラウスの第二ボタンまで外して』

 

……谷間を見せたいのか。そうか、そうなのか。

 

「ま、外さなくてもバレないし」

 

スマホをしまってトビヤに入る。冷房が効いて涼しい。AVコーナーは奥側に位置する。普段は手前側にあるコミックレンタルやCDしか見ないから新鮮な気分ではある。もっとも、それ以上に恥じらいを感じているのだが。店の奥には韓国系のドラマだとか洋画の棚が並んでいた。若い人があまり見ないものを奥に陳列するのは何らかの意味があるんだろうなぁ。そんなことを思いながら、思いっきり『R18 十八歳未満のお客様は立ち入らないでください』と書かれた黒い暖簾の前までやってきた。

近くにはホラー系の作品が並んでいて、それなりに若い人もいる。そんな中……私はここに入るのかぁ。あんまり長いこと躊躇していると、怪しまれて年齢確認なんかされてしまっては困る。入ってから悩もうと思い切って暖簾をくぐる。

 

「ぉぅ……」

 

それなりに広いが店の形状のせいか横長になっており、空間は右側に広がっている。てっきりパッケージは肌色ばかりかと思ったがそうでもないらしい。目の前の棚に陳列されているパッケージに写っているのはセーラー服を着た女の子だ。丁寧にも棚の上には『スクールもの』というプレートが掲げられていた。左側は棚と一体化した壁であり、人気作品と書かれたプレートが見える。売れ筋というか、よく貸し出されるものを置いているのだろう。見ると、女優は皆若くて可愛くて胸も大きい。さらに右に視線を移す。入り口からすると棚の奥になる。ここにはそれぞれの女優が単独で撮った作品が置かれているようだ。パッケージには女優が一人、その女優の名前がタイトルになっているものも多いっぽい。男性客が一人、熱心にパッケージを見比べている。おかげで私には気付いていないようだ。

ふと振り向くと、『いもうともの』と書かれたプレートが視界に入った。貧乳の女の子が多く見えるが、中には巨乳な妹の作品もあるらしい。棚越しに入り口すぐ右手を眺めると、そっちは二次元系らしい。『エロアニメ』というプレートだろう。アまで視界に入った。視線を戻して右へ右へと移動する私を、驚いた目で見る男性客とすれ違った。しょうがない。罰ゲームなのだから。道を狭めるように置かれた棚には『オムニバス』と書かれたプレートや『洋もの』と書かれたプレートがあった。洋? と一瞬だけ思ったがパッケージの金髪美女を見て察した。右のエリアに入ると左へ回った。壁一面に『近親相姦』と書かれたタイトルのものが多々あり、すごくアブノーマルなジャンルもあることを知ってしまった。……知りたくなかったが、そもそも妹なるジャンルがある時点で気付くべきだった。店の右端に設置された棚はさらにアブノーマルだった。もう、認識すらしたくなかった。

少し疲れを感じながらも、全然時間が経過していないことに気付く。嫌になってきたなぁ。そんなことを思いながら。右エリアの反対側に移動した。そこに掲げられていたプレートの文字は『レズビアン』だ。女性の同性愛であることは知っている。女子校だもの。そういう人はいくらかいる。公認のカップルも。だが……彼女らのようなプラトニックな世界ではたく、ひたすらに爛れた画がそこには並んでいた。

 

「うへぇ」

 

流石に私も声を我慢できなかった。思った以上に、このジャンルは世の男性に人気があるらしい。置かれている量も多い。そんな中、熱心にパッケージを見比べる一人のお客さんと目があってしまった。

 

「あら? 貴女も――へぇ」

 

私の目を見て含みの有る笑いを零したのは――

 

「す、ずかぜ、さん?」

 

うちのクラスの委員長。涼風唯その人だったのです。




ここまでがプロローグです。次回からエロまみれです。

あと、遥奈が認識することを諦めたジャンルはSMとか拘束とかスカトロ辺りです。
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