※この作品はR-18です。

闘技場~囚われの性少女~   作:ルーラー

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第十三話  第三ラウンド―秘裂に食い込む下着―

 いささか唐突ではあるが。

 いま行っているミリアとの戦いを、アシモフは『戦闘』とは認識していなかった。

 こんなものは『戦闘』ではない。

 ただの『遊戯(ゆうぎ)』である、と。

 

 ゆえに挑戦者である少女のことも、彼は『敵』とみなしていなかった。

 彼女は、アシモフが食したいと思う『好物』。あるいは『玩具(がんぐ)』だ。

 そう、淫(みだ)らな遊戯に興じるための、意思ある道具。

 

 もし仮に、これを『戦闘』と称したとしても、やはり彼が戦うべき相手はミリアではない。

 老人の対戦相手は、この戦いを観戦するために闘技場を訪れた観客たちである。

 

 ミリアという少女の存在は、アシモフにとって『武器』でしかない。

 彼女を効果的に『使用』して、観客たちに満足してもらえれば彼の勝ち。

 満足が得られなければ、負けである。

 

 負けた者がどうなるのか、彼は知らない。

 否、知る必要がない。

 自分が負けることなどありえないのだから、負けたあとのことを尋ねるのは時間の浪費以外のなにものでもない。

 そう、アシモフは思っていた。

 そして事実、彼が女性を扱って、勝利できなかった――観客たちの満足が得られなかったことなど、ただの一度もなかった。

 

 この戦いも同様である。

 アシモフは少女の生真面目さなどを利用して、『抵抗不可』という枷(かせ)をつけてみせた。

 そして、残り五分から始まった『抵抗不可』の時間を巧(たく)みに延長させてゆき、ついには残り十四分というところまで増やしてみせた。

 

 彼の武器にして玩具たる少女は、いま、四つん這いの姿勢をとっている。

 その服装は、なんの変哲(へんてつ)もない『ファイター』のものだ。

 半袖の青い服に銀色の胸当て。両の腕には鈍く輝く無骨(ぶこつ)な篭手(こて)を装着している。

 

 だが、普通と称せるのは上半身だけのこと。

 下半身にある衣服は、愛液に塗(まみ)れた純白の下着のみ。

 それとて股布(またぬの)部分は紐状(ひもじょう)になってしまっているため、大事な部分を隠すことなどできていない。

 それの他に、足には銀色のブーツがありもしたが、下着姿にそれでは、男を欲情させる材料にしかならないだろう。

 

 そんな状態で地面に両手両膝をついているミリアの姿は、まるで男を誘っているかのようだった。

 たとえ身を固くしていても、アシモフの指示に従っているだけであっても、その桃尻を自ら進んで向けている以上、誘ってなどいないという言い訳は通用しない。

 客観的には、どうしたって誘っているようにしか見えないのだから。

 

 そして、もうひとつ。

 彼女の下着には、アシモフの手が触れていた。

 しかしそれは、脱がすためではない。

 この布を用いて、少女にさらなる責めを加えるためだ。

 

 審判の物言いに騙(だま)されてのこととはいえ、先ほど彼は、ミリアに恐怖を覚えた。

 それだけではない。

 冷や汗をかかされ、彼女の高潔(こうけつ)さを見せつけられ、そしてなにより、普通に戦っても勝てるのだと侮(あなど)られた。

 

 ミリアという少女はアシモフの武器であり、それ以上に玩具でしかないというのに。

 間違っても、闘技場のサーヴァントと対等に戦えるような『敵』ではないというのに。

 ただアシモフに嬲(なぶ)られ、喘がされ、悶えさせられる。

 そんな、自分に好き放題弄(もてあそ)ばれるためだけの――観客に痴態を披露するためだけの存在へと、とうに堕(お)ちてしまっているのだというのに。

 そんなことを考えながら、彼はミリアの右隣へと移動。少女の股間を覗き込むように身を屈める。

 

「な、なにを……?」

 

「まあ、おとなしくしておれ」

 

 下着越しに、左手で桃尻を撫でまわしながら言う老人。

 続いて右手を、紐状になってしまっている股布部分へと向けて動かした。

 

「――やっ……! ふっ……んっ……ふうっ……」

 

 アシモフは股布部分を掴み、恥丘を擦るようにしてずらしていく。

 それは彼女の性感を少なからず刺激したようだったが、しかし、いまの彼の目的はそれではない。

 なおもグイグイと引っ張り、股布部分を少女の中心へと到達させ、愛液がしたたっている割れ目に軽く咥(くわ)えさせる。

 

「これでよし、じゃな」

 

「……え、あ……。なにが……よし、なんですか……?」

 

 訊かずとも、本当はわかっているのだろう。

 だが、かたかたと身体を震わせながらもミリアは問うた。

 彼女の声と瞳は、これから行われるであろう責めへの恐怖に揺れている。

 

 その反応をしばし無言で愉(たの)しんでから、老人は屈めていた身を起こした。

 そして桃尻を撫でていた左手で下着をひと掴みにし、返答の代わりとばかりに、くいくいと軽く引っ張ってみせる。

 

「……あっ……ああ……やああ……」

 

 布がわずかに食い込み、秘裂と陰核に軽く刺激が走ったのだろう。

 ミリアの口から怯えた声が漏れ、その瞳が強く閉じられた。それに伴って、身体のほうもより一層固くなる。

 しかし、そんなものはなんの防御にもなりはしない。

 そんなことは、彼女にだって理解できているはずだ。

 そうでなければ、この程度の行為に怯えたりなどするはずがない。

 

 ミリアの背後に戻ったアシモフの目に、ついにその大部分があらわになった桃尻が飛び込んできた。

 これから加えられるであろう責めに怯え、ふるふると揺れているそれに、つつーっと彼は予告もせず指を這わせてみる。

 

「…………」

 

 返ってくる声はない。

 だが、丸っきりの無反応というわけでもなかった。

 小刻みだった少女の震えが、我慢の限界とばかりに激しくなる。

 

 おそらくミリアは、いまので理解したことだろう。

 自分は、この責めに対して身構えることすらさせてもらえないのだ、と。

 アシモフが下着を掴む手を一度離し、左の手から右の手へと持ち替える。

 

「さて、準備もできたことじゃし、そろそろ始めるとしようかの」

 

「……や、やめ……引っ張ら、ないで……」

 

「うん? なぜじゃ?」

 

「……だ、だって……挟まって、るんですよ……?」

 

「ワシが挟んで――いや、咥えさせてやったんじゃから、当然じゃな。それにこの状態で引っ張れば、よい具合にお主の『弱点』をいたぶってやれそうじゃ。そうは思わんか?」

 

「……う、ううっ……」

 

 目の端に涙を浮かべ始めた少女に、老人は恐怖を煽(あお)ろうと続けていく。

 

「お主にも想像はついておるじゃろうが、指で押し潰すのとはわけが違うぞ? 引っ張られたときの力を、ほとんどその一点のみで受け止めなければならんのじゃからな。

 押し潰そうとする力も、指でのそれとは比べ物にならんじゃろうし」

 

「――ひぅっ……。 お、お願い……お願いです……。引っ張るのは……して、いいですから……挟むの、だけは……」

 

「なにを言っておる。この責めは咥え込ませてこそじゃというのに。――ほれ、こんなふうにの」

 

「……や、やめ――ひううっ……!」

 

 さっそくとばかり、グイッと右手に力を込めるアシモフ。

 紐状になった股布部分が少女の割れ目に食い込み、肉芽を強く圧迫する。

 

「……ひんっ! くうっ……! は、離してぇっ……! ……おねがっ……緩めて、くださいっ……!」

 

 ぶんぶんと激しく首を横に振って身悶えるミリア。

 彼女の懇願(こんがん)に応え、老人はあっさりと引っ張る力を弱めてやった。

 だが、言葉による責めは続く。

 

「まだまだ小手調べの域じゃというのに、情けないのう。それに、たったこれだけのことで尻を突き出してきおってからに」

 

「……はあ、はあ……。……え、なっ……あっ……そ、それはっ……」

 

 はしたないことだ、というのはわかっているのだろう。

 指摘されたミリアの頬が、みるみるうちに赤く染まった。

 むろん、少女の背後に立っている彼がそれを見ることは叶わない。

 だが、声の感じから見当をつけ、さらなる辱めの言葉を投げることくらいは容易にできた。

 

「やれやれ。まるで触ってほしいとでも言っておるかのようじゃな。まったくもって、けしからん尻じゃ」

 

「や、やめて……。言わないで、ください……」

 

「ふむ……。もしやとは思うが、お主はワシを誘っておるのか? 緩めてほしいなどと言っておったくせに、本心ではもっとキツく責められたいと望んでおるのか?」

 

「そ、そんなこと――んんっ!」

 

 ニタニタと笑みを浮かべながら、アシモフは再び布地を引き絞る。

 

「どちらにせよ、誘われたからには乗ってやらねばのう。ほれほれ、どうじゃ? 気持ちよかろう?」

 

「……誘って、なんかっ……! それに、気持ちよくも――やっ! はっ! ああっ! はぁんっ!」

 

 くいくいと布を引く闘技場のサーヴァント。

 その度に彼女の口からは鋭くも艶(なまめ)かしい声が漏れ、否定の言葉は口だけのものであることを窺(うかが)わせた。

 

「ふああっ! んんっ! こ、これ、もうっ……んふっ! やあっ……!」

 

 股布は少女の割れ目を抉(えぐ)るように擦りあげ、ただひたすらに苛(いじ)めぬく。

 だがミリアが溢れさせている愛液が、秘部に走る苦痛を和らげた。

 それだけではない。彼女は第一ラウンドの開始時から、ずっと気化した媚薬を吸い続けてもいるのだ。

 である以上、この程度の責めで痛みを感じることはない。

 そう、たとえ股布で陰核を強く押し潰されたとしても。

 

「あっ! はっ……! ……それ、以上はっ……! ……んんっ! やっ……はああっ! ……やめっ……そこ、つぶれちゃ……!」

 

 とはいえ、明らかな苦痛を『快感』として受けとってしまうことはないだろう。

 闘技場内に蔓延(まんえん)している媚薬は、液体でもなければ固体でもない。もっとも密度の低い、気体なのだ。

 ゆえに、そこまでの効果は望めない。

 

 いまのところ、ミリアの身体は、ただ敏感になってしまっているだけである。

 性感を、大幅に引き上げられてしまっているだけである。

 そう、いまのところは。

 

 だが、このまま吸い続けるなら話は別。

 身体中に媚薬が回ってしまえば。

 身体が完全に蝕(むしば)まれてしまえば。

 少女の肉体と精神は、痛覚をも『快感』と認識してしまうようになる。

 どんな強烈な苦痛であろうと、それを性的な刺激に変換してしまう身体になってしまうのだ。

 

 むろん、一時的なものではある。

 徐々に、のことでもあるため、そのときが訪れるまでは気づくこともできないだろう。

 しかし、ゆっくりとではあるが着実に、彼女の身体はそういうものへと造り変えられていきつつあった。

 

「……つぶれ……つぶれちゃうぅっ……! あっ! んんっ! やああっ……!」

 

 股布に秘芯を圧迫され、ミリアが嬌声(きょうせい)と共に身をよじる。

 だが、それ以上の動きはなかった。

 刺激の強さに悶えて逃げだそうとはするものの、ギリギリのところで踏みとどまる。

 腰をくねらせ、桃尻を突き出し、あともう少しで前進するか後退するかしそうなものなのに、腕と脚に力を込めて、なんとか不動(ふどう)を保とうとする。

 そんな彼女に、アシモフは内心で舌打ちしながら声をかけた。

 

「どうじゃ? 豆はよい具合に潰れておるか? まあ、物足りなくとも、もっと強く引いてはやれんがの。これ以上やると、この白い布が破れてしまいそうじゃ」

 

 それを聞き、ミリアは喘ぎながらも安堵する。

 どうしようもなく、不安になっていたのだ。

 いま、彼女が激しく責め立てられているのは、女性にとって一番大切なところである。

 そこを下着の股布などというもので、荒々しくいたぶられているのである。

 だというのに、そこからは快感しか伝わってこない。

 痛みというものが、まったく走ってくれない。

 そんな自分の身体の反応に、ミリアは戸惑い以上の感情を覚えていたのだ。

 

 いや、それだけではない。彼女は恐怖さえ感じていた。

 これ以上の苛烈(かれつ)な責めを加えられたらどうしよう。

 そのときに覚えるものが、なおも快感だけだったらどうしよう。

 その果てに、アシモフに教えられた『堕落に繋がる天国』へと辿りついてしまったらどうしよう、という。

 

 『堕落に繋がる天国』。

 命を落とすことようなことにはならないものの、行けば身体が穢(けが)れてしまうというところ。

 ミリアは第二ラウンドの最中、老人にそんな場所のことを教えられた。

 否、教えられたのではない。教え込まされたのだ。知りたいと望んでいたわけでもないことを、無理やりに。

 

 そして、少女がアシモフに教え込まされたことは、それだけではない。

 この戦いを通じて、色々なことを無理やりに教え込まされた。

 本当に色々なことを、次々と。顔から火が出るような思いにさせられながら。

 

 愛撫されれば、感じるのだということ。

 感じれば、秘めるべき大事なところから蜜を垂らしてしまうのだということ。

 その蜜の名は、愛液というのだということ。

 女性には必ず、共通の『弱点』があるのだということ。

 

 それらのことをすべて、すべてミリアは背後に立つ老人に教え込まされた。

 それも文字通り、直接、身体に。

 いちいち、辱めの言葉をかけられながら。

 本当に次々と、無理やりに。

 

 だが、それもここまで。

 これ以上強く引っ張ることができないというのなら、あとはこの圧迫に耐え続けてさえいればいい。

 そうしていれば、『抵抗不可』の時間は必ず終わる。

 ようやく、彼女の反撃が赦されるようになるのだ。

 

 むろん、『抵抗不可』の時間が終わることとミリアの勝利はイコールではない。

 それでも彼女は、自分の力に自信を持っていた。

 これは過信などではないと、自分は必ずアシモフを倒せると思っていた。

 『抵抗不可』の時間を耐えきって、勝利して、これ以上のことを教え込まれるのだけは絶対に阻止してみせる、と。

 

 しかし老人は、いつまでも同じ責めを続けるのをよしとしなかった。

 確かに圧迫は、ただその状態を維持するだけでも充分な責めとなる。

 だが、それゆえにアシモフは飽(あ)いたのだ。

 『維持するだけ』の状態に飽き、布地を引っ張る力を敢えて緩めた。

 

「はっ……ふっ……ふううっ……」

 

 陰核に加えられていた力が唐突になくなり、弱々しい息を漏らすミリア。

 そして、彼女の身体からわずかに力が抜ける。

 そこを狙い、再び彼は力強く布を引っ張った。

 

「――んんっ……! そんな、ずるっ……! ふっ……!」

 

「ずるいじゃと? なにを言うておるか。お主が勝手に油断しておっただけじゃろう」

 

「……油断、なんか……んっ! してな……ああっ!」

 

 緩めては絞り、また緩めては絞り。

 その行為の連続が緩急(かんきゅう)というものを生み出し、ミリアを再び追い詰めていった。

 股布は秘裂を擦り、秘芯を押し潰す。

 そして、ほんのわずかな間だけそこから離れ――再び潰す。

 

 この責めは、少女にとってたまらないものになっていることだろう。

 なにしろ股布による肉芽の圧迫は、アシモフの気が向いたときにのみ実行される。

 陰核を押し潰される快感に、ただ黙って耐えていればよかった先ほどまでとは、まるで状況が違うのだから。

 

 それでもまだミリアが耐えていられるのは、すでに第二ラウンドで一度、秘芯を責められていたからに他ならない。

 タイツの中に手を入れられ、好き勝手にまさぐられたときの、嫌悪感。

 下着越しにとはいえ、何度も『弱点』を苛められたときに覚えた、確かな快感。

 そして、指の腹を押しつけられ、いまよりも弱い力でとはいえ、肉芽を押し潰されたときの、あの強烈な……。

 

 その刺激を老人に教え込まれていたからこそ、いま、彼女はなんとか耐えられているのだ。

 もし、これが生まれて初めて加えられた陰核責めであったなら、なんの心の準備もなしにこの責めを受けていたとしたら、間違いなく、ミリアは耐えきれず絶頂していたに違いない。

 

「――んっ……! くっ……! ふっ……!」

 

 少女の瞳が閉じられ、首が左右に激しく振られる。

 口も強く閉じて横一文字(いちもんじ)。

 だが、ミリアが覚えているのは苦痛ではなく快感だ。

 その証拠に、少女の秘密の場所は恥ずかしい蜜をとめどなく溢れさせている。それこそ、食い込んでいる股布が濡れそぼってしまうほどに。

 

 そしてある意味、当然のことではあるのだが。 

 口に出すことこそせずにいたものの、彼女は身体のほうも激しくうずかせていた。

 先ほどから、身体の芯が熱くて仕方がなかった。

 そして、そんなミリアの状態を見逃すようなアシモフではない。

 

「そこまで激しく悶えられると、この生殺しにも似た責めを続けるのが悪いことのようにも思えてくるのう。しかし、これ以上強く引っ張っては、この布が保(も)たぬじゃろうし……」

 

 むろん、だからといって責めの手を緩めるような彼ではない。

 むしろ、より強い刺激を与えようとするのが、この老人の常である。

 そしてそれは、いまも例外ではなかった。

 

 思考の果てにどんなことを思いついたのか、アシモフが口許を邪悪に歪める。

 それから、無言のままでいるミリアに、とぼけた声で問いかけた。

 

「ふむ、それなら……こういうのはどうじゃ?」

 

 彼の口調は、『お願い』や『提案』のそれである。

 しかし、老人の口から出てきたものとなれば話は別。

 『お願い』も『提案』も、少女にとっては『命令』となにひとつ変わらないのだから。

 

 そして、彼はその『命令』を口にした。

 『お願い』の口調で、容赦のない責めを提示した。

 

「ワシが力いっぱい布を引っ張っているときに、お主が『前進』するんじゃ。そうすれば、あるいは……。あとは、言わんでもわかるじゃろう?

 それを一度――いや、三度ほど試してみたいんじゃが……協力してもらえんじゃろうか?」

 

 その責めの内容に、ミリアの顔が青ざめる。

 その身体が、これ以上ないほどに硬直する。

 彼女の反応は、どこまでもわかりやすい。

 そして、だからこそ見ていて面白かった。

 

 ミリアは、なかなか返答しようとしない。

 だが、アシモフはそれでもよかった。

 彼女の沈黙を、動かずにいる状態を、審判は高い確率で『抵抗』とみなすだろうから。

 

 やがて、彼女の口が開かれた。

 震える声で、首を縦に振って返してきた。

 

「……わ、わかり、ました……。……で、でも……三回だけ、三回だけ……ですよ……?」

 

 こちらを向くことなく返ってきた、了承の言葉。

 それにアシモフは、ニヤリと笑いながら「うむ、もちろんじゃ」とうなずいたのだった――。

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