ミリアの秘すべき場所から、雫が落ちる。
その全身を、アシモフや観客たちの目に晒しながら、銀髪の少女は恥ずかしい蜜を幾度となく垂らし続ける。
ミリアに救いがあるとすれば、落ちた愛液が音を立てていないことと、身体にはまったく触られていないことくらいだろうか。
だが、そんなものはしょせん気休め。
敵である闘技場のサーヴァントが、ただの一言で奪い取る。
「ところで、ひとつ訊いてみたいんじゃが。一体、どういう気分になるものなんじゃ? 隠すべき場所をすべて
「……最悪の気分です。それと、見せたくて見せているわけではありません。見せつけるとか言うのはやめてください」
「ほう? 感じたくて見せておるわけではないと? なら、お主の股から零れておる液体は一体なんなんじゃろうなあ?」
その言葉に、ミリアは唇を強く噛みしめ、恥じ入るようにうつむいた。
それから、愛液を少しでも地面に落とさないようにしたいのか、太ももを寄せ、より内股気味になる。
むろんアシモフは、それを自分に都合よく解釈した。
「これ、擦り合わせるのは我慢せいと言っておるじゃろう。まったく、無防備に晒されておるそこが気になるのも、少しでも刺激を与えてもどかしさをごまかしたいのも、わからないではないが……」
「しっ、刺激を与えたかったわけではありません! もどかしくも……な、ないです……!」
「それは
その言葉を少女は、頬を赤く染めながら、過剰なまでに否定する。
「そ、それは気のせいです! あなたの見間違いです! 思い違いです!!」
「……まったく、頑固な娘じゃな。まあ、よい。それよりも、これからのことのほうがワシには重要じゃ」
闘技場のサーヴァントがそう言うと、ミリアは瞳をわずかに甘く潤ませた。
「こ、これからの……こと、ですか?」
「うん? なんじゃ、次はどのように弄くりまわされてしまうのかと、期待でもしておるのか?」
「っ……! き、期待なんてしてませんっ……!」
「ほう? そうか?」
アシモフは、わざとらしく首を傾げてみせる。
それに少女は、声を張りあげながらも、どこか弱々しく返してきた。
「ほ、本当に、全然、これっぽっちも、してないんですからね!? き、期待なんて……」
「……まあ、そういうことにしておいてやろうかの」
嘆息混じりにそうこぼし、老人はミリアの美しく整った胸に目を向ける。
それは、『
少女を恥じらわせ、感じさせ、女の蜜を溢れさせるためだけに行う
「っ……」
そして、ただそれだけの刺激に、ミリアは両の脚を震わせた。
それを見逃すことなく、アシモフは言葉による責めを再開させる。
羞恥と快感に
あるいは、ねっとりと
「なんじゃ? この程度のことで感じておるのか?」
「そ、そんなわけっ……!」
「ほう? じゃが、そう言う割には、乳首がまた一段膨らんだように感じられるのう。このような状況で男の手による愛撫を求めるとは……
「で、ですから、そういうのじゃっ……!」
「そうやって、いくらでも否定しておるがよい。口でならなんとでも言えるからのう。
じゃが、身体のほうはどうか。違うというのが
「う、ううっ……」
男を欲情させるその先端がより張りつめるよう、少女の意識をそこに向けさせる老人。
彼はそれから、「むろん、見られて感じるような娘には、到底不可能じゃろうがな」と
「それに、そのようにいやらしく
……さてさて、先ほどまではお主の身体に快楽の味を覚え込ませようと、かなりの我慢をしておったからのう。ここからは、どのようにして苛めてやったものか」
「い、いじめ、ですか……?」
「うむ、そうじゃとも。『攻撃』ではない。『愛する』でもない。どれだけお主が許しを
「すべて無視されて、強制的に……」
恐れるように、ミリアがつぶやく。
だが、その頬は期待に
「痛みはないじゃろうが、想像を絶する快楽にその身を焼かれることになるやもしれぬぞ? なにしろ、生意気に尖りきったその先端が、ワシの指に延々と
「こ、この先端が……アシモフの指に、延々と、嬲られ……」
「そうじゃとも。責められ、いたぶられ、嬲られ、苛められるのじゃ」
「責められて、いたぶられて、嬲られて、苛められる……」
「うむうむ。お主の意思など関係なく、強制的に気持ちよくさせられ続けるのじゃよ。ワシの気が済むまで、な」
「私の意思なんて関係なく、気持ちよくさせ続けられる……。アシモフの、気が、済むまで……。そんな、そんなの……」
強制されてなどいないのに、少女はアシモフの言葉を繰り返した。
そして口にするその度に、ミリアは全身をビクッと震わせる。
まるで、これから行われようとしている行為に、早くも快感を覚えてしまっているかのように。
彼女の頭の中にあるであろう妄想を、より具体的なものにしてやろうと、老人は先を続ける。
「して、まずはどのように苛めてやろうかのう。いきなり乳首を刺激しては芸がないじゃろうし……。うむ、やはりまずは、触り心地のよいその乳全体を、左右順番に舌で味わわせてもらおうか」
「な、舐められちゃうん、ですか? 私の、胸……」
「うむ。両方とも、ワシの
「両方とも……、べ、べとべとに……。あ、う……」
「そうして、余すところなく唾液まみれにしてやったあとは……そうじゃな、ワシの唾液をお主の乳になすり込んでやるとしよう。この両の手で、いやらしく揉みしだきながら、の」
両の手をわきわきと
「唾液、なすり込まれて……、いやらしく揉みしだかれて……。うう、そんなこと……」
もう、かなり感じてきているのだろう。
つぶやく少女の垂らす蜜、その
だが闘技場のサーヴァントは、まだまだ責め足りないとばかりに言葉を重ねていく。
「ここまですれば、お主の身体もワシの唾液の味を覚えるじゃろう。むろん、ワシの唾液には
「せ、征服……されて、しまうんですか……? 私の、胸……。あ、あなたに……」
「
さて、揉みしだいてやった次は、どういたぶってやろうかのう? 生意気な先端を摘み、転がし、掌を押しつけて頂きを擦ってやり……」
「乳首、摘まれて……、転がされて……、先のほうを、擦られて……」
「おお、そうじゃ。
「ま、また……なんでそう、すぐに焦らしてっ……」
すでに行為が行われているかのように、ミリアが非難がましい声をあげる。
それを老人は、
「そのほうが、お主が気持ちよくなれるからじゃよ。それは、お主自身も身をもって知っておることじゃろう?」
「あ、う……。そ、そうですけど……。でも、焦らされるのは辛くて……。もどかしくて……」
「安心せい。そのあとには、強烈な快楽を与えてやろう。……そう、お主がどれだけ『やめてほしい』と
「ど、どんなことを……するん、ですか……?」
「なあに、その誇らしげに屹立しておる乳首を、指で押し潰してやるんじゃよ。先ほどのように、の」
「そ、それはっ……!」
「おっと、いくら
先ほどまでの『愛撫』と、これから行おうとしている『責め』。
『愛される』ということと、『苛められる』ということ。
その違いを、アシモフは時間をかけてじっくりと少女に教え込んでいく。
「本当に、『苛められちゃう』んですね、私……」
「ようやく実感できたか? 娘。――そう。確かにワシの行為は、お主にとって快感となろう。じゃが、それはワシの満足のためだけにすること。
いまのお主は、ワシに乳をまさぐられ、いいようにされ、無理やりに
それに、太ももを擦り合わせながら、目を伏せてミリアがつぶやいた。
まるで、彼女の
「絶対に、
「じゃが、どのように弄ばれるのかまでは、想像できておらんかったじゃろう? そも、いまの責めの内容とて、思いついた順に並べてみたにすぎんのじゃぞ? いま口にしてみせたことをすべて終えたところで、到底ワシは満足などできん」
「あの、だったら……他には、なにを……?」
「そうじゃなあ……。乳首を押し潰しつつグリグリとしてやるのもよさそうじゃし、指の付け根にその先端を挟んで、わざと少し弱めに刺激してやるのもよさそうじゃ。むろん、頂きを指で幾度となく弾いてやるのも悪くない」
「そ、そんなに、たくさん……?」
そうつぶやいた少女の右手が、不意に動いた。
向かう先は、透明な蜜が流れている、彼女の秘密の場所。
それに老人は、『手は身体の横につけたままでいるように』と注意を飛ばそうかと思ったが……すぐさま考えなおし、ニヤリと笑う。
「言っておくが、指で苛められるだけで済むと思うておるのなら、それは大きな間違いというものじゃぞ? せっかく
「く、口で……? ……あ、ふっ……」
ミリアの右手が、少女の大事な場所に辿りつく。
「うむ。赤ん坊のように口に含み、吸いつき、思う
「……あ、はっ……吸わ、れて……、しゃぶ、られ……てぇっ……」
割れ目を指先で刺激し、くちゅ、くちゅ、と音を立てながら声を漏らすミリア。
それを
「それだけではないぞ。歯で乳首を固定し、舌でつつき、舐めあげ、さらには先端を軽く噛んでもやろう。そこまでしてやれば……
「あっ……、ああっ……。なんで……なんで、そんな……いやらしいこと、ばっかりぃっ……」
非難めいたことを口にしながらも、少女は指の動きを速めていく。
闘技場のサーヴァントに与えられた『材料』を使い、自らの手で絶頂の階段を駆けあがっていく。
だが、老人はそれをよしとしなかった。
「ほう? いやらしいこと、とな? じゃがなあ、娘。いま、その『いやらしいこと』をしておるのは、果たしてどちらじゃ? そこのところ、お主は正しく認識できておるのか?」
その言葉に、ミリアの手の動きが止まる。
「……え、あ……?」
「じゃからな、
「――やっ! ……あ、ああっ……!」
恥ずかしい蜜が付着した、彼女の指先と太もも。
そして、自らの手によって地面に飛び散った愛液を見て、少女が恥じらいに頬を染める。
「な、なんで私っ……、こ、こんなことっ……」
そんな彼女に、アシモフは呆れたふうを装って声をかけた。
「まだなにもされておらぬというのに、自らを
「あ、ううっ……」
「むろん、なにがなんでも続けたいというのなら止めはせんぞ? じゃがそうでないのなら、いい加減、手を身体の横に戻してはもらえぬか?」
「…………」
うつむいて、無言で老人の指示に従うミリア。
その震える脚にほくそ笑み、老人はさらに言葉で少女を責め嬲っていく。
「まあ、強い意志を有しておるお主のことじゃ。もしかしたら、いま言うた程度の責めでは折れんかもしれん。じゃがな、そんなことはどうでもいいんじゃ。お主が屈しようと屈しまいと、ワシはかまうことなくその乳を苛め続けてやるつもりでおるからな」
「い、一体……いつまで、そんなことを……」
「むろん、ワシが満足するまで、じゃよ。あるいは、お主がワシの責めに耐えきれずイってしまうまで、か」
「……イったりなんて、しません。もう、絶対に……」
そんなことを言うミリアは、しかし、もうすでに愛液を溢れさせていた。
それは彼女が、『ほんのわずかな刺激』以上の快感を、この言葉責めで覚えてしまっているということに他ならない。
事実、少女の腕と脚はガクガクと震えており、もうひと押しで、彼女は再び地面に崩れ落ちてしまいそうにもみえる。
そしてアシモフは、ミリアがそうなるべく、自らの『尾』である蛇を一匹、彼女の目の前へと近づけた。
「一度絶頂を迎え、快楽の味を知った娘がよく言うわ。それとも、『堕落に繋がる天国』に向かわされるのが、そこまで恐ろしいとでもいうか?」
「恐ろしくはありません。ただ、もうそこに行かされることだけは、絶対に――」
「一度も二度も、そう変わりはせんよ。それに、もし
「えっ……? あっ……。そ、それは……」
老人の問いに、少女は頬を赤らめながら視線をさまよわせ。
「そんなことは……あ、ありません……。だって、それはつまり、あなたに……い、苛められるということで……強制的に……えと、その……気持ちよく、させられちゃうと……いう、ことで……。だから、そんなの……そんなの、は……」
「
「だ、堕落っ……!?」
「穢れずに済むのなら、敵の手で絶頂させられるのもやぶさかではないなど、堕落以外のなにものでもないじゃろう?」
「そっ、それは……」
「さて、そんなお主に
「その、蛇も……?」
恐れにではなく、おそらくは期待に唾を飲み込むミリア。
「そうじゃ。指で乳首を固定し、頂きを蛇に舐めさせるのじゃよ」
「先のほうを……へ、蛇に……」
繰り返す少女の、脚の震えが大きくなる。
「そう。ちろちろ、ちろちろと、何度ものう」
「ち、ちろちろって……何度も……」
「おお、そうそう。先端を固定するんじゃから、指でしごいてやるのも忘れてはいかんのう」
「へ、蛇に舐められてるのに、そんな、ことも……」
「しかも、お主の乳首を苛める蛇は一匹だけではないぞ? 複数の蛇で同時に嬲り、翻弄してやるから楽しみにしておれ」
「複数の、蛇で……? そんなの、わたし……わたしぃっ……。……あっ、ああっ……。だめっ、そんなの、だめっ……! そこ、ちろって……いっしょに、なめちゃっ……!」
ミリアが耐えられたのは、そこまでだった。
闘技場のサーヴァントが発したものと、彼女自らが口にしたもの。
その二つの
だが、おそらくは腰が抜けただけだろう。
その証拠に、ミリアの目の焦点はしっかりと定まっており。
弱々しいながらも、アシモフの顔を見上げている。
「……は、あ……ああ、あ……。はぅ……」
それでも、この少女が欲情しているのは、誰の目にも明らかだった。
老人が言葉にし続けてきた責めの内容。彼がそれをミリアに加えれば、彼女は間違いなく乱れ、身悶え、快楽に染まりきった声をあげることになるだろう。
闘技場内にいる誰もがそうと確信する中、アシモフは少女に声をかけた。
「娘よ、いまよりしばらく休ませてやろう。わずかばかりの責めでイかれてしもうては、ワシも観客たちも楽しめぬからの。
お主が立ちあがるのは、身体の
それはすなわち、立ちあがれば責めを再開させる、という宣告に他ならない。
それをミリアに正しく認識させたアシモフは、瞳を閉じてこの沈黙の時間をやり過ごすことにした。
先ほどまで口にしていた『苛め』の内容。それに、どんな責めを追加してやろうかと考えながら――。