ぺちゃ、ぺちゃ、という音が闘技場内に響く。
「……んっ……ふ……はっ……」
銀色の髪の少女の、抑えた声と共に響き渡る。
「……もうっ、左ばかり、しつこいっ……」
音は、少女の美しく整った胸元――乳肉とアシモフの舌とが触れあったところから発生していた。
「……は、ふっ……くぅ……ぅ、ん……」
胸の膨らみや恥部といった、女性のもっとも秘すべき場所。
大勢の観客たちを前に、そこを晒したまま無抵抗でいることを受け入れたミリアは、左胸を
「……く、ふっ……あ、あっ……」
だが、目を閉じてはいない。
両の手を握りしめてもいない。
太ももを擦り合わせることも、口を引き結ぶこともしてはいない。
彼女がそうしないのは、むろん、老人に禁じられたからである。
快感を紛らわす手段となりうるそれらの行為を、ことごとく禁じられたからである。
あるときは言葉巧みに誘導され。またあるときは彼女の自尊心に訴えかけられて。
結果、ときおり首を横に振る以外のことを除けば、ミリアは『ルール』に逆らうことなく、健気にもアシモフの行為に耐えるようになっていった。
「……はぅ……う、ぅんっ……」
そんな彼女を、老人は唾液をたっぷりと乗せた舌で
わざと音を立てることで少女の聴覚をも刺激しつつ、左右の膨らみ全体に唾液を塗りたくるように、無言で赤い舌を這わせていく。
「……あ、くっ……ん、ふ……本当、しつこ――ひあぁんっ!?」
と、可愛らしくも生意気に勃ちあがっている桜色の蕾にアシモフの舌が触れ、ミリアがおとがいを跳ねあげた。
だが、これは特別、狙ってやったことではない。
「おお、すまぬすまぬ。舌が滑ってしもうた」
事実、老人自身は乳輪にも届かぬ場所で舌を往復させていた。
しかし、胸にたっぷりと
意図に反して、まだ責めるには早いと判断していた乳首を間違って舐めあげてしまう結果になってしまったのだ。
だがそれを、現在進行形で
「す、滑ったなんて嘘ばっかり! そうやって――あっ、やっ、それぇっ……」
ミリアの
「……それ、だめっ……は、ああっ……や、食べっ……食べないでっ……! ふあっ……やっ! 吸うのも、しちゃ、だっ……やっ、やああっ……」
そして、しばしその
「……な、舐めるのも、だめですっ……。舐めるの、やめっ……ふ、ぅんっ……ひゃうぅっ!? やっ!? くち、もごもごさせないでえぇぇぇぇっ!?」
膨らみから口を離すことなく、口内に溜まったそれを一息にぼたぼたとぶちまけてやった。
老人はそれと同時に口を離し、胸に垂らした己の唾液を舌で少女の乳房全体に塗り広げていく。
ぺちゃ、ぺちゃ、という
「……はあ、はあ、はああ……い、やあ……。う、ううっ……」
だが、それでもミリアは耐える。
全身をぶるぶると震わせながらも、堕ちることなく耐えてみせる。
その健気に耐える姿、羞恥とわずかばかりの
「さて、大体こんなものかの」
まだ男を知らない美少女に、文字どおり唾をつけ――否、己の体液で二つの膨らみを征服し、老人は満足げな笑みを浮かべた。
だが、まだ『これですべて』というわけではない。アシモフはミリアの双丘を掴んで割り開き、
「……ぅ、く……あっ、そんなとこ、開くのはっ……んふっ……」
谷間を形成していた内側の乳肉も、見逃すことなく舐め回す。
「……はああっ……もう、ほんと……しつこすぎ、ですよっ……? あん……」
少女の口から漏れるは、紛れもない快感の喘ぎ。
それを耳にしながら老人は顔を上げ、唾液でくまなくてかっている胸を見やった。
「あと残るは……」
そうつぶやいたアシモフの目が、胸の中心で自己主張している桜色の乳首を捉える。
そして、
「――ここ、じゃな」
それぞれの手の中指で、両の先端をグリグリと刺激した。
「ふあぁっ……! そ、そこはやめ――ひんっ……!」
反射的に目と口を閉じてしまうミリア。
だが、アシモフはそれを
その代わりとばかりに手を引き、口の中に唾液を溜める。
「――え……? な、なにを……あっ……」
彼女が察するとほぼ同時、口を開き、ねっとりとした液体をミリアの右の頂きへと向けて垂らす
「あ、くっ……」
一切の抵抗を禁じられている少女は、それを甘んじて受け止めた。
わずかに身体を動かし、己の乳首を闘技場のサーヴァントに差し出すように胸を張り、ねっとりと糸を引いている液体を、その桜色の突起でミリア自ら浴びにいった。
その判断は正解である。
いまの彼女は、自ら進んで老人の行為を手伝うように言われている身。
もし、それを忘れて棒立ちのままでいようものなら、間違いなく審判からなんらかのペナルティが課されていたことだろう。
そして、右が終われば次は左。
「ううっ……くっ……」
だが、そう何度も上手く手伝えるはずもない。
アシモフの垂らした糸引く液体は、今度はミリアの乳房に到達した。
そしてその
「……あ、うぅん……」
「これでよし、じゃな。次は……」
そこまでで言葉を切り、老人は両の手をわきわきと
その
「む、胸……揉むんですか?」
「
「い、いやらしく……ぅんっ……!」
柔らかくも張りのあるまろやかな
それに耐えようとしてか、ミリアは唇を強く噛みしめた。
だが、そんなささやかな反抗も老人は
ときに、やわやわと優しく。
「……や、あ……ふあっ、あ、ああっ……は、あん……あっ、はああ……」
ときに、ぐいぐいと荒々しく。
「……んっ! ……や、はっ……! んはっ……ん、くっ、ふっ……!」
そんな
「……あ、はっ……! やっ……! そんな、つよくっ……!」
「ほう、強くされるのは嫌か。しかし、痛いというわけではないようじゃが……そうか、感じすぎてしまうんじゃな?」
「ち、ちがっ……! そんなことぉ……あふっ……やっ、やあっ……そ、そんな……そんな、やさしくしないでえぇぇ……」
快楽に染まりきった声をあげながら、うつむき加減にゆるゆると首を振るミリア。
「……はうぅ……んあっ……ふ、はあぁん……ふあっ、ああ……」
前もって宣言しておいたとおりにいやらしく指を蠢かせ、老人は少女の漏らす吐息の温度を際限なく上げていく。
卑猥に歪み、
それを目の当たりにして、この少女はなにを思うのだろうか。
「……ううっ……べとべとして、ぬるぬるしてぇ……はふぅっ……!」
むろん、なにを思っていようとも、アシモフには関係のないことである。
少なくとも、彼女が無理やりに送り込まれる快楽に喘ぎ、その瞳を情欲に潤ませ続けている限りは。
いまの彼がやるべきことは、ただひとつ。
ミリアの中にあるであろう性的な興奮を、限界まで――否、限界を超えて高めてやることのみだ。
「……も、もうっ……もうっ、やめっ……あ、ふぅん……」
「ここでやめてやるわけがなかろう。言うたはずじゃぞ? お主の意思はすべて無視する、と。
そも、このようなことをいくらされようとも、お主にとっては汚らしいだけなのではなかったか? 感じたりなど、まったくせぬのではなかったか?」
「あ、あたりまえ……んっ……私は、感じたり、なんて……あっ、ふ、ああっ……ぜ、ぜんぜんっ……あ、はああっ……」
言葉とは裏腹に、少女はたまらないとばかりに首を振る。
それだけでは襲い来る快感を振り払いきれないのか、一度だけ口を強く引き結びもした。
だが、それでもミリアは認めない。
アシモフの手によって感じさせられていることを、ここに至っても認めようとしない。
ならば、と老人は背中から伸びている両の腕を動かし。
両手で乳房を揉みしだきつつ、同時に少女の可憐な蕾をも苛めにかかった。
「……んんっ! そ、そこは、ビリビリしてっ……!」
長く伸ばしてあった爪は、すでに元の形に戻してある。
ゆえにアシモフがしたことは、ただ両の乳首の先端を摘み、軽く力を込めてみたというだけ。
だが、それでもミリアにとっては、充分すぎるほどの刺激であったらしい。
「……んっ! くっ……ふっ……あっ、あぁんっ……!」
乳房を思いのままに揉みあげながら行う乳首責め。
それに少女は幾度となく首を左右に振り、口を結び、目を閉じる。
両の手も二度、三度と開閉させ、とにかく快楽を外に逃がして責めに耐えきろうと必死になっているようだった。
『ルール』のことを言ってやれば、さぞかし面白い反応を返してくれることだろう。
しかし、老人はそれを選ばなかった。
代わりに、べとつく乳肉をこねくり回し、付着した唾液が飛び散らんばかりの勢いで両の先端を擦りあげる。
「……やっ、やああっ……! あふっ……あつ、熱いぃっ……!」
それは快感によるものか。それとも
どちらであれ、ミリアは身体をのけ
絶え間なく嬌声をあげさせられ、引っ切り無しに熱い吐息を引き出され。
自らの汗と愛液、そしてアシモフの唾液とで全身くまなくびっしょりになった少女は、もはや息も
あと少しの刺激で、本格的な絶頂を迎えてしまいそうにも感じられた。
ゆえにこそ老人は責めの手を一度緩め、挑発めいた言葉をミリアにかける。
「なんじゃなんじゃ、勇ましいことを言っておった癖に情けないのう。もうワシの手でイってしまいそうになっておるではないか」
「……そ、そんなことは……ありま、せん……」
返ってきたのは、予想どおりの否定の言葉。
そうでなくては、と内心でほくそ笑みながら、アシモフは少女の返答を誘導していく。
むろん、この問答が終わる頃には、ミリアの体力がある程度回復しているであろうことも視野に入れながら。
「ほう? あれほどはしたなく喘がされておきながら、この口はまだ耐えられると言うか?」
「と、当然、です……」
「……まあ、確かに、始める前には『最後まで耐えきってみせる』と言っておったのう。たとえ肉体に限界がきていようとも、あの
「そうです……!」
『偽りなどない』の一言に語気を強くする挑戦者の少女。
それを見て、老人はニヤリと
「そうかそうか。まあ、そうじゃろうなあ。なにせお主は、丸一日であっても余裕で耐えられる、とまで
その笑みに、あるいは口にした言葉に、ミリアは目に見えて怯んだ。
「えっ……。よ、余裕で、とまでは、その……」
だが、言い逃がれさせはしない。
とぼけた口調でアシモフは追撃をかける。
「うん? なんじゃ? まさかとは思うが、耐えられんのか?」
「た、耐えられます! よ、余裕で耐えられ、ます……」
「首を振って快楽を紛らわすような、そんな『逃げ』を行わずとも、か?」
「も、もちろん、です……。そもそも、首を振ってたのは、別に『逃げ』なんかじゃ、ないですし……」
「ならば、首を振るのも禁止してかまわぬと、そういうことじゃな?」
「……っ! そ、それはっ……!」
焦ったようなミリアの声に、すかさず老人は言葉を被せた。
「なんじゃ? まさかとは思うが、首を振って快楽を紛らわすなどという『逃げ』を打たねば耐えられぬくらい、お主はワシの『苛め』に感じてしまっておるのか?」
「そ、そんなわけっ……」
「なら、よかろう?」
「……わ、わかりました。それでいいです、よ……?」
「そこはかとなく弱気じゃなあ。まあ、よい。では引き続き耐えてもらおうではないか。お主が口にしたとおり、余裕たっぷりに、の」
最後を「
代わりに可憐な両の蕾へと触れさせるのは、肩から伸びているほうの両手。
そして彼は、少女の両の先端をそれぞれ摘み、不意に軽くつねりあげてみた。
「――あ、くっ……! ……って、あ、あれ……? な、なんで……!?」
おそらくは、そこに走ったものが痛みではなく快感だったのだろう、ミリアの瞳が
どうやら、闘技場内に
だがむろん、それをわざわざ教えてやる気などアシモフにはない。
「おっと、すまんすまん。つい
「えっ……? あ、えと、その……。……あ、当たり前じゃないですか! いきなりなんてことを! い、いたたたたっ……」
遅れること、数瞬。
少女は痛そうに顔をしかめたが、口にした言葉は棒読みもいいところ。
それに老人は、桜色の突起を指で撫でさするように刺激して。
「いやはや、まったくワシとしたことが。じゃがまあ、お主はいまワシに『苛められて』おるわけじゃからのう。多少は痛い思いをすることもあるじゃろうと、水に流してはもらえぬか?」
「それは……あ、あっ……そう、ですね……んふっ……わ、わかりました……」
実際に痛みを覚えたわけではないからか、ミリアは喘ぎながらも意外なほどすんなりとアシモフの
それに老人は満足げに笑み、不意打ち気味に少女の右の先端を勢いよく弾く。
「――ひゃぅんっ!?」
それは、水に流してもらえなくともやることはなにひとつ変わらない、という意思表示。
同時に、今度はここを集中的に苛めるぞ、という次なる責めの予告でもあった――。