やるだけなのは 作:□リ
「かはっ……!」
ドスン、と背中から全身に衝撃が行き渡り、肺の中の空気を吐き出し尽くしたかのような呻き声が漏れる。
それと共に口元から飛び出した血が、白い装束を赤く装飾する。
その攻撃は、正しく非殺傷に設定されていた。非殺傷設定の魔法は原則として肉体にダメージを及ぼすことなく、リンカーコアにのみショックを与え、魔法の使用を阻害する。
だが、だからといって物理的な影響がないわけではない。リンカーコアを通じての衝撃に痛み。そして、魔力の反発による加速度の発生。
そう、非殺傷設定の魔法でも、まともに当たれば押されるのだ。強力な魔法であればあるほど、それに比例して強く。
だから彼女、高町なのはが犯罪者の砲撃魔法により背中から強く地面に叩きつけられたとき、体に重大なダメージを負うのは当然の帰結であった。
内臓が傷ついたのか吐血し、意識こそあるものの痛みと衝撃で体が全く動かせないこともだ。
「はっ、はっ、はっ……」
痛みで息を深く吸い込むこともままならない。
地面に仰向けに横たわったまま、浅く、激しく呼吸を繰り返す。
バリアジャケットはボロボロになりながらも未だ形を保っているが、相棒たるレイジングハートは既に手から離れ、遠くに──今の彼女にとっては途方もない距離だ──転がっている。
周囲に味方の局員は誰も居ない。
ペアを組んでいたヴィータは、つい先程の襲撃を受けた際に、別れ別れになってしまっていた。
あのとき、ヴィータは奇襲からなのはを庇ってダメージを負っていた。
もし自分も襲撃に気づけていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
働き過ぎだと、もっと休めと言われていた。疲労が溜まり気味な自覚症状もあった。でも、まだ大丈夫だと思っていた。もうちょっと頑張れると、そして、その後に少し休めば元通りに復活すると、そう思っていた。
それが甘い考えであったと、今まさに思い知らされた。だが、もう間に合わない。
なのはの下に、襲ってきた犯罪者の男が降り立つ。体は今もなお全く動かない。
男は下卑た笑みを浮かべながらなのはにデバイスを向け、何らかの魔法を行使する。
「……?」
胸の辺りが温かい。痛みが和らいでいく。
戸惑いと、安堵。
「治して……くれたんですか?」
もしかしたら、いい人なのかもしれない。何か行き違いや理由があるだけで、話せば分かり合えるのかもしれない。
そんな一抹の希望を胸に、なのはは痛みを堪え、懸命に頭を持ち上げ、男を見る。
しかし、そこに見出せたのは、悪意だけであった。
「そりゃあ、俺には死姦の趣味はねーしなぁ?」
「え……?」
男が何を言っているのか、なのはには分からない。分からないが、そこに好意的な感情が全く含まれていないことは、分からざるを得なかった。
相も変わらず下卑たニヤニヤ笑いを浮かべながら、男は腰を落とし、倒れるなのはの上に伸し掛かってくる。
「俺もホントーはガキは趣味じゃねーんだけどさぁ。管理局の連中があんまりにもしつけーもんで、最近すっかりご無沙汰なわけよ。だから、さ。責任取って、慰めてくれよ。な?」
「え……や、やだ……ヒッ」
男はすっかりなのはに覆いかぶさっていた。そして自身の顔をなのはの顔に近づけ、一方的に語りかけながら臭い息を吹きかける。
なのはは得体の知れぬ恐怖に怯え、この窮地から逃れんと必死にもがくが、僅かばかりの治療を受けたとて依然として重体であることには変わらず、全く成果は見られない。
一方、そんな風に怯えもがくなのはを、男は薄ら笑いで観察する。
男にとって、無力化し恐怖に怯える女の顔は、何よりの好物であった。
わけもわからず首を振り、逃げようともがく少女を見ているだけで、男はたまらなく興奮し、股ぐらのモノがいきり立つ。
当然、観察だけで終わるはずもない。少女を骨の髄まで味わい尽さんと彼女の体に手を伸し、そして、蹂躙が始まった。
ビリィィィッ!
最初に響いたのは、布地を引き裂く音。既にボロボロで構成の弱まったバリアジャケットは脆く、素手で容易く引き裂かれて、その下に守られていた柔肌が露わになる。
「い、イヤァァァああああああ!!」
上体を包むバリアジャケットの前を大きく開かれ、膨らみかけのまだ小さな胸が、ひんやりとした外気に触れる。
一拍を置いて、自身の有り様に気づいたなのはは羞恥の余り叫び声を上げ、痛む体も忘れてより一層暴れだした。
「ちっちぇなぁ……やっぱガキだな。お、でもこれはこれで?」
「やぁっ! 痛い、痛いの!」
手を振り上げ、叩き、押しのける。そんな死力を尽くした抵抗も、弱った体では蟷螂の斧に等しい。
男はまるで意に介さず、ゴツイ手で大雑把になのはの両の膨らみを掴む。小さくともすべすべした滑らかできめ細やかな肌触りは思いのほか良い感触であり、気に入った男は味わうようにねちこく、それでいて乱暴に揉みしだいた。
まだ成長途上で硬い乳房は、男の手に合わせて形を変える度に、ただ痛みだけをなのはにもたらす。堪らず、悲痛な声で痛みを訴えるなのはに向けて、男は再びデバイスを取り出す。
「へっへ、そんなに痛いのか? しゃーねーなぁ。それじゃあ、俺は優しいからよ。特別に、気持よーくしてやる、よっ」
少女の苦痛に歪む顔すら甘露と言わんばかりの男であったが、ここで新たな趣向を楽しむため、とある魔法を彼女の肉体に行使する。
それは、神経に作用して性的な感覚を何十倍にも高める、非合法魔法。
敏感になった肌は、空気に触れるだけでも反応し出す。
「え……な、なに? なにこれ……いや、なに、何なの!?」
表面をなぞる風にくすぐられ、むず痒いような、モヤモヤするような、切ない衝動に襲われるなのは。
火照りだす体と未知の感覚に怯え、戸惑う。
「どうだ、段々と良くなってきたろう?」
「ひゃっ!?」
男は再びなのはの膨らみをわしづかみにするも、その反応は明確に先ほどとは違っていた。
断じて、痛みがなくなったわけではない。それどころか、全く変わることなく乳房は痛みを訴えている。
だが、痛みと共に、何かが満たされるような快感がなのはを襲う。
「いやぁ、やだぁ……やめて、やめてぇ!」
揉みしだき、先端を摘み、こねくり回しと、男は執拗な責め苦をなのはの胸に与える。そして、それを受けての苦悶の声には、甘やかな響きが交じり始めていた。
最早、なのは自身も認めるしかなかった。自分の体が、この行為に対して気持ちいいと感じ始めていることを。
だが同時に、その気持ち良いと感じてしまっている事実が、何よりもたまらなく気持ち悪かった。
魔法の力に拠るものとわかっていても尚、見知らぬ男に体を好き勝手に弄ばれて快楽を感じる自分の体に、激しい自己嫌悪を受けたのだ。
「おーおー。ガキの癖して、乳首が立ってきやがった。実は元から素質があったんじゃねーの。こんなにしちまってよぉ」
「うっ……うっ……ぐす。ひっく。うう……」
男は悦に浸りながら少女を貶める言葉を投げつけ、今度は口を使って彼女の乳房を責め立てる。
なだらか丘陵の頂点にピンと立った、小さな桜色の乳首。それを啄み、歯を立て、舌でねぶる。
否応なく引き出される快感に対し、残された理性は決してそれを認めたくない。
なのはは手の平で顔を覆い、嗚咽の声を漏らしながら、ただ黙って耐えるしかできなかった。
そうやって暫くの間なのはの胸に執着していた男は、長いこと弄くり回してようやく満足したのか、口を離して身を起こす。
男の視線が次に向くのは、少女の下半身。ボロボロになったロングスカートは穴だらけで、端々に艶かしい肌色が覗く。
男は躊躇うことなくそのスカートを、大きく縦に切り裂いた。
大きく開かれたスカートの裂け目から、しなやかな足と、少しばかり子供っぽい布地の多い純白のパンツが露出する。
男が股の付け根辺りに指を這わすと、そこは胸部への執拗な愛撫により、既にジンワリと湿っていることが感じ取れた。
自身の大事な所が触れられていることに、思わずビクリと肩を震わせるなのは。
「どうして……どうして、こんなことするんですか?」
見れば、いつの間にやら顔の上から手をどけ、じっと男の方を見て、問いかけている。
その双眸には涙が浮かび、恐怖や怯えが見て取れた。が、それだけであるはずもない。そこには、このような状況になってもなお話し合おうと、説得しようという意志があったのだ。
一方、それを受けた男の顔に浮かぶは、いったいこいつは何を言っているんだと言わんばかりの呆れ。それだけであった。
「あのさぁ、腹が減ったら肉を食うだろう? そこに理由とか、必要なのか?」
何を言っているのかわからない。
それは、なのはの、そして男の、偽らざる感想である。
価値観や立脚している土台があまりにも違いすぎて、話が噛み合わないのだ。
「そ、そんなのおかし……ひっ!?」
「いいからテメーは黙って食われとけ」
それでもなのはは必死に抗弁しようとするが、不機嫌そうな男がクロッチの上からグリグリと指を押し付けるのに、黙らされる。脚に力を入れて股を閉じようにもろくな抵抗にならず、むしろ太腿の感触が心地よいと男を喜ばせる始末であった。
「そら、お前だって気持ちいいんだろう? 素直になれよ。なぁ」
「そん……なっ。違う、違います……!」
ニヤニヤと笑う男に、なのはは首を横に振りたくって否定するも、パンツをぐしょぐしょにしながら広がるシミが彼女を裏切っていた。
男はそのままパンツに手をかけ引きちぎり、ただの布切れとする。
「ああ……いや。見ないで、見ないでぇ……」
そして現れるは、ごく限られた人以外に見せたことがなかった、そして限られた人以外に見せることのないはずであった、少女の秘所。
男が脚を大きく横に開かせることで、隠すものも全くなく赤裸々に晒される。
うっすらと産毛が見えるのみの、未だ無毛のピッタリと閉じた割れ目。
むき身のゆでたまごのようなそこは、こんこんと湧き出る愛液により濡れそぼり、てらてらと光を反射する。
誰からも隠すべき場所が見も知らぬ男に凝視されている現実に、なのはは恥ずかしさだけで死にそうな思いにかられる。
さりとて、抵抗しても意味はなく、抵抗しようとする力ももう残されてはいなかった。ギュッと目を瞑り、ただ羞恥に震えるのみである。
「ひっく、ひっく……ぐす。やぁ……あっ、んぐ……ああっ!」
為す術もなく横たわるなのは。
男が彼女の割れ目に指を這わせ愛撫すると、敏感に反応を示す。
せめて声を出すまいと口をつぐむも、耐え切れず嗚咽の中に艷やかな音が混じり出した。
「へっへ。こうも反応してくれると、やり甲斐があるねぇ」
調子に乗って愛撫を激しくする男。
本来ならば痛みしか与えぬはずのそれも、今のなのはからは強い快感を引き出してしまう。
「やだ、もう……やめ……ひゃ、ああっ……!」
痛みとともに高まり続ける快感に、程なくしてなのはは絶頂を迎えた。
ビクンビクンと体を痙攣させた後、脱力し、荒く息をつく。
初めて味わう強烈な感覚にただ呆然とすることしかできず、仰向けに横たわったまま呆けたように中空を見る。
「うあ……ぁ……」
反応のないなのはを尻目に、男はそそり立った陰茎を露出させる。
事を始めてから長いこと勃ちっ放しであったそれはパンパンに膨れ上がり、なのはの小さな入り口とはあからさまに不釣り合いな大きさである。
亀頭が割れ目に押し当てられ、微かににちゃあと粘着質な音が響く。
「あ……?」
なのはは己の股間に異変が起こりつつあることを察するが、それが何であるかを考える時間は与えられない。
男は少しずつ、少しずつ腰を押し進める。
一度は絶頂を迎えたことにより柔らかくほぐされた割れ目を押し広げながら、剛直が挿入されていく。
「ひっ!? 痛い!? 痛い痛い痛い!」
それは、なのはにかつてない鋭い痛みをもたらした。
魔法により快感が増幅されているとは言え、そこに苦痛の軽減は含まれていない。
メリメリと体を引き裂きながら押し入ってくる痛みは、僅かばかりの快楽など吹き飛ばしてしまう。
未だ亀頭が埋まった程度ながら、なのはは既に耐え難い苦痛に苛まれていた。涙をボロボロ流しながら泣き叫ぶ。
「な、なに……? やだ……痛い、痛いぃ! やめてよぉ……!」
男はそんななのはの苦痛に歪んだ顔を見、苦悶に満ちた悲鳴を耳にしながら、愉快そうに嗤っていた。
事ここに至り、なのはは自分が犯されている真っ最中であることを理解せざるを得ないが、理解したところで、できることは何もない。
「まったく処女と犯るときは、この瞬間がたまんねぇぜ」
「ああ……や、やだやだ、抜いて、抜いてください。入れないで、お願いします」
首を横に振りたくり、必死の懇願をするなのは。
しかし男は一顧だにしない。
「いや……いやいや、やだ、やめて、あ……いぎっ!?」
嗤いながら少しずつ少しずつ、焦らすように、愉しみながら、男は処女地の開拓を進めていく。
そして、幾ばくかの抵抗。力を込めて突破。ブツンと、何か突き破る感触。
今まさに、この娘の処女を奪ったのだ。
確信し、溢れる情動のままに高らかに快哉を叫ぶ。
「ははは、おめでとう! これで一人前の女だ。良かったな!」
一方のなのはを襲うは、一際激しい破瓜の痛み。
目をいっぱいに見開き、力いっぱい背を反らし、パクパクと口を開閉させるも、あまりの衝撃に声も出ない。
喉をヒューヒューと鳴らした後、一拍を置いてから、絶叫が響き渡った。
「ああああああああああああああああああぁぁぁっ!!」
重傷の身であることも忘れ、限界まで強張った体と、喉も張り裂けんばかりの悲鳴。
それに破瓜の衝撃が合わさって、少なくない反動をなのはの体に与えていた。
「あ……ああ……あ、あ……」
完全に脱力し、ボロボロと涙を流しながら荒く息をつく。
男は彼女が落ち着いてきた頃合いを見計らい、ゆっくりと破瓜の血に濡れた肉棒を半ばまで引き抜いた。
引き抜いて、そしてまた力強く押しこむ。
「ひぃぃっ!」
またゆっくりと引き抜いては、素早く押しこむ。
「ひぐぅっ!」
その度に少女の顔が苦痛に歪み、悲痛な声を漏らす様を愉しむ。
己の腰の動き一つで女が喘ぐ様を、完全に自らの支配下にあるその姿を、天にも昇る心地で味わう。
それを何度となく繰り返しながら、男の動きは徐々に早くなっていく。
体に少なからぬダメージを負ったなのはは僅かばかりの抵抗もできず、なされるがままに揺さぶられていた。
男はそんな彼女の身を慮ることは一切なく、ついには全力のピストンを開始する。
「うあああああ! わああああああああん! もうやだぁ、いやなのぉ! うわああああああああああああん!」
いたいいたいいたいいやだきもちわるいやめてごめんなさいゆるしてたすけておかあさんおとうさんおにいちゃんおねえちゃんゆーのくん。
容赦のない責め苦に、なのはの心は完全に折れていた。
苦痛に叫び、涙を流し、やめてと懇願し、許しを請い、助けを求める。
この地獄のような時間が始まってから、一体どれだけが経過しただろうか。
泣きつかれ、それでも泣くことしかできず、幼子のようにただ泣きじゃくるなのは。
そんな中、男の動きは一層激しさを増し、最後のスパートへと突入していた。
「へへへ……そら、もうすぐだ。出すぞ、中で出すぞ! しっかり受け取れ! ……うっ」
叫びと共に絶頂を迎えた男は腰を突き出し、なのはの中、最奥に精液を注ぎ込む。
最近とんと機会に恵まれず、溜まりに溜まった精子が、ドクドクと放出されてなのはの子宮を満たしていく。
「やだ、やだよぉ、出さないでよぉ……いやだ、こんなのいやだよぉ……。ぐすっ……うう……ひっく、うわあああああああん」
自らの体内に体液を吐き出されるという、圧倒的嫌悪感。否応なく突きつけられる、汚されてしまったという実感。見知らぬ男の赤ちゃんができてしまうかもしれないという、狂おしいほどの恐怖。
幾つもの感情に襲われ、なのははそれまでとはまた違った悲哀を含んだ声でぐずり、泣きじゃくった。
だらりと全身を投げ出し、すすり泣く少女。
ボロクズのようになったバリアジャケットを纏った、ほとんど裸同然の体。
赤く腫れ上がり、パックリと開いたまま戻らない秘唇から、血の混じった白濁液が逆流する。
そんな少女の姿を、放出後の心地よい疲労感をお共に愉悦を含んだ目で満足気に見遣っていた男は、ふとあることに気づく。
「なんだお前、避妊魔法を使ってないのか?」
避妊魔法、それは管理局の女性局員なら必ず習得する魔法。
建前としては仕事に影響する予期せぬ妊娠を避けるため、しかし本来の目的はまさにこういう事態に備えてのもの。
しかし、幼い上にたった3ヶ月の短期プログラムで現場に出てしまったなのはには、この魔法の必要性を正しく理解できていないままだった。
故に、まだ自分には不要だと考えた彼女は、たとえ僅かでも空き容量を増やすために、デバイスから削除してしまっていたのだ。
そのツケが、今ここで支払わされようとしていた。
「へへ、こりゃあいい。妊娠するまで何度でも犯りまくってやるよ!」
「やあぁ……もうやだぁぁぁ……!」
法を司る公的機関に務める幼子を妊娠させることができるという、倒錯的なシチュエーションに興奮した男は、再び股間を硬くそそり立たせて少女に覆いかぶさる。
彼女の地獄のような時間は、まだ始まったばかりであった。
それから、どれくらいの時間が経ったことだろう。
周到に仕掛けられた罠を食い破ったヴィータがおっとり刀で駆けつけた時、白濁液にまみれ、打ち捨てられて力なく横たわるなのはの姿がそこにはあった。
救出されたなのはは酷い重体で一時は命すら危ぶまれたが、懸命な治療により何とか危険な状態を脱することができた。
その際、二度と魔法の使えない可能性、半身不随になる可能性も示唆されたが、後に回復後の厳しいリハビリに耐えて現場復帰するに至る。
同時に、検査により妊娠していることが判明していた。
まだ幼い身にして孕んでしまった望まれぬ子。
当然のように周りは堕ろすことを勧めたが、彼女は頑として頷かなかった。
それから半年と少しの後、月足らずの子を出産する。
遺伝子に異常があったのか虹彩異色症を持って生まれたその娘は、高町ヴィヴィオと名付けられ、実母である高町なのはと彼女の親友フェイト・T・ハラオウンの二人の手によって育てられることになった。
管理局の広告塔として扱われていた二人には公然と表に出すことの許されぬ娘だったが、親子仲は至って良好であり、娘は二人の母親の愛情を一身に受けてスクスクと育った。
そしてその娘が6歳になったとき、聖王と同質の特性を持つことが判明、犯罪者に狙われることになるのだが、それはまた別の話である。
おまけ
「……別の話である」
「なのはさんに、そんなことがあったなんて……」
「ちょ、ちょっと待ちなさい! 簡単にこんな話を信じるんじゃないわよ、バカスバル!」
「それでも、今はあんなに幸せそうに笑っているんですね……」
「なのはさん……ぐすっ」
「ああもう、ちびっ子たちまで信じちゃってるじゃない! しっかりしなさい! 下水道でヴィヴィオを見つけたのはあんたたちでしょ!?」
「そうね……誘拐犯から逃げ出したあの娘を貴方達が助けだしたのは、本当に行幸だったわ」
「そ、そういう嘘だか本当だかわからなくなるような話はやめてくださいよ! 質の悪い冗談なんでしょう!? これ。じょ……冗談、なんですよ、ね?」
「ええ……。貴女が冗談だと思いたいのなら、そう思っていた方がいいかもしれない」
「え……ほ、本当、なの……?」
「……皆、随分と面白い話をしているみたいね?」
「あ、なのはさん! なのはさんの話を聞いて! あたし、あたし!……あ、あいだだだだだ!? いだい! ギブ、ギブ!!」
「ねえ、スバル。それに皆。ちょっと、お話しようか?」
本日のゲスト: 犯罪者のAランク魔導士 ニーヴァ・オパイスキー
取り立ててイデオロギーや目的などがあるわけでもなく、ただ方々の犯罪結社に金で雇われて戦う傭兵。
その技術は対人戦闘に特化しており、隠形や幻惑、奇襲を得意とする。
顔の作りは悪くないが、素行の悪さゆえに悪相が身についている。
自他ともに認めるおっぱいマニアで、おっぱいなら一晩中揉んでいても飽きないと豪語する。
巨乳主義者でおっぱおいは大きければ大きいほど良いという思想の持ち主であったが、最近は、小さなおっぱいを大きく育つよう願いを込めながら愛でるのも悪くないと思い始めている。
どちらにしろ、行為に及ぶ際はねちっこく責め続けることを好む。
いつか首都防衛隊の女騎士を両手に納めんとする野望を持つ。が、将来それを果たすことなく復活した不屈のエースオブエースに捕縛されることになる。
ちなみに、そのとき彼女は彼の顔を全く覚えておらず、特段何の反応をすることもなく職務を遂行したという。
なお、彼の血筋はかの聖王に連なるものであったが、それを知る者はどこにもいない。