第18話 提督の帰省その1/あなたに甘えたい!
今日は待ちに待った元旦であり、私は今、蒸気機関車を利用しながら実家へ帰っている。
移動の所要時間は徒歩も含めて4時間程度だが、その内の2時間30分は機関車で座るだけなので、外の景色をぼんやりと眺めつつ、夕雲に説得されて提督室の扉に鍵を付けた事を。
私は以前、艦娘達との距離を遠ざけたくない一心で、鍵を付ける事を躊躇していた。
しかし、鍵を付ける事に至った理由は、夕雲から「私達艦娘だって隠し事の一つや二つぐらいありますし、そんなに心を開きすぎては悪い子に付け入られて、いつか地獄に叩き落とされますよぉ」と、やんわり口調で説教され、「ですから、皆さんの距離なんて気にせず、是非とも付けましょうっ。ね?」と優しく説得されたからである。
私は艦娘の1人である夕雲から、そこまで言われなければ考えを改められない程の、大馬鹿な頑固者だったのだ。
「しかし、この年になって考えを改めさせられるとは……。うむ、それにしても良い眺めだ」
窓の外は田んぼが広がっており、私の心を癒してくれる。
「ご主人様、とってもノスタルジってますね〜」
「本当に良い景色だもの、見惚れたって仕方ないよ」
「ああ、たまにはな……。なぬうっ!?」
初めは幻聴かと思ったが、明らかに漣と朧の声が聞こえた後部座席へ振り返ってみれば、なんと第七駆逐隊の4人(漣、朧、曙、潮)が座っていたではないか。
漣は明るく笑い、朧は田んぼに魅入り、曙はつまらなそうに私から目を逸らせ、潮は困った顔で申し訳なさそうに俯いていた。
なんとも特徴的な子達である。
「いや、それよりも何故いるのだ!?」
「別に、クソ提督に関係ないでしょ」
相変わらずだが、曙の反応は冷たい。
「曙ちゃん、そんな態度は駄目だよ。提督、ごめんなさい……」
「いや、別に潮が謝らなくても大丈夫だぞ。全く気にしてないさ」
可愛い子から罵倒されるなんて、私にとってご褒美である。
まあそれは半分冗談だけども、曙の本心は私なりに理解しているつもりだ。本当に。
「まあまあ〜。実は漣達も、ご主人様の実家へ挨拶がしたいのでアリヨシ☆」
「そういうわけだから提督、お隣失礼するね?」
朧は何も気にせず、空いている私の隣に座る。
「潮も、失礼します」
「漣も〜」
続いて潮は私の前座席に、漣はその隣に座って潮の膝へ寝そべったのだ。
「漣ちゃん、くすぐったいよぉ……」
「良いではないか〜っ! ねえ、ご主人様ー?」
「うむ、漣は相当な甘えん坊だからな。潮、許してあげなさい」
私が嫌味を込めて言うと、潮も無邪気に微笑む。
「えへへ。そうですね、甘えん坊な漣ちゃんも、可愛くていいと思います」
「むうっ……それそれ〜っ」
「きゃあっ! ちょっと漣ちゃん、そんな事しちゃ駄目だよぉ!」
少し膨れていた漣が嫌らしい笑顔になり、まるで私への当て付けの如く、潮の大きな下乳をぽよぽよ弾ませて遊び始めた。
「こら、潮が嫌がってるのだから止めてあげなさい」
「そうだよ、漣ちゃん……」
潮は照れながら胸を両手で隠すが、地味に谷間が強調されて私の目に入る。
正直に言うと、潮の胸が揺れる様を見ていて、私の単装砲が著しく反応を示し、非常によろしくない。
「なあ、曙もそう思うだろう?」
「はあっ、あたしに振るわけ!?」
だから私は少しでも落ち着かせる為、後部座席から動こうとしない曙に話を振ってしまったのだ。
「まあ、そうね……。漣、あんまり潮を困らせないの」
「は〜い、ごめんちゃーい☆」
「くっ、腹立つ謝り方ね……」
「あははぁ〜」
漣のペースは、曙ですら着いていけないようだ。
「曙もこっちに来なよ。楽しいよ?」
「はあ……。あたしもそっち行かなきゃダメ?」
朧が心配そうに声を掛けたが、曙は少し面倒そうに返答した。
「勿論だよ」
「だって曙ちゃんは〜」
「潮達の大切な、お友達だものっ」
朧、漣、潮は息ぴったりに言葉を繋ぐ事で、曙の頬を紅く染めさせた。
本当に、この4人は仲が良くて微笑ましい。
「たくっ……ホント仕方ないわね。行けばいいんでしょ、行けば!」
曙も移動を始め、漣の隣にズカズカと座り込む。
だが、私とは相変わらず顔を合わせようとしない。
「よ〜っし、じゃあ皆で曙ちゃんを笑わせるゲームしよっか〜☆」
「はあっ!? 何よ、それ!」
「うむ、いいな」
漣はいつも突拍子のない事を言うが、今回ばかりは大賛成だ。
「ちょっと、クソ提督!」
「朧も賛成、笑わせる自信ないけど」
「ええっ!?」
「潮も、曙ちゃんの笑顔が見たいなぁ」
「ううっ……分かったわよ! 笑えばいいんでしょ! 絶対笑わないけど!」
私の事はともかく、朧と潮が賛成しては、曙だって断る余地などないだろう。
「うーん、でも曙ちゃんを笑わせるって言っても……ねぇ〜?」
「難しいね、皆でくすぐる?」
朧は割と本気の顔で、両手をワキワキさせて言う。
「や、止めてよね! 物理的なのは絶対禁止だから! あと、クソ提督は触った時点で即殺す!」
「なんと物騒な……」
本気で無いことを願うばかりである。
「そうだよ、朧ちゃん。だからここは、曙ちゃんがクスッとくる様な、そんなお話をすればいいと思うの」
「ナイス潮、あんた天才よ!」
曙はよほど、私から触られるのが嫌らしい。普通の事なのだが。
「えへへ……」
「でも、アタシは面白い事言う自信がないな」
「うん、実は潮も……」
「って、それじゃゲームにならないわよ」
「うーむむむ……よっし、じゃーまず漣から〜!」
熟考していた漣は何か閃いたのか、わいわいと手を上げた。
「ああ、そう言えば真面目に考えるやつが1人いたわ……」
「うん。お手柔らかに頼むよ」
「お願い、漣ちゃん」
「えっとねー。2日前の深夜、トイレに行った時のお話しなんだけどね?」
「えっ、それって……怖いお話?」
深夜、トイレという2つの単語が、潮を怖がらせる。
「えへへ、安心して潮ちゃん。ちゃんとした面白い話だから」
「うう……漣ちゃんの事だから、信用出来ないよ」
「ほら潮、手!」
怖がって震える潮に、曙が右手を伸ばして差し出した。
おかげで真ん中にいる漣は窮屈そうにしていたが。
「おおう、狭いですぞぉ……」
「ありがとうっ、曙ちゃん」
潮は震えるのを止め、満面の笑顔で曙の手を握り締めた。
「ふんっ。ホント、あたしがいないとどうしようもないんだから」
悪態を付きつつ、曙は微笑んでいたが。
「えへへ。ごめんね、曙ちゃん」
「というか笑ったね。曙の負けだよ」
「ええっ、あたし笑ってないし!」
必死に否定する所が曙らしくて良い。
「いや、今確かに笑っていたぞ。可愛い笑顔でな」
「うるさい、死ね!」
ああ、なんと可愛らしい照れ隠しだろう。
「あちゃーっ。潮ちゃんに負けちゃったぁ〜!」
「さすが潮ね。朧も負けてられない」
「そもそも漣、お前わざと潮を怖がらせただろ?」
「そうだったの、漣ちゃん?」
潮は不安そうに、漣を見る。
「さあ、なんの事ですかね〜」
「潮、実はあたしもなんとなく気付いてた。黙ってて悪かったわね」
「アタシも。だって漣だし」
「あはは〜、やはり潮ちゃん以外にはバレバレちゃんか〜」
漣は実に楽しそうに、いやらしく笑った。
「うう、漣ちゃんのイジワルっ」
「だって、潮ちゃんしか面白い反応してくれないも〜ん。ああ、潮ちゃんってばおマヌケにゃん☆」
「ひどいよ、漣ちゃん……」
「漣、その辺で止めときなさい。今のあんた、なんか棘があるわよ」
曙は、下らないといった表情で漣を見る。
「ええ、そんな事考えてないのに……」
「だとしたら無意識なんじゃない? もっとタチが悪いわね」
「むう……。曙ちゃんはいつも、潮ちゃんを庇うのね。なんでなの?」
「別に。あたしの勝手でしょ」
「あ、あの、2人とも喧嘩は……そのぉ」
潮が空気の悪い漣と曙を制止しようとするが、止まらない。
「おい、2人ともけん——」
「ねえ提督、折角だから提督の家族の話、聞きたいな」
朧が私の腕を掴んでは、片目を瞬きさせる。
「ああ、構わんが……それにしても、いきなりだな?」
「あっ……潮も聞きたいです」
「そうね。いつもなら死んでもクソ提督の事なんか聞きたくないけど今だけ特別よ。勝手に話せば?」
それでやっと朧の気配りを理解した私は、しまったと言わんばかりに頭を抱える漣を気にしつつ、話をする事に決めた。
「ああ、では話そうか。つまらない話だがな。まず——」
私は簡潔に、実家にはお袋と娘の2人が元気に暮らしている旨を伝えた。
「そうなんだ。提督のお母さん大変そうだね」
「提督のお父様は、どこにいるのでしょうか?」
「ちょっと待って。こんなクソ提督でも結婚してて、しかも子供もいるわけ?」
「ご主人様の奥さんは? 浮気ばかりして逃げられちゃった〜?」
朧はお袋の事を心配し、潮を除く2人からは偏見そのものの疑問や質問が飛ぶが、漣も乗り気なので良しとしよう。
「1人ずつ答えるから、まずは落ち着きなさい」
そう言うと、元々どうでも良さそうな曙を除いてざわつく3人が、黙って私の顔をジッと見つめた。
「まずは潮の質問だが、親父は昔から陸軍の軍人でな。今は第5方面隊42師団長であり、最北の地で頑張っている筈だ」
「すごいね提督、偉い人の息子なんだ!」
「そうなんだっ。うーんっ、提督のお父様もきっと、カッコイイお方なのですね!」
朧と潮の目が、やたらキラキラと輝いている。
「うむ。とても厳しい人だったが威風堂々としており、そんな親父の背中を見る度に、陸軍に対する憧れを胸に秘めていたさ」
「で、なんであんたは海軍の司令官してるわけ?」
曙は手厳しい言葉を私に投げる。
「ははは……なんと言えばいいのだろうな。いつしか親父への憧れが、海に対する憧れに代わってしまったからだろうな」
「あっ、そう。別にどうでもいいけど」
「ですがそのおかげで、優しくて頼りのある提督と出会えたのですから、潮は感謝で胸がいっぱいです」
私は嬉しさのあまり、潮の頭を撫でてしまう。
「ああ、おかげで私も毎日が満たされているぞ」
「えへへ……嬉しいです」
「まっ、クソ提督で良かったんじゃない。仕事は楽しいし」
「ははは。さて、次は漣の質問の答えだが、私が妻の淑江と結婚したのはもう10年も前になる」
「おお〜、それからいつ離婚を申し上げられたのですか〜?」
漣は完全に、私をどうしようもない駄目男だと思っているようだ。
だが、艦娘達に今日までしてきた事を考えれば、そう思われても仕方ない。
「まあ待て。それから3年後、私は淑江との娘——渚を授かったのだ」
「提督、娘さんはどのような子、なのでしょうか?」
「うむ、元気で逞しい娘だぞ。1歳の時は夜中に私の顔を蹴り起こし、2歳になったら蒸れたおむつを換えると言うのに泣き喚いて嫌がったり、初めて歩いたと思ったら家中をぐるぐる歩き回って大変だし、3歳になって最初に発した言葉が、『あんた、しっかりしなよ』だったりと……。頭が痛くなる程、元気な子だよ」
育児に専念していた頃を思い返すとどっと疲れるが、同時に娘の成長していく姿も浮かぶので、決して嫌な思い出ではない。
「提督も苦労人なんだね。大変驚きました」
「そうね。クソ提督の事だから、てっきり遊び呆けているのかと思ってたわ」
「ですが、それだけ可愛い娘さん、なんですよね」
「ご主人様の娘さんかぁ。早く会いたいにゃ〜☆」
「うむ、楽しみにしてなさい」
私も早く娘に会いたいが、漣と関係を持ってしまった手前、会うのが少し怖かった。
機関車に乗って漣達と出会ってから早くも2時間が経つと、目的の駅に着いた。
そこから更に、実家の建っているなだらかな山の中腹を目指して第七駆逐隊の皆と1時間歩いたところ、4人とも明らかに疲労した顔を私に見せる。
「ご主人様ぁ、まだ着かないの? 登り坂ばかりでもう……へとへとー」
特に、漣は疲労度が高いようだ。
本当ならおんぶでもしてあげたい所だが、皆も頑張っているのだからそれは出来ない。
「そろそろ着くから我慢しなさい」
「漣ちゃん、一緒に頑張ろう?」
潮も辛い筈なのに、漣の手をしっかり掴んで引っ張り始める。
「あうう、ごめんね潮ちゃん……」
「ううん、元気出して」
「うん、本当にごめんなさい……。うきゃぁっ!?」
漣は疲労すると一気にしんみりするタイプなのだろうか。
そんな彼女を元気付けるよう、曙はバチンと平手で背中を叩いた。
「どう、元気出た?」
「うう、痛いですぞお……」
それから曙は、痛がりつつ落ち込む漣の空いた手をがっしり掴み、潮と共に引っ張る。
「えっ、曙ちゃんも引っ張ってくれるの……?」
「悪い? あんたのしけてる姿見てると、こっちもイライラするの」
続いて、漣の背中を朧が押すように歩き始めた。
「うん。やっぱり漣は、いつもふざけてるぐらい元気じゃないとね?」
「皆、ありがとう……ありがとう! こんなに嬉しい事はないっ☆」
涙を堪えていた漣は、皆の温かい優しさに答える様に、いつもの天真爛漫な笑顔でふざけていた。
「えへへ、やっぱり漣ちゃんは、元気いっぱいが似合うねっ」
「本当ね。バカみたいな笑顔だけど」
「漣はそれがいいんだ。こっちも元気を貰えるもの」
機関車に乗っていた時は、漣と曙が喧嘩しそうになっていたが、今となってはもうそんな気配は無い。
やはり4人の絆は深く、そう簡単に壊れるものではないのだ。
そんなこんなで30分経過後、やっと私の実家が目に写り込む。
「さあ皆、あそこが私の実家だぞ」
「ふーん、そっか——」
「あの年季の入った趣深い家が——」
「ご主人様の大切な——」
「実家、なのですね!」
実家を目にした4人の顔から一気に疲労が吹き飛び、皆でわいわいと元気に駆けていく。
「はは、元気になってくれたか」
そんな4人の後を、私もゆっくりと着いていった。
○
話は変わるが、夕雲に説教されたからとは言え、まさかクリスマスの日に提督室の扉へ鍵を付けるとは思いもよらなかった。
その翌日から秘書艦を務める艦娘達のほぼ全員が、毎日の様に私との情事を求め、そんな日がもうずっと続いている状況なのだ。
今回は鍵を付けた翌日の話であり、秘書艦を務める暁型3番艦駆逐艦の雷が、「司令官、今日はぜーんぶ雷に任せてね!」の一言から、私が甘え放題になってしまう1日の始まりを告げる。
「雷、とりあえず部屋の掃除を頼むぞ」
「はい、司令官!」
私が指示を出すと、雷は嬉しそうに掃除を始めてくれる。本当に大した忠誠心である。
「司令官、終わったわ! 次は何をすればいいかしら?」
指示を出してから20分も経てば、彼女は完璧に掃除を済ませて次の指示を待つのだから、本当に助かる。
「うむ、では書類の整理を頼もうか」
「はいっ、任せてー」
雷は嫌な顔ひとつせず、実に楽しそうに雑務を熟すので、見ているこちらもやる気がわいて仕方ない。
「司令官、もう終わっちゃったー。他にはない?」
雷の為に溜めておいた未整理の書類の山も、彼女に掛かれば常人の3倍の速さで終わるから驚きである。
たまに、雷ひとりに全ての執務を任せてもいいと錯覚してしまう程だ。
「そうだな、とりあえず30分休憩してくれ。疲れているだろう」
「ええーっ、まだ足りないわ!」
但し、彼女は頑張り過ぎる傾向があり、こうして休憩を取らせようとしても一筋縄では休もうとしない。
なんともパワフルな子なのだ。
「それでも休みなさい。雷の知らないうちに疲労は溜まるのだからな」
「はーい……」
雷は、どうにか言う事を聞いて秘書艦専用の席へ座ったが、やたらそわそわとしていて落ち着きがない。
なんだか、まだまだ遊び足りない子供を無理やり落ち着かせているみたいで心苦しくなる。
「あっ司令官、肩を揉みましょうか?」
とうとう落ち着く事に耐えられなくなった雷が、5分後にはそんな嬉しい事を提案してくれる。
「ううむ、雷が本当に疲れていないのなら頼もうか」
「はーいっ、今すぐ癒してあげるわねー!」
「おおうっ、上手いな」
雷の肩揉みは私のツボを確実に捉えており、揉まれる度におっさんの声が上がる程だ。
「えへへー。司令官には雷がいれば、何も心配しなくていいのよー」
「おうっ、うむ、確かにその通りだな。おほうっ」
このように、実に出来た素晴らしい子なので、私は思わず甘えてしまうのだ。
「雷、もういいぞお。すっかり肩コリも良くなった」
「うふふ、良かったわー!」
「さあ、休憩の続きを——」
「司令官……次は司令官のお○んちんを癒してあげるっ」
「なんだと!?」
雷は間髪入れず私の肩に抱き着き、とんでもない事を言うではないか。
思わず振り返ると、顔中紅く染めて微笑む雷の顔が見えた。
「司令官、雷をただの世話焼きだと思ってるでしょー?」
「ううむ……。確かにそう思っていた時期もあった」
「あっ……やっぱりそうだったんだー」
雷は少しだけ落ち込み、俯いている。
「だが、今では私の支えだし、誰よりも甘えたい存在だ」
「うん、嬉しいわ! でもね、体が勝手に動くのは、司令官が大好きだから——うん、愛してるからなのよ?」
雷は私の耳元で囁きながら股間に手を伸ばし、優しく摩ってくる。
「ぐおっ……」
「本当ならもっと早くこうしたかったけど、鍵が掛かってなくちゃ安心できないもの」
「雷、しかし私は——もご!」
「んっ、ぬちゅ——ぺろっ」
雷は私の唇を塞ぎ、舌を入れては絡めてくる。
「ぷはっ——。えへへ、初めてのキスは司令官で卒業しちゃった」
「雷……」
私は彼女の思いの全てを受け入れる事が出来ず、大変胸が痛い。
「そんな顔しないで、司令官。これは雷が勝手にしてる事なんだから」
「すまない……」
「でも、初めてのワガママを言わせて貰ったら……今日だけは司令官の頼れる奥さんでいたいな!」
「雷!」
健気に笑う雷が可愛いすぎるあまり、私も力強く抱き締めてしまう。
「きゃん! 司令官、雷の胸でもっと甘えて?」
「ああ、もっと甘えたいぞ!」
私は、雷の平らだが包容力のある胸に甘える様に顔を埋め、彼女の温もりを制服越しに感じていた。
雷も私の頭を両手で優しく抱き、我が子を抱く母親の様な顔で、私を見とっていた。
「雷の心臓が張り裂けそうな程に高鳴っているな」
「仕方ないわ。だって、司令官がこんなにも近いんだもの」
「雷、私の息子をこのまま……擦ってくれないか?」
本当ならばこれからもずっと雷の愛に甘えたいが、彼女との時は有限だ。
後悔しないよう、たっぷり雷に甘えなければ。
「うん、任せて!」
雷は笑顔で私のズボンから単装砲を放り出すと、すこすこと擦り始める。
「司令官、気持ちいいかしら?」
「ああ、最高だ……頭がとろける」
「えへへ、良かったわ!」
「雷、お前の乳首を舐めたい。制服をずらしてくれるな?」
そう言うと雷の顔が、更に紅く染まってゆく。
「うん、もちろんいいわよ。んしょ……はい、どうぞっ」
雷は片手で器用に制服の胸元をはだけさせ、小振りなおっぱいと可愛らしい桃色の乳首を出しては、私の頬に押し付けてくれた。
「うおおっ、舐めるぞ!」
「やんっ——司令官の舌、とってもくすぐったいわ!」
雷の乳首を舌で転がす度に単装砲が硬くなっていき、雷も握る手を速く動かしてくれる。
「雷の乳首、甘くて堪らない……まるで赤子の気分だ」
「もう、本当に甘えん坊さんなんだからー。でも、もっともっと甘えてね!」
「ああっ——ちゅぶっ!」
「ふにゃぁっ!?」
私が乳首を思い切り吸うと雷から淫らな声が上がり、私をすこぶる興奮させてくれる。
「ちゅっ、ちゅぴっ、ちゅば!」
「やんっ、司令官、すごいよぉっ! 私も負けないわ!」
「むおっ——!」
雷が潤滑液で濡れた竿を、ぬちゃぬちゃにちゃにちゃと激しく淫らな水音を掻き立てながら、物凄い速さで擦ってくれる。
もう単装砲も我慢の限界を迎え、子種を発射する態勢に入ってしまう。
「あんっ、司令官のお○んちん弾けそう……射精するのね?」
私は雷の乳首に貪りつきながら、うんうんと頷く。
「んやぁっ、そのまま出して! 司令官のイクところ、見守ってあげる!」
「ぐぅっ——!!」
雷の包容力の前に呆気なく果てた私は、天井に向かってびゅるびゅると子種をぶち撒けてしまう。
「あっ、んやぁっ! 司令官のお○んちん、びくんびくん脈打って、いっぱい射精してるー!」
「ぐうっ……気持ちいいぞお!」
やっと落ち着いた頃には、単装砲を掴む雷の手が子種で塗れていた。
「えへへ、司令官のあたたかーい……ずちゅっ、ぺちょ!」
雷は子種まみれの手を口元に持っていくと、なんの躊躇いもなく舐めとって口に含んだ。
「うぇへへ……んくっ! 司令官のエッチな味がするぅ〜」
「なんと健気な……。雷、ベッドで続きをしよう」
「うん……!」
雷は、ベッドに移動する際に私と共に制服と下着を脱ぎ捨てて産まれた姿になると、自らベッドへ仰向けに寝そべり、両腕を拡げて私を待っていた。
「司令官、好きなように雷を愛してっ?」
「ああ、では股を開いてくれ」
「んしょっ……こうかしら?」
雷は恥ずかしがる事なく股を開き、愛液で濡れている可愛い割れ目を見せてくれた。
「よし、では失礼するぞ」
「あっ、司令官。そんなに近くで見るのはちょっと恥ずかし——んにゃぁ!」
割れ目を一度舐めただけで雷は敏感に感じ、びくびくと全身を痙攣させた。
「ふにゃぁ、恥ずかしい声が出るよぉ……」
「大丈夫、恥ずかしい事など何もない。それだけ気持ちいいのだ」
「んやぁ……司令官……みゃぅっ!」
私が遠慮なく何回も舐める度、雷が切ない喘ぎ声を上げながら、愛液をとろとろと流し続けてくれる。
「ぴちゃ、ぴちゃ、ぺちょ」
「いやぁっ、らめぇっ、おかしくっ——んみゃああぁぁ!」
「ぬおっ——」
不意に雷が絶頂し、多量の温かい潮が私の顔中に噴きかかる。
「はあっ、はぁんっ! やだぁ……司令官の顔……汚しちゃったよぉ……」
「安心しろ。雷が汚れているわけがないのだから」
呼吸の乱れている雷はうっとりしながら、ずぶ濡れた割れ目を人差し指と中指でくぱぁっと開いた。
「んにゃぁっ——! 司令官、早く雷のここに……司令官の逞しいお○んちん突っ込んで〜」
「ああっ、今すぐ挿れるからな!」
積極的かつ淫らに誘う雷に魅了された私は、彼女の体に重なるように真上へ覆いかぶさり、片手で単装砲を固定しながら、カリ首を割れ目に押し付けた。
「あにゃっ——!」
「雷、挿れるぞ!」
「あっ、来て——んみゃああっ!」
雷の顔を正三角形の頂点にして両手を突いて支え、腰のみをゆっくり下ろし、単装砲を割れ目にずぷぬぷと挿れ始めた。
だが彼女の膣内は実に狭く、半分咥え込んだ所で多めに一筋の鮮血を流しながら痛がるので、これ以上押し込むのを躊躇ってしまう。
「ぐううっ、雷、これ以上はお前の膣内が壊れて……」
「ひぐっ、ぐすっ……もっと奥に挿れて……いいのよ。雷は簡単に、壊れないわ!」
雷は初めての激痛で涙を流しながらも、私が感じやすいように気遣ってくれる。
「バカを言うな……そんな無理をさせられるものか」
「司令官、私はもっと……もっと司令官を感じたい。だからね、司令官も私に甘えて欲しいな。同時に私も、司令官にたくさん甘えるわ!」
雷は涙を溜めた笑顔のまま、私の体を抱き寄せて上半身を密着させ、自ら腰を尽き上げた。
「ひぐぅっ——んやぁっ!」
「雷、無理するな! 私が動くから……」
「えへへ……。嬉しいわ、司令官」
「では、ゆっくりと奥に挿れるからな?」
「うんっ——んみゃあっ、すごいよぉ!」
雷の膣内は相変わらず狭いが、少しずつ腰を下ろすと入っていき、どうにか単装砲を全て咥え込ませる事が出来た。
「んやぁ、うみゃあ……司令官、ここから動いてぇ〜!」
「ああっ、遠慮はしないからな!」
「んやぁっ、すごっ、激しくてっ、いいよぉっ!」
段々と膣内の締め付け具合も程良くなってきており、腰をパンパン動かす度に、射精感が込み上げてきてしまう。
「ぐううっ——雷、もう出そうだ!」
「あっ、司令官、中に——中じゃなきゃいやぁっ! 射精してぇ〜っ、どぴゅってぇ〜!」
私は雷の淫らな言葉に甘え、単装砲を抜く事なく、彼女とベッドで密着しながらパンパン激しく腰を振った。
「雷、いかづちいい!」
「あっ、しゅごっ、奥、ごりごりきて、これ、こわれぇ〜」
「出るぞおお!」
「あっ、あみゃああぁぁんっ♡」
最後に私は腰を限界まで密着させ、どぷっどぷっと雷の下腹部から音が聞こえる程に、彼女の子宮へ子種を注ぎこんでしまう。
「あっ、しゅごっ、とまりゃな、しれいかん、やけどしゅるよぉ♡」
「雷、愛している! 愛しているぞお!」
「あみゃっ、わらひもぉっ、しゅき、しゅきらよぉっ——んちゅっ、あむっ」
やっと射精が終わったかと思えば、蕩けきった雷が私と唇を重ね、舌を入れては貪りつくように舐め回してきた。
それから数分後。
落ち着いた私は雷の胸に顔を埋める様に抱き着き、彼女も私の腰に両足を絡め、愛を持って抱き締めてくれた。
「えへへ……。司令官、雷のあそこ……どうだった?」
「ああ、とてもキツかった。食い千切られるかと思う程にな」
「ああ、ひどーい!」
雷は私の頭を、ポカポカと優しく叩く。
「ははは、冗談だ。あまりにも気持ち良すぎて、雷の事が忘れられんよ」
「えへへ……。うん、それならいいの」
雷は叩くのをやめ、胸に押し付けるように私の頭を強く抱く。
「ああ、雷の胸はどうしてこうも落ち着くのだろうな」
「そうね。やっぱりそれは、司令官がおっぱい星人だからだと思うわ?」
「ううむ、やはりそうなのか?」
正直、私はそこまで胸の大きさに拘りはない筈なのだが。
「うん、でもそんな司令官だからこそ私は好きよ。だって、いっぱい甘えてくれるものっ」
「はは、私も雷に甘える事が出来て幸せだ。今日はこれからも、いっぱい甘えさせてもらうぞ?」
「うんっ、もーっと雷に甘えて!」
もはや雷ほど大きな包容力を持つ少女は、何処を探したっていないだろう。
そんな彼女の胸に甘え、私はしばらく幼少の記憶に浸っていた。