※この作品はR-18です。

ああ無情、私は潮っぱいで尊厳を失った!   作:MTDKC

39 / 45
二本入ってます。


第38話 ウォーム・ブリザードその7/ものぐさなまけもの

 第七回戦目は吹雪が勝利し、負けた筈の霞はやり切った表情で応援席に座っていた。

 

 とりあえず霞、曙、満潮の三人の不満が少しでも解消しているのならば、私から言う事は何もない。

 

 吹雪にとっては連戦になる為、十分間の休憩を与えられた後に、コートの準備が済んだ第八回戦目が幕を開こうとする。

 

「会場の皆様お待たせしましたっ。時間になりましたので第八回戦目を始めさせて頂きます!」

 

 高雄の司会に、観客達が騒めく。

 

「左コート——初霜さんです!」

 

 騒めく会場の中、初霜はキリッとした表情で左コートに立つ。

 

「右コート——吹雪さんです!」

 

 吹雪も堂々と胸を張りながら、右コートに入った。

 

 コートに立った二人は真剣な表情で目を向けあっている。

 

「吹雪さん、コートには魔物が住んでいる事はご存知ですか?」

「うん、知ってる……油断してたら背後からズドン! ……だったっかなあ?」

 

 吹雪が返すと、何故か二人とも和気藹々と笑い合う。

 

「うふふっ! やっぱり吹雪さんはノリがいいですね!」

「えへへっ。初霜ちゃんと本気で戦うのって、なんだか気が引けちゃって……」

「それでも本気で掛かってきて欲しいな? 提督に対する私の熱い想いを、吹雪さんにも分かって貰いたいからっ!」

「うんっ、手は抜かないよ!」

 

 二人は温かい闘気を纏い、爽やかに見つめ合う。

 

「お二人とも普段は仲良しさんなので、今回は熱い勝負を見せて欲しいものですね」

 

 観客達が同意するよう頷いていた。

 

「うふふ——それでは長門さん、後はお願いします!」

「任せろ——勝負始め!!」

 

 会場全体がビリビリと痺れる程、威圧感ある長門の怒号が轟く。

 

「長門さん、すごい大声……たああっ!」

 

 その怒号に観客達も押し黙る中、額に汗を流して緊張している初霜が先攻で羽を打つ。

 

「すごい、長門先輩の声で……私、震えてる……」

 

 羽根が落ちてくるのを待っている間、吹雪は身震いしている。

 

 震えて動こうとしない吹雪目掛け、四発ものゴム弾が飛来していた。

 

「吹雪さんっ、避けないと危険だわ!」

 

 心配する初霜の声を聞いても、彼女は動かない。

 

「ダメ……見てられない!」

「でも……気が引き締まるっ!」

 

 目を瞑る初霜をよそに、吹雪は被弾する寸での所でゴム弾を俊敏に動いて避け、そのまま高く跳ぶと落下してくる羽根を力任せに、初霜の隣へ叩き返した。

 

「吹雪、一点先取!」

 

 長門の判定を聞き、特型駆逐艦達が熱狂的な声援を吹雪に送る。

 

「あっ、吹雪さん……良かったぁ」

 

 初霜は点を入れられた事など気にも留めず、吹雪が無事な姿を見て安心したらしく、その場にぐったりとへたり込む。

 

「ふぅっ——初霜ちゃん、心配させてごめんね?」

「いいえ、いいの……。これで私も遠慮なく本気を出せるもの!」

 

 両眉を吊り上げながらしっかりと立ち上がった初霜だが、やって来た那珂から哀れにも顎髭を描かれてしまう。

 

「じゃあ、頑張ってねー!」

「ああ、私ったら情けない顔よね……今」

「げ、元気出して初霜ちゃん! これからが本番なんだからぁっ」

「吹雪さん……うんっ!」

「では——続き始め!」

 

 それからも初霜は私に対する甘い言葉を叫びながら羽根を打ってはゴム弾を避け、吹雪はただがむしゃらに羽根を打ってはゴム弾を避け合い、ほぼ互角の勝負を行っていた。

 

「はあ……ふうっ……初霜ちゃんの愛が重いよ」

「はぁっ、はぁっ……私も、吹雪さんが提督を愛する気持ちが……とっても伝わるわ」

「えっ……そそ、そんなぁっ!?」

 

 八点目を取られた初霜の声を聞き、吹雪はやたら動揺する。

 

 初霜の言っている事が真実ならば、私は嬉しくて堪らないのだが。

 

「分かるよっ。だって……吹雪さんの温かい想いが、打たれた羽根に乗っているんですものっ」

「そそ、それ以上言わないでぇ!」

 

 なんとも可愛いらしく恥じらう吹雪は、やはり純真な少女である。

 

「しかし緊張感に掛けるが……まあ良いか。なあ提督よ?」

「これで良い。私も艦娘同士で殺気立たれるよりは、この空気の方が好きだ」

「ああ……同感だ」

 

 長門は一度だけ静かに頷く。

 

「さて——続き始め!」

 

 気合の篭る長門の合図で吹雪は気持ちを切り替える様に顔を引き締めた。

 

「たあっ!」

「私も吹雪さんと同じ駆逐艦娘として負けてられません……やあっ!」

 

 七点目を目指して、初霜は飛来する四発のゴム弾を避けながら自コート右隅に落下する羽根まで駆け付け、気合を込めて打ち返す。

 

「私も負けないよ! だって、司令官は私が守るって決めたんだから!」

「ふあっ——危なっ——たぁーっ!」

 

 二人とも粘り強く弾を避け、羽根を打ち合っていた。

 緊張感はあるものの、どこか楽しげに。

 

「——初霜ちゃん、これでお終いだよ!!」

「きゃあっ——!?」

 

 最後の一発と言わんばかりに吹雪は空高く跳び上がり、天を舞う羽根を渾身の力を込めて初霜側コートに打ち込んだ。

 

「……吹雪、十点獲得! 勝負終わり!」

 

 瞬間、会場全体が大歓声の唸りを上げ、二人の大健闘を祝していた。

 

「ああ、負けてしまいました……これで提督のお口にあーんも味わえないのね……ううっ、ぐすっ——」

 

 力無く地面にへたり込んだ初霜は、本気で涙を零していた。

 

「あ、うう……初霜ちゃんごめんなさい……」

「えぐっ——でも、良い勝負だったわ……楽しかったものっ……ずずっ」

「うん……私も楽しかったし、嬉しかった。なんだか、初霜ちゃんが提督の事をどれだけ想っているのか分かっちゃったもの!」

「私も、吹雪ちゃんの……ううん、皆が提督を大事にしていると気付けて、本当に良かったわ」

 

 涙を止めた初霜は凛と立ち上がり、若葉のいる観客席へ歩き出すが、その前に吹雪の隣で一時停止した。

 

「吹雪さん、夕雲さんには気を付けてね?」

「えっ、どうして……?」

「なんだか夕雲さんからは提督を想う余り……その、言い様のない強い気を感じるの」

「うーん……私には分からないかなぁ」

 

 当の本人である私も分からない。

 

「そうね……私の気のせいかもっ」

「そうだよ〜っ——それじゃあ、行くね?」

 

 話を終えた初霜は再び観客席へ向かうが、途中で足を崩し、どさりと座り込んでしまう。

 

「初霜ちゃん!?」

 

 私は吹雪の前に腕を伸ばし、足止めした。

 

「初霜の事は私に任せ、吹雪は決勝の準備をしなさい。疲れを癒すのだ」

「司令官……初霜ちゃんをお願いします!」

 

 吹雪は選手待機場所へ戻ると、救護員の阿武隈から汗拭き用のタオルを手渡され体を拭き始める。

 

「きゃっ——」

 

 その間に私は初霜をお姫様のように抱っこし、矢矧に毛布を持って来るよう手配した。

 

「初霜、頑張ったな?」

「ええ……ですが、吹雪さんの温かい想いには勝てませんでした……」

「初霜、今度暇があれば、鎮守府の外へ御飯でも食べに行かないか?」

「えっ……?」

 

 初霜は困惑気味に、私の顔を見上げている。

 

「いやな、お前さえ良ければの話だ」

「い、いいえ! 是非とも行かせて頂きますっ!」

 

 困惑気味な表情もすぐに満面の笑顔に変わり、嬉しそうに何度も頷いていた。

 

「決まりだな、では降ろすぞ?」

「あっ……すみません。ありがとうございました!」

 

 これ程までに眩しい笑顔を見せてくれる初霜に、思わず私も破顔してしまう。

 

 残る試合はあと一つだが、この大会が吹雪を含めた十人の選手達の大切な思い出として残るのならば、こんなに嬉しい事は無い。

 

 残りあと僅かの催事だが、準備をしてくれた長門達や盛り上げてくれている選手達と観客達の為にも、最後まで見届けなければ。

 

○

 

 今日は二月の中日、これと言った催し事は無い普通の日である。

 

 本日は、吹雪型三番艦駆逐艦である初雪を秘書艦に当てているのだが、今日終わらせる分だけの仕事を即座に終わらせてから、秘書艦専用机でダラダラと伏せっていたのだ。

 

「初雪よ、まだ昼前なのに随分と仕事が早いな?」

「けっこう……疲れたし……」

「そうなのか、ならば今日はもう休んでも良いぞ?」

 

 とくに今日は、初雪に仕事を振らずとも問題は無い。

 

「いい、電話番する」

「そうか、では頼むぞ?」

「ん」

 

 初雪の机に、私は電話を置いた。

 

 それから仕事をしている最中、机へ張り付く初雪をたまに眺めていたのだが、いつ見ても眠たげな表情である。

 

 なんだか、温かい日向で眠る猫を見ている様で癒される。

 

「……お腹空いた……お昼食べたい」

「もう昼だものな。一緒に間宮へ食べに行くか?」

「ううん……電話番しとく」

 

 意外と頑固なのか、初雪はその場を動こうとしない。

 

「ならば出前を頼もうか。私は初雪と話しながら昼食を食べたいのだからな」

「……司令官、何食べる?」

 

 前に間宮から貰った手書きのメニュー表を初雪は開き、目を輝かせながら眺めていた。

 

「うむ……よしっ。今日は金曜日だから間宮特製カレーにするぞ」

「ん、じゃあ……電話する」

 

 初雪は受話器を取ると、間宮に繋げた。

 

「もしもし……初雪です……あ、どうも……」

 

 相変わらず、ゆっくりとした喋り方である。

 

「はい……特製カレー大盛りと、餡蜜に、きな粉餅……それと、羊羹……で」

 

 初雪は和菓子ばかり頼んでいるが、それで体が持つのだろうか。

 

「はい……お願いす……します……」

 

 初雪は電話を切ると、大きな溜め息を吐いて机に項垂れた。

 

「最後、噛んだ……恥ずい」

「いいや、良く頑張ったぞ初雪」

 

 思わず初雪の頭を撫でてしまう。

 

「やぁっ……触られるの……だめ……」

「す、すまない……」

 

 意外にも嫌がられ、私は少し落ち込んだ。

 

「あ……う……その」

「すまなかった。次からは気を付けるぞ?」

「違くて……」

「では、私は仕事を続けるから電話番を頼むぞ?」

「……ん」

 

 初雪は窓の方を向き、そのまま伏せてしまう。

 

 しばらくして大盛りカレーと三品の和菓子を運んで来た伊良湖が私達の机へ慣れた手付きで並べ、私達に笑顔で一礼してから部屋を出た。

 

「ああ、やはり金曜日と言えばカレーだな!」

「ん、いい匂い……。でも、初雪は甘いのが好きだから」

「だが、それだけで持つのか?」

「大丈夫……元気も出る」

「足りないと思ったならば、分けるからな?」

「ん……ありがと」

 

 話の付いた私達は合掌して頂きますと声を上げ、料理に手を付ける。

 

「うむ、いつ食べても美味い!」

「餡蜜おいしー」

 

 間宮の料理はいつ食べても飽きない味なので、毎日幸せである。

 それに先ほどから、初雪の頼んだきな粉餅が美味そうで堪らないのだ。

 

「初雪、一つだけきな粉餅を頂いて良いか?」

「ん……お口、開けて」

 

 初雪はきな粉餅を器用に木匙で掬うと、ゆっくりと私の口元へ運ぶ。

 

「初雪、別に自分で——」

「いらないんだ……じゃあ下げる……」

 

 初雪が残念そうに木匙を下げようとするものだから、私は全力で止めてしまう。

 

「ま、待て! 是非とも頂くから、そのままで頼む!」

「ん……じゃあ、お口開けて……」

 

 私は言われるがまま、気恥ずかしく口を開ける。

 

 すると初雪がゆっくりときな粉餅の乗る木匙を口の中へ入れたので、私は口を閉じて頂いた。

 

「もぐもぐ——おお、やはり美味いな!」

「おいしーね……初雪もカレーを、一口食べたい」

「良いぞ」

 

 美味いきな粉餅が食べられて嬉しかった私は、喜んで多めにカレーを掬い、彼女の口元へ運ぶ

 

「では口を開けなさい」

「あー」

 

 初雪は相変わらず眠たそうな顔で大きく口を開けるが、彼女がえずかないよう気を付けながら口内へ入れた。

 

「ぱくっ——もぐもぐ……あ、少し辛いけど……おいしー」

「そうか、良かったな! もう一口食べるか?」

「んっ」

 

 少し強く頷いた初雪にもう一口分差し出すと、相変わらず美味しそうに食べてくれる。

 

「……カレー、もういい……後はお菓子……食べる」

 

 最終的に五口与えた所で、流石に飽きたらしい。

 

「ああ、初雪がきちんと食べてくれて安心したよ」

「ん……もぐもぐ」

 

 それにしても、顔には出ないが美味しそうに食べる初雪を見ていると、やはり落ち着いて仕方ない。

 

「……司令官……頭……撫でて?」

「うむ?」

 

 私が肩の力を抜いていると、初雪が突然頭を差し出してくる。

 

「か、構わないのか?」

「ん、さっきは……不意を突かれたし……心の準備……できた」

「そうだったのか……では、失礼するぞ」

「んっ……」

 

 改めて撫でた初雪の長い髪はとてもきめ細やかな肌触りだったので、私は驚きつつ魅了される。

 

「……司令官、初雪は……嬉しい……です」

「あ、ああ。私も嬉しいぞ」

「でも……少し……怖い」

 

 少し体を震わせている初雪を見て、私は即座に手を退かす。

 

「そこまで怖いのなら、別に無理しなくても良いのだぞ?」

「ううん、司令官に……もっと……あ……う……ううおぉうぅ……っ」

 

 初雪が口籠るといきなり涙を流し始めたので、私は思わず彼女の頭を撫でてしまう。

 

「よしよし。私は初雪が側にいるだけで癒されるのだから、そんなに泣くでない」

「……ありがと……ずずっ」

「さて、残りを食べて仕事に戻ろうか?」

「ん……追加の仕事、欲しいっ」

「そうか! ならば先ほど処理した文書の整理を頼むぞ?」

「ん!」

 

 食事を終えた私は、初雪が電話で呼んだ伊良湖に食器を下げて貰ってから、執務の続きを開始した。

 

 俄然やる気の沸く初雪と一緒に。

 

 それから夕食も終え、午後七時が訪れて寒さも増して来たときの事である。

 

「うむ、流石に冷え込むな……」

「司令官……初雪、温かいココア淹れてくる」

 

 初雪は私物の風呂敷の中から、おそらくココアパウダーが入っている黒い筒と紙コップ二つを取り出し、のっそりと席を立つ。

 

「初雪、面倒だろうにわざわざすまないな」

「ん、いい。初雪も……たまには本気……出さなくちゃ」

 

 とても意気込んでいるが、初雪はゆっくりと歩いて部屋を出る。

 

「——司令官、淹れてきた」

 

 数分後、提督室に戻って来た少し頬を紅く染める初雪から差し出された紙コップを、私は快く受け取った。

 

「初雪、ありがとうな。喜んで頂くからな?」

「ん。あ、扉の鍵閉めとく」

 

 私がココアの風味を口の中で味わっている間、初雪はココアを棚上に置いてドアの鍵を掛ける。

 

「ああ、別に夜間は閉めなくとも……いひっ」

 

 なんだか体がおかしい。

 

 時間が経つに連れて痺れが強くなり、席から立とうとしても脚に力が入らず、重力に逆らえなくなって来たのだから。

 

「……どうしたの?」

「な……なんれも……りゃい」

 

 今度は舌が痺れ、呂律が回らなくなる。

 

「ベッドに……運ぶ」

「た、たひょふ」

 

 初雪は、私の腕を肩に回して立ち上がらせ、とても重たそうにベッドまで運び、仰向けに寝させてくれた。

 

「んしょ……本当に、痺れてる……」

「ひゃっ……!?」

 

 まさかとは思うが、この痺れは初雪の仕業なのだろうか。

 

 当の初雪は何もせず、しばらく私の顔を注視している。

 

「声も、出ないよね……」

 

 初雪の言う通り、私は声が出ない。

 しかも火照っているのか、妙に体全体が熱い。

 

 やはり、初雪がココアに何か盛ったに違いない。

 

「……初雪も体熱い……我慢できない」

「……!?」

 

 頬を赤く火照らせる初雪が私の上に跨り、目と目を合わせるよう顔を寄せ、ねっとりと頬を撫でる。

 しかも初雪の長くきめ細やかな黒髪が私の顔に当たり、興奮だけが増す。

 

「お口、借りるね——ちゅっ」

「……!」

 

 何も抵抗出来ない私の唇に柔らかな唇を重ねて来た初雪が、舌を差し込んでくる。

 

「ちゅくっ……ん、ぬりゅっ……はみゅ……じゅぷっ——」

 

 初雪は随分と長いあいだ私の舌を絡めては堪能した後、にゅちょりと艶かしい水音を立てつつ甘い透明の糸を引きながら唇を離した。

 

「はあ……んぅっ、これが……キスの味……おかしくなりそ……♡」

 

 今更だが、もしかしたら痺れ薬だけで無く、媚薬らしき物も混ざっていた可能性が高い。

 甘美な接吻だけで、私の単装砲が暴発しそうだったのだから。

 

 初雪は目を蕩けさせながら制服と下着を全て脱ぎ捨てた後、私の体を転がしながら制服や下着類全てを器用に剥ぎ取った事で、私達は産まれたままの姿になってしまう。

 

「はあ……はあ……。司令官、重い……疲れたし……」

 

 艶かしく息使いする初雪が私の体に乗っかり、乳首を舌でゆっくりと舐め始めた。

 

「ぬちょ、ぺちゃっ……あ、司令官のお○んちん、カチカチ……んぁっ!」

「……!?」

 

 初雪は乳首を攻めたまま、いきり勃つ私の単装砲の竿に割れ目を当て、腰を上下に振り始めたのだ。

 

「あっ、気持ちいい……ちゅぷっ、ずじゅっ……はぅっ!」

 

 ゆっくりではあるが、ジワジワと攻めてくれる初雪の奉仕は、射精したくとも出来ないが、快楽の極みを永く保ってくれるので頭がおかしそうになる。

 

「ちゅっ……司令官……初雪……愛してるから——」

「ひふっ——!!」

「あっ……!」

 

 初雪から聞こえた『愛してる』の一言で私の感度が無限に増し、暴発するように初雪の平たい胸と腹部目掛け、びゅるびゅると尋常では無い量の子種を放射状に放出してしまう。

 

「熱いし、すごい量……あふっ、まだ出てる……」

「ひっ……ふっ……!」

「……止まったけど、おっぱいとお腹、どろどろ……」

 

 栗の花の香りが部屋に満ちる中、馬乗りに跨った初雪が胸と腹部にかかっている私の子種を、重ねた両手で満遍なく掬い取ってから手の平を口元に当てる。

 

「ひゃ、ひゃめ……」

「ん……こく、こくっ……うえ……じゅるっ……ごほっ……ずずーっ、ぴちゃ——ごくっ!」

 

 私のか細く止める声に初雪は気付こうともせず、手の平いっぱいに溜まっていた子種を啜ったり舐めたりしては咽せ、涙をポロポロ流ながらも跡形も残さず飲み干してくれたのだ。

 

「うえ……げほっ、けほっ……! ふ……飲み干した、ぜ……」

 

 やり切った顔の初雪は跨ったまま、愛液でずぶ濡れた割れ目に、媚薬効果でまだまだ硬くなっている単装砲の先端を押し付け始める。

 

「今度は本番……本気出すっ」

「まふぇ……」

「あ……ああぁおぉぅっ!!」

 

 初雪が恐れる事無く腰を下ろすと、狭くて強く締め付ける膣内が単装砲を一気に根元まで咥え込んだ。

 

 瞬間、初雪の凄まじい唸り声と、彼女のぎっちりした割れ目から初物を破った証が流れ出してしまう。

 

「ひうぅ、痛い、痛いっ。ああ……なんでこんな……あおぉう……」

 

 初雪がとても痛がっているのを見て、私は胸が張り裂けそうだった。

 

「はあ……ふう……慣れてきた……恐ろしい痛みだった……動きます」

 

 数分経ってどうにか落ち着いた初雪が、上下にゆっくりと腰を振り始めた。

 

「ふっ……うう——」

「おふぅっ、いい……なんか、すごいっ」

 

 腰を振る初雪の目はとろりとしており、とても感じているのだろう。

 

「あっ、ふあぁ……ん……疲れた、電池切れ……」

 

 しかし数分後、突如動くのを止めて繋がったまま私の上へ寝転んだのだ。

 

「動くのめんどくさい……仕事頑張らなきゃ良かった……」

 

 元も子もない事を言う初雪だが、いかにも彼女らしい。

 

「そうだ、ポリネシアンセックス……試そう」

 

 長い横文字が表れたので、初雪が何かとんでもない事をするのかと思いきや、そのまま動かず、私に甘い言葉を掛け続けて来た。

 

「司令官……好き……」

「はふふひ……」

「昔はね、上官なんか頭ごなしに命令してくるから……嫌いだった。仕方なく聞いてやった感、マックスだった……」

 

 その気持ちは若い頃の私そのものなので、すごく共感出来る。

 

「でも、司令官だけは違う……その逆……尽くしたいし……あ、愛されたい……」

 

 そう言って私と唇を重ね、舌を入れて絡めてくる。

 

「ちゅぷ……るちゅっ——ふあ……好き」

「わはひほ……」

「誰よりも……好きっ——」

 

 そんな風に三十分もの間、初雪の甘い言葉を聞きながら繋がっていると、突如として私の単装砲が破裂しそうになる。

 

「あ……○んちん、ビクビクしてる……そろそろ出そう……だよね?」

「まずい……このままでは多分、相当な量が出る……」

 

 既に舌の痺れは取れていたが相変わらず体の痺れは続いており、私は動く事すら出来ない。

 

「いい、このまま受け止める……遠慮せず出して、欲しいです……ぬちゅっ!」

「うごっ——ぬあああぁぁ!!」

 

 射精する寸前に初雪が私の耳を舐めて刺激した瞬間、単装砲が尋常では無く痙攣し、あまりにも多すぎる子種を彼女の子宮目掛け射出してしまう。

 

「うにゃっ——おごおぅっ、うぞっ、これ、お腹っ……破れっ——んぎゅううぅぉおおううぅっ♡」

 

 私が子種を絶え間なく植え付けている間に初雪も絶頂し、大量の潮を噴き出しつつ、膣内に収まりきらない子種が溢れ出した。

 

 おかげで私の腹は初雪の潮と子種で溜池を作っており、非常に熱い。

 

「ぐっ、ううっ——や、やっと……止まった……おおう……」

「はあっ……あうぅ……司令官、愛してるぅ……♡」

 

 蕩け切った表情で甘い涎を垂らす初雪は私の胸に顔を埋め、呼吸を整える。

 私も繋がったまま、初雪の心地良い温もりと重みをじっくり味わい続けていた。

 

 そのまま、私達は会話を始めた。

 

「初雪……流石にお前の気持ちには気付かなかったぞ」

「ん、ごめん……なんか恥ずかしいし、司令官は……潮が好きだし」

「初雪にまで気付かれていたか……」

「ん、それでも……一度だけでも司令官と、エッチしたかったから」

 

 初雪は頬を真っ赤に染める。

 

「ああ、初雪の愛が尋常ではなく伝わったが……薬を使うのは勘弁して欲しかったなあ」

「マジごめん……でも、大井先輩から勧められたし……」

 

 なるほど、痺れ薬や媚薬の謎は解けた。

 

「ううむ……それにしても初雪は、大井に気に入られているのだな?」

「んっ、大井先輩はとても良い人……すごく優しく頭を撫でてくれるっ」

 

 実に嬉しそうに初雪は話していた。

 

「そうか、珍しいな」

「んっ、それに先輩からおさげを結って貰ったあと大井っちって言うと、いっぱいご褒美くれるし」

「ああ、そういう事か……」

 

 確かに初雪の気怠そうな顔と綺麗な黒髪は北上に似ているので、大井はそこを気に入ったのだろう。

 

「初雪、あまり大井に気を許し過ぎるなよ?」

 

 このままでは大井から、もっととんでもない事を要求されるだろうし、そのツケがこの様に私へ回ってくるのだから。

 

「ん……? よく分からないけど、司令官が言うなら気をつける」

「本当に気を付けてくれ。初雪の体は一つしかないのだからな」

「ん!」

 

 とても喜ぶ初雪の頭を優しくたっぷり撫でた後、彼女と共に片付けをし、残り少ない今日という時間をゆっくりと過ごした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。