※この作品はR-18です。

IS学園の中心で「エロス」を叫ぶ   作:葉川柚介

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お薬使ってでも真宏に襲われたい千冬さん

「なるほど、つまり」

 

 カチャリ、とカップをソーサーに置く音がする。

 天井をシーリングファンが回る小さくも洒落た喫茶店で向かい合って話す美女が二人。ただそこに二人がいるだけで、世界は絵画の中に取り込まれたようですらある美の極致。

 

 双方ともに長い艶黒髪を揺らす彼女たちは。

 

 

「普段はちーちゃんがまーくんのことを逆レイプ気味に襲ってばかりだから、たまにはまーくんがちーちゃんを肉便器にする勢いでぐっちょんぐっちょんに犯して欲しいってことだね?」

「大声で言うな……!!」

 

 

 <天災>篠ノ之束と<ブリュンヒルデ>織斑千冬。

 絶賛猥談中でありましたとさ。

 

 

「えー、何か違った? ちーちゃんの話をまとめるとそういうことだよね?」

「そうでもあるが……!」

 

 めんどくさそうな半眼で千冬を見据え、ずずずと行儀悪く音を立てて紅茶を啜る束と、テーブルに突っ伏して真っ赤な耳を晒す半死半生の千冬。いろいろ台無しだった。

 

 相談を持ち掛けたのは千冬から。

 ここ数か月、真宏との関係が通い夫状態から同棲へとずぶずぶのなし崩しのままに移行して、千冬の独立生活能力がいよいよもって枯渇してきた今日この頃。事実婚も良い所の二人は当然そっち方面でも大層仲良くなっているのだが……ということで束は相談を受けた。

 

「てゆーか、正直その辺が問題になるってちょっと信じられないんだけど。ちーちゃんがちょっとエロい下着をつけてむにっとおっぱい押し付けたらまーくんはその場で野生開放して本能覚醒しない? 少なくとも束さんだったら野性大解放まで行きます」

 

 真宏の性欲が淡泊である、という類の話ではない。

 ちょっとしたスタンスの違いから、真宏に遠慮や無理を強いているのではないかという話だ。

 少なくとも千冬はそういう方向に持っていこうとしたのだが、その奥底に流れる千冬の欲望を読み取れないようでは天災は名乗れない。束は即座に見破った。

 

「……」

「試したことはある、って顔だねちーちゃん。それでもダメって……そんなの、エロ下着付けてることに興奮したちーちゃんの方が先に我慢できなくなって逆レしちゃうくらいしかありえないよねあっはっはっはっは……ちーちゃん?」

「………………………………………………………………」

 

 沈黙が重い。

 そして沈黙とはすなわち肯定に他ならないわけで。

 

 なにこのドスケベヴァルキリー。

 束は割と本気でそう思ったが、親友のことを思って口に出さない程度の分別はあった。

 

「なにこのドスケベヴァルキリー」

「言うな……! 言わないでください!!」

 

 訂正。なかった。思考と行動が直結しているのが天災という生き物なのだ。

 そして、千冬は千冬でくっ殺ものの恥辱に塗れながら自分の恥ずかしいところを知った束を亡き者にしようとしない辺り、この相談はかなりマジだったのだろうとうかがえる。

 

「でも意外だなー。エロ下着姿のちーちゃんなんて、束さんだったら0.5秒でおっぱい揉みに行くけど。いっくんだって我慢してられるのは5秒が限度なのに」

「おい待て貴様。……一夏相手に試したのか?」

 

 ついでに、千冬のブラコンぶりもいまだマジの領域だった。

 一夏と日々楽しんでいるあれこれのプレイは決して知られないようにしないと、と束は背中を伝う汗の冷たさを感じながら必死で話題の転換を試みる。

 

「そ、それは置いといて、今はちーちゃんの話だよ。まーくんに遠慮なく情け容赦なくちーちゃんがどれだけイっても腰振ってもらって、死んじゃうくらいに犯されたいんだよね?」

「…………………………………………」

 

 千冬は無言。真っ赤になってうつむいたまま。

 しかし、ごくごくわずかに、首を縦に振った。

 

 

 ちなみに言うまでもないことであるが、束に対する頼み事というものは悪魔との契約より性質が悪い。

 

 

「大丈夫、任せてちーちゃん。さっきはちょっと茶化しちゃったけど、こんなデリケートなことを相談してくれて束さんはすっごく嬉しい。力になるよ」

「す、すまない束。……だが、相談を持ち掛けておいてなんだが本当にその、真宏をそんな風にできるのか?」

「確かに、普通なら難しいね。まーくん奥手というか受け身というか、誘い受けっぽいから。……でも、ここにいるじゃない。神の才能を持つ束さんが……!」

 

 

◇◆◇

 

 

「これを、飲めばいいのか……」

 

 束にちょっとアレな相談をしたその日の夜。

 自宅の台所、コップ片手に謎の薬を睨む千冬の姿があった。

 

 これこそが、束謹製のお薬とやら。真宏を獣に変えるモノだという。

 真宏に飲ませるのかと思ったらさにあらず、千冬自身が飲むことによってなんかこうフェロモン的なものが出て真宏が本能むき出しになるのだとか。

 実際に使ってみたところ効果は抜群だった、という束の証言もあった。一夏に使ったことは明白なのでその辺詳しく問い詰めたいところでもあったのだが、要望を聞いてもらった手前ぐっと我慢した。

 正直なところ死ぬほどうさん臭くてこれを飲んだところで無事で済むはずはないのだが、背に腹は代えられない。

 

「真宏……たまには、私をお前のためだけの女にさせてくれ」

 

 初めてしたときからこっち、ずっと真宏に対して負い目があった。

 ぶっちゃけ割と性欲がっつりな千冬から誘ったり襲ったりすることが多く、真宏に負担を強いているのではないかという懸念だ。

 言うまでもなく、一度始まれば真宏もノリノリになってはいるのだがそこはそれ。一度くらい死ぬほど愛されてみたいという複雑な乙女心なのだった。

 

「……んっ」

 

 覚悟は既に決まっている。

 だから千冬は、ためらわずに薬を飲んだ。

 こくり、こくり。細い喉を冷たい水とカプセル薬が通り過ぎ。

 

「ふぅ。……ま、まあすぐに効果が出るわけも……んんん!?」

 

 「あれ? 乗せられちゃった?」。

 束のそんな声が、聞こえたような気がしつつ、その場で膝から崩れ落ちた。

 

 

◇◆◇

 

 

「ただいまです、千冬さん」

 

 帰宅を告げる声には、慣れたものとばかりの気安さと小さくしかし確かな喜びの色。

 真宏が帰って来たのだ。

 ここはもはや事実上千冬と真宏の二人住まい。帰ってくれば千冬が待っている。あるいは千冬の帰りを食事の支度をしながら待つことができる今を、真宏は心の底から楽しみまくっていた。

 

「……千冬さん?」

 

 そんな真宏の勘が、ざわりと身じろぎした。

 今日は千冬が家にいる日で、帰宅を告げればすぐに返事があるはずだった。千冬の気配察知能力を舐めてはいけない。たとえこっそり帰って来たとしても即座に気付かれる。

 が、返事がない。

 コンビニにでも出かけたかと思うが千冬の靴はある。

 トイレにでも籠っているのかと思ったが、台所の明かりがついているし、なんだかごそごそと物音も聞こえるような。

 

「千冬さん!?」

 

 そうとわかれば異常事態と判断せざるを得ない。

 あの千冬の身に何か起こったということは考えづらいが、なにせ千冬の親友は篠ノ之束。千冬にすら気付かれず変な薬の一つも盛って、千冬が面白おかしいことになってしまった可能性は十分にあると考えてのことで。

 

 その予感は、ズバリのドンピシャだった。

 

 

「あっ……あ、くふぁ……んっ!」

「千冬……さん?」

 

 慌てて飛び込んだ台所。

 そこには、なんか床で艶めかしい吐息をこぼしながらのたうち回る千冬の姿が!!

 

「えーと、なんかまたロクでもないことになってるんでしょうけど大丈夫ですか! しっかりしてください千……冬……さ、ん?」

 

 とはいえ一大事は一大事。

 急いで駆け寄り優しく抱き起し、まずは様子を確認しようとして、すぐ。

 

 千冬の吐息を感じた気がした。

 それだけで、くらり、と。

 

 真宏の体は平衡感覚を失い、千冬に覆いかぶさるように倒れ込んだ。

 

 

◇◆◇

 

 

「ふーん、で?」

「んああああああ!? 待って待っていっくん待って! それ以上されたら束さん死んじゃうぅ♡♡」

 

 一方そのころ、また別の場所にて。

 束が一夏から「お仕置き」を受けている真っ最中だった。

 

「はいはい、言い訳はいらないからさっさと吐きましょうね束さん。……千冬姉にどんな薬渡したんだって?」

「違う、違うの! わざとじゃないの間違えたの! さすがの束さんでもいたずら目的であのお薬をちーちゃんに渡すなんてないか……ら、あああぁぁぁぁ!?」

 

 ちなみに、そのお仕置きとは全裸に剥かれてベッドの上で束謹製のこれまたヤバめな感度増強薬を原液で飲まされた上でのお仕置きックスのことである。

 

「早く、結論。でないと乳首もつねりますよ?」

「ひぃぃ!? 言う、言います! ……ち、ちーちゃんに教えた、周りの人が獣になるお薬って言うのは本当なの。……ひぎいぃ!? 乳首、強いよいっくん! 取れちゃう! 子宮ぐりぐりしながら乳首らめぇえ!」

「嘘じゃないとは思ってますけど、つまり今束さんに使ってる薬よりヤバいってことですよね。何したんです」

「はーっ、はーっ……。そ、その……間違えて、試作の方のお薬を渡しちゃって。周りの人に対する効果は同じなんだけど、その……飲んだ人の体の感度がなんかこう、3000倍くらいになっちゃって」

 

 束の告白の深刻さに、さすがの一夏も腰を止める。

 バックの姿勢で犯す束の体は艶やかに茹で上がり、背中からでもはみ出て見える巨乳、すらりとくびれた腰、一夏のセックスを何度でも受け止める大きくやわらかな尻がキツめのお仕置きセックスの余韻で震えている。

 

 一夏は、一応考える。

 千冬と真宏が暮らす家で、老若男女問わず獣に変えるフェロモンを放出する感度3000倍の千冬と、真宏。なんとか二人を助ける方法は。

 

「……ないな。まあ、二人も思いっきりヤったら満足するだろ」

 

 あるわきゃねーのである。

 仮に一夏が今すぐ駆けつけたとして、確実に一夏も薬の影響を受けてしまう。薬の効果が切れるまで放置しかない。

 

「そ、そうだよね? 束さんあんまり悪くないよね?」

「いや諸悪の根源でしょ。罰として薬キマってる千冬姉くらいの目に遭わせるんで、覚悟しておいたほうがいいですよ」

「しょ、しょんなああああああおおおほおおおおおおおおお!?」

 

 なので、一夏は取り敢えず悪を滅ぼすことにした。

 がんばれ真宏、枯れずに生きていたらまた会おう。

 彼方の友人の奮闘に期待しつつ、肉棒が束の中から抜けるギリギリまで引いてから、一夏の出しうる最大のパワーで腰をたたきつけ、亀頭で子宮口を壊すような勢いのセックスを、再開した。

 

 パンパンパンパンパンパンパンパンッ!

 

 

◇◆◇

 

 

「ふーっ……ふーっ」

「はぁっ……はぁっ」

 

 至近距離で視線が絡んだ。

 仰向けで床に横たわる千冬と、千冬を助けようとして急に力が抜け、覆いかぶさるように倒れ込んだ真宏の視線だ。

 

「ま、真宏……?」

「はーっ、はーっ……。ち、千冬さん。大丈夫ですか?」

 

 千冬自身は知る由もないが、束が渡した薬の副作用的なアレで全身の感度が非常識なほどに引き上げられている。

 その尺度の急変に耐えられずに倒れ、床で尻肉が潰れてイき、全身の衣擦れでイき、それによる身もだえでさらにイく。もはや動くだけで絶頂を極めるような状態であった。

 

 そんな千冬に覆いかぶさる真宏の様子も相当だ。

 息は荒く、倒れ込んだというのに体を離そうとしない。千冬を見つめる目は見開かれ、なんというかこう、身の危険を感じるような切羽詰まった表情だった。

 

 あれ、これひょっとして効果抜群じゃね? 束グッジョブ。

 感度がヒドイことになっていなければそう思えていたのだろうが、今の千冬はそれどころではない。

 真宏の視線が千冬の体を這う。

 じっとりと汗ばむ鎖骨、下着をつけているのに服の上に浮きそうなほど硬くなった乳首、服がはだけて露になった臍、ひくひくと震える足。

 見られた場所が熱を持つようだった。千冬は声もなくドキドキと心音だけが高鳴り、真宏にこの音を気付かれたらどうしよう、などと乙女のようなことを考えていた。

 

「あ、ああ心配ない。少し休めば何とかなる。……多分」

「そう、ですか……」

 

 息をのむ真宏。

 千冬の身を案じて、しかし無事だと知って、それでも離れるどころか近づいてくる。

 

「んんっ!? ま、真宏。すまないが少し離れて……あぁぁ!? さ、触るな! 今は、どこも触るなぁ!?」

 

 真宏の手が頬に触れた。

 それだけで、千冬の体は反り返り、腰が浮くほどにイった。

 

――ああ、ダメだ。真宏に気付かれる。

 

 千冬は真宏の掌の温かさを感じながら悟る。

 真宏とは何度も体を重ねている。こうして触れ合って、千冬がイったことに気付かないはずがない。それどころか、これまで既に何度もイっていることさえ気づかれてしまっているだろう。

 

 ならきっと、このまま犯される。

 薄目を開けてみれば、真宏は驚きながらも生唾を飲み込み、瞳の奥に野性が宿っている。

 千冬はその目を知っている。ついうっかり性欲のリミッターが外れて、千冬から真宏を襲ってしまうとき。のぞき込む真宏の瞳に移る自分が大体こんな目をしているから。

 

「あ、ぁあ……ま、真宏ぉ♡」

「……千冬さんっ!」

 

 ほら、やっぱり。

 千冬のワイシャツを掴み、ボタンを跳ね飛ばしながら無理矢理脱がせてくる真宏に少しの恐怖と大きな期待を抱きながら、食らいつくようなキスをされ、千冬はとりあえずまたイった。

 

 

◇◆◇

 

 

「はーっ、はぁー……! うっ!!」

「ひああぁぁぁぁ……っ、イく、イくぅ……膣内射精、しすぎだ……真宏ぉ……っ」

 

 そしてそのまま、一度も絶頂が収まることなく真宏に3回膣内射精されるのだった。

 

 薬を飲んだ千冬のフェロモンに当てられた真宏は、まさしく獣。

 加減知らずに胸を揉みしだき、激しく音を立てて乳首を吸う。

 肩を、脇を、耳を頬を目蓋を舐め、きつく抱きしめて離れようとしない。

 

 服は乱暴に脱がされ、キッチンの床で一糸まとわぬ男女が二人、互いの汗に塗れてうなり声を上げながら混じり合っていた。

 

 元々千冬の側から襲うことが多かったとはいえ、そんな千冬の要求に応えて見せるほどの精力を真宏は持っていた。

 それに加え今回は薬の作用でそちら方面も強化というか狂化されているようで、萎えることなく濃厚で熱い精液を千冬の膣内にぶちまける。

 

「千冬さん……千冬さん……あああああ!!」

「そ、そんな……、また!? くぁぁぁぁあああん!?」

 

 正常位で2回、つながったまま千冬の体をひっくり返してバックでの1回を経て、真宏は再び千冬を正常位に戻して4回目を始めた。

 イき過ぎてきゅうきゅうと収縮が止まらない千冬の膣内の感触に夢中になった真宏はズコズコと激しい腰遣いで千冬の中枢を蹂躙する。

 

 千冬を感じさせることなど一切考えていない、自分の性欲を満たすためだけのセックス。

 しかしなんだかんだ言って、真宏からの遠慮や尊重の意志が一切ない性欲処理というのは千冬にとっても強く望んでいた物。

 ジュプジュプと濃厚な愛液と収まりきらなくなった白濁が零れる結合部と、パンパンと激しくぶつかる腰と尻の立てる音さえ心地いい。

 

 と、思えていただろう。

 せめて、千冬の体の感度がまともだったなら。

 

「ひいいぃぃぃ!? イっれ、イっれるぅ! 止まらな……ひぁああ、呼吸、できな……あーっ♡♡」

 

 千冬はもう、真宏にされるがままのオナホールも同然だった。

 真宏の動きに合わせて腰を使うことも、抱きしめることさえできはしない。

 体中を好きに貪られ、キスで唇と舌を味わいつくされ、喘ぎ声をあげるだけ。

 どこを触られても意識が飛ぶような快感で、真宏の舌が這った場所は焼けるように熱く、キスで口をふさがれながら亀頭で子宮口にもキスをされると足の指が反りかえるほどの快感の中で気絶する。

 そのまま気絶していられれば少しはマシなのだろうが、いまの真宏は千冬の反応がないことを許さない。

 千冬が静かになると、少しだけセックスを止める。

 呼吸を整え、千冬の寝息が安定するのを待ち。

 

「……ふんっ!!!」

「――ぁぁぁああああああ!? あひいぃィィィ! ひいいぃぃ! にゃにが……あぁぁぁ、真宏許しへええええ!?」

 

 しなやかな腹筋に覆われた千冬の下腹。臍のすぐ下。

 そこがボコリと浮き上がった。千冬がそんな風に思うほどの勢いで突き上げ、そのまま休まず激しく腰を振る。

 

 千冬はもう、自分がどんな声を上げているかもわからない。

 狂乱の中で首を振って、かすかな力で必死に真宏にしがみつく。

 震えて届かない指は、真宏に掴まれて床に押し付けられる。ただし、恋人繋ぎで。

 酸素を求めて伸びた舌は真宏の舌が絡みつき、代わりに唾液を注がれる。

 いつの間にか千冬の腰は上がり、まんぐり返しの状態に。

 真上から落ちて膣洞をかき分ける肉棒がぐつぐつと煮えたぎるような膣内でもわかるほどに熱く、震え始めた。

 

(あ……これは、ダメだ。私……堕ち……る……♡)

 

 きっと、この先に行ってしまったら戻れない。

 何か不可逆の変化がこの身に起こる。

 千冬はそれを悟ったが、しかし抗う力はすでにない。仮にあったとしても、抗うような気にもなれない。

 

 自分だけを見て、自分だけを求めてくれる愛しのオス。

 そんな男のモノになれるなら願ったりだと、人という名のケモノに宿る本能の喜びに焼かれ、淫熱に蕩けた瞳にハート型の光を浮かべ。

 

――私をお前のモノにしろ、真宏♡

 

 本能の出所、子宮が真宏の亀頭に吸い付いて。

 

「ううっ、ううううううう~~~~~~~~!!!」

「んんん、んんんんんーーーーーーーーーー!!!」

 

 びゅるっ! びゅるる!! びゅううううううううううううう!!!

 

 屈服の証の射精を、受け入れた。

 

 

◇◆◇

 

 

「は……ぁ、ん。はぁ……はぁ……。真宏、キスぅ♡」

「んっ、ちゅ。にゅろ、んんー。ぢゅる」

 

 全てを出し尽くし、全てを受け止めるような射精のあと。

 千冬は甘えてキスをねだり、真宏はそれに応えて優しく口づける。

 爪先まで詰まった感覚と、指一本動かせない疲労感。千冬の体の中でまだ元気を保っているのは繋がったままの真宏を放すまいと侍る膣肉だけ。

 だがそれも、真宏が腰を引き抜いていくことで終わりを告げる。

 

 きゅううぅぅ、じゅぷんっ。

 

「んっ!」

「はぁ……千冬、さん……」

 

 最後まで名残惜しく吸い付いていたが、真宏との繋がりが切れる。

 そのことはとても寂しいが、辛くはない。だって真宏はこんなにも近い。一生忘れられないような快楽を刻まれたのはきっと真宏も同じで、明日も明後日もその先も、二人はもう離れられないだろう。

 

 今日はこのままずっと一緒にいたい。少しも離れたくない。

 そんな思いを抱き、言葉にはせず、それでもきっと通じ合うと信じて真宏の手を握り。

 

 

「はい。ぎゅーっと」

「…………………………………………ん?」

 

 その辺にあった、手拭き用のタオルで両手首を縛られた。

 

「よいしょ」

「ひゃあっ!? ま、待て真宏。なぜ私を抱え上げる? ど、どこへ連れて行く気だ!? あとあまり触るな……んんっ! ま、まだ体が敏感で……あぁっ!?」

「暴れちゃダメですよ千冬さん。落ちちゃいます。あと、行き先は寝室です」

 

 そしてそのままお姫様だっこされ、尻から膝裏にかけて手が滑るだけでせっかくたっぷり注いでもらった精液が吹き出そうな甘イキをして、真宏に曰く寝室へと運ばれる。

 

「な、なんで……」

「言わなきゃわかりません? まだ満足できないんですよ。……千冬さん、変なことしたでしょ。おかげでさっきまでは千冬さんを犯すことしか考えられなくて、気持ちよくしてあげようなんて思うヒマもなかったですから。……だから、これからは死ぬほど気持ちよくなってくださいね♡」

「ひぃん!?」

 

 耳元で甘く、蕩けて絡みつくような声。

 最後に吹きかけられた吐息が耳の穴とうなじをなぞると、それだけで生娘のような声が出た。

 

 そう、まだ千冬の夜は終わっていない。

 落ち着いて効果が薄まったとはいえ、真宏の獣性は収まらず、千冬の体の感度もまだ高い。

 しかも真宏は中途半端に知性を取り戻しつつも理性は消し飛んだままのようで、なんかこのままだと本気で死ぬほど犯されるような気しかしない千冬。

 正直出会って以来初めてレベルの恐怖を真宏に抱き。

 

「それは……楽しみだ♡」

 

 それ以上の期待に、うっとりとほほ笑むのだった。

 

 

 ちなみに言うまでもないが、千冬はこの後ものの10分ほどで逃げ出さなかったことを後悔することになる。

 

 

◇◆◇

 

 

「んんんああああぁぁぁぁーーーー! あーーーーっ! あぐっ、んんんんーーーーー!?」

「あー、またイった。じゃ、1個追加ですねー」

「それらめえええええ!? も、もうおなか一杯……んぐおっ♡ おぉぉ♡♡」

 

 織斑家の寝室。

 ここは、実質千冬と真宏の寝室となっている。

 真宏の手によって掃除の行き届いた清潔な室内。調度にも埃はなく、シーツはいつも洗いたて。疲れて帰った千冬の体を休めてくれる最高の場所。

 寝酒を共にして、他愛ない言葉を交わした夜があった。

 手を繋いで眠って最高に幸せな夢を見たことも、腕の中に潜りこむようにして互いの体温を感じながら眠ったこともあった。

 そしてそれと同じくらい、愛を交わした。このベッドの上で何度キスをして、何度好きだと言わせたか。

 

「ほら、早く俺を射精させないとおなかパンパンになっちゃいますよー。ほら、電マぐりぐりー」

「んぐうううううう!? し、子宮揺れるううううっぅぅ♡」

 

 そんな寝室で今、千冬は身動き取れなくされた上で徹底的に責め抜かれていた。

 

 

 まず、目を覆うマスクによって視覚が封じられている。

 口こそ自由だが両手は後ろでまとめてベルトでがっちりと固定され、元々腰が抜けて力が入らない足は真宏の手で大きくM字に割り開かれていた。

 当然、服を身に着けることなど一切許されていない。

 が、体にはいろいろくっついている。

 

「あ、取れちゃった。千冬さん、おっぱい大きいから体動かすとすごく揺れちゃうんですよね。ほら、しっかりつけてあげますよ。……サービスで、もう一個増やして♪」

「ひぎいいいぃぃぃ! 乳首いいい! ローターらめえええ♡♡♡」

 

 固くしこった乳首を両側から挟む、小型のローター。

 クリトリスも体の中に埋め戻す勢いで強くねじ込まれたローターが同じく震え、千冬を一瞬の休みもない快楽の中に落し続けている。

 

 ちなみに、おもちゃ責めの前に拘束された千冬にムラっときた真宏にイラマチオまでされた。首を反らされ、まっすぐになった喉へとセックス同然の扱いでの強制フェラチオ。

 喉を突く逞しさは普通ならえずくだろうが、薬で感度が上がっている千冬にとってはご褒美だった。

 身動きが取れない状態で一方的に体を使われる被虐をスパイスに、舌をこね回す肉棒の熱さと喉で感じるオスの匂いに千冬はもうメロメロだった。

 最後は掌で胸を揉みつぶされながらの射精までされて、最高ののど越しに収まりかけていた体の火照りは一気に最高潮まで燃え上がった。

 

 そうして準備を整えたうえで始まったのは、凌辱にすら近い一方的なセックスだった。

 たとえば、真宏が気まぐれに押し当ててくる電動マッサージ機。

 ローターにぶつけて不規則な振動を与えてくる程度ならまだマシで、ツボを心得た位置と力加減で下腹に押し当てられると、その奥の子宮まで揺れて、脳まで揺さぶられるようだった。

 

 そして、極めつけは。

 

「ふっ、ふんっ……! あー、千冬さんそろそろ俺もイ……」

「イくうううぅぅぅぅ!!」

「……きそうだって言おうと思ったのに、また一人でイっちゃいましたね。それじゃあお仕置きのアナルローター追加ー」

「ひゃ、らぁ……も、もう無理……ぃ♡」

 

 ぎゅううぅ、と締め付ける千冬から腰を抜き、絶頂の余韻に荒い息を吐く千冬を呆れたように見下ろした真宏が手に取ったのは、追加のローター。ただしなぜか形状は黄金立方体。角が痛くならないよう特殊な加工を施されております。

 それを押し当てるのは乳首でもクリトリスでも膣内ですらなく、その下。

 

――ズブン!

 

「んひお!?」

「もう6個目だってのにまだまだ余裕で飲み込みますね。ほら、もっと奥まで」

 

 アナルにねじ込まれ、中指を根元まで差し込み最奥へ。

 体の中身が軒並み押し上げられるような圧迫感に、千冬はマスクの下で熱い涙をこぼすのを止められない。

 

 

 真宏が千冬に課したのは、当人曰くゲーム。

 キッチンでのセックスでは収まりきらない真宏が千冬を抱いて、千冬がイけば真宏の勝ち。ローターで千冬のアナルを犯す。

 真宏をイかせれば千冬の勝ちで、ローターを取り除く。

 

 なんかもうその時点でヒドイことになる未来しか見えずに許して欲しいと懇願した千冬だったが、まだ薬の影響でちょっと積極的になっている真宏に聞き入れてもらえるわけもなく、なし崩し的に始まった。

 

 そして、いま。

 

「あ、あぁぁ……も、もう無理……これ以上、入らにゃいぃ……♡」

「うわー、千冬さんの尻からコード一杯出てる」

 

 じゅぷじゅぷと、先ほど注がれた精液をこぼす膣口の下、ひくひくきゅうと窄まるアナルから伸びるたくさんのコード。それらは全てローターのスイッチに繋がり、本体は当然千冬の穴の中。

 奥までねじ込まれ、互いにごつごつとぶつかりながら振動して、今も千冬にとって一番の弱点を苛んでいる。

 

 御覧の通り、ここまで千冬の戦績は0勝6敗である。

 

「仕方ないですねー。ここまで来ちゃうともう千冬さんに挽回の余地はないですから、抜いてあげます。特別ですよ?」

「あ、ぁりがとう……ごじゃいまふぅ……♡」

 

 そんな状況を見かねて、やっと真宏の許しが出た。

 視界を封じられてのセックスは体をなぞる真宏の指先すら敏感に体を詰る。そのうえ尻穴の中を満たすローター。もはや何をされてもイくばかりになっていた千冬にとって、真宏のその言葉は福音だった。

 

 ようやく一息つける。

 少しは落ち着くことができるだろ。

 そう考えた。

 

 マスクに目を覆われているから、真宏の顔が嗜虐に歪んでいることを知らないままに。

 

「抜くのはいいけど、どういう順番で入れたか覚えてないなあ。……これかな?」

「んぐぉ!? ま、待て真宏! それは先に入れたものだ! ま、まとめて動くぅ!?」

 

 ピン、とコードが張った感触と、腸内のローターが奥からまとめてごそりと動く気配に千冬は慌てて真宏を止める。

 当然のことだ。次々押し込まれたローターは、先に入れたものほど奥に入っている。もし入れた順番を考えずに奥のローターを引き抜こうとすれば、一気にまとめて腸内を削って複数のローターがひりだされることだろう。

 

 もし、そんなことになったら。

 千冬は自分の想像にゾッとする。

 

 ただでさえ弱い千冬のアナル。

 注ぎ込まれた大量の精液が淫熱でぐつぐつと煮えたぎるような子宮を裏から震わせる多数のローター。

 もしもそれら全てが一気に腸壁を抉り、尻穴から引き出されてしまったら。

 普段は真宏がここまで千冬を攻めることはない。

 経験のない強い刺激と、薬の作用が残って敏感な体。

 それら全てが合わされば。

 

――本当に、狂ってしまうかもしれない。

 

 ぞくん、と鳥肌が立った。

 この体はもう真宏のものに堕とされた。その上さらに、真宏にアナルをいじめてもらうことしか考えられないようにされたら。

 

――もう、真宏の奴隷になるしか……♡

 

 深い深い絶望と、それに等しい希望が胸に去来して。

 

 

「ま、どれでもいいか」

「……え?」

 

 ニヤリと笑う真宏は、そんな千冬の心をすべてお見通しなのだった。

 

 

 ズズズズ……。

 真宏が引いたのは、最初に押し込まれた、一番奥のローター。

 

「え、あ……そ、それ……一番、奥の……んほぉ!?」

 

 ズポッ!

 千冬の言葉も聞かず、内臓全てがひりだされるような圧迫感に舌がでろりと千冬の口から零れ。

 

「ぉああ!?」

 

 ズポズポッ!

 肛門から次々引き出されるローターを、真宏がじっと見ているのがわかる。

 腸液に濡れ、きっと湯気を立てるほどに千冬の体温で温められたローターがぼとぼととベッドに落ちる様を全て見られている!

 

 ズウゥゥ……ギュポッ!

 

「――ぁぁぁぁあああああああ!!!」

 

 最後は、3つまとめて。

 千冬のアナルを壊しかけ、女のプライドや尊厳は完全に粉砕しながら、全てのローターが引きずり出されて、イかされた。

 

 

 

 

「ァ……あぁ……んっ♡」

 

 千冬の体から、いつまで経っても甘イキが消えない。

 時折腰が浮くほどの痙攣をすることも含めて千冬はロクに自分の体を動かせず、ひゅうひゅうと激しい呼吸がいまだローターに苛まれている胸を上下する。

 

 体を優しく受け止めるベッドの柔らかさと、全身をじっとりと濡らす汗。

 全て真宏のモノになった体は主の体温を求めて、しかし声すらまともに出せない有様では懇願さえできはしない。

 一秒ごとに募る寂しさに千冬はマスクの下で涙をこぼしそうになり。

 

「千冬さん」

「あ……真宏ぉ♡」

 

 のしかかりながらマスクを外してくれた真宏の名を呼ぶ声は、まるで甘えたがりの少女のようだった。

 

「すっごいイき方してましたね。大丈夫ですか?」

「ああ、平気だ……♡ 真宏がたくさん躾けてくれた穴だから♡♡」

 

 ついでに、ブリュンヒルデとしての千冬を知っている人間ならば真っ先に自身の正気を疑うようなことまで口走り始めた。

 真宏はそんな千冬の様子を見て満足そうに微笑み、優しく千冬の頭を撫でて。

 

 

「それはよかった。……じゃあ、次は俺の番ですね?」

「…………へ? ――――んっおぉぉぉぉ!?」

 

 

 これ以上ないほどの深イキさせられたアナルを、情け容赦なくペニスで貫いた。

 

「くあぁ……! やっぱり千冬さんのアナルはすごいですね。入れただけでイきそうです。……千冬さんは、入れられただけでイっちゃったみたいですけど」

「お、おぉぉ……! にゃ、にゃんでぇ……!?」

「それはまあ、千冬さんのこと大好きですから。おもちゃに浮気されないように、この穴のご主人様が誰か思い出してもらおうかなって」

 

 そう言いながら、真宏の腰は止まらない。

 抜け出る寸前までゆっくりと引く最中、千冬の体は排泄と同じ種類の力が抜ける快感が重く走り抜ける。

 そして、バチンと尻を叩く真宏の腰。腸内の全てを押し込む非情のアナルセックスが子宮を裏から擦り上げる。

 

「んひいいぃぃぃぃ!?」

「綺麗です、千冬さん。感じすぎて壊れそうになってる、その顔も」

 

 膣口からじゅぷじゅぷと染み出る愛液が垂れ、結合部を絶えず潤す潤滑液となる。

 それを受けて真宏のセックスは激しくなる一方で、ローターにほぐされた尻穴は真宏に媚びてきゅうきゅうと締まる。

 そこを、全力で掘り返される快感。

 千冬はもう、その虜だった。

 

「ああああぁぁぁ! 真宏ぉぉぉぉ! 壊して、私を……壊してええええぇぇ!」

「はい、もちろん。ぶっ壊して、俺だけの女にしてあげますよ……千冬」

 

 低い声で名前を呼び捨て、艶やかな千冬の唇を奪うキス。

 ああ、もうと千冬はあきれ果てる。

 

 こんなことをされたら、薬なんて関係なく、真宏のモノになってしまうのに。

 

 

 キスをしながら、抱き合いながら。

 長く深く熱くドロドロの射精が千冬のアナルを満たし、それ以上の幸せに溺れながら、千冬は意識を手放した。

 

 

◇◆◇

 

 

「こっ、殺す……! あいつら、本気で殺してやる……!」

 

 ある朝、IS学園一年生寮の廊下にて。

 剣呑なことを口走る千冬がそこにいた。

 

「くっ、あぁ……! し、しかもなぜ夢の影響が現実に出る……!?」

 

 ただし、生まれたての子鹿のように足をガクガク震わせて、壁に手を突いてようやくよろよろと歩ける程度、なのだが。

 

 ちなみに、今朝目覚めたときは大変だった。

 ベッドがそれはもうひどい有様で、シーツは即処分。ベッド自体も何とかする算段をつけなければならないレベルで、夢見のせいもあって腰が抜けた状態でその辺どうにかするのはとんでもない骨だった。

 

 なんとか身動き取れるようになって着替えはしたが、そのときも肌を擦る服の感触だけでビクリと震え、そのたび千冬は屈辱にも震えた。

 

 とはいえ一応大人。まして原因が原因なので学園を休むわけには行かず、こうして気合で外へと出てきたわけなのだが、この千冬を見た者がいれば誰であれ異常があったと気付くあろう。

 

 

「――千冬さん?」

「……っ!?」

 

 たとえば、そう。

 一夏と並んで付き合いの長い弟分、神上真宏あたりなら背中を見るだけで一発である。

 

「どうしたんです? 具合悪そうですけど……」

「だ、大丈夫だ! なんでもない! だから私に触るなよ! 絶対触るなよ!?」

 

 その声を聞いただけで変な声が出そうになったが、そこは命を賭けて我慢。

 しかし、心配そうな顔をした真宏が駆け寄ってきて今にも肩を貸しそうだったので、それだけは阻止。この状態で真宏が体に触れたりしたらどうなるか。想像するだけで恐ろしい。

 

「真剣にどうしたんです? そんなフリにしか思えないことを言うなんて。それに、本気で辛そうですよ」

「し、心配するな。少しその……夢見が悪くてな。しばらくすれば治る」

「本当、ですね?」

 

 真宏は一応千冬の言葉を尊重する気があるようで、体に触れようとはしない。

 が、あからさまな異常事態であることは間違いないので、本当に心配してくれているとわかる。

 

 なんかもうそのことがとんでもなく嬉しくなってしまう千冬だったが、今はその喜びこそが毒だった。

 体には触れない。だが一歩近づいてきた真宏の、真剣な眼差し。漂う男の匂い。

 夢の中で何より濃厚に焼き付いた記憶とそれが一致して。

 それは、千冬の下半身から力を奪い去るには十分なもので。

 

「千冬さん!?」

 

 崩れ落ちる様を見て黙っていられるような真宏であろうはずもなく、駆け寄って、千冬の体を抱き留めて。

 

 

「――あんっ♡」

 

 

「……えっ」

 

 自分の腕の中の千冬の体が熱く、縋りつかなければ立っていられないほど弱弱しく、髪の隙間に見える耳がとても赤く。

 ぷるぷる震えながら顔を上げた千冬の目尻に涙が盛り上がっている。

 

 と、いう光景を真宏はこの数秒後には忘れることになる。

 

 

 

 

 その日、神上真宏は授業を休んだ。

 当人曰く「その日何があったか全く覚えていない。なんか千冬さんがすごく赤い顔をしてた夢を見たような気はするんだけど……」と語るのは、翌日になってからのことであったとかなんとか。

 ついでにその後数日、千冬がまともに目を合わせてくれなかったことに少しヘコんだらしい。

 

 

◇◆◇

 

 

「ちーちゃんのむっつり度合いがすさまじい件について」

「はい、さすが束さまの親友です」

「くーちゃんにとっての束さんとは一体。……まあでも、せっかくだからちーちゃんが夢の中で所望したお薬を作ってみる束さんなのでした」

「素晴らしいですね。悪用の方法がいくらでも思い浮かびます」

 

 そのころどこかで、こんな会話をやらかす極悪母娘(?)がいたとかいなかったとか。

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