※この作品はR-18です。

IS学園の中心で「エロス」を叫ぶ   作:葉川柚介

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恋愛無敵、ロラン編

「一夏! 頼みがある!!」

「どうしたロラン、ノックもせずに入ってきて」

 

 ある夜のこと。一夏の部屋に突然の訪問者があった。

 普段はそれなりに礼儀正しく、時々妙に芝居がかっていたりもする、オランダ代表候補生にして専用機持ち。歌劇で男役を多く演じるイケメン系女子にして、女性の恋人が99人いるという噂の美女。ロランツィーネ・ローランディフィルネィ、通称ロランであった。

 

 すでに授業もその後の学園的なアレこれも、食事や入浴も済ませた就寝前の時間とあってロランが身に着けているのはゆったりとしたラフな私服。それでいてなお盛り上がり、くびれ、そしてまた盛り上がりと魅力的なスタイルは隠せない。

 そんなロランが、一夏の部屋を訪れた。なんかやたらと必死な様子であり、一体何が起きたのかと身構える一夏にすたすたと近づき、その手を取って、キスでもしそうなほどに顔を近づけ、まっすぐ瞳を覗き込み、放つのは。

 

 

「私のおっぱいを揉んでくれ!!!!」

「お前は何を言っているんだ」

 

 

 一夏もドン引きの一言だった。

 

 

◇◆◇

 

 

「すまない一夏、取り乱してしまった」

「取り乱すどころじゃすまないぞロラン」

 

 仕切りなおして一夏の部屋にて。

 一夏が淹れた茶を啜り、ほうと熱いため息を一つついてロランはようやく落ち着いた。

 いきなり男の部屋に入るなりおっぱいを揉んで欲しいとは一体全体何事なのか、一夏をしてすら理解が及ばず、まずは説明を求めた次第であり。

 

「一夏、君は箒の胸を揉んだことがあるそうだね?」

「……おい」

「そして、私も箒の胸を揉みたい。だが、今の私では嫌がられる。……そこで、自分のおっぱいで我慢しようと思ったわけだ」

「うん。……うん?」

「だが! おっぱいは十人十色で千差万別! 私のモノもそれなりだと自負しているが、箒のサイズには及ばない。それどころか形もハリも匂いも色も味もわからない! その辺全部丸ごと味わう日が楽しみではあるが……今、空想の上でも味わいたい! ……というわけで、箒のおっぱいを知っている一夏に、私のおっぱいと比較して違いを教えてもらいたくてね?」

「今の話、箒に聞かれたら多分斬られるぞ」

 

 ちょっと意味が分からないですね、と言わざるを得ないレベルの電波がかっとんで来たのでありましたとさ。

 この美人、本当にアレである。

 

「そう言わずに! さあ、ぐいっと! むにっと!!」

「あああああ! 腕をつかむな胸に近づけるな! ……わかった、わかったから!」

 

 だが、それでもきっちり押し通す辺り、百戦錬磨の恋愛強者でもあるのだった。

 

 

「……んっ!」

「あ、悪い。痛かったか?」

「い、いや大丈夫だ。指使いが丁寧で、つい感じてしまってね。さすがは一夏だ、ふふふ」

 

 ベッドの上に座り、向かい合う一夏とロラン。

 それだけならば不思議はない。友人として、決しておかしくない距離感だ。

 

 ただし、一夏の手はロランに伸びて、掌に余るサイズのおっぱいを揉みしだいていなければ、の話だが。

 

 ロランは、生乳を一夏に揉ませている。

 「どうせ一夏のことだから箒のおっぱいを生で揉んだことくらいあるだろう」と、私服の前をはだけて直接させることにした。その度胸に、ためらったらなんだか負ける気がした一夏は受けて立つ。男らしく真正面からがっしりと、ロランの体がいかに柔らかいかを掌に刻み込む。

 

「で、どうだい? 箒と比べて、大きさは? 形は? 柔らかさは? ハリは? なんなら味も見てもらいたいのだが!」

「味までは知らないぞ!? ……あー、でも、大きさは箒の方が一回り大きい、か? ロランのも立派だから微妙だな。形、は……箒の方がまるっとしてる、気がする。柔らかさは……甲乙つけがたいな。正直、ずっと揉んでいたい」

「ぁあんっ! そ、そうかい? 一夏にそう言ってもらえると、嬉しいな……♡」

 

 そう言って、ロランは本当に嬉しそうに笑う。

 そして一夏の指先が少し強く食い込むと、悲鳴のような喘ぎを上げて喉を反らし、はしたない姿を見せてしまったね、とはにかんで笑う。

 ロランが一夏の所へ来た理由に嘘はない。少なくとも一夏はそう信じている。ロランはそういうヤツだ。

 

 だが、いま。

 こうしておっぱいを散々自由に揉んで揉んで揉んで揉んでたぷたぷして揺らして広げたり寄せたりしている女の子が頬を染め、時折ぴくんと体を震わせ、尖った乳首を自分の掌に擦りつけるように上半身を揺らす姿を見せられて、あまつさえじっと見つめてくる瞳に熱と涙が溜まるのを見て。

 一夏は、それでいてなお何もせずにいられないような男ではなく。

 

「……ロラン」

「……ああ、来てくれ。一夏。んっ」

 

 顔を寄せ、一言。

 それだけで思いは伝わり、二人の唇は繋がった。

 

 ぷに、と触れる柔らかな唇。あたたかな温度、鼻腔をくすぐる甘いニオイ。一夏はそれに夢中になり、ロランは全てを受け入れ応えてくれる。

 ロランとのキスで、舌をどちらが絡め取るかは一瞬の判断が勝敗を分ける真剣勝負。

 今日を制したのはロランの側で、じゅるりと舌がロランの口内に飲み込まれ、そのままでは蹂躙されてしまうところだが、乳首を爪でこりこりと弄って必死に妨害する。

 

「んッ、じゅぷ、じゅるるる、んんーぅ」

「ぷぁっ、んはぁ……。むぅぅぅ、んっ」

 

 箒のおっぱいとの比較をする、という当初の目的はどこへやら。

 キスそのものに夢中になった二人の熱は際限なく高まり、一夏はロランの胸を揉みしだき、ロランは一夏の首に腕を巻き付け放さない。

 

 付け根から先端まで、余すところなく指先を食い込ませ、掌でこね回す一夏の手。

 一夏が自分の胸に夢中なのをいいことに、容赦なく一夏の舌と唇と唾液を味わい尽くすロラン。互いが互いを求めあい、触れ合う唇の隙間からぽたぽたと唾液が滴るほどの愛撫は、そう長くは続かずに。

 

「ん、んんんんんっ!!!! んんーーーー♡ んんんんーーーーー♡♡」

 

 全身を震えさせるロランの絶頂によって、終わった。

 

 

「はぁっ、はぁっ……んっ、たまらない……な♡」

 

 絶頂までの時間を分けたのは、キスだけでなく胸までもみくちゃにされていたことか。

 素直に負けを認めたロランは、一夏を讃えるように頭を撫でつつ荒い息を吐く。

 

「こ、これでわかったか? 俺が知ってる箒の胸については、このくらいだ」

「ああ、ありがとう。とても参考になったよ」

 

 そして、一夏はこの行為がそもそもなんのためのものであったかをようやく思い出す。

 そういえば、なんか箒のおっぱいとの違いを教えて欲しいという話だったのだ。ロラン自身も半分くらい忘れてたけど。

 

「……それで、だ」

「うん?」

 

 しかし、ロランは忘れていなかった。

 こんなことを言い出した、本当の目的。

 箒のおっぱいの感触についての情報を得るという極めて重要なことの他に、もう一つ。

 

「一夏には、たっぷりと私の胸を揉んでもらったわけだが」

「そうだな。ロランに頼まれて」

 

 腰を浮かせ、一夏に跨るようにして乗る。

 首に絡めた腕は離さず、しかしより一層距離を縮め、獲物をいたぶる猫のように目を細め。

 

 

「頼みを聞いてもらったお礼をしようか?」

 

 くい、と腰を動かす。

 既に限界までズボンを押し上げていた先端にロランの熱くなった秘所が触れ、一夏は思わず押し倒してドロドロになるまで犯したい衝動に駆られる。

 

「そ、れ、と、も♡」

 

 しかしロランは一筋縄でいくような女ではなく。

 男を惑わす妖艶さと、女も酔わせる壮絶な色気を一夏ただ一人のために纏い、傾国の美女もかくやというその美貌をうっとりと蕩けさせ。

 

 

「たくさんおっぱいを揉ませてあげた分の報酬をいただこうか? い♡ち♡か♡」

「………………………………っ」

 

 

 その問いに、一夏が出した答えは。

 

 

◇◆◇

 

 

 ぺちゃぺちゃ、くりくり、はみはみ。

 言葉にするならばこんな音が、一夏の部屋に響いていた。

 音の源はベッドの上。男女が絡み合う最中に発するものとしては決して不思議なものではなく、二人の間の愛情と嗜虐心に比例してその音は大きくなるものだ。

 

「くぁっ! ん、くうぅぅぅっ!」

「かわいい」

 

 水音に混じる押し殺した喘ぎ。それを掛け値なしに褒める声が続き、羞恥に口を噤んでも抑えきれない。

 狙われているのは、胸の先端、硬くとがり始めた乳首。

 それを、歯でいじめ、舌で甘やかし、唇で己のものと印をつける。

 

 前歯で優しく、しかし少しだけ痛みを刻むように挟み、噛む。

 相手が眉根を寄せるより早くその戒めを解き、ねっとりと舌を這わせて労わり愛するというギャップを活かした外道の所業。それでいて今度は唇で強く吸い付き、キスマークを付けては満足そうに笑う。

 もう一方の乳首も、当然責めから逃れられはしない。

 時折口で愛撫されるのはもちろんのこと、空いているときなど一瞬たりとてなく、指で弄り回される。

 

 乳輪をくるくるとなぞって回り、爪で先端をカリカリと掻かれる。つねるような力で苛まれたかと思えば、指の腹がいいこいいこと撫でてくる。

 千変万化、愛情と性欲と変態性のないまぜになった口と指、それらが混じり合った嵐のような愛撫、愛撫、愛撫とくれば。

 

 当然耐えられるものではない。

 そう、たとえ。

 

 

「やっ、やめ……! もう変になるから、やめてくれ……ロラン!!」

「ふふっ、だぁめ。君の乳首が美味し過ぎるのが悪いんだよ、一夏」

 

 

 男であろうとも!!!!!

 

 

 現在の一夏は、ベッドで仰向けになってロランに食べられていた。

 無論比喩的な意味だ。上半身裸にされ、寝間着の前をはだけたロランが肌を重ねるように覆いかぶさり、執拗に乳首を噛まれたり舐められたり引っ掻かれたりしているだけでしかない。

 文字通り百戦錬磨なロランのテクニックは、男の乳首を性感帯にすることなど造作もない。

 ビクビクと危険な震えを伴って大きくなりつつある一夏の肉棒に時折視線を向けながらも決して触れず、このままでは乳首だけでイく。割と真剣にそんな恐怖に一夏は震え。

 

「……ふふふ、そう怯えなくてもいいよ、一夏。私は君のことが好きなんだ。だから、もちろん最高に気持ちよくしてあげる。こっちも、名残惜しいけどね。ちゅっ」

「くぁっ!?」

 

 ロランは、それすら見抜いて甘やかす。

 最後に乳首を咥えて引っ張るようなキスを残し、ロランは体をずり下げる。

 行き先は開かせた一夏の足の間。熱と威圧感を放つ、限界まで張り詰めた肉棒で、あまりの逞しさに目を輝かせ。

 

「そーれ、ぱふっ♡」

「うあぁ!? 胸の間に……!」

 

 一夏の大好きなパイズリで、トドメを刺しにかかる。

 亀頭が胸の谷間の奥までハマり、皮膚越しに胸骨をなぞる。卑猥に形を変えるほど寄せられた乳肉の中で、散々お預けを食らっていた一夏はもう耐えようなどという思考を働かせるヒマすらなく。

 

「ダメだ……出る、出るぅ!」

「いいよ、一夏。全部受け止めさせてくれ。君の熱を、愛を……私の胸に」

 

 ロランの眼差しが、一夏を捉えて離さない。感じる顔も絶頂の恍惚も、全て味わいたいという貪欲なまでの愛が一夏を襲い。

 

 

 びゅぐんっ! びゅるるるるるるっ、びゅううぅぅぅぅぅぅ!!

 

「あんっ、熱ぅい……♡」

 

 乳首をねっとりと責められた結果、パイズリで数秒ともたずにイかされたのだった。

 

 

◇◆◇

 

 

「一夏、そう拗ねないでくれ。れろっ、んっ。お詫びに、たくさん気持ちよくしてあげるから……ね? じゅるるるるっ」

「そ、ういう問題じゃ……くぅっ! ないだろ……」

 

 一方的な展開が、一夏の心を傷つけたか。申し訳なく思ったロランは、誠心誠意奉仕した。具体的にはお掃除フェラで。少し硬さを失ったが、まだまだ太さを保つ一夏のそれを、ぬるぬるの唾液塗れにした口内に招き入れ、こびりついた精液を丁寧に舌で舐め取っていく。

 その舌使いの丁寧さたるや、奉仕というより完全に搾り取るための動きです本当にありがとうございました。

 ロランの性欲を侮ってはいけない。今も、ちょっと拗ねた一夏をどうにかして焚きつけてそろそろ一夏からも襲ってもらいたいな、としか考えていない。それがロランの愛だからね。仕方ないね。

 

「というか、ロラン。どうしてそんなに俺の尻を掴んで、いや揉んでくるんだ?」

「もちろん、好きだからだとも。はぁ、この柔らかくも筋肉の詰まった感触、たまらない……!」

 

 フェラしがてら一夏の腰を抱きかかえ、尻の谷間にがっつり指が入るくらいに揉みしだいているのも愛ゆえのことなのだ。

 言い逃れのしようが一切ないセクハラタッチにむずむずする一夏としては、素直に認めがたいところだが。

 

 

 そして、ロランは思いつく。

 押してダメなら引いてみろ。優しくしてダメならあえて逆を行き、もっと攻めてみたならば。

 唇をすぼめてじゅぷじゅると卑猥な音を立てながらしゃぶりあげ、最後に唇で亀頭にキスをして、ロラン。一夏の肉棒越しに目を逸らしたままの一夏の顔を見上げ、ほくそ笑む。

 ここには、攻め所がまだいくらでもあるのだから。

 

 そう、その中でも一番は、ここ。

 

 

 ――ずぷっ♡

 

「んおぁ!? ロ、ロラン!?」

「なんだい、一夏?」

「なんだじゃなくて……そこ、そこは……ぉお!?」

「そこ、がどうかしたのかい? どこのことだかわからないなぁ。ちなみに今、私がシてあげているのは一夏のアナルだが」

 

 ロランの細指1本をきゅうきゅうと食い締めてくる、アナルだ。

 抵抗の隙など与えず、1本飲みながら根本まで差し込まれたロランの人差し指。

 女性らしくほっそりとして、しかし一夏の体にはまともな身じろぎすら許さないほどの異物感となる。

 くい、くい、とかすかに曲がるロランの指先が、内蔵全てを押し上げてくるような圧迫感となり、動かされるたびに口から小さく声が漏れる。

 

「やめ、やめろぉ……!」

「ふふふ、大丈夫。ちょっと不思議な気持ちよさを味わうだけだよ。痛くない、怖くない。れぇろ」

「んひいぃ!? 入口、舐めるなぁ!?」

 

 指をねじって入口をほぐしながら、伸ばした舌で尻穴の入り口をふやかしてくる。

 たっぷりと唾液を絡めた舌で、隙間に滴らせるような動き。事実、ロランの指の出し入れの抵抗がなくなり、速くなる。温かさと柔らかさが染み込んで、知らず力が抜けて行ってしまうことが、一夏にとってはゾクゾクするほど恐ろしい。

 なにせ、ロランに責められている尻穴が痛くないんだ。快感に変わっているんだぜ。そんな感じ。

 

「あぁ、やはり刺激の方向性が違うせいかな? こっちはあまり大きくならないね。でも大丈夫。そんな一夏のことも、私は愛しているよ。はぁ……むっ♡」

「あああぁぁ!? た、タマ、までぇ……!」

 

 ロランという少女は、責めるときは徹底的にする少女だ。尻穴を奥までくにくにといじめながら、口奉仕の矛先を変える。

 さっきまでの位置から少し下、一夏の睾丸をぱっくりと口に含み、たっぷりと揺蕩う唾液の中でちゃぷちゃぷと転がした。

 普段とは違う尻穴を奥まで弄られるという状況で、どういうわけか勃ちきれない一夏の肉棒がくたりと額に乗って来るのも構わず、肉棒越しにハートマークの浮かぶ瞳で一夏の表情を堪能しながら口と指で一夏を嬲る。

 

「ちゅっ、じゅる、んむぅー……。はもはも、んふふっ♡」

にゅっこ、にゅっこ、にゅっこ、にゅっこ、にゅっこ。

 

「ぁ、ぉ……ぉあぁ……っ」

 

 指を出し入れしながら、一夏の玉をむさぼるロランの顔から笑みが消えることはない。

 もはや一夏の体は弛緩しきって、ロランの指と口だけが反応を喚起する。

 だらしなく半開きになった口、焦点の合わない目。それでありながら、何かを訴えるように必死で自身の方へと向けられる顔を見ているだけで、ロランの胸に愛が満たされる。これもまた、愛なのだ。ロランにとっては。

 

「ふふふふふふふ。待たせてすまなかったね、一夏。もう十分だろうから、イってくれたまえ」

「イくっ、てぇ……言われ、てもっ!」

 

 だから、たとえ一夏が勃ちきらない自分の肉棒を見て情けない声を上げても、愛おしいと思うだけ。

 この状態ではイけないのだという一夏の思い込みを正してあげよう、という慈愛に満ちた心で、一夏の男にトドメを刺すことに躊躇いは、ない。

 

「大丈夫。すぐにイけるよ。……『ココ』でね♡」

 

――コリっ♡

 

「っんお!? んぐおおおおおおお!? ロ、ロランんんんんん!?」

 

 ひときわ深くまで挿入した指先が折り曲げられ、押し込んだ腸内のさらに奥。

 そこに隠された男性問答無用の弱点、前立腺。ロランはそこを押し込んだ。震わせた。掻き乱した。

 一夏がその時感じたのは、快感だったのか、痛みだったのか、屈辱だったのか、悦びだったのか。本人にも判別不能な極彩色の衝動が駆け上がり、これまで受けたいかなる性刺激とも異なるそれを正しく認識することさえできず、中途半端に勃起した肉棒はそのまま天を突くことはなく。

 

「いただきまぁす♡」

「――――――っ!!!!」

 

 亀頭をパクリと咥えこんで来たロランの口内に、びゅぐびゅぐと掻き出されるような射精を、放った。

 

「んー♡」

「ぁぁ……ぁぁあああ……」

 

 これまで一夏が経験してきたどんな射精とも違う。

 刺激によって搾り取られるのとも、興奮の末の爆発とも違う、栓が壊れたような射精の快感が、ロランの温かい口粘膜でねっとりと出迎えられ、腰が砕けるような放心を味あわされた。

 

 

 

 

「お疲れ様、一夏。喉に絡むほど濃くて、美味しかったよ」

「ロラン、お前ぇ……!」

 

 とぷとぷと口の中に精液を注がれたロランは、そのまま一夏に覆いかぶさり、顔を見つめながらぐちゅぐちゅと音を立てて味わい、一夏に見せつけながら嚥下した。

 ぺろりと唇を舐める舌の紅も鮮やかに、一夏の耳へキスを落としながら感想を述べる。

 だがそれは、一夏にとっては屈辱だ。なんか今にして思うととんでもなく気持ちよかったような気はするけど、何度も味わったら男としてダメになりそうな気がする射精、否搾精をされて、黙っていてはロランの男の恋人は名乗れない。

 

 瞳に魂を、四肢に力を込めて、一夏は己の矜持のために奮い立ち。

 

「……んんっ♡」

 

 そんな姿は、ロランの大好物でもあるわけで。

 

「あはぁ……♡ いいよ、一夏。その目だ。やられっぱなしではいられないというその強い目に見つめられると、私も疼いてしまうよ。……ねえ、どうだい? 復讐、してみる気はないかな?」

「復讐……?」

 

 一夏の胸板に名残惜しそうに乳肉をこすりつけながら体を放したロランは、ベッドの上で体の向きを変える。

 枕に顔を埋めるようにうつぶせ、腰を掲げ、一夏に向ける。

 白い肌、細い足首、膝から徐々に肉付きを増す太ももを通り、ぷりんとまろやかな曲線を描く尻房と、その中央でどろりと涙を流す秘所。

 その全てを一夏の眼前に晒し、さらには自身の手で尻肉を掴み。

 

「……んっ」

 

 アナルを広げるその時だけは、少女らしい羞恥の混じった声を漏らし。

 

「『ココ』を、征服してみないかい? ……いや、違うな。私がして欲しいと思っているんだ。一夏にしたことを、それ以上を、どうか私に刻み込んで欲しい。君は私のもので、私は君のモノなのだと、その誓いを、どうか。熱く、太く、硬く、奥まで……来てくれ、一夏ぁ……♡」

「ロラン……」

 

 そのおねだりは、一夏を責めた分だけ責められたいというロランの紛れもない本心の現れだった。

 一夏はうわごとのように名前を呼びながらにじり寄る。

 尻肉を掴む指先はロランが思った以上に力強く、ぴくりと震えても逃げられない。

 もうこれ以上自分で広げる必要はない、と放した手で枕を掴み、ドキドキとその時を待つロラン。

 恥ずかしいほどに広げられてしまっていることがはっきりとわかるアナルに触れたのは、熱く堅い感触。さっきまでがウソのように反り返った一夏自身で、望んだことをしてもらえるという期待と、どこまでされてしまうんだろうという恐怖が胸中に渦巻き。

 

 

 ぬぷっ。ぐ、ぐ、ぐぬぬぬ……ぐぷんっ!

「んぉっ♡」

 

 一夏の腰が自分の尻肉を押しつぶしてくるほどの深い挿入をされて白目をむきかけ。

 

「ロラン……ロランっ!」

――ずぬぬぬ、パンッ。ぬ、パンッ。ぬっ、パンッ。パンッ、パンッ、パンッ!

「んむぉぉぉぉおおおおおおおお♡♡♡」

 

 名前を何度も呼びながら、やられた分の倍返しとばかりに自身のアナルをほじくり返す一夏の逞しさに、ロランは身も世もない喘ぎで吼え。

 

 

 言うまでもなく、この後めちゃくちゃアナルセックスした。

 

 

 

◇◆◇

 

 

「ふぅ。さあ、準備運動は済んだ。そろそろ本番と行こうか、一夏♡」

「まだスるのか。いやいいけどさ」

 

 ロランに対する一夏の仕返しは、実に抜かずの3発に及んだ。

 腸内射精するたびに物欲しそうな、挑発するような目でこっちを見てくるロランが悪いんだ、とは一夏の弁。

 その後さすがに色々始末が必要ということで休憩を挟み、一緒に風呂に入ってまったりと。これで今日は終わりかな、と一夏がベッドに腰かけたところで、ロランがしなだれかかって来た。

 

 風呂上りのしっとり感だけでは説明がつかないほどつやっつやの肌をバスタオル1枚でくるみ、足を一夏に絡みつかせながら胸を押し付け顔を寄せるロラン。

 一夏が無意識のうちに腰を抱いてしまうのも無理からぬ色気であり、嬉しそうに笑って懐きながら、望んでいるのは本番のセックス。そのギャップに一夏の頭はくらくらと魅了される。

 

「もちろんだとも。一夏も、既に十分元気を取り戻したようだしね。私がつけてあげよう」

 

 そう言って、ロランは一夏の足の間に体を滑らせる。

 自身の胸の谷間から取り出したのは小さいパック。

 ぴりりと破けば、中から出てきたのはもちろん淡い色のついた円形の薄い膜。そう、コンドームだ。

 

「避妊、するのか?」

「なんだい一夏、私がいつでも生セックスしかしない淫乱だとでも?」

「いやいやいや、そんなわけないだろ。でも、あまりロランがそれを持ちだすのを見たことなかったから。もしかして、危険日なのか? なら、無理しなくても……」

「きみこそなにを言っているんだ、一夏。きみとの愛の結晶を授かることを私が厭うはずがないだろう」

 

 ぷくり、と可愛く頬を膨らませるロラン。しかし手は止まることなく、コンドームの先端を潰し、一夏の肉棒にかぶせた。

 巻き込まれていたゴムをくるくると伸ばしながら装着すれば、準備完了。薄いゴムに包まれ張り詰めた肉棒は、そのままの時とはまた違った迫力をもってロランの眼前にそびえたつ。

 

「そう、なのか……?」

「そうだとも。……ただ、正直私はこういうのも興奮するんだよ。愛し合い、子を為すためではなく、ただただ快楽を得るためだけにセックスをするのだと思うと……んぅっ! 無性に、子宮が熱くなる♡」

「お、おう」

 

 そして、ロランはものっすごく欲情していた。

 肉棒越しに一夏を見上げる目は好物を前におあずけされた犬のそれ。

 隙を見せたら食われる。そんな確信が一夏の中にごっぼごぼと湧いてくる。

 だが、ここは男を見せるべき。主導権を握るべく、一夏はロランの体を抱え上げ、何をしてくれるのかと期待に満ちていたロランを。

 

「……ふんっ」

「わあ♡」

 

 ベッドの上へと押し倒す。

 乱暴にバスタオルを剥ぎ、咄嗟に体を隠そうとする手を掴んでベッドに押し付け、覆いかぶさる。

 見下ろす先にあるのは「美」としか言いようのない芸術品。

 ロランの肢体そのものの美しさは、一夏という恋人の目に触れているという当人の自覚によってさらに壮絶な艶を纏い。それはまさしく獲物を誘うフェロモンそのもので。

 体を求めあう恋人たちは。

 

 

「――犯してやる」

「きて、して……一夏♡」

 

 そのまま、二匹の獣となった。

 

 

 

 

「ロランッ! ロランッ!」

「はああああああ! イクっ! イクぅ! 一夏の、奥、えぐってくるぅ……!」

 

 びちゃ、ぐちゅ、と重い水音が響く。

 ベッドの上で絡み合う一夏とロランは、もはや互いのことしか知覚できていない。

 隙間なく触れ合う肌と肌の擦れる感触と汗の湿り。全身から立ち上る発情の香。唇を重ねるたびに流し込み、また流し込まれる唾液の味。

 周囲に散乱する乱れた服も、破り散らされたコンドームの包みも、追加のコンドームを収めていた黄金立方体も、口を縛られた中にたっぷりと精液をため込んだ使用済みのコンドームそのものも、二人の意識の埒外だった。

 

 

 既に、一夏とロランのセックスは回数を重ねている。

 最初の1度は、まだ互いを思いやる余裕があった。

 その優しさと理性が崩れ始めたのは、1度目を終えた直後のこと。

 

「はぁ、んっ♡ すごくよかったよ、一夏。……さて。はむっ」

「……ロラン? なんでもう1枚ゴム出してるんだ? しかも口にくわえて近づいてきて」

 

 ぬるり、とロランの膣口から出て来たコンドームは先端にたっぷりと精液をため込んでいた。それを嬉しそうに外し、口を縛って脇に置いたロランはそのまま枕元をまさぐり、取り出したのは2枚目のコンドーム。

 それを、ロランは当たり前のような顔で口に加え、そのままフェラをするように一夏の萎えかけた肉棒へとかぶせて来たのだった。

 

「なんでもなにも……まだ、スるだろう?」

「当たり前のような顔で言ってやがる」

「それはもちろん。一夏とするのが1回だけなんてもったいない。今日は、とことん付き合ってもらうよ」

 

 そう言いながら一夏の体にすり寄り、胸を押し付け、頬に何度もキスをしながらねだるロラン。

 スゴイ性欲だと軽く引きながらも、体は正直でついついゴムの中で膨れ上がってしまう一夏自身。

 

 2回目は、その様子を見て満足そうににんまりと笑うロランに押し倒されての騎乗位だった。

 

 

 そして、いま。

 あらゆる体位でした末に戻って来たのは正常位。

 激しく腰を突きこむ一夏を、ロランは全身でしがみついて迎え入れる。

 既にロランは何度もイっている。敏感になり過ぎた体は一夏の力強い抽挿に耐え切れず、ほとんど言うことを聞かない。

 だがそれでも、一夏を求める心だけは変わらず、悲鳴のような喘ぎには確かに歓喜の色が混じる。

 

 このコンドームを使う前にロランが言った。

 たくさん用意してきたが、これが最後だと。

 ならば、万感の思いを込めよう。

 一夏はロランに抱く愛と、欲と、その他全ての感情を込めて下腹に力を入れる。

 睾丸がぎゅるぎゅると渦を巻く気がする。既に数え切れないくらい射精したはずなのに、むしろどんどん量と濃さが増えているような気がするのは、こうして抱いているロランが魅力的に過ぎるせいか。

 その答えを、今こそ贈ろう。

 

「ロラン、一緒に……! うあああぁぁぁぁ!!」

「ああ、私も、もう……んはあああああああああ♡♡♡」

 

 最後の瞬間は、きつくロランと抱きしめ合った。

 腰をがっちりと抱え込んでくるロランの足。

 背中に回した掌で感じる、細くなめらかな背中の手触り。

 下腹を濡らす飛沫が温い。

 胸板で潰れるロランの胸はもっと熱い。そしてなにより柔らかい。

 

 きゅうきゅうと締まる膣内の感触に情け容赦なく迸る精液で応えながら、一夏は改めてロランに惚れ直す気分だった。

 

 

◇◆◇

 

 

 強く抱きしめ合っていた二人の体は、同時に弛緩した。

 まだ繋がったまま、しかし体に入っていた力は抜け、ただ体を重ね合っている。

 激しい睦み合いの時とは異なる、鼓動と吐息、体温だけを交わすひと時。

 整いきらない呼吸が大きい。上下する胸が互いを押し合う。気付いたときには手を繋いでいて、それだけで心が落ち着いた。

 

「いま、抜くからな」

「ああ、名残惜しいが……んっ♡ はふぅ、またたくさん射精してくれたものだね」

 

 体位の関係上、ロランにのしかかっているのが心苦しくなった一夏は、気合を込めて体を放した。いまだ痙攣が続く膣内から引き出された肉棒は、先端を水風船のように膨らませたコンドームに包まれている。

 それを見るロランは相変わらず嬉しそうで楽しそうで、一夏は妙に気恥ずかしくなる。

 まあ、パイズリでフェラでアナルでとしこたまセックスを繰り返したうえでなおこれだけの量の精液を搾り取られているのだから自業自得だが。

 

 ロランは最後の1枚のゴムも丁寧に外し、その口を縛る。

 一夏の先端に軽くキスをして、これで終わり。ロランの隣で仰向けに倒れ込み、ベッドの柔らかさのありがたみを全身で感じていた。

 

 ロランはこう見えて、あるいは見ての通りにロマンチックだ。

 欲望に任せて体を求めあうこともあるが、そのあとはしっとりと落ち着いた恋人同士の時間を過ごす、ピロートークが待っている。

 性欲が十分に満たされていれば、裸で抱き合っていても獣となることはなく、ただただ触れ合うことが愛しくて嬉しい。そんな愛おしい時間になる。

 

 

 ――「性欲が十分に満たされていれば」。

 

 

「よいしょっと」

「……あの、ロランさん? なんで俺の腰に跨ってるんですか?」

 

 体を起こし、腕枕がご所望かなと思っていたら腰をまたいでくるロランに、思わず敬語を使う一夏。

 

「もちろん、今度は私がシてあげるからだが?」

「……あの、既にさんざんしまくったと思うんですが。ゴムも使い切ったし」

 

 一夏、ここで正論を展開。

 既に十分ヤり尽くした。具体的には、ロランが持ちだしてきたコンドームのつづり全てを使い果たすほどに。

 もう在庫はない。だから、できない。

 

 と、いうのはあくまで凡人の発想で。

 

「わかっているよ。……つまり、ここからはナマセックスの時間だろう?」

「ちょっと何言ってるのかわかりませんね」

「大丈夫、しっかりわかっているよ。一夏の『ココ』は♡」

「んぅっ!?」

 

 大きく足を開いたロランが腰を落とせば、真っ先に触れるのは性懲りもなく反り上がった一夏の先端。ロランの中心から滴る愛液に濡れて、恥ずかしげもなく震えてしまう。

 

「さあ、これからが本番だ。一夏の硬さを、熱さを感じさせてくれ。鋭いカリで私の弱い所を泣くまでいじめて欲しい。そうしたら、私も一夏を最高に気持ちよくなれるように責めてみせよう。……実は、さっきから子宮が拗ねていてね。一夏の精液を直接射精されなければ機嫌が直りそうにないんだ。だから……いいだろう、一夏♡」

 

 言いながら、ロランは腰を前後にゆする。

 くちゅくちゅと恥ずかしい水音がするのも構わず、どんどん顔を赤く染めながら一夏にねだる。

 その腰が徐々に降りて、一夏の先端を咥えこむ。

 薄いとはいえゴム越しとは天地の差がある熱さ、柔らかさ、ひだの深さが入口すぐでさえ出迎えて。

 

「……ロラン」

「……一夏」

 

 名前を呼び合い、呼吸が揃い。

 

「ふんっ!」

「んんんんんんっっ♡♡♡♡♡」

 

 ロランの腰が落ちるのと、一夏の腰が跳ねるのは全く動じで、二人の距離は、何の隔たりもなくゼロへと至り。

 

 

 言うまでもなく、このあとめちゃくちゃナマセックスした。

 

 

◇◆◇

 

 

「……寝すぎた」

 

 その日、ロランが目覚めたのは部屋に西日が差し込む時間になってからだった。

 マジかよ、と割と本気で思う。前日そんなにも疲れるようなことをしただろうかと首を傾げるが、とんと覚えがない。

 ただ一つだけはっきりしているのは昨日の夜から夕焼けが綺麗な頃合いまですこんと寝続けてしまっていたことだけ。

 

 なんだかとんでもなく「いい夢」を見ていたような気がして体と頭がふわふわするが、どんな内容だったかについては全然まったくこれっぽっちも記憶に残っていない。

 とはいえ、それも夢ならよくあることか。ロランはそう切り替え、寝間着を脱いで外に出られる服に着替える。大分汗をかいていたようだ。しっとりと布が張り付いてくるが、不思議と嫌な気分ではないのはなぜだろう。

 

 それはそれとして、ほぼ一日寝過ごして何も食べていないわけだからとても空腹だった。これは、さっそく食事に行かなければならない。せっかくだから誰かを誘おう。

 IS学園にも在籍している蕾――すなわち、恋人――か。それともやはり粘り強く箒を誘うか。

 

「――いや」

 

 そう思ったのだが、今日はそれ以上にふさわしい相手がいることに気付いた。

 

「――今日は、一夏を誘おうか♡」

 

 その名を口に出すだけで、不思議と胸が弾んだ。

 さて一夏はどこにいるか、どんな言葉で誘おうか。そう考えるだけでも幸せで、ロランは今日の夕食がとても楽しみになるのだった。

 

 

◇◆◇

 

 

「くーちゃん、今回はやけに念入りにワールド・パージ中の記憶を消したんだね?」

「……はい。ロランツィーネ・ローランディフィルネィの場合、反応を楽しむために記憶を残していたら『夢であれだけイイなら現実ではもっとイイに違いない! よしとりあえず一発ヤってみよう!』と即座に行動する気がしまして」

「……箒ちゃんも、さっさといっくんを押し倒しちゃえばいいのに」

 

 その日、その時、誰も知らないどこかで交わされたとあるド外道母娘(自称)の会話は、まるでシャレにならないラスボスに対する論評のようだったという。

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