風は涼しく吹き渡り、天頂近くの黄金立方体の輝きも穏やかで、空は青く雲は白く、絶好の日和。
年に何度もないこんな日の昼食は、外で取るに限る。
「ふう、美味かった」
「本当に。真宏のお弁当、おいしかったよ」
「簪のも、刀奈さんのもな。ごちそうさまでした」
「真宏くんの口に合ったならよかったわ」
そんな風に考えたのは、不思議なことに今日は3人しかいなかったようだ。
昼休み、IS学園の屋上。適度にベンチや花壇があり、落ち着ける雰囲気になっている。そして花壇の隣にはなぜか菜園があり、トマトが実っていて最初真宏は屋上での食事を死ぬほど嫌がったのだが、窓ガラスがどこも割れていないことを確認してようやく落ち着いて食事ができるようになったりもした。
普段から解放されていて、天気のいい日は昼食を取りに来る生徒もそれなりにいるそんな屋上であるが、今日の利用者は真宏、簪、刀奈の三人だけだった。まあ、たまにはこういう日もあるだろうと、三人は最高の天気を貸し切りにできる幸福を昼食と一緒に噛み締めた。
最近、真宏達はこうして一緒に昼食をとることが良くある。今日は更識姉妹とだが、都合によっては簪や楯無と真宏で二人きりになることもあれば、のほほんさんを加えた四人になることもある。
「はい真宏くん。あったかいもの、どうぞ」
「あったかいもの、どうも」
「ただのお茶だけどね」
三人はそれぞれ手作りしてきた弁当を分け合って味を比べたりなどしつつ、今は食後のお茶をたしなんでいる。楯無が淹れて来てくれたお茶は香り高く、満ちた腹を優しく温めてくれる。午後の授業の時に襲い来る睡魔にバフをかけるような真似ではあるが、この味と香りのためなら惜しくはないと、そう思えた。
三人は、真宏を真ん中に簪と楯無が左右を挟むようにして座っている。そしてその距離は、とても近い。肩を寄せ合い腰が触れるほど。さすがにそのままでいるには少し肌寒いからということになっているが、本当の理由はまた別にある。
「……」
「…………」
簪と楯無が、もぞりと動く。二人で目を交わし合って、両側からさらに真宏に寄る。
とはいっても、元から互いの距離はほとんどなかった。ゼロがマイナスに、密着するような形になるだけだ。
ちなみに、そのとき生じたマイナスの分は、二人の肉体がむにゅんとなった分に相当する。
そして二人がそんな行動に出た意味を察せられないほど、真宏は鈍感系主人公ではない。
肩に、腿に触れてくる二人の熱を堪能したのは数秒。可愛らしい二人の無言のお願いを、真宏は問うまでもなく叶えてあげることにした。
「んー……刀奈さん」
「え、私……んんぅ!?」
名を呼ぶが早いか、真宏の指が刀奈の顎に添えられ、顔を自分の方に向けさせ、素早く唇を奪った。舌は入れず、唇だけで触れ合うキス。だが互いの唇同士を擦り合わせ、楯無の柔らかさを存分に堪能していく。ちゅっ、ちゅっと吸い付く音をさせるたび、驚いて固く目をつぶっている楯無の方がぴくんと震えるのが可愛らしい。
「ぷは。……いい匂いがしますね、刀奈さん」
「……それ、お茶のせいじゃないかしら」
「そうかなあ。刀奈さんの匂いだと思うんだけど。……すーっ」
「きゃああ!? な、何してるの真宏くん……首筋の匂いなんて嗅がないで!」
「ああ、やっぱり刀奈さんの匂いだ。興奮、しちゃいますよ。……ちゅっ」
唇を離しても真宏のいたずらは終わらない。
言葉で恥ずかしがらせた上、首筋に顔をうずめて匂いまで嗅いでくる。離れ際に軽く唇でついばんできたのは首元。もし強く吸い付かれてキスマークでもつけられていれば、確実に人目についただろう位置。そんなことになっていたらという想像が楯無の背筋をぞくんと撫でた。
「ねえ、真宏ぉ……」
「ああ、待たせて悪い。次は簪の番だ」
続いて真宏は、簪ともキスを交わす。
楯無の逆側から真宏の服の裾を引っ張る可愛い彼女にも、真宏はたっぷりと愛を注ぐ。
簪は楯無よりも積極的で、真宏の顔が向くなり輝くような笑顔を浮かべ、自分から唇を寄せていく。
迷いなく触れる唇と、首筋に絡められる腕。ぴったりと重なる唇の奥では互いの舌が絡み合い、くちゅくちゅという水音はキスの余韻にため息をつく楯無の耳にも届くほど。目の前で交わされる、妹と自分にとっても恋人である男の情熱的なキスに、楯無は舌の根が疼くような心地を味あわされた。
「んん~、ちゅ、むちゅ、んふ……真宏、気持ちいい……?」
「もちろん。デザートとしては極上だよ」
「ひゃっ!? ま、真宏くん! 簪ちゃんとキスしながらどこ触ってるの!」
簪とのキスに熱中しながらも、真宏は楯無のことも忘れていなかった。簪と楯無、両方の腰に回して抱き寄せていた腕に力を込めて一層引き寄せ、そのまま二人の尻をスカート越しに掴んで撫でまわす。
「もちろん、お尻を。きゅっとしまった刀奈さんのお尻も、ぷりんとした簪のお尻も大好きなんで」
「な、何言って……んん~!」
「もう、真宏ったら……」
楯無の文句は唇でふさぐ。なんやかんやと文句を言いながらもまんざらでないのはそのキスを全く避けようとしなかったことからも明らかだ。
真宏と簪たちが昼食をとる度、こうして食後に「デザート」を楽しむのが常となりつつあるのであった。
「んふふ……真宏、おいし」
「うひぃ!? か、簪さん? なんで俺の鎖骨を舐めるんで?」
「ズルいわよ簪ちゃん。私は反対側を舐めるわね」
「あれ、一気に形勢逆転しちゃった!?」
もっとも、真宏が簪たちを味わっているのか、気付いたら制服の胸元を開けられて鎖骨とか舐められている真宏がいただかれているのかは、わからないが。
◇◆◇
「ちゅ、ちゅっ。ぺろっ」
「じゅちゅうううぅぅ~……。真宏……もっと気持ちよくなって……?」
「うああ、すごい……!」
その後、三人は制服をはだけながら絡み合っていた。
簪と楯無は胸元のボタンだけを外して胸を晒し、真宏は上着のボタンを全て外されている。
そして、壁に背を預けて座る真宏に簪と楯無が侍り、奉仕していた。
二人が狙うのは真宏の乳首。それぞれが左右に分担して吸い付き、舌でくすぐり、普段真宏にされているお返しのごとく熱心に味わっている。
舌の滑らかさ、唇の柔らかさ、興奮に零れる吐息の熱さを認めたくはないがかなり敏感な乳首で感じさせられて、真宏も冷静ではいられない。
なにせ、更識姉妹の責めはこれだけではない。
「真宏の、すごく熱くて大きい……外で、私達に、こんな風にされて……感じてくれてるんだ」
「二人同時にされてるから、そりゃあね……! ああっ、刀奈さん先の方もっと強く……!」
「え、わわわ……こ、こうかしら?」
ズボンから抜き出された真宏の急所は、簪と楯無二人の手の中にあった。
竿を握って上下に擦る簪の激しい動きと、おずおず亀頭を包み込む楯無の柔らかい掌。乳首のみならずこんな風に責められてまともでいられるはずもない。
左右から体をこすり付けてくるのは美人姉妹。乳首を舐めながら上目遣いで表情を伺い、わき腹には二人のおっぱいの感触も。楯無の巨乳が右わき腹に大満足を生み出し、そんな姉に張り合ってぐいぐい来る簪も形の良さと感度は負けておらず、自分で胸をこすり付ける動きで感じてより一層興奮しているのがたまらない。組み敷いて胸を揉み潰して乳首を噛み、胸だけでイかせてやろうかとさえ思う。
「はぁっ、はぁっ……! 簪、刀奈さん……!」
「あ、びくびくしてきた……真宏くん、もうイクのね……れろれろ」
「んー……ねえ、お姉ちゃん」
「なあに、簪ちゃん?」
奉仕の時間は決して長い物ではなかった。こんな幸せすぎる奉仕に、真宏が耐えられなかったせいだ。そのまま続けていれば、あと数秒で真宏は気が遠くなるほどの極楽を味わいながら、二人の手を白く染めていただろう。
だがその寸前、簪が楯無と一緒に身を離した。
真宏は突然の猶予に喜んでいいのか残念に思うべきなのか、それすらすぐには判断がつかず、荒い息を吐いて呼吸を整える。
そんな真宏をよそに、更識姉妹は密談をする。
こそこそと、顔を寄せ合って悪巧み。簪の顔はいたって真面目で、一方の楯無は驚いたり赤くなったり、ちらっと濡れた瞳で真宏を見たりと百面相。またいつものように、簪が何かエロいことを思いついて楯無を巻き込んでくれたのだろうと、少し余裕を取り戻した真宏は期待に胸を膨らませる。
だが、できることなら早くして欲しい。
射精の直前に寸止めを食らう形になった自分が、我慢できなくなって二人を襲ってしまう前に。
「真宏、お待たせ」
「急にごめんね、真宏くん」
「なあに、待った分楽しませてくれるなら大丈夫です」
とりあえず二人の内緒話に割り込んで、そこから先の打ち合わせは真宏におっぱいを揉まれながらしてもらおうかとかなり真剣に考えだして両手がふらふらと二人に引き寄せられ始めたころ、ようやく話は終わった。
何をしてくれるのかワクワクしている真宏の目の前で、更識姉妹は思い付いたことを形にする。
簪と楯無は目を合わせ、一度頷いて互いの顔を寄せる。
キスでもするのかという真宏の予想は外れ、二人は頬をぴったりと触れ合わせた。美人姉妹の顔が触れあうその様は真宏の股間でキマシタワーが立つほどのものだったが、まだ終わっていない。
簪は艶やかに微笑み、楯無は顔を真っ赤にして、二人は真宏に向かって手を差し伸べる。簪は右手、楯無は左手。人差し指から小指までを緩やかに曲げ、親指を伸ばし、二人で左右対称な形を作って、触れ合わせる。姉妹の手で作られたハートマークが、真宏を迎えるように現れる。
答えを示そう。
それは、この世に生まれた天国。
「ま、真宏くん専用の更識姉妹お、オナホ……です」
「私達がいーっぱい気持ちよくしてあげるから……使って、真宏」
「おお……!」
ハートマークで迎える入口と、その先で重なる頬とか唇とか舌とか口とかへの期待が、真宏の中で膨れ上がるというか爆発した。
こんなものに誘われ、拒否できるものがいるとすればそれはきっと男とは呼べない生き物だと、真宏はこの時確信した。
「そ、それじゃあさっそく……」
「うん、いらっしゃい」
「が、がんばるわね」
よって、真宏はいそいそどきどきと二人の手が作るハートの中にペニスを入れる。
迎え入れた後のハートマークは恋人つなぎの形に変わり、しかし掌の間に真宏を挟む。姉妹の良く似た、しかし確かに違う感触が左右を包み、根元まで。
そして先端は絡み合う2枚の舌に捕らえられる。
「うあああっ! す、すごい……!」
「ダメだよ、真宏。まだ序の口なんだから、もっと気持ちよくなって」
「ちゅ、ん、ちゅぱっ」
楯無の手は真宏に触れるなり戸惑うように震えたが、簪の指が離さない。そして寄せられた二人の唇はそのまま亀頭をくわえ、カリを舌でくすぐった。
そこからはもう、目くるめく時間の始まりだ。根元からカリまでを行き来する二人の手は全周余すところなく包み込み、時折二人の親指が裏筋をぐりぐりと擦る。
二人分のフェラは真宏への奉仕と姉妹で互いを求め合う行為の境界がどんどん曖昧になり、時折二人でのキスを交えながら、交換した唾液を塗りたくり、熱に浮かされたような瞳で咥えこみ、夢中になって尿道に舌先を突き刺してくる。
真宏はこの魅惑のオナホールに夢中になっているが、簪と楯無もまた、真宏に夢中になっている。加減を忘れた奉仕は真宏に最大の快感を与え、しかしそれをじっくりと味わうだけの時間を奪い。
「ああ、ああああ……! 出る、出るぅ!」
「んん~! 来て、真宏……全部、私たちに!」
「かけていいわよ、真宏くん。だから、いっぱい射精して……!」
ちゅうううう。ぢゅううううううぅぅぅぅぅ。
音を立てて吸い付いて、射精を促す姉妹の唇。真宏はそれに、二人の目の前を白く染めるほどの射精で応えた。
「ああっ、あぷ、んっ! あはぁ……真宏の、すっごく熱い……!」
「匂いも、濃くて……んんっ! お願い真宏くん、私のお口に射精して、飲ませてぇ……!」
「いいですよ、刀奈さん。お礼です」
目蓋に、頬に、髪に。姉妹の美しい顔を白く汚す精液を、二人は嬉々として受け止めた。
うっとりと細められる目と、その奥で歓喜に輝く瞳。紅潮した頬はとろりと垂れる精液の白に映え、大量の精液をぶっかけられたこの姿こそが、簪と刀奈を今最も美しく彩る化粧と見えた。
「あっ、お姉ちゃんずるい……私にもちょうだい」
「いいわひょ、かんざしひゃん。れぇー」
「あら^~」
真宏から直接精液を飲ませてもらっていた楯無に、簪が嫉妬する。
しかしそこは楯無も姉の貫録。お姉ちゃんらしく妹にも口の中の宝物を分けてあげることにした。当然、口移しで。既に真宏としているときならば姉妹でのキスにも躊躇いがなくなった二人が互いの舌を絡め合うキスをしながら求め合っているのは、射精したばかりの自分の精液。真宏の胸に射精の快感を上塗りする満足感が満ちていく。
「んちゅ、んく、ごくっ。……真宏の、濃いよぉ……」
「ええ、本当に。癖になっちゃいそう」
口を離した後も、二人は真宏の精液を味わっている。舌で転がし、口の中にこすり付け、くちゅくちゅと音をさせながら。子種をここまで求めてもらえるというのはこの上なく男冥利に尽きることで……真宏はそろそろ寂しくなってきた。
なので、最高のオナホを使わせてもらったお礼も兼ねていたずらすることにした。
膝立ちになっている二人のそばに気付かれないようそっと寄り。
迷うことなくスカートの中に手を入れた。
「ひゃああっ!?」
「きゃうんっ!?」
「二人ともー、そろそろ俺のことも構ってくれないと」
真宏はもはや、二人の体で知らないところなどない。
それはスカートの中も同様で、これだけ熱心に奉仕してくれた二人の一番素敵なところがどうなっているかを予測するなどたやすいことだ。
簪はパンツの上から、楯無はさらにストッキングの上から秘所に触れると、そこはじっとりと濡れ、かっと熱く、ただ真宏が触れるだけで二人そろって腰を跳ねさせるほどに敏感だった。
「や、んっ! ま、真宏……きゃぅん!」
「ちょ、待っ……! なんで、お尻いいい!?」
「二人だけで盛り上がってるから、混ぜてもらおうと思って。……俺にしてくれただけなのにこんなに濡らして……エロいなあ」
「「はああああん!?」」
真宏の指一つで、姉妹の叫びが重なる様はまるで楽器のよう。
簪が好きな膣内に指を半分ほど入れて中で関節を曲げる動きと、楯無が恥ずかしがるのも構わず尻穴に指を根元まで入れてぐりぐりとひねる動きを同時にすれば、この通り。無駄に器用な男である。
左右の耳にそれぞれ注ぎ込まれる、美人姉妹の喘ぎ声のステレオは真宏にとって極上の音楽も同然だった。そんな妙なる調べを聞いて、真宏は次にすることを考える。さてこの極上の女体、いかにして味わうか。
「そうだな……刀奈さん、ちょっと立ってくれますか。簪は手伝ってくれ」
「ちょ、そんな無茶な……足腰がくがくで、立つなんて……」
「そうですか? なら手伝ってあげますよ。ほーらほら」
「ほおおおおおおっ!? や、やめて! やめてやめてやめてお尻に指入れたまま引っ張り上げないでええええ!? 立つ、立ちましゅぅうう!」
「はぁ、はぁ……真宏が何しようとしてるのか、大体わかった」
真宏の結論は、素材の味を堪能すること。
ただしそこに
足を震わせながらふらふらと立ち上がる楯無に、真宏と簪が侍る。
楯無はなぜ二人が近づいてくるのかわからず、しかし前に簪、後ろに真宏が位置するフォーメーションに不穏と期待しか感じない。さっき真宏にいじられた尻穴が期待にすぼまり、まだ触ってもらえていない膣が嫉妬に濡れた。
「簪、刀奈さんのスカート脱がしてあげて」
「はい」
「えっ」
やり取りは至極あっさりと。
真宏の一声に簪も普通に応え、楯無のスカートがはらりと落ちた。
「真宏くん!?」
「ここからは、刀奈さんがしてください。ストリップ、見たいなー」
「この子は本当に……!」
そしてこの言い草である。
楯無が振り向けば、そこにはわくわくと無邪気な顔をした真宏がいる。しかしその口から出る言葉は、目の前での脱衣をねだる外道のそれ。既にスカートはなく、真宏の目の前にはたっぷりと肉がつき、タイツと下着にのみ包まれた尻が晒されていて、しかも前には同じく間近に簪の顔。
一応恋人である男と、妹に前後からじっくりと見つめられながら、死ぬほど恥ずかしい姿を見せろと言っている。
だが、楯無は逆らえない。
二人の期待、パズルのピースのようにぴたりと嵌る楯無のドMと真宏のドS、色々と理由はつけられるだろうが、この状況をもし他の誰かが見れば一言でこう結論付けるだろう。
すなわち、「惚れた弱み」と。
だから楯無は、はちきれそうな羞恥と蕩けるような快感に後押しされて、楯無は想い人と妹の目の前で、裸の下半身を、晒した。
「……これで、いいんでしょう?」
「ええ、もちろん。……綺麗です、刀奈さん」
「うん。私も見ててドキドキしちゃった……」
「うぅ……死ぬほど恥ずかしい……!」
しかも感想まで言われる始末。これ以上の羞恥、そうはあるまい。楯無の顔はさっきまで以上に真っ赤に染まり、とろとろと愛液をこぼす様を隠すこともできない。
だがこの状況を「死ぬほど恥ずかしい」と評するのは早計に過ぎる。
楯無は数秒後、そう思い知らされる運命にある。
なぜ、油断してしまったのだろう。いつも楯無を泣くまで優しくいじめてくれる真宏が、ただの近距離ストリップだけで許してくれるなどと。
真宏の手がむき出しになった尻を撫でまわすのが予想のうちで、マッサージのように強くこね回されても腰を震えさせるだけで済んだ。
だがぐっと親指に力を込めて尻房を割り開くことは予想しておらず。
「えっ」
「お姉ちゃん、こっちもだよ」
目の前の簪まで楯無の花弁を開くという追い打ちを食らってますます混乱し。
「俺達が、気持ちよくしてあげますよ。つぷっ」
「何度でもイっていいからね。ぬちゅううう」
膣に簪、尻穴に真宏。二人の舌が同時に差し込まれ。
「―――――――――――っっっっ!!!!!」
もはや、楯無の喉からは意味のある音は出なかった。
「はああああああああっ! やっ、くぅ……んっ、くふううううううう!?」
姉としてのプライドがあるのだろう。楯無は必死に耐えた。唇を噛み、震える脚に力を込め、気丈に立ち続ける。
だがそれは、真宏と簪を喜ばせるだけだった。真宏は舌をぬるぬると奥まで入れて、このときのために準備をしてくれていたのだろう楯無のアナルの中を舐めまわし、簪はいつも真宏にされている舌遣いを真似て楯無の花びらを開かせる。
耐えていられたのはわずかに数秒。すぐに口が開き、舌がこぼれ、天を仰いで屋上に喘ぎ声を響かせた。
「らめ、らめぇっ……! 学校の中で、こんな、しちゃあ……!」
「んちゅっ、ちゅっ、んふうぅぅ……、ちゅぱっ。……まあまあ、そう言わずに。俺と簪のご奉仕を感じてくださいよ」
「そうだよ、お姉ちゃん。かわいい顔、もっと見せて……? ちゅううううううううっ!」
「んはあああああああああ! らめらめらめやめて許してクリ吸い出しちゃあああああはあああああんっ!?」
前後を挟んでの舌愛撫。
そうは味わえないご奉仕に、この日楯無は既に数度目となる絶頂と、一度目の気絶を味わった。
◇◆◇
「ちゅ、ちゅっ。待たせてごめんな、簪」
「はぁっ、ん。くふ……はぁっ。ううん、いいよ真宏。私も、お姉ちゃんを気持ちよくしてあげたかったから……ぁ!?」
「そして、刀奈さんにしてあげて簪自身も感じちゃったわけか。すっごい濡れ方。もうこれ以上の前戯いらないかな?」
気絶した楯無を日陰に横たえ、真宏と簪が2人きりでキスをしている。唇をついばみ、舌を絡め合う恋人同士のキス。真宏は簪を抱きしめ、簪は真宏の首に腕を絡める。少しも離れたくないという意思が形になって二人を繋ぐ、愛のあるキスだ。
……もっとも、すぐに真宏が簪の下着の中まで手を入れてそれどころではなくしてしまうのだが。
簪は、十分に濡れている。
昼食の時から期待して、真宏に奉仕して、真宏と二人で姉に痴態を演じさせた。その興奮と、次は自分の番だという期待。体が疼いて仕方がなかった。
極まって反り返る体は真宏が腕で支えてくれて、感じて蕩ける顔は目の前で真宏に観察されている。逃げ出したいほどに恥ずかしく、全て堪能して欲しいと思うほどに愛おしい、至福の時間。
だがこの至福にはまだ先がある。真宏が与えてくれる、最高の時が。
真宏に絡め取られ、舌で擦られる自身の舌が溶けるのではないかという錯覚にうっとりとしながらも、簪はその時を期待する。
「ぷはぁっ。……じゃあ、簪」
「……うん」
「刀奈さんも、起きてるんでしょう? 簪と並んでください」
「うぅ……はいぃ」
真宏が命じる。
それだけで、更識姉妹は従ってしまう。逆らえはしない。弱みを握られているわけでもなく、ただ今日まで真宏が注いでくれた愛と、与えられる快楽を覚えているがために。
簪と楯無は、二人並んで仰向けになる。
だがそれだけではない。真宏を迎え入れるために、二人はさらにすることがある。
簪は期待に興奮して息荒く。楯無は羞恥に耐えきれず震えながら。しかしどちらも嫌がるそぶりは全く見せず、自分のひざ裏に足を入れ、引きつける。
それによって、開く股と露わになる太もも。
簪のロングスカートから解放された太ももから尻のラインはほっそりとして白く、まるで雪で作った細工のよう。
楯無はスカートを下されタイツも下着も下されているので、そのまま秘所が真宏の目に晒される。
姉妹が揃ってM字開脚をして、真宏を待ち受けるその姿。男にとっては生唾ものの絶景で、事実真宏も早々に我慢という行為を放棄した。
ここからは、肉欲の宴。
今が昼休みだとか、ここがIS学園の屋上だとかいう理性を働かせるべき要因は、既に頭の中から消し飛んでいるのであった。
◇◆◇
「あーっ! はぁっ、あっ、きゃう、んっ! ま、真宏ぉ……っ、深いぃ……!」
「はあああっ、そんな、いきなり奥までなんて……んんんんっ! らめ、苦しい……気持ちよくて苦しいのお!」
仰向けに足を開く更識姉妹を、真宏はどちらも等しく愛していた。上向いた膣穴に向かってそのまま真下へ腰を突きおろし、簪にも楯無にも喘ぎをあげさせる。
簪の奥を抉りながらキスをして、その間楯無の方は指でいじる。2本指で奥までかき回し、中で指を広げ、あるいはまげて内側の襞をかく。
そうしてほぐした中へ、簪から抜いた後即座に挿入する。指では届かなかった奥までを満たされた楯無は喉を逸らせて歓喜の叫びをあげ、白くてほっそりした喉を見てむずむずした真宏に喉をアマガミされて涙がこぼれた。
声の響きが面白いのだろう、真宏がちろちろと舌を這わせる度に、楯無の悲鳴が高くなる。
もちろん、その間簪も放っておかれたわけではない。
空いている手を胸へと伸ばし、軽く痛みを感じる力で掴んでくる。さっきまでの優しさとのギャップと、自分達二人に加減ができなくなるほど夢中になってくれていることにキュンキュンする。
「はああああっ、あああああん! くひいいいいーーーーーーーっ! イクイクイクうううううーっ!」
「ぷはっ、刀奈さんの体、どこも美味しいですね。最高です。……簪も、乳首ぷりぷりでおいしいよ」
「ああっ、真宏! また来てくれ……んきゅう!? だ、だめっ! いきなりそんな強くしたら……もう、もうイク……っ!」
楯無をイかせ、すぐにそのまま今度は簪に挿入する。
さっきまで姉の中に入っていた、イクときに噴き出た愛液にまみれた真宏の肉棒。そんなものを入れられたという事実だけで簪の興奮は頂点に達し、こつんと先端が子宮口に届く衝撃でそのまま絶頂した。
昼休みの学園の屋上、二人並んでびくびくと絶頂に全身を震わせる姉妹の姿。
世界でもこんなに贅沢な光景を見られる男は二人とおらず、果報者は満足げな顔で腕の中の恋人とその姉を見ている。
……まだ、二人に膣内射精していないペニスをそそり立たせながら。
「ふぅ、ふぅ……んっ」
「は、ぁ……ぁん」
「簪、刀奈さん。気持ちよかったですか?」
余韻に浸る姉妹に、真宏は優しい声をかける。頬に手を添え、二人の目蓋に口付けながら。ついさっきまでさんざん鳴かせた張本人がさらにポイントを稼ぐ極悪非道な所業なのだが、簪と刀奈にとってはそうとわかっていても嬉しくて仕方がない事後のひと時だった。
ここが自分達の部屋で、このまま柔らかい布団に包まれて眠りに落ちることができたらどんなに幸せだったろうと思う。ここが学園で、屋外でなければ。頭上から暑くもなく寒くもなく、しかし簪と楯無の痴態を隠すこともできないほどしっかりと照らし出す黄金立方体に少しの恨みを感じる更識姉妹。
ああ、本当に残念だ。
もしここがいつもの部屋であったなら。
「ところで二人とも。俺はまだイってないよね?」
「えっ」
「もちろん、二人に膣内射精しなきゃおさまりがつかないから、もう一回しようか」
「えっ」
これから真宏にされることの恥ずかしさも、せめて少しはマシだったろうに。
超いい笑顔で言ってくる真宏の言葉と表情に、とんでもない人を好きになってしまったという絶望と、普通では決して満たされない部分をまた満たしてもらえるのだというドM心の充足を感じるのであった。
◇◆◇
「ま、真宏くん……? あの、よく見たらもう午後の授業が始まってるみたいなんだけど……」
「そうみたいですね。だから、午後の授業は俺達三人とも自主休講です」
「待って。ねえ待って。次体育の授業があるみたい。グラウンドに一杯人がいるよ……!?」
「ああ、いるな。でも普通校舎の屋上なんて気にしないって。大声出さなければ大丈夫」
真宏の楽観論は、心から信じてのものではないのだろう。簪と楯無が振り返ると、自分の肩越しに真宏の心底楽しそうな顔が見える。あれはきっと、「逆に考えるんだ、バレちゃってもいいさと考えるんだ」とか思っている顔だ。
そんな簪と楯無は、震える脚を叱咤して立ち上がっている。
ただしさっきまで真宏にさんざん弄ばれたので完全に自力で立つことはできず、もたれかかっている。
金網に。
さっきまでと同じ、胸をはだけスカートを下した下半身に何も纏わない姿で。
姉妹が二人並んで、真宏に向かって尻を突きだすように。
当然、金網の向こうは視界を遮るものなど何もなく、誰かが見上げれば、そしてある程度視力が良ければ二人のあられもない姿がはっきりと見えてしまうだろう、そんな状況で。
「少しはほぐした方がいいかと思ってたけど……二人とも、もう大丈夫みたいだな」
「きゃっ! い、いきなり奥まで……!」
「はぁぁんっ! ひ、引っかかないでえ……!
雫の滴る二人の秘所に、真宏はさっそく指を入れた。
ためらわず奥まで。そして中で指を曲げて強く刺激する。
それでも痛みを感じないほどに二人の膣内は濡れそぼっていて、前を向いて真宏には見えないその顔には、恋人に見せらられないほどの蕩けた表情が浮かんでいる。
ぐちゅぐちゅ、と水音は大きい。真宏はわざとそうしている。その方が二人により恥ずかしい思いをさせることができ、二人がより喜んでくれるからだ。
「それじゃあ、味も見させてもらおうかな。じゅるるるるるるるるるるっ」
「くっひぃぃぃぃん!? ああ、あああああああ!」
「か、簪ちゃん、そんなに声を出しちゃだめよ、我慢して……? んっ、ちゅる、ちゅぱ」
「んむっ、おねえひゃん……れろ、んちゅう」
そのうえぐずぐずに溶け崩れそうな中を舌まで使われ徹底的に吸い付かれ、簪はいよいよ大きな声を上げる。それをなんとかしようと頑張るのはお姉ちゃんの役目。両手は金網を掴んでいなければ崩れ落ちてしまいそうなので、唯一使える口をもって簪の口を塞いだ。
姉妹同士のねっとりとしたキスは濃厚で、真宏も舌での愛撫を止めてご満悦な表情で眺めている。ちなみにその間も指でするのは決してやめない辺りはさすがの外道だ。
「さて、そろそろいいかな。……待たせてごめんな、簪。思いっきり、膣内射精させてもらうから」
「あっ……。うん、いいよ、真宏」
しかし、お楽しみはこれからだ。
更識姉妹オナホで射精してからこれまで、二人を何度となくイかせながらも真宏自身は射精せずに耐えてきた。それも全て、この時のため。たっぷりと膣内射精をするためには彼女たちを存分に気持ちよくさせて真宏自身も耐えに耐えてこそ味わえるのだと知っている。
そして今、我慢は既に限界に達した。
簪に負けないくらいたらたらと我慢汁を垂らす熱く硬いものを押し付けながら、腰を掴む。がっしりと手に込められた力は強く、腰を打ち付けられても逃げ場はないだろう。簪はそんな予想にただ期待だけを高めていく。自分の中まで真宏で染められるその時をずっと待ち望んでいたのだから。
「簪……っ」
「真宏……ぁ、あああああぁん!?」
ばぢゅ、と水の弾ける音が響いた。
押し出された愛液が濡らす簪の尻と真宏の腰が強く叩き付けられた音であり、それはそのまま簪の絶頂の合図でもあった。
「はああ、ああああああ! あ、んぶっ! んんんー!」
「簪ちゃんだめっ! 本気でバレちゃうから! んん! んー!」
腰が震え、膣内がきゅん、きゅんと断続的に締まる。
だがそれでも真宏は止まってはくれなかった。狭まる膣道を力強く掘削して奥まで押し入り、その先端の子宮口をぐいぐいと突き上げる。
その度に簪は叫びをあげる。それはもはや簪の意思とは関係なく、限度を超えて与えられた快楽が声と言う形を得て飛び出した物。簪の体の中にそれを遮る手段は一つもなく、結果として楯無が口付けることでその全てを引き受けることになる。
姉妹で片手を金網について支え、片手を握り合いながら口づけを交わし、妹は腰を掴まれ激しくセックスをされている。
そして、これは姉妹との行為。姉もまた、無関係ではいられない。
「はっ、はっ……! さ、次は刀奈さんの番ですね」
「へ!? や、やっぱり私もする……の?」
「もちろんです。今日は簪と刀奈さん、二人を味わい尽くすって決めてますから」
「あ、は……ぁ、入ってくる、ゆっくり奥まで……ぇ!」
簪の時とは違い、楯無への挿入は極めてゆっくりとした動きだった。じわじわと、虫が這うようなその動き、もっと早くもっと奥へと蠢く膣襞を無視して真宏は一定のペースを保つ。
しかしそれでも、楯無にとってはとんでもない快楽だった。1㎝進むだけで目がくらみ、1mm押し込まれるだけで涙がこぼれた。いつの間にか楯無の上半身は背を反らして起き上がり、真宏の体によって金網に押し付けられた柔らかな巨乳が金網の隙間からはみ出て卑猥なゆがみを見せている。
かかとが上がり、真宏が押し込む力と楯無自身の重みが子宮にかかる、その瞬間。
「――ふんっ!」
「――っはあああああ!?」
それまでのゆっくりした動きが嘘のように真宏は腰を突き上げ、楯無の意識を絶頂のさらに先まで吹き飛ばした。
「あっ、んっ! くふううぅぅぅ!」
「簪、いいよ、簪!」
「真宏も、素敵ぃ……! もっと、私を犯して……?」
「やああん! 真宏くん、真宏くぅん!」
「刀奈さん、おっぱい最高に気持ちいいです! いつまでも揉んでいたいくらい!」
「いいよ、真宏くんなら……私のおっぱい、真宏くんのものにしてえ!」
元々緩かった理性のタガは、すでに跡形もない。
尻を並べた更識姉妹を、真宏は交互について貪り尽くす。
簪の子宮を突いた亀頭で楯無の膣内を犯し、尻穴も蹂躙した。
再び簪に戻った時は親指を根元まで尻にねじ込み、二穴を同時に攻めた。
二人の胸もほかほかと熱を持つ。真宏の手でこねまわされ、先端を摘まんで引っ張られ、赤く硬くとがっている。
喘ぎ声、水音、肉の打ち合う響きと金網のがしゃがしゃと揺れる音。
屋上は三人の欲望だけが満ちる場と化し。
「簪……出る、膣内に出すぞ、いいな……っ?」
「うんっ、私の中、真宏でいっぱいにして……! 種付け、してえ!」
「真宏くん、簪ちゃんだけじゃいやっ! 私にも……!」
「ええ、もちろん……うぅっ!?」
「んきゅうううぅぅぅぅ~~~~っ!?」
簪の腰を腕で抱え込むように密着して、真宏の限界が訪れた。亀頭はぴったりと子宮口に張り付き、吐き出された精液は直接簪の子宮内へ。避妊の一切を考えない種付け行為であった。
「次っ、刀奈さん!」
「はいっ、来てぇ!」
艶めかしく尻を振り、必死に誘惑して真宏を待ちわびていた楯無の番がついに来た。射精も止まらないまま簪の中から抜き、そのまま楯無へと。硬さも射精の勢いも一切衰えないまま一気に楯無の奥までを貫き、妹に続いてすぐに姉へも種付けする興奮に射精がまた一段勢いを増し、楯無の子宮を満たした。
「んんんんっ! 出てる……真宏くんの、熱いの……あっ、あっ……だめ、イクっ。イクイク!」
「イってください、思いっきり!」
「っひーーーー!?」
トドメのようにクリトリスを剥いて押し潰しながらのダメ押し。
楯無はいよいよ耐えきれず、子宮に注がれる熱の心地よさに揺られながら意識を手放した。
◇◆◇
「はぁ、は……ぁん」
「うぅ、ん……」
簪と楯無の二人は、もう立ってはいられなかった。膝と手を突き、小さくまるくなっている。猫のようなその姿だがそんな風に微笑ましいものではありえず、口からこぼれた舌先から透明な唾液の糸が垂れ、膣穴からはどろどろと精液が零れ落ちている。
黄金立方体の光に照らされた丸い尻房に浮かぶ汗がキラキラと輝き、時折走る震えは絶頂の余韻。ぞくりとするほど色っぽい姉妹の姿がそこにある。
「……」
真宏は、そんな光景をじっくりと見ている。
二人があまりにもエロかったのでちょっと頑張り過ぎてしまったとは思う。だからそろそろ労ってあげるのがいいだろう。寮か保健室かのベッドに連れて行き、優しくキスをして、頭を撫でて、感謝の言葉を述べるべきだろう。
それがいい。そうしたいという気持ちもある。
だがそれ以上に、真宏は気になることが一つ。
力が抜けて隠す余力もない更識姉妹の尻。その中心で精液をこぼす膣穴。
そしてその上にある、今日はまだ十分に味わったとは言えない二人のアナル。
「……なあ、簪」
「……へ? あ、真宏……そっちも、するの?」
「うぅ、結局こうなるのね……」
真宏が先端を突きつけると、それだけで簪は察してくれた。
疲れているのだろう、とろんと潤んで細められた目で真宏を振り返り、しかし優しく微笑んでくれる。それは楯無も同様で、死ぬほど恥ずかしそうに俯いているが拒否する様子はない。
「んっ……はい、どうぞ」
「こ、こっちも……真宏くんに、あげる」
そして、自身の手で尻穴を広げて真宏を待ち構えてくれるのを見て。
「それじゃあ、遠慮なく」
「んっ、いいよ、来て……んんっ、くはあああああ!?」
「くは、ほ、おおおおおおん! お尻、広がるぅ!」
その後、更識姉妹は二人とも尻穴とついでに子宮にももう一回ずつ射精され、屋上でのセックスを満喫するのでありましたとさ。
◇◆◇
「んん、むにゃ……あれ、真宏……?」
「ぅ……ん、どこぉ……?」
簪と楯無は、布団の中で同時に目が覚めた。
手を繋いで仲睦まじく眠っていたが、意識の覚醒と同時に言いようのない寂しさを感じた。そこにあるはずの半身がなくなったような喪失感。
屋上でさんざんセックスをした後、こっそりIS学園の校舎を後にして寮に帰り、一緒に風呂で汗を流してついでに汗をかき、その後はベッドでずっとして三人揃って眠りについたのだから、簪と楯無の間には真宏が寝ているはず。
簪と楯無を抱き合わせ、楯に並んだ四つの穴を散々に愛されたあとそのままずっと一緒にいたのだから、間違いない。
「え?」
「ん?」
……と、いう記憶が夢の中でのものだと唐突に気付き、更識姉妹は顔を真っ赤にして飛び起きた。
「……きゃあああああ!? お、お姉ちゃん!?」
「か、かかか簪ちゃん! ど、どうしてここに……って、昨日は泊まりに来たんだったわよね! そうよね!?」
「え、あ、う……うん、そう! そうだった! お姉ちゃんの部屋で、二人で寝たんだよね! 二人で!」
「そうそう、二人で! 二人で!」
やたら二人で、を強調する簪と楯無。
お互い相手が見た夢の内容は知らないが、寝起きの数秒間だけ現実と区別がつかなくなっていたあの夢、いつぞや見たとんでもない夢と似ていて、ある意味それよりはるかにヤバかった。
姉妹丼で二人そろって前後の穴を美味しくいただかれてしまうなど、なんて嬉しい違う違う。いまだ夢うつつから完全に抜け出しきれていないのか、更識姉妹の思考は極めて似通ったところをぐるぐるとさまよっている。
「えーとえーと……朝ごはん食べようか、お姉ちゃん」
「そ、そうね簪ちゃん。……あ゛っ。で、でもごめんなさい。ちょっとその前にシャワー浴びても……」
「うん、私もシャワー浴びてからにしようかな。あ、あはははは……」
「う、うふふふふ……」
姉妹揃って一日まるっとまともに真宏と目を合わせられないその日の朝は、こうして始まったのだった。
◇◆◇
「姉妹揃って……そういうのもあるのですね。がんばってください、神上真宏」
その日その時どこかの場所で、真宏の友達の一人がそんなことを呟いてぐっと親指を立てたというが、当の本人以外誰も知りえないことだった。