後日談の話数はとりあえず小数点で付けていこうと思います。
本編どぞー。
朝目を覚まし茶の間に移動するとそこには紫さんと霊夢がいた。
理由を聞いてみると、異変は実は紫さんが仕掛けた悪戯兼普段の霊夢の行いへの罰としてやったことということだったらしい。
つまり僕が出るまでも無く異変は終了した。
ちなみに霊夢も実は怪我などは負っておらず犯人の男二人組みもいない。
そういう幻覚を見せていただけらしい。
少し安心したところで霊夢が口を開いた。
「で、雪茂。あれはなに?あとあなたのその格好…前隠しなさいよ。」
「え?」
霊夢が指を差したほうに目をやると僕と魔理沙の脱ぎ散らかした服と下着。
そして自分の姿を確認する。
「あああああぁ!ごめん!今すぐ着るから!」
昨日は行為のあとお風呂を出てすぐに寝たので全裸だ。
と色々どたばたしていると魔理沙も起きてきた。全裸だ。
「雪茂~。おはよ…う。」
魔理沙が目を擦りながら朝の挨拶をしようとしたところで魔理沙の動きが止まる。
「おはよう魔理沙。なんであなた達は二人そろって全裸なのかしら?」
霊夢の後ろから鬼が見えている気がする。
てか紫さんいつの間にかいないし!
「えっとそれはだな…。」
「それにさっきからなんかイカみたいな匂いがするのよ。」
「き、昨日食ったらな!」
「台所とか部屋はイカの匂いはしないのよ。代わりにあなた達からそのにおいがするのよ。」
徐々に声のトーンが低くなっていく。
かなり怖い。
魔理沙も僕も嫌な汗が身体を伝う。
「で、さっきチラッと見たけどなに?あの布団。随分と粘性のある液体でぐしゃぐしゃになってるけど?それにあなた達二人で寝てたわね?」
笑顔で指を鳴らすのやめてもらえませんかね?
ってそれよりも寝室見たのか!
…紫さんか!
「早く洗って出てけぇー!」
「「はいぃぃ!」」
と部屋を追い出されとりあえず服を着て布団を洗った。
洗ったとは名目上で実際は魔理沙が魔法とやらを使って汚れを消した。
魔法マジ便利。
で現在魔理沙の家に向かってる最中。
「到着だぜ。」
森の中にぽつんとある家に着く。
魔理沙と話し合った結果神社ではなくて魔理沙の家で過ごすことになった。
あれから3ヶ月。
急に話が飛んだと思われるかもしれないが致し方ない。
なにせ異変も無ければ特別なことも無かったからだ。
強いて唯一あるとすれば魔理沙のお腹が徐々に膨れてきたということだ。
まぁ避妊具無しでかなりの回数をやったからどれかが的中したのだろう。
魔理沙は心底嬉しそうだった。
毎日「名前はどうしようか。」とか「男の子かな女の子かな。」と微笑みながらお腹をなでている。
ちなみに僕は魔理沙の家の近くに畑を作りそこで農作業を行っている。
だが今いる場所は魔法の森の中で瘴気で溢れかえっている。
そんなことは露知らず初日は家に入る前に倒れた。
中にはその瘴気を防ぐ結界を張ってもらい、外に出るときは遊戯王の魔法使い族モンスターを憑依させて外出している。こうすることで自分も魔法使いという扱いになり瘴気が効かなくなるのだ。
なので外で作業してももう倒れることは無い。
ずっと憑依をしているためか体力もかなり付いた。
とそうやって平和に過ごしていたある日。
「痛った!」
「どうした!?」
「わからないけど腹が…。」
そう言って魔理沙がお腹を押さえて呻く。
もしかしたら生まれる前兆なのかもしれない。
たしかにもう生まれてもおかしくないぐらいの日数にはなってきた。
「とりあえず横になろう。」
そういって魔理沙をベットに寝かせる。
しかし出産の立会いとかしたことないし、それに見たことも無い。
やはり医者を呼ぶべきだろう。
「魔理沙!ここらへんでお医者さんで何処にいる?」
「え、永遠、亭にいる。そこの、えーりん、っていうのに言えば、診てもらえるはずだ。」
「了解!」
「待って、場所分からないだろ?」
「大丈夫霊夢とかに聞くから。それより魔理沙は安静にしててね。」
そう言って魔理沙の家を飛び出す。
しかし走っているだけではかなり時間がかかってしまうだろう。
「召喚!スターダスト・ドラゴン!」
グォアアアという大きな鳴き声と共に走っている僕の上に一匹の竜が出現する。
「乗せて博霊神社へ。」と心の中で呟くと僕の背中を掴み自身の背中に乗せた。
「全速力で!」
グォオオオアアァ!と一際大きい鳴き声と共に竜は翼を羽ばたかせ加速した。
~5分後博霊神社上空~
「OK。降ろして。」
そう言うとゆっくり地面に着地する。
ちょっと速さで酔ってしまったが関係ない。
魔理沙が大変なのだ。
早くお医者さんを呼ばなければ。
「霊夢ーーー!いるーーー!?」
「はいはい。どうしたのよそんな大声出して。」
「永遠亭って場所に連れて行ってほしいんだ。」
「永遠亭?…わかったわ。魔理沙に何かあったのね。」
そう言って霊夢は「急ぐわよ。」と言って宙に浮いた。
それに続き僕もスターダスト・ドラゴンの上に跨る。
「見失わないようがんばって付いてきなさい。」
「了解!」「グォアァ!」
そして2人と1匹はすさまじいスピードで空を駆けた。
霊夢がここまでスピードを出せるのにびっくりしたがそれよりも自分が全然疲れてないことにもっとびっくりした。
たぶん毎日憑依を半日ぐらいして畑仕事をしたおかげなんだろうなと思いつつ永遠亭を目指す。
~5分後迷いの竹林上空~
「さあ着いたわよ。あのポツンと建っている屋敷が永遠亭よ。」
そういって霊夢はそこに向かって降りてゆく。
その後をスターダストについていくように伝える。
そうして着陸。
霊夢が玄関のほうに向かい歩みを進める。
ガラッ
「えーりん!ちょっといいかしらー?」
と玄関の扉を開け霊夢が叫ぶ。
すると数秒した後にトタトタと一人の女性が歩いてきた。
腰ぐらいまで伸びた綺麗な銀髪。
それに青と赤で半分に彩られた派手な服。
その女性が口を開く。
「どうしたのよ。そんなに大声出して。」
似たような会話をさっきもしたなぁと僕は思いつつその光景を眺める。
「魔理沙の具合が悪いらしいのよ。ちょっと見てあげてもらえないかしら。」
「えぇいいけど…ってそこの子は例の魔理沙の旦那さんね?」
とニヤニヤしながらこちらに喋りかけてくる。
あれ?僕が魔理沙のとこで暮らしてるのって霊夢ぐらいしか知らないと思ったんだけど。
というかそもそも僕の存在はほとんどの人に知られていないと………まぁいいか。
「まぁそんなところです。…ってそれより魔理沙が!」
「はいはい。とりあえず魔理沙のとこに行きましょうか。ちょっと用意をしてくるわ。」
そう言って先ほどの女性は家の中へ戻っていった。
「さっきのがえーりんさん?」
「ええ。腕は間違いないから安心していいと思うわよ。で、魔理沙に何があったの?」
「あぁそれがね…。」
~雪茂説明中~
「はぁなるほどね。それでパニくって私のところへ、と。」
「そゆこと。」
「なんだ。」とまるで心配して損したような感じに言われたがその顔に笑みが浮かんでいたのでなんだかんだで霊夢も友達思いなんだと改めて実感する。
「さ、お待たせしたわね。行きましょうか。」
「了解です。」
また同行する人が一人増え魔理沙の家に戻る。
ほんとは助手がいるらしいが今回はいらないらしい。
と雑談や自己紹介をしているうちに魔理沙の家に着く。
意外と早く着いたということは永遠亭は実は結構近かったみたいだ。
「魔理沙ー!えーりんさん連れてきたよ!」
「お、おう。ありがと、だぜ。」
「さ、ここからは女の仕事よ。あなたは外で待ってて。」
ほんとは僕も手伝いたいのだが医者がそう言うのだ。
それに従っておこう。
と外に出てスターダストを出しっぱなしだったことに気付き戻す。
それから数十分後。
家の中から大きい元気な赤ちゃんの鳴き声が響く。
その声を聞き外でそわそわしていると家の扉が開く。
「無事出産よ。おめでとう元気な女の子よ。」
「…あり、がとうございます…っ!」
安心からか喜びからか分からないが涙が溢れる。
「ほら、そんなところで泣いてないで中に入って奥さんと赤ちゃんに会ってきなさい。」
「私結局何もしてないんだけど…。」
なぜか元気の無い霊夢はほって置いて中に入る。
「お、雪茂!ほら!生まれたぜ!」
そういって元気にいつものように笑って言う魔理沙を見てまたも目から涙が出てきてしまう。
赤ちゃんは魔理沙に抱かれ寝ているようだ。
「お、おい泣くなって!」
「ごめん、あとありがとう…!」
そう言って魔理沙と赤ちゃんに近づき二人とも抱きしめる。
「これからはもう泣いてられないぜ。それにもっとがんばらなくちゃだな。お父さん?」
「あぁ、お互いがんばろうお母さん。」
お互いに自然に笑みがこぼれる。
これが親になるって言うことなんだ。
暖かくてどうしようもなく愛おしくて守りたくなる。
これからの生活が楽しみだ。
「そうだまずはこの子の名前を付けてあげなきゃね。」
「あぁそれなんだが実はもう考えてるんだ。」
「へぇどんなの?」
「あぁそれはな――――。」
~5年後~
「おとーさん!ほら見て!きのこ!」
「おぉーすごいね…ってそれ毒キノコ!」
「雪茂も見分けられるようになったのか。」
「伊達に5年も暮らしてないよ。ほらそっちに捨ててきな『千代』。」
「うん!わかったー!」
そういって僕達の娘『千代』はもとあった場所にもどす。
あれから魔理沙と僕は正式に結婚をして魔理沙は『立花魔理沙』に改名した。
ただここは幻想郷で戸籍などは無いためあくまで形での結婚。
そして生まれた娘には『千代』という名前を魔理沙が付けた。
由来は「ぱっと思いついた。」だそうだ。
だがそれも魔理沙らしいと思い採用し、漢字は僕が考え『千代』となった。
そして何よりびっくりしたのが千代が能力を持っているらしい。
どうも電磁波とかそういったものを操る能力らしい。
ふと魔理沙と目が合いお互いに笑みが溢れる。
と魔理沙が帽子を取ったかと思うとこちらに顔を近づけて帽子で周りからは見えないように隠して僕にキスをした。
「改めて宜しくあ・な・た。」
「…あぁ、こちらこそ宜しく。」
そう言って千代には内緒でもう一度キスをした。
「おとーさんとおかーさん何してるの?」
ふいに千代から声がかかり帽子を外し離れる。
「あぁちょっと内緒のお話をね。」
「えー千代も秘密のお話したーい。」
「まだ千代には早いぜ。」
「えぇー。」と少し膨れっ面をして露骨にすねる千代。
このままほうっておくのもあれなので能力を使う。
グォアアァと一鳴きして一匹の白銀の竜が出てくる。
「ほら千代秘密のお話の代わりに空に散歩に行こう。」
「やったぁ!」
そう言って先ほどまでの不機嫌さが何処へ行ったのか飛び跳ねて喜ぶ千代。
見ているとこちらも心が晴れやかになる。
「魔理沙はどうする?」
「私は家で夕飯でも作るかな。あまり遅くならないうちに帰ってくるんだぜ。あと気をつけるように。」
「了解。よしじゃあ千代行こうか。」
「うんっ!」
白銀の竜に心で念じて背中へ乗せてもらう。
この能力だからこそ出来る竜での空の散歩。
それを我が子と出来るのだ。これが嬉しくない親はいないだろう。
「じゃあ飛ぶぞ!」
「おー!」
グオオオァ!
グングン地上から離れていく。
下にいる魔理沙に手を振って程よいスピードで飛ぶよう竜に頼みながら何処へ行こうかと考える。
博霊神社なんかいいかもしれない。
最近霊夢ともあまり会っていないし。
「よしまずは博霊神社に行くぞー!」
「おー!」
そうして二人の仲睦まじい親子と一匹の竜は雲の中に消えて見えなくなった。
― 完 ―
ドエロ路線書くと思った?ねぇねぇドエロ路線書くと思った?
残念ほのぼの路線でした。
こういった話を書くのもいいかもしれませんね。
書いててなんか心が暖かくなりました。
まぁでも基本的にこちらの番外編ではこういう話は少ないと思います。
というわけでリクエストのあったafter story ~マ魔理沙編~ でした。
え?サブタイと違う?
しょうがないじゃないですか!マ魔理沙って書くとほとんどネタバレになっちゃうんですから!
とまぁよくわからんキレ芸をして魔理沙編は終了です。
もしかしたら後々また別の時間軸で魔理沙の番外編を書くかもしれません。
ではまた次回宜しくです~。