艦これキャラ(艦魂)が前に出たのが40話……約60話ぶりってアカンやん…。
『モデル』の理由は作中にて、エーディットの趣味話もあり。
(以前にレナータと一緒にチラッと紹介)
次号 アメリカの裏工作発動(96話のフラグ回収)
2月10日 横須賀 山城艦内(臨時)長官公室
「いや〜、平和だね」
「戦争中に平和か…矛盾する表現だな」
互いに事務処理をしながらそんな会話を交わす2人。
ウェーク島海戦でほぼ損傷していなかった古株の扶桑と山城の復帰が早かった為、神中佐の助言(曰く『先の海戦の第二戦隊の勲一等とも言っていい山城を臨時旗艦にすれば、山城の乗組員も喜ぶし、陛下や高松宮殿下もご乗艦されたので、対応には馴れている』から)もあり、山城を臨時の旗艦とし、将旗を掲げていた。
なお、加賀・土佐は損傷の修理自体はしれているのだが、戦闘での損傷と言う事もあり、精密点検・検査の為にドック入りが長引いていた。
「フィリピンが陥落したので緒戦の作戦行動は完了したしな…そう言えば、マッカーサーは帝都に来ているのであろう?」
「あぁ、制式採用された二式大艇に乗ってもらってね。史実に無かった『二式大艇に乗った初乗り外人1号』となったがね」
「幾らマッカーサーが大将とは言え、少し待遇に気を遣い過ぎではないのか? それこそ、既存の輸送機など幾らでもあっただろう?」
「いや、マッカーサーって閉所恐怖症…狭い所苦手なんだよ」
「…あぁ、だから、二式大艇か」
「そう言う事。まあ、ついでに『そっちに負けない四発機もあるんだぞ』って言う牽制も込めてる。まあ、それは本国に帰ってから、存分に宣伝して貰うよ」
「なるほどな…にしても、山本総長をはじめとした上層部との会談の場を設けるとはな…それも布石か?」
「マッカーサーについては人格や性格の事とかで、後世でも色々言われるよ。でもね、陸軍総参謀長に就任していたり、決して『無能な馬鹿』では就けない地位にいたり、知見思考や能力は本物だ。ルーズベルトと話をするより、何倍も味方に引き入れれる人間だよ」
「まあ、別にアメリカを滅ぼす気が無いからな。妥当な線を作る、と言う意味合いでも必要だな」
滝崎の説明に何とも言えなさそうに閉める松島宮。
そこに普段ならキッチリして入ってくる人物がノックも無しに乱暴に入ってきた。
「松島宮! 滝崎! ウンクローブリッヒ(大変だ)!!」
「どうした、エーディット? まるで幽霊の類いでも見たかの様に?」
「その問いを返事として返す! 幽霊が私の部屋に出た!!」
その答えに思わず顔を見合う滝崎と松島宮。
「本当だぞ! 本当に見たんだぞ!! ハッキリと見たんだからな!!!」
「わかった、わかった。とりあえず…そこの水でも飲んで落ち着いて」
「え、あ、あぁ、そうだな」
滝崎の言葉に『何故か』用意されていたコップの水を取ると、一気に飲み干し、いったん整える。
「ふう……それで、幽霊の件だが…」
「なあ、その『幽霊』はカチューシャ…アリスバンドを着けた、所謂メイド姿だった、と言う可能性はあるか?」
「な、なぜ言おうとした容姿がわかった!?」
コップを返し、話を続けようとするも、松島宮がピッタリと容姿を当てたので思わず聞き返すエーディット。
「「いや、隣を見れば解る」」
「えっ? 隣…?」
ハモる2人の声に思わず隣を見るエーディット。
そこには、さも当然とばかりに『メイド』が居た…先程エーディットが使ったコップを持ちながら。
「……………」
「……器用に立ったまま気絶してる」
「さすが、堅物生真面目だな」
隣を見ながら固まるエーディット、手を振って気絶を確認する滝崎、感心すべきか、呆れるべきか解らずに適当な事を言う松島宮。
「ねぇねぇ、さっき、エーディットが凄い速さで走って来たけど、何だったの?」
多分、『面白い事がおきた』と思って来たレナータがこれまたノック無しに入るなり言ってきた。
暫くして……
「お~い、エーディット、大丈夫か?」
「うぅ…ドイツ軍将校に有るまじき醜態を…」
滝崎に声を掛けられて、漸く意識を回復させたエーディットは目の前の光景に再び言葉をきった。
「…なあ、滝崎。ここには私とお前と松島宮しか居なかったよな?」
「あぁ、そうだね」
「うむ…レナータが居るのはいい…すれ違った記憶が僅かにあるから、後で来たんだな……で、なぜ人数が更に増えているんだ? と言うか、あのメイドと…巫女服?の2人は?」
混乱する自らの整理も併せての確認にエーディットは滝崎に訊く。
「エーディット、落ち着いて聞いてくれ…メイドは空母の神鷹、巫女服2人は扶桑と山城の艦魂だ」
「…はぁ?? はぁぁ!?!?」
『理解が追いつかない』と言わんばかりに絶叫するエーディット。
そんなエーディットを蚊帳の外に置き、此方はと言うと…。
「うふふ、神鷹さんも大分、御茶の淹れ方が馴れてきたようね」
「Danke schön(ありがとうございます)、扶桑さん。あっ、山城さん、お代わりは如何ですか?」
「えぇ、貰うわ。う〜〜ん、事務処理後の御茶と御菓子は格別ですね、扶桑姉さま?」
「そうね、山城。それにほら、レナータさんの持ち寄った御菓子もね」
「ふふ〜ん、こっちで買える材料で作ったから当然よ。もちろん、炊事員達に味見してもらってるから、味は保障するわ」
「あ~、だから、最近の炊事員達の機嫌がよかったのか…納得した」
神鷹(御給仕mode衣装)・扶桑・山城・レナータ・松島宮でお茶タイムをしていた。
「……馴染み過ぎだ…すまない、もう一杯、水をくれ」
「はい、どうぞ」
何とか整理したいエーディットは再び水を求め、滝崎は予め神鷹から貰っていた水のコップを差し出す。
「ふぅ……で、なんで、レナータは見えているんだ?」
「そこなんだ…ほら、彼女の性格とか、人脈の作り方とかさ」
「なるほど、確かにな…では、次だ。しん…いや、シャルンホルストは何故私の部屋に居た?」
「曰く『予備の軍服のアイロン掛けが終わったから、返納しに来た』だ、そうだ」
「…あれ? 形が崩れない様に綺麗に持って来た筈だが?」
「何処かで崩れたんじゃないの? まあ、悪意は無い訳だし」
「そ、そうだな…うん、そうだ」
「因みにだが…その神鷹が君を『貨客船時代に以前何処かで見た事がある』と言っているんだが…心当たりは?」
「いや、無い。それこそ、貨客船の類いに乗った憶えがない」
「あれ…じゃあ、神鷹の勘違いか?」
「あぁ、それ? 多分、これの事じゃないの?」
そう言って御茶の席から話を聞いていたレナータが何処からか何かを取り出した。
「ん? これは…軍への志願啓発ポスターか……んん〜? んー…滝崎、見てみろ」
そう言って暫く見ていた松島宮が滝崎に物を渡す。
そして、その一角に…オートバイで障害物を飛び越えているドライバーに目が留まる。
「…あれ? これ、エーディット?」
「……………」
そこを指差されながら訊いてみる滝崎と気不味そうに目を逸らして沈黙するエーディット。
「エーディットって志願入隊してから暫くポスター写真のモデルしてたの。これ以外にも何枚か撮って使ってた筈よ」
「ふむふむ…で、なんでそれを君が知ってる? 更に何で物を持ってる?」
さも当然のばかりに本人の代わりに答えるレナータと、ポスターには納得しつつ、事情を知ってる事と物を持っている事を訊く滝崎。
「あ~、それはエーディットのお父さんから…」
「父上!!!」
ネタの出処が自らの父親と聞いて絶叫するエーディット。
何せその後に『人生終わった』と言いたげに頭を抱えて苦悩する程である。
「ち、な、み、に、エーディットってバイク乗るの上手いのよ。まあ、これはお父さんが好きで、それに娘がつられた面が大きいかしらね」
「あぁ、だから、バイクの乗り手でモデルになった、と。にしても、なかなかサマになってると思うが?」
「確かに受けは良さそうだね。宣伝にしても、上手く撮ったと思うよ。撮り手も乗り手も」
レナータの事情語りに松島宮が納得しつつ、ポスターの感想を滝崎と共に語った。
……なお、このエーディットの写真が載ったポスター複数種複数枚が何故か食堂に貼られ、貼った犯人のレナータをエーディットが小一時間追い掛け回したのは別の話である。
また、これにより『堅物生真面目ドイツ軍将校』に『バイクと言う趣味がある』とわかった為か、エーディットに接する人間が増える事になった…のは良かったのだが、後々に加賀が復帰した時に同じ事をしでかし、一騒動おこるのも別の話である。
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本作品ヒロイン(3人)とのR18シーンの有無
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