※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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と言いつつ、内容の大半が前号の『オーストラリア攻撃』の内容と結果です。
(簡単に纏めると、史実のシドニー攻撃+米本土空襲+K作戦+α)
後半はハプニングと言う名の軽いギャグ。


次号 第四艦隊休み無し


117 帰還と報告とハプニング

5月23日 帝都東京 海軍軍令部 総長室

 

 

「おぉ、来たか。今回は…いや、今回も大変だったな」

 

珊瑚海海戦後、五航戦の後を追い掛ける形で第四艦隊は横須賀へ昨日22日に帰港した。

一夜明け、松島宮と滝崎は報告の為に軍令部へと赴き、山本総長が2人を出迎えた。

 

 

「はい…すみません、翔鶴損傷の方は防げませんでした」

 

 

「何を言ってるんだ、祥鳳は無傷、その翔鶴だって君の史実よりマシなんだ。それに何より貴重なベテラン中堅搭乗員を多数救助してくれたじゃないか。優良では無いが、現状としては最良の結果だよ」

 

 

「ほらな、下手に気にするな、と言っただろう? それで山本総長、その翔鶴の方は?」

 

滝崎の謝罪に山本総長がフォローを入れ、松島宮は翔鶴について問う。

 

 

「飛行甲板の補修が主になるから、復帰は早いそうだ。まあ、次のミッドウェーへの参加は無理だがね」

 

 

「ですね…祥鳳の艦戦隊が出れますから、史実より微増と言ったところですかね?」

 

 

「いや、鹵獲したエンタープライズの修理が完了したから出す。角田くんに任せ、アリューシャン方面を担当してもらうつもりだ。まあ、四苦八苦の連続だろうが、大丈夫だろう」

 

 

「「はぁ…なるほど…」」

 

物は違うとは言え、フェニックス達を任せられた2人は角田中将に同情する。

 

 

「さて、珊瑚海の話ここまでだ。次に、『オーストラリア攻撃』の方だが…中々面白い事になってるぞ」

 

 

「面白い事、ですか…まあ、当事者3カ国の悪巧みの結果ですからね」

 

 

悪戯小僧の様にニヤリと笑いながら言う山本総長に苦笑いで返す滝崎。

既に何度も書いているが『ポートモレスビー攻略作戦(MO作戦)』は『オーストラリア近辺に展開しているアメリカ海軍戦力誘引の為の『囮』』であるのだが、もう1つの目的が『『オーストラリア攻撃』を悟られない為の目眩まし』でもあった。

そして、この『オーストラリア攻撃』には当事者3カ国、日本、ポルトガル、イギリスの三者による悪巧み、と言う名の『報復』であり、それぞれの意図が重なった結果であった。

ポルトガルは東ティモールの件での報復、イギリスはオーストラリアに対する懲罰、日本は東ティモールの件とアメリカへの牽制…この重なり様ではオーストラリアを攻撃するなど容易い事だった。

日本が手段を、ポルトガルが中継地点を、イギリスが舞台…更に自由オランダ政府に根回しし、『知らんぷり』させている…を用意し、『オーストラリア攻撃』が実行された。

ダーウィン、並びにタウンズビルの飛行場攻撃に日本は4機の二式大艇と伊二五潜水艦(タウンズビル飛行場攻撃誘導の為)を投入、ポルトガルは東ティモールを中継地点として、投入部隊の給油・補給を担当。

一方、シドニーへは史実のシドニー湾攻撃参加艦艇(伊二一・二二・二四・二七・二九)が投入され、伊二二・二四が対潜防潜網設置点爆破作業へ、残りの伊二一・二七・二九の3隻は入港する輸送船団の襲撃に投入された。

そして、これらは事前にイギリス『には』伝えられた……何故なら、現在のオーストラリア軍統帥権並びにオーストラリア国内の軍事施設の管理・優先権等を持つのはイギリスだからだ。

つまり…イギリスが『知らんぷり』してしまえば、現状オーストラリア(自治政府)は単独での対応は実質的不可能だった。

(それどころか、対潜防潜網の設置場所や飛行場の時事的詳細等を教えたのはイギリス)

結果、『オーストラリア攻撃』は何の妨害も受けず、オーストラリア・アメリカ双方からすれば『奇襲』として成功した。

東ティモールのディリを発進した二式大艇4機(タウンズビルが遠い為、タウンズビル空襲隊2機は先行発進)は予定通りに目標に到達、伊二五より発進した藤田信雄飛曹長の零式小型水偵がタウンズビル市内に『これから飛行場を爆撃するから近付くな』の警告ビラを撒くと、二式大艇を誘導、発煙弾(風速・風向確認用)と小型焼夷弾(二式大艇が失敗した時用)を米軍機待機エリアに投下し、後続の二式大艇2機は発煙弾の動きをみながら空爆を実行した。

また、ダーウィンの方はタウンズビルより若干後になったものの(誤差数分レベル)、此方も何の妨害も受けずに飛行場の米軍機待機エリアをピンポイント爆撃を行い、無事に帰投する。

 

一方、シドニーの方は事前にイギリスがオーストラリアより入手した米軍輸送船団の航路で待ち伏せし、伊二一の零式小型水偵が輸送船団を確認、目的地到着寸前の気の緩んだ隙を突いた形の襲撃で輸送船団を壊滅させた。

そして、対潜防潜網設置点破壊班はと言うと…日本海軍初とも言える『水中侵入破壊工作班』を投入した。

これは史実と違い、中立で暇を持て余していた『デチマ・マス(第10潜水戦隊)』の面々がイタリアの『研修要請』(第64話参照)に応え『教官』の形で日本海軍に来ており、水練達者の陸戦隊員を中心に編成された『破壊工作班』の育成・指導に合わせて研究・研修を行っていた。

(実際、地中海とは真反対な環境の日本海・太平洋での研修はその後の糧になったとイタリア側関係者の多くがレポートに記したり、戦後のインタビューで証言している)

その集大成とも言えるこの『爆破作戦』は甲標的を改造(魚雷・発射管を取り払い、そのスペースを潜水潜入出来る用水密区画化)した潜入用潜水艇(後の『甲標的戊型』)を使用、日本側の隊員と補助(教官)役のデチマ・マス隊員の2人一組ペアとなった工作班2班は見事に爆弾を設置し、母艦の伊二二・二四へ帰還、爆弾も輸送船団襲撃後に爆発し、作戦を成功させていた。

 

 

「まあ、あそこまでやってら、アメリカもオーストラリアも面目丸潰れでしょうね」

 

 

「それこそ、両国のメディアも国民も大騒ぎ、両国は関係各所に怒りの抗議間違いなしだよ」

 

 

「あはは、実際そうだったからな」

 

松島宮の言葉に滝崎が同調し、ニヤニヤと山本総長が笑う。

事の後、両国は(日本へ抗議後)真っ先にポルトガルに抗議したが、当のポルトガルは『アメリカの軍用機が集結しており、オーストラリアがまた此方を攻撃するかもしれないので、日本に頼んで爆撃してもらった。不信感を持たせたオーストラリアが悪い』と突っぱた。

突っぱねられた両国は次にイギリスにポルトガルへの抗議要請と管理態勢の悪さ(日本機が接近してるにも関わらず通知しなかった等)を抗議しだが、『(ポルトガルへの抗議は)オーストラリア自身のやらかしなのだから、我々は介入しない』と述べ、『(管理態勢の悪さは)そもそも、似た者同士(自治政府と元植民地)がどんな約束をしたか知らないが、勝手にやって来て区画を占拠するわ、港に入ろうとするわで此方の管理の妨害になっている』と言い、続けて『その日は爆撃訓練するとか、新たな機体が来るとか、アバウトなスケジュールだったんだから、日本機が混じってきても仕方無いだろう。なら、ちゃんとスケジュールを提出して、判別出来る様に協力してくれ』と返答した。

なお、シドニーの件からオーストラリア自治政府は『オーストラリア海軍艦艇でオーストラリア付近の哨戒をしたいから、戻してほしい』と要請するも、『どこも手一杯だから戻せる艦なんて無い』とこれまた突っぱねていた。

この一連の動きにアメリカの『オーストラリアの安全化』宣言の後と言う事もあり、オーストラリア世論は荒れに荒れ、『義勇民兵軍を組織すべき』や『自治政府とアメリカの向こう見ずな行動の結果だ』と半場真っ二つに分かれていた。

故にオーストラリア自治政府とアメリカ政府も内輪揉め(『安全化宣言したんだから戦力出せ!』vs『んな余裕ない! つーか、イザとなったら、オーストラリア軍返してもらう言うたやろ!』)を始め、これに引き摺られる形でアメリカ世論も反政府論調が激化していた。

これは『オーストラリア本土が攻撃された=アメリカ本土も攻撃される可能性がある』&『オーストラリアの安全化を宣言して直ぐのオーストラリア本土攻撃。軍や政府は対策してるの?』&『そもそも、オーストラリアの行動を容認した政府って信用出来んの? あの嘘つき大統領がトップで?』…等々の内心や不信感やらが更に燃え上がった結果、『戦時中でないなら、内戦やっててもおかしくないレベル』だったりしていた。

 

 

「さて、そうなるとだ…ミッドウェーの結果次第では、どうなるかわからんぞ」

 

 

「ですが、『講和へ』の可能性は薄そうですね。今頃、第二・第三次ヴィンソン案を中心とした戦力拡張計画がある以上、ルーズベルト自身が諦める可能性が低いかと」

 

 

「やれやれ…半分、お前の世界の末期ヒトラーではないか…国力のあるアメリカだから、やれる話だかな」

 

山本総長の言葉に滝崎が答え、松島宮はうんざりとしながら呟いた。

 

 

 

 

午後3時頃 高松宮邸

 

 

軍令部から戻った2人は明日以降の事を考えて早めに休む事にした。

松島宮は使用人達にお風呂を準備させ、滝崎は後で入る事にして、居間で暇潰しに新聞を読んでいた。

 

 

「たっだいま〜、お疲れ〜、マサロ〜」

 

 

「あぁ、お疲れ、レナータ…あれ? 階級章、変わってる?」

 

帰って来たレナータに反応した滝崎はふとレナータの制服の階級章が変わってる事に気付く。

 

 

「気付いてくれた? ふっふーん、本日より私は大尉でーす! レポートとかの件で昇進しました!」

 

 

「お、おう…まあ、降格で無いだけ喜ばしい事だな。エーディットが昇進してる事に驚きそうだが」

 

 

「えー、ちょっとその言い草酷くな〜い? あと、エーディットも昇進してるわよ? 私と同じ大尉で」

 

 

「それは喜ばしい事だ。2人揃って……待て待て、そう言えば、そのエーディットは何処だ?」

 

 

「戻ってから、例のハーレーバイクを弄ってたわよ。で、さっき終わったから、松島宮の後にお風呂入るって…」

 

 

「えっ、お風呂? あっ、しまった!!」

 

 

「「ピャァァァ!?!?!?」」

 

ハッとしたと同時に脱衣場方向から聞いた事はないが可愛く聞こえる悲鳴が2つあがる。

 

 

「……やっちゃった感じ?」

 

「…うん、俺がじゃないが、やっちゃった感じ」

 

悲鳴で勘付いたレナータの言葉に滝崎は内心頭を抱えながら脱衣場方向に足を向ける…もちろん、レナータも付いて来た。

 

 

 

暫くして 松島宮の部屋

 

 

「……待て、待ってくれ、事情は解ったし、理解は出来る。で、なんで私だけが仲間外れみたいに気付いていないんだ?」

 

 

「「「さあ??」」」

 

脱衣場での一件から場所を移して事情を説明した後のエーディットの問いに松島宮・滝崎・レナータは答える。

 

 

「と言うか、レナータ! なんでお前は黙っていた!?」

 

 

「その方が面白そうだったから!」

 

 

「うん、そうだな! そう言う奴だったな!!」

 

ヤケクソ気味に言いながら、頭を抱えるエーディット。

 

「で、だ、エーディット。どうするんだ?」

 

 

「…無論、こんなの報告してみろ、外交問題で本国召還だ。書ける訳ないだろう」

 

一応大丈夫と思いつつも念の為に訊いてみる滝崎に顔を伏したまま答えるエーディット。

 

 

「いや、別に私の件は秘密……あれ、どうなんだ?」

 

 

「知ってる人は知ってる、な半場公然の秘密に近いかな」

 

松島宮の疑問に答える滝崎。

 

 

「は〜い、じゃあ、問題無しと言う事なんで、今から3人で『ハダカノツキアイ』に行きましょう〜」

 

 

「「え、あ、いや、ちょ…」」

 

マイペースなレナータに引きずられて脱衣場に行く松島宮とエーディットを見ながら、『まあ、大丈夫か』と思いながら見送る滝崎だった。

 

 

 

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