※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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前号の予告通りとなりました。
(内容は薄いかも…)
本編には余り関係ありませんが一部史実的な話も入っております。


次号 第二機動艦隊集結



130 満州へ

7月3日 満州帝国首都 新京(長春)

 

 

 

「う〜〜ん、身体が岩みたいに固くなるかと思った〜」

 

 

「まあ、釜山からずっと鉄道移動だったからな…久々過ぎて流石にあちこち痛いな」

 

 

「普段は船の上だからな。私も久々に乗ったしな」

 

 

「2等車だからマシだったけどね…と言って1等車は目立つからな」

 

 

新京の駅でそう言って伸びをするレナータとエーディット、同じく伸びをする松島宮と滝崎。

今回、4人が満州に来ている表向きな理由は『お忍びでの満州帝国海軍の視察』、実際には『滝崎の溥儀陛下への謁見』である。

では、なんでそれにレナータとエーディットが同行しているのかと言うと……

 

 

「にしても、2人も同行して来てよかったの?」

 

 

「私は大使館に『松島宮殿下が満州へ行く』と報告したら、『同行出来るなら同行しろ』と言われたからな。多分、情報収集目的だろうけど」

 

 

「私の場合は『殿下に同行する』って言ったら『別にいいよ』だったわ。まあ、気楽だからいいけど」

 

 

「うん、エーディットはいいとして、イタリア大使館はそれでいいんだ」

 

松島宮の問いにエーディットとレナータの答えを聞いて、滝崎はイタリア大使館に呆れていた。

 

 

「さて、私は滝崎と共に溥儀陛下にご挨拶へ行くが…レナータ、お前は変な事はするなよ」

 

 

「あれ、なんで私だけ?」

 

 

「いや、どう見てもお前が問題だ。お前は緩すぎる」

 

 

「えぇ…それ、ちょっと酷くない?」

 

 

「「「いや、妥当な提言だから」」」

 

 

「……総ツッコミまでするのね…」

 

総ツッコミでゲンナリとするレナータを『まあ、放っとけばその内戻るか』と3人は放置する事にした。

 

 

暫く後 新京市内 宮殿

 

 

そのまま4人は宮殿へと向かった。

事前に話が通してあった為か、すんなりと宮殿内に入り、更に謁見の為の一室に通された。

(なお、エーディットとレナータは流石に別室待機)

 

 

「…流石に2人は別室待機だよね」

 

 

「まだ秘密だからな、お前が未来を知ってるのは」

 

これが滝崎が2人に唯一秘密にしている事項である。

故に2人は別室である訳だが。

 

 

「すまない、客人なのに待たせてしまったね」

 

そう言って満州帝国皇帝である愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)陛下。

 

 

「松島宮殿下はもちろんの事、君の事も聞いているよ。特に38年の件でね」

 

その言葉に滝崎は苦笑する。

史実では1938年に満州海軍(制式には『駐満海軍部』)は関東軍に吸収される形で廃止された。

理由としては政治的背景(陸海軍の綱引き)や海軍内部の事情(海軍休日の終了と駐満海軍部の充実化)、関東軍がごねた…等々の理由によるものである。

が、歴史が変わった此方では逆に『駐満海軍部の独立』に舵を切り、陸軍にもそう話を付けていた。

だが、これに(予想通りと言うべきか)関東軍(の一部)が文句(と言う抗議)を言い出し、最終的には永田参謀次長と山本次官、関東軍から東條参謀長(賛成派)と反対派を繰り出して『協議』する事になった。

この協議で強固に反対する反対派に対し、最終手段(の一歩手前)として連れて来られた滝崎が『では、対ソ戦などで機雷を撒かれた場合、関東軍が地雷を処理するかの如く機雷を処理してくれる、と受けとってよろしいでしょうか?』とその容姿・振る舞いからではあり得ない威圧感を前面的に押し出した『笑顔』で言い、更には『もしそうなって失敗した場合、現場に全責任を押し付けようとしましたら…いま居られる貴方方に腹を掻っ捌いて…失礼、詳細調査の上で責任をとってもらいますので、そのつもりで』と言いきった。

これに圧された反対派は沈黙、首脳陣(永田次長・山本次官・東條参謀長)と理性的な反対派の人間の話し合いで『駐満海軍部』の存続と将来的独立化が決定した。

 

 

「溥儀陛下、そのお話を知っておりますなら、今回の件も…」

 

 

「うむ、あの時、駐満海軍部を存続させたのも、表向きな『対ソ戦に備える』事と現状の対米戦を見据えたものであったと秘密裏に聞いている。そして、『歴史』が変わった為、ソ連の侵攻が早まる可能性を考えて、今日来た事も、だ」

 

松島宮の問いに溥儀陛下が答える。

 

 

「ご理解頂きありがとうございます。ただ、今から話す事は『参考』程度でお願いします。実際、アメリカやソ連がどんな悪辣な手段を用いてきてもおかしくない状況ですので」

 

 

「うむ…自ら紫禁城から逃げ、祖先の墓を破壊され、流浪の身になったのだ、今更な話だよ……だが、出来れば、君とはもっと早く会いたかったがね」

 

自虐とも取れる最後の呟きとは裏腹に、その目は『どんな困難がこようと、今度こそ国と民を守りきる』と言う決意が見えていた。

 

 

4時間後

 

 

 

「う〜〜ん、ひ〜ま〜だ〜な〜」

 

 

「…その間の抜けた呟きはやめろ。不敬に聞こえる」

 

待ち飽きたレナータにエーディットが呆れながら注意する。

 

 

「でもさ〜、『挨拶』にしては長くない?」

 

 

「一応お忍びでの訪問だし、外交礼儀な事もあるだろう。それに、2人は我らより『政治』に近いからな」

 

 

「『メッセンジャー』も兼ねてるって事? それにしては目立ち過ぎてない、立場的に?」

 

 

「だからだ。私の様にユンカーがスパイの真似事をするならともかく、皇族なら色々と邪推出来ても『立場』で打ち消せる…まあ、日本と満州のやり取りなら、直接的にも間接的にも我が国にも影響は少ないだろうが…お前も私と似た立場だろう?」

 

 

「残念ながら、私は『研修』なんでね〜。スパイは御役目外なの」

 

 

「…まあ、そうだな」

 

親戚の返しに更に呆れ、この話題をやめるエーディット。

その時、扉が開き、松島宮と滝崎が入ってきた。

 

 

「すまん、長く持たせた」

 

 

「長くなったけど、挨拶は終わったよ。ホテルの方に行こうか」

 

 

「そうしよう、コイツの隣は疲れる」

 

 

「えぇ~、酷いな〜…じゃあ、滝崎と相部屋…」

 

 

「バカを言うな。1人一部屋だ」

 

 

「当然と言うべき処置だな」

 

レナータの言葉に松島宮がツッコミを入れ、エーディットは納得する。

 

 

「……なら、時間も空くしda…」

 

 

「皆で御飯ならいいよ」

 

ややこしくなる前に滝崎はそう言った。

 

 

 

……後日の話になるが、満州海軍よりイタリアへ『MASを小型高速警備艇として複数隻採用したい』と発注があり、10艘(後に増加)が納入されたのは別の話である。

(ちなみにレナータが関わったかは不明である)

 

 

 

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