※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

139 / 167
『更新は元旦になります』と言ったな?(コマンドー風)
……結果的に嘘になりました。大幅変更になりました、すみません。
年末でYouTubeでアニソン聴きながら書いてたら、筆が乗っちゃったので、今年最後の投稿を致します。
なお、次号も合わせて書けたので、予定通り元旦も更新致します。

内容は…まあ、この世界での第一次ソロモン海戦ですね。
(神中佐も出るよ)

では、少し早いですが、今年も1年ありがとうございました。
来年も本作をお楽しみに。


次号 アメリカ軍、史実でやって無い事をやる(結果? それは別)


139 ソロモン海夜戦 上

同日夜10時頃 最上艦橋

 

 

夜の帷が降りた海を第七戦隊旗艦最上を先頭に第十一戦隊、第七水雷戦隊が単縦陣で走っていた。

この17隻の快速部隊を率いるのは第七戦隊司令の西村祥治少将。

西村少将は角田中将(海兵同期)からの命を受け、『快速部隊による夜襲』を行う為に一路南下、ガダルカナル島沖合を目指していた。

 

 

「いよいよ、我々の出番が回ってきましたな」

 

 

「うむ、今までは戦艦や空母が目立っていたが、いよいよ我々の本領を発揮する舞台が回ってきたな」

 

参謀と西村少将がそんな会話を交わす。

緒戦から戦艦や空母が矢面に立ちがちで、重巡洋艦以下の艦艇が主軸になる場面が少なく、更に漸減邀撃作戦の為に鍛えに鍛えた夜戦が漸く実施出来る事に参加艦艇の乗組員達の士気は高かった。

 

 

「逆探に反応! 微弱ですが電波を探知!」

 

 

「見張りは周囲確認急げ!」

 

士官からの報告に艦長が指示を出す。

ミッドウェー海戦後の再編成に伴い、矢面に立つ事になる第二機動艦隊所属艦は電探、余裕があれば逆探を搭載していた。

今回、夜襲である為、最上以下の艦艇は電探を切り、電波探知機のみを稼働させていた。

 

 

「『電探使用艦を発見しても、直ぐに手を出してはならない』だったかな?」

 

 

「へぇ(はい)、米軍も電探の扱いは苦労している様で、更にわー(我々)は島影を利用してもす。下手に手を出して、姿を曝け出す真似をせんでもなかと」

 

西村少将は艦隊との分離前に『発案説明者兼助言者』として乗り込んで来た神中佐に訊くと、神中佐は答える。

 

 

「2時方向に駆逐艦!」

 

 

「手を出すな。気付いているなら、向こうが誰何する筈だ」

 

見張り員からの報告に西村少将は冷静に指示を出す。

警戒巡回中らしい駆逐艦はレーダーを作動させているにも関わらず、最上らには気付いていないらしく、何事も無いかの様に航行している。

一方、最上ら夜襲隊はガダルカナル島近辺に展開する敵艦隊、並びに輸送船団の襲撃を目的としている為、出来る限り敵中に踏み込む必要があり、此方が先に見付けても下手に手出しする事は控えていた。

ジリジリと時が進む中、最後尾にいた駆逐艦時雨から『敵駆逐艦に変化無く通過』とリレー方式で最上に伝えられた。

 

 

「ふぅ〜、ヒヤヒヤしましたな」

 

 

「あぁ…だが、1隻2隻ならともかく、これだけの数の艦艇を見逃すと言うのも、アメリカ軍は不用心過ぎだな」

 

参謀の安堵の一言に西村少将は同意しつつ、疑問を抱く。

 

 

「そい(それ)は第十一戦隊が元アメリカ艦が3隻いるのと、第七水雷戦隊は木曾や各駆逐艦が一目見ただけではアメリカ艦に見える様に偽装しているからもす」

 

 

「十一戦隊の件は解るとして、七水戦の件は初耳だな」

 

 

「木曾艦長の川井大佐の発案もす。第二機動艦隊所属を聞いて、『米軍と夜間にやり合う可能性が高い』とおもん(思い)、ニューカレドニアの件を聞いて森少将に具申、実行したそうもす」

 

 

「なるほど…どうやら、敵中潜入に心配はないな」

 

神中佐の返答に西村少将は納得しつつ、味方の頼もしさに安心した。

 

 

 

1時間後 再び最上艦橋

 

 

「全艦戦闘配置、完了しました!」

 

 

「うむ、全艦全速、突入せよ」

 

参謀からの報告に西村少将は突入を下令、それに従い、最上ら夜襲隊は速度を上げ、突入を開始する。

そして、10分程経った頃、西村少将の目が何かを捉えたと同時に見張りの水兵が叫んだ。

 

 

「前方に重巡洋艦3、駆逐艦2! 距離およそ5000!」

 

夜の暗闇の中でも薄っすらと…西村少将にはハッキリと…艦影が見えた。

 

 

「油断しているな…第七戦隊は前方の敵重巡洋艦に対処する。十一戦隊、七水戦は別命あるまで待機。撃ち方用意!」

 

 

「よーそろ! 撃ち方よーい!!」

 

西村少将の指示に最上の艦長が張り切った様子で下令する。

最上の20.3糎連装主砲が前方から何も知らずに接近する敵重巡洋艦に狙いを定める。

 

 

「本艦、撃ち方用意よし!」

 

 

「三隈以下第七戦隊、撃ち方用意よし!」

 

艦長と参謀の報告に西村少将は満足そうに頷きながら発した。

 

 

「てぇー!!」

 

 

 

ヴィンセンス艦橋

 

 

「1時の方角より砲撃です!」

 

 

「くそ! 何処のバカ野郎だ!? 我々は味方だ! 早く知らせろ!!」

 

前方からの砲火に気付いた士官の報告にヴィンセンス艦長で先任として臨時に部隊の指揮を執っているリーフコール大佐は味方の誤認による誤射と思い、悪態を吐きながら『相手』に通知する様に指示を出す。

だが、着弾の修正を終えた最上の第2射の砲火を見た見張りの水兵が悲鳴の様に叫んだ。

 

 

「あ、あれは味方じゃない! ジャパンのモガミ型ライト・クルーザー(軽巡洋艦)だ!!」

 

 

「なんだと!?」

 

『信じられない』と言いたげに反応したリーフコール大佐。

そして、第2射の着弾を見たリーフコール大佐はある事に気付いて顔を青くする。

 

 

「この水柱…まさか、モガミ型は主砲を8インチ(20.3センチ)に装換したのか!?」

 

日本軍艦艇の襲撃だけでも驚きなのにも関わらず、更に最上型が主砲を装換していた事に驚愕する艦橋の面々。

だが、そんな驚愕も第3射がヴィンセンスに着弾した事で現実に戻された。

 

 

「近辺にいる全艦艇と輸送船団に警報! 日本海軍の襲撃だ! 奴ら夜襲を仕掛けて来たぞ! 戦闘配置急げ!! 急いで応戦しろ!!」

 

リーフコール大佐は必死の形相で叫んだ。

 

 

 

軽巡洋艦サン・ファン艦橋

 

 

「ヴィンセンスより緊急電! 日本海軍の襲撃です!!」

 

 

「なんだと!? 奴ら、トラックに退いた筈じゃあなかったのか!?」

 

別の位置で部隊を率いて警戒にあたっていたノーマン・スコット少将は士官からの報告に『聞いていた話とは違う』と言いたげに驚く。

実はここまでアメリカ軍が油断していた原因がスコット少将の言った、『トラック(諸島)へ退いた』と考えていた事だった。

25日の空襲(前々話)後、周辺のアメリカ軍は『再び日本軍が襲撃してくるに違いない』と警戒していた。

しかし、26、27日に続き、今朝(28日)の時点でも日本軍が何処にも現れなかった事に当初の警戒心は薄れ、『日本艦隊は25日の反撃に驚き、一度トラック諸島へ下がったのではないのか?』との『憶測』を抱き出した。

しかも、ラバウル・ブインへの攻撃を成功させた後と言う事もあり、『一定の成果があったので、一度退いて様子を見ているのではないか』と言う『納得出来る理由』を(勝手に)導き出したのだ。(無論、一部ではこの『憶測』を否定する者もいたが、完全否定する程の材料が無かった為に立ち消え気味になった)

よって、この夜も全体的に『今夜も何もない』と高を括っていたのだ……それは脆くも崩れさった訳だが。

 

 

「くそ! 全艦戦闘配置! ヴィンセンスらを助けに行くぞ! しかし、今は夜だぞ? 同士討ちのリクスも高いのに、何故夜襲を選んだ? 奴らは夜戦に自信があるのか?」

 

乗艦のサン・ファン、並びに麾下の駆逐艦モンセン、ブキャナンにも指示を出しつつ、ふと湧いた疑問を口にするスコット少将。

だが、その思考も突如の光に中断した。

 

 

「どうした!?」

 

 

「敵機です! 敵水上機が照明弾を落としました!」

 

見張りの水兵が照明弾を投下したと思われる複葉の水上機を指差しながら叫んだ。

 

 

「あんなのは後回しだ! それより、敵水上艦艇を撃退するのが先だ!」

 

 

 

同じ頃 最上艦橋

 

 

「レナータ機より入電! 『軽巡1 駆逐艦2 照明弾ノ位置ニアリ』」

 

 

「ほう、噂のイタリア美人の技量は本物の様だね」

 

ヴィンセンスら5隻との戦闘を続ける最上からもレナータが投下した照明弾は見えていた。

これは夜襲隊の索敵の手間と警戒を容易にする為に第二戦隊から水観・水偵を出し、周囲を索敵、敵を発見次第照明弾で大凡の位置を報せると言う方式だった。

 

 

「直接確認は出来たか?」

 

 

「いえ、サボ島の向こうに居る為、直視確認は無理です」

 

 

「うむ、第十一戦隊はサボ島を抜け、この敵に対処する様に通達せよ!」

 

 

「はい!」

 

指示を受けた士官が指示を大仙に伝える。

少しして、返答が返ってきた。

 

 

「大仙より、了解の旨がきました。なお、念の為、木津を残すので、好きに使ってくれ、との事」

 

 

「相手も3隻だから大丈夫、と言う訳か…うん、ここは小畑少将の気遣いを受け取ろう」

 

そうして大仙が九頭竜、嘉瀬を率いて分離した暫く後、別の照明弾が瞬く。

 

 

「ラッセル諸島近辺に照明弾!」

 

 

「扶桑の甲木一等兵機から入電! 『重巡洋艦3 駆逐艦2 ラッセル諸島ヨリ近付ク』との事!」

 

 

「文字通りの横槍が出来る場所から出て来たな。森少将に対処する様に…」

 

 

「その森少将より、木曾と二十一駆逐隊で対処し、二十七駆逐隊を殿で残すとの事です」

 

 

「森少将か、川井艦長か、両方かもしれませんが、対応策は出来ていた様もすな」

 

指示前の第七水雷戦隊からの『告知』に神中佐はニヤリと笑いながら言った。

 

 

「やれやれ、留守役を置く程の老婆心は必要無かろうに…まあ、積極的なのは良い事だが」

 

苦笑い交じりに西村少将は言った。

 

 

 

次号へ

 




ご意見ご感想をお待ちしております。

本作品ヒロイン(3人)とのR18シーンの有無

  • 有り
  • 無し
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。